異世界創造NOSYUYO トビラ

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番外編 EX EDITION

◆トビラ番外編 EX EDITION『コーヒー魔人と香料のマジック』

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◆トビラ番外編 EX EDITION『コーヒー魔人と香料のマジック』
※何時でも読める セリフ多めの与太話系※

「ナッツー、ナッツー!おぉ、どこ行きやがったパーティーの薬箱!」
「ナッツさんに向けてはそういう認識なんですか、貴方は」
「そういう貴様はパーティーの黒い箱だ。俺は、周知の通り盾だッ!」
「というより、人柱」
「うるせぇ腹黒魔導師!ちょーッ!今、俺はイライラがクライマックスなんだよ!リラックスが必要なんだよ!コーォヒーィ飲ませろ~!暴れるぞ、魔王解放すっぞゴラァッ!」
「……薬を求めて支離滅裂の行動をするジャンキーのようですが」
「何 か 言 っ た か ?コラ?」
「幻聴まで聞こえますか……重症ですね」
「うがーッ!こうなったらもう、インスタントでも苦菊茶でもいい!コーヒーくれー!」

 という事で、ブラックボックス事紫魔導くレッド取り出しました……インスタントドリップコーヒー。

「なんだこれ、フレーバーコーヒー?」
「ええ、ドリップコーヒーなのですが、別の匂いが付加されているんですよ。原材料の通り……コーヒー豆のほかに香料と書いてあるでしょう?」
「でも、コーヒー豆には変わりないんだなッ!おりゃぁッ!」
「……そんなに勢いよく袋を破かなくったって……溢しますよ」
「って、なんだこの匂い!むぁッ!?バニラビーンズ?」
「ちなみにこれは、甘い香りのブリュレのコーヒーだそうです」
「ぶりゅれ?まぁいい、コーヒーだこぉひぃ~!」

 抽出中……しばらくお待ちください。

「レッド」
 コップ一杯のフレーバーコーヒーを一口含んだコーヒー魔人の人がその場で固まっていましたが、ふいと腹黒魔導師の名前を呼ぶ。
「何でしょう」
「これ、コーヒーじゃない」
「そうですか?間違いなく見た感じはコーヒーですよ?」
「コーヒーの味がしない……」
「そうでしょうか?……間違いなく苦い、ブラックコーヒーじゃないですか」
「貴様の舌は節穴かぁ!」
「うーん……それは使い方が間違っている気が……」
「違う、これは違う、コーヒーはこうじゃない……こう……鼻をくすぐるかぐわしい珈琲の匂いが甘ったるいぶりゅれとかいう匂いに完全にかき消され、口に含むと口内に広がる甘いという認識が見事に裏切られる……ひたすらの苦味!」
「まぁ、そういうコーヒーですし」
「だめ、おれ、これ飲めないッ!」
「……思うに、貴方が好きなのってコーヒーの味じゃなくて……匂い(アロマ)の方なんでしょうかね?」
「どうしてあの麗しい珈琲の匂いを別の匂いで消そうなんて考えるんだ?愚かだ……余りにも愚かな行動だ……おーのーれー、誰だこんなコーヒー作りやがった奴ぁ……!意味がわからん、さっぱり分らーん!」
「珍しいかろうと買ってみたんですが、ダメみたいですねぇ」


 おわり。
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