353 / 366
番外編・後日談 A SEQUEL
◆ 『トビラ』リリースβ版『黄金色のトビラを閉めろ!』下
しおりを挟む
『黄金色のトビラを閉めろ!』下
※正式リリースされた想定の『後日談』です
某のゲストキャラとのPvP(プレイヤーキル)戦
さてこれで場はドローに持ち込んだ形になる。仕切りなおしだ。
いや?もう少し事態を考えようぜ俺?
軍師連中がいないんだから、俺自身で考えるしかない。
なんでこいつは回復を選んだ?その意味を考えろ俺。
……自爆が使えないのは何故か、死ねないのはなぜか。簡単だ。
こいつはゲストじゃなくてヘッドだとするならどうだよ。
たやすく捨て駒になるわけにはいかないだろう?
その俺の予測を裏付けるように、突然第三者が現れる。
「大丈夫かルイ!」
転移してきた、こいつも魔法使いだな。こっちは典型的な魔導師マントを身に着けているから良くわかる。中性的な顔立ちの……多分男。
「悪い、そっちは大丈夫なのか?」
「入り口は全てふさいでいる、突破しそうな奴はいないとオービットが判断した」
オービット、さっきの青年だな。
……あれも魔導師っぽかったし、言動からしてゲストとは思えないんだが……ヘッド同士の連携も産まれつつあるのかもしれない。
「入り込んだ奴らのレベルが半端無いよ」
「みてぇだな」
しかし……魔法使い二人相手はちょいと俺には厳しいのですが。うーむ、撤退時かな。ヤバい時は素直に撤退、コレ常識。死んだらコンティニューできませんから。そこんところ、理解しないとこの世界ではやってけない。
とはいえ、どこに逃げればいいんだろう。やっぱ窓か?
「……!」
しかし新規参入した魔法使いが突然顔色を変える。
「……やれやれ、ようやく合流できましたねぇ」
空間が歪む。
その歪みは見て取れて強引な力によるものであるように、抵抗する空間を押し出すように何かが入り込んでくる。
「レッド!」
「……ッ、やられた、」
転移して来た我らが腹黒魔導師事レッドは、にやりと笑って敵二人を一瞥した。
「転移門を開くときはお気を付けて……逆門追尾は比較的容易いのでね」
どうやらレッドに一杯食わされたらしい、中性的な顔立ちの魔導師は苦々しい顔で身構えている。逆門追尾、魔法転移によって開いた通路の痕跡を辿る魔法だ、転移門は万能逃走魔法じゃないのはこの追尾魔法の存在があるそうだ。一度道筋を付けるとトレースされる危険性が高いらしい。
「……俺の所為か」
シーフっぽい男は舌打ちして頭を掻く。ああなるほど、この新規参入魔導師は監視部屋の男を守るためにここに駆け込んで来た訳か。ゲストがヘッドを守る行動を取ったという訳だな。
「しかたないだろ、いきなりこのフロアに踏み込んだ奴がいたのが失敗だ」
……つまり、俺の所為か。
俺だって好きでアタリを踏んだ訳じゃねぇんだ、アベルの奴が突然どつきやがったからこんなハメに……いや、俺達的には好状況ですが。
ともあれ、目の前の敵を撃破してから文句は言う事にしよう。
互いに構え、レッドが先制。
氷の槍を何本も生成すると瞬時に投げつける。しかしそれは中性的な顔の魔法使いが張った盾に阻まれて四散した。その隙に背後のルイ、とかいう男が魔法詠唱を終えて火の矢を連発するが……それはあっけなくレッドの張っている盾に阻まれる。
魔法使いとしてのレベルは圧倒的にレッドが上だな、一人で防御まで手を廻せている。
何しろ、最高レベルってのがこの我らが腹黒魔導師なわけですから。
だが相手を攻撃するまでの手段はなさそうだな。何しろ先方は片方が攻撃、片方が防御に徹している。コンビネーションも絶妙、割と鉄壁だ。
なら、俺が動くしかない。
相手が物理盾を張っている時は近づけないから、レッドが魔法攻撃をした時に、魔法防御盾を発動した時に一撃見舞うしかない。
「いくぞレッド。ハデに行け」
「お任せください」
それで……城が崩壊を始めた。
いや、ハデに行けって言っちゃった手前俺は何もいえない立場だが。
発端は恐らく、魔法使い二人の鉄壁ペアのペースを崩すためにレッドが床をぶち抜いたのが……悪い。
「むちゃくちゃだ!」
悪かったな、無茶苦茶でよ!
俺は落下する床石を蹴り、魔法使い二人への距離を詰める。
レッドから放たれた氷結魔法を防ぐのに精一杯の盾役をすり抜け、背後で次の魔法攻撃の準備に入っていた攻撃専門のルイという男に……槍を一突き食らわすつもりだったのだが……。
そこに、突然物理盾が現れた。
魔法的なものではなく、本物の……盾!
二階部分へ崩れた埃が舞う中、巨漢の男が俺の槍を事もあろうか素手で止めやがった!
この場合槍から手を放すべきなのだが、俺はその事実への対応に若干遅れ、逆に相手は反応が早い。
槍から手を離す動作に迷い、動けない間に俺は槍ごと背後に投げ出されて壁に叩きつけられた。
それ程相手は怪力の持ち主だったって事だよ。
「おいおい、テメェの相手はこの俺だろうが」
壁に打ち付けられてずり落ちた所、顔を上げれば……テリーが前方を見据えて拳を構えている。
そうか、さっき魔法映写の中でテリーと激しい格闘を繰り広げていたのは……この男か。
「乱戦気味だな」
三階が全部崩れ落ち、もうもうと土煙が舞う中俺は立ち上がって苦笑する、まだまだ、このくらいでくたばる程俺は軟じゃねぇぜ。
「あー、ダメだこりゃ、まずいわ」
声が上からする。見上げると……例の青年、オービットが頭を掻き毟っている。
「ちょっと強すぎる、他の連中がお手上げして撤退し始めちゃった。ヤバいから俺らもずらかろう」
「ちッ、根性の無い野郎どもだ」
どう云う事だ、撤退って……奴ら、どこに逃げるってんだ。
そのオービットが素早く跳ぶ。見慣れた矢が刺さっているのを俺は発見した。
マツナギだ!
オービットは身軽に次々と襲い来る矢を躱しながら、二階に下りて下の味方と合流しようとするが……。
何かからつっこまれてバランスを崩す。
「オービット!」
あれは……!
「丸こげにおなりーッ!」
アインだ!
矢に気を取られていたオービットにしがみつき、ゼロ距離で灼熱のブレスを吹きかけようとしているが……。
あの青年もなかなかやる、冷静に小竜の首を掴むと……あ、こっちに向けやがった。
「ひぃぃッ!」
俺とレッド、テリーは慌ててその場を待避するはめになった。魔法壁なんぞ張ってる場合じゃない。
あの一撃の強烈さは身に沁みて知っている。物理防壁なんぞヘタすりゃあっという間に突破し、あらゆるものを溶かす程の超高温ブレスなのだ!
あっという間に壁が溶け、一階および地下まで穴が……。
あ、アインさん!手加減をいい加減覚えたらどうなんですかーッ!
「ちょっと!危ないじゃないのよアイ!」
聞き慣れた罵倒が下の階から聞こえますぜ~。
見下ろすと、アベルが剣士と戦っている所だったらしく、開いた穴を隔てて対峙している所だった。
「どうなってるんだ?ぶち抜かれてるじゃないか」
その対峙している戦士も、上の階の散々たる有様に目を丸くしている。
「ちょうどいい、ブレイズ、撤退」
オービットが親指で上に上がれと指示する。……あの剣士はオービットのゲストか?
「どうりで、人がいないと思った」
苦笑して下の階の青年が躊躇無く上の階へ跳躍する。
俺達の隣をすり抜けようとするが……そうはいくか!
俺は剣を構えてその前に立ちふさがった。
「ヤト!」
アベルからの心配そうな声が届くが、その意味するところを察しているヒマは無い。
ブレイズという黒髪の青年は抜き放っていた剣を横に構え、容赦なく突っ込んでくる。
切り結んだ、そこで少なくとも相手の足は止まる筈なのに……止まらない?え?
気が付いたら剣が弾き返されていて、俺は背後にたたらを踏んでよろめいていた。
その隙に剣士の青年は俺に一撃入れる事も出来ただろうが……無視して合流を優先したようである。
何、こいつ今、何しがやった?
「強いわよ、相当に」
アベルも登って来て呆然としている俺に告げる。敵を目で追っている彼女の横顔がマジだ。
アベルに強いと言わせるとは……そりゃぁ、確かに相当だ。
マツナギも上の階から飛び降りてきた。
途端、パラパラと砂が落ちてくる。
「ヤバいよ」
端的な彼女の言葉は言うなれば……予言だ、精霊使いの。
「何がヤバいんだよ」
当然の疑問だな。
「建物の要が壊れてる、この城崩れるよ」
……精霊使いの予言は怖いくらい当たるぞ。
「それはいけませんね、先方も撤退したいみたいですし。じゃぁ僕らも待避しますか」
「待って、ナッツはどこよ」
おお、そういえば奴の姿が見えない。トラップに引っかかるほど間抜けな奴じゃないからな、きっとどこかで……。
「おーい」
「げッ!」
顔を上げたオービットが、ぎょっとした顔をしたのが見える。
何事かと頭上を見上げると……ウワサのナッツだ。
レッドが最初にぶちあけた床の穴の上で、ナッツが何かを掲げて手を振っている。
「扉、ゲットー」
おぅッ、流石は後方支援諜報部員!
さり気なく目的のブツをゲットしてましたか。抜け目無いぜ。
しかし、扉ってそんなに小さなものなんだな。
ナッツの片手に収まる、それは黄金色に輝く丸い宝玉だった。
「間違いないんだな?」
テリーの疑問はもっともだろう。だが、怪しいものを根拠無くそうだと言う程ナッツは浅はかじゃないぞ。
「うん、生き残っていたヘッドはこれを通じてログアウトしたから、間違いないよ」
そう言って背中の翼を広げ、ナッツは堂々と下の階に降りて来る。
「あちゃー、負けちゃった」
しかし敵であるオービットは苦笑して、額を抑えて割りとさばさばしてやがる。
イエロー権限のログインキャラは現実世界の事情を持ち込めないのに……なんだこの楽天的なキャラクターは。
お前ら、わかってんのか?
扉は俺達が閉じる、お前らは負けだぞ?
消滅だぞ?
……ってちょっと待て。
俺はナッツの言った言葉をふいと思い出す。
『これ』を通じてログアウトしたからって、どういうこった?
「はい」
「えーッ!」
驚いて喚いたのは俺である。
先方ではない。
ナッツから『扉』を手渡されたオービットは苦笑して頭を掻いた。
「ナッツさん、何相手に渡してるんですか!」
「いやぁ僕らの勝利は間違いないんだから、多少お情けを掛けても問題は無いだろう?」
それは……。
俺は呆れつつも、黄金旗の連中に向けた同情を禁じ得ない。
ナッツ、お前も割りとフツーな顔して酷い事を言うよな?
はっきり言って、それはとても残酷な事だと思わないのか?
「いいのかなぁ、逃がしたら俺達、もう一度『侵略』に来るんだけど」
オービットは苦笑したまま扉を手に持ち、俺達を伺った。
「雑魚も多かったがな、俺達相手にここまで粘ったんだ、正直褒めてやるぜ」
割と今回の『戦い』に満足してるらしいな、テリーは。
あの盾役の怪力男が相当強かったに違いない。
「しかし……一つ疑問が残りますね。よろしければご回答いただけませんか?」
「何さ」
「……貴方達は他の人達よりずば抜けて強かった。この短期間にどうやって他との差を?」
レッドが一歩前に出て眼鏡フレームを押し上げた。
「どうしよっか」
オービットはルイ、という男を伺う。
「いいんじゃね?こっちは負けてんだ、答えてやれよ」
やっぱりあの男がヘッドか?
「うーん、まぁ負けた手前隠し事は出来ないよなぁ」
「ふん、そんなの少し考えれば分かる事だろ。わかっている癖に聞くのか?」
中性的な顔立ちの魔導師は不機嫌な顔で言った。
……すいません、俺には少し考えても良く分からないのですが。
「まー、無秩序に群れてたってしょうがないんだよね、俺達。だから淘汰したんだよ」
オービットは苦笑した。
淘汰。
その響きにどこか残酷な雰囲気を感じる。
人当たりの良さそうな顔のまま、恐ろしい事をさらりと言う。
こいつは、こいつはアレだな。
レッドやナッツと同じ分類だ。
感情を排他し、合理的に物事を進めるタイプ、そう……言動に見合わずこいつが軍師だ。
ヘッドはルイじゃないんだ。
オービットがこいつら4人のヘッドなのだと俺は今、気が付いた。
「こっちに来てすぐにバトルロワイヤルをやったのさ、味方を喰って先に力を溜めて他の連中を従えたんだよ。見せつけ的にも一石二鳥だし」
本来もっと多くの参加者がこの城にはいたのだろう。
このオービットのレギオンは、それを淘汰という形で攻撃し経験値を稼いだのだ。ほかの連中もすぐに同じことを始めたに違いないが、オービットは元々他の連中を従える事も頭に入れていた。
実力を見せつけ、抵抗しないヘッドを従えて、あっという間に城の黄金旗を統率したのだろう。
その支配から、逃げ出そうとした奴がいる。
あの、桟橋で死んでいたヘッドは……多分それで殺されたのか。
ようやくあの死体の意味が判明した。
なるほど、そういう事情だったのか……。
「でもダメだったね、もうちょっと時間があればなんとか形になったんだけど……簡単に侵略ってのはいかないもんだねぇ」
俺達の進行速度が速すぎて形になら無かったって訳か。
しかし恐ろしい、相手だ……!
一般プレイヤーがこいつらに勝てたかどうかはかなり際どい、時間を許せば許すだけこっちが不利になっていたに違いない。
本当にこんなプレイヤーを放っておいていいのか?ナッツ。
「感銘した、成る程、そんなやり方があるとは……」
しかしナッツ、本気で関心している様だ。
「今度僕らと会う時はその時も完全に敵だから。そのつもりで次の侵略を待ってるよ」
「はは、今度はあんたらと当たらない事を祈ってる」
名前をそれぞれに告げた。
ヘッドがオービット、魔法使い双璧がルインとハイドローで、戦士二人がダークとブレイズ。
こっちも全員、名前を相手に教えてやった。強敵だった事に対するサービスだ。
オービット達は俺達の名前を強敵として、この世界に刻むだろう。でもそれでいい、俺達はそうやって『敵』であってもかまわない。
今後、俺達が再びパーティーを組んでこの世界を訪れる事はほとんど無いだろう。組んだとしても必ずオービット率いる黄金旗連中に当たるとは限らない。
『この世界』は広い、広すぎる。
この世界にいる限り全ては現実で、上限などなく、どこまでも広く果てしないのだから。
今、多くの『扉』が開かれて世界は新しい形を迎える。
トビラ元年、だが物語は終わらない、システム管理者としても。
この世界の俺、ヤトとしてもな。
楽しかった。
やっぱりゲームは楽しくあるべきだと思う。
目が覚めて楽しかったと、β版プレイヤー達がそういう朝を迎える事を俺は願っているぜ。
終
※正式リリースされた想定の『後日談』です
某のゲストキャラとのPvP(プレイヤーキル)戦
さてこれで場はドローに持ち込んだ形になる。仕切りなおしだ。
いや?もう少し事態を考えようぜ俺?
軍師連中がいないんだから、俺自身で考えるしかない。
なんでこいつは回復を選んだ?その意味を考えろ俺。
……自爆が使えないのは何故か、死ねないのはなぜか。簡単だ。
こいつはゲストじゃなくてヘッドだとするならどうだよ。
たやすく捨て駒になるわけにはいかないだろう?
その俺の予測を裏付けるように、突然第三者が現れる。
「大丈夫かルイ!」
転移してきた、こいつも魔法使いだな。こっちは典型的な魔導師マントを身に着けているから良くわかる。中性的な顔立ちの……多分男。
「悪い、そっちは大丈夫なのか?」
「入り口は全てふさいでいる、突破しそうな奴はいないとオービットが判断した」
オービット、さっきの青年だな。
……あれも魔導師っぽかったし、言動からしてゲストとは思えないんだが……ヘッド同士の連携も産まれつつあるのかもしれない。
「入り込んだ奴らのレベルが半端無いよ」
「みてぇだな」
しかし……魔法使い二人相手はちょいと俺には厳しいのですが。うーむ、撤退時かな。ヤバい時は素直に撤退、コレ常識。死んだらコンティニューできませんから。そこんところ、理解しないとこの世界ではやってけない。
とはいえ、どこに逃げればいいんだろう。やっぱ窓か?
「……!」
しかし新規参入した魔法使いが突然顔色を変える。
「……やれやれ、ようやく合流できましたねぇ」
空間が歪む。
その歪みは見て取れて強引な力によるものであるように、抵抗する空間を押し出すように何かが入り込んでくる。
「レッド!」
「……ッ、やられた、」
転移して来た我らが腹黒魔導師事レッドは、にやりと笑って敵二人を一瞥した。
「転移門を開くときはお気を付けて……逆門追尾は比較的容易いのでね」
どうやらレッドに一杯食わされたらしい、中性的な顔立ちの魔導師は苦々しい顔で身構えている。逆門追尾、魔法転移によって開いた通路の痕跡を辿る魔法だ、転移門は万能逃走魔法じゃないのはこの追尾魔法の存在があるそうだ。一度道筋を付けるとトレースされる危険性が高いらしい。
「……俺の所為か」
シーフっぽい男は舌打ちして頭を掻く。ああなるほど、この新規参入魔導師は監視部屋の男を守るためにここに駆け込んで来た訳か。ゲストがヘッドを守る行動を取ったという訳だな。
「しかたないだろ、いきなりこのフロアに踏み込んだ奴がいたのが失敗だ」
……つまり、俺の所為か。
俺だって好きでアタリを踏んだ訳じゃねぇんだ、アベルの奴が突然どつきやがったからこんなハメに……いや、俺達的には好状況ですが。
ともあれ、目の前の敵を撃破してから文句は言う事にしよう。
互いに構え、レッドが先制。
氷の槍を何本も生成すると瞬時に投げつける。しかしそれは中性的な顔の魔法使いが張った盾に阻まれて四散した。その隙に背後のルイ、とかいう男が魔法詠唱を終えて火の矢を連発するが……それはあっけなくレッドの張っている盾に阻まれる。
魔法使いとしてのレベルは圧倒的にレッドが上だな、一人で防御まで手を廻せている。
何しろ、最高レベルってのがこの我らが腹黒魔導師なわけですから。
だが相手を攻撃するまでの手段はなさそうだな。何しろ先方は片方が攻撃、片方が防御に徹している。コンビネーションも絶妙、割と鉄壁だ。
なら、俺が動くしかない。
相手が物理盾を張っている時は近づけないから、レッドが魔法攻撃をした時に、魔法防御盾を発動した時に一撃見舞うしかない。
「いくぞレッド。ハデに行け」
「お任せください」
それで……城が崩壊を始めた。
いや、ハデに行けって言っちゃった手前俺は何もいえない立場だが。
発端は恐らく、魔法使い二人の鉄壁ペアのペースを崩すためにレッドが床をぶち抜いたのが……悪い。
「むちゃくちゃだ!」
悪かったな、無茶苦茶でよ!
俺は落下する床石を蹴り、魔法使い二人への距離を詰める。
レッドから放たれた氷結魔法を防ぐのに精一杯の盾役をすり抜け、背後で次の魔法攻撃の準備に入っていた攻撃専門のルイという男に……槍を一突き食らわすつもりだったのだが……。
そこに、突然物理盾が現れた。
魔法的なものではなく、本物の……盾!
二階部分へ崩れた埃が舞う中、巨漢の男が俺の槍を事もあろうか素手で止めやがった!
この場合槍から手を放すべきなのだが、俺はその事実への対応に若干遅れ、逆に相手は反応が早い。
槍から手を離す動作に迷い、動けない間に俺は槍ごと背後に投げ出されて壁に叩きつけられた。
それ程相手は怪力の持ち主だったって事だよ。
「おいおい、テメェの相手はこの俺だろうが」
壁に打ち付けられてずり落ちた所、顔を上げれば……テリーが前方を見据えて拳を構えている。
そうか、さっき魔法映写の中でテリーと激しい格闘を繰り広げていたのは……この男か。
「乱戦気味だな」
三階が全部崩れ落ち、もうもうと土煙が舞う中俺は立ち上がって苦笑する、まだまだ、このくらいでくたばる程俺は軟じゃねぇぜ。
「あー、ダメだこりゃ、まずいわ」
声が上からする。見上げると……例の青年、オービットが頭を掻き毟っている。
「ちょっと強すぎる、他の連中がお手上げして撤退し始めちゃった。ヤバいから俺らもずらかろう」
「ちッ、根性の無い野郎どもだ」
どう云う事だ、撤退って……奴ら、どこに逃げるってんだ。
そのオービットが素早く跳ぶ。見慣れた矢が刺さっているのを俺は発見した。
マツナギだ!
オービットは身軽に次々と襲い来る矢を躱しながら、二階に下りて下の味方と合流しようとするが……。
何かからつっこまれてバランスを崩す。
「オービット!」
あれは……!
「丸こげにおなりーッ!」
アインだ!
矢に気を取られていたオービットにしがみつき、ゼロ距離で灼熱のブレスを吹きかけようとしているが……。
あの青年もなかなかやる、冷静に小竜の首を掴むと……あ、こっちに向けやがった。
「ひぃぃッ!」
俺とレッド、テリーは慌ててその場を待避するはめになった。魔法壁なんぞ張ってる場合じゃない。
あの一撃の強烈さは身に沁みて知っている。物理防壁なんぞヘタすりゃあっという間に突破し、あらゆるものを溶かす程の超高温ブレスなのだ!
あっという間に壁が溶け、一階および地下まで穴が……。
あ、アインさん!手加減をいい加減覚えたらどうなんですかーッ!
「ちょっと!危ないじゃないのよアイ!」
聞き慣れた罵倒が下の階から聞こえますぜ~。
見下ろすと、アベルが剣士と戦っている所だったらしく、開いた穴を隔てて対峙している所だった。
「どうなってるんだ?ぶち抜かれてるじゃないか」
その対峙している戦士も、上の階の散々たる有様に目を丸くしている。
「ちょうどいい、ブレイズ、撤退」
オービットが親指で上に上がれと指示する。……あの剣士はオービットのゲストか?
「どうりで、人がいないと思った」
苦笑して下の階の青年が躊躇無く上の階へ跳躍する。
俺達の隣をすり抜けようとするが……そうはいくか!
俺は剣を構えてその前に立ちふさがった。
「ヤト!」
アベルからの心配そうな声が届くが、その意味するところを察しているヒマは無い。
ブレイズという黒髪の青年は抜き放っていた剣を横に構え、容赦なく突っ込んでくる。
切り結んだ、そこで少なくとも相手の足は止まる筈なのに……止まらない?え?
気が付いたら剣が弾き返されていて、俺は背後にたたらを踏んでよろめいていた。
その隙に剣士の青年は俺に一撃入れる事も出来ただろうが……無視して合流を優先したようである。
何、こいつ今、何しがやった?
「強いわよ、相当に」
アベルも登って来て呆然としている俺に告げる。敵を目で追っている彼女の横顔がマジだ。
アベルに強いと言わせるとは……そりゃぁ、確かに相当だ。
マツナギも上の階から飛び降りてきた。
途端、パラパラと砂が落ちてくる。
「ヤバいよ」
端的な彼女の言葉は言うなれば……予言だ、精霊使いの。
「何がヤバいんだよ」
当然の疑問だな。
「建物の要が壊れてる、この城崩れるよ」
……精霊使いの予言は怖いくらい当たるぞ。
「それはいけませんね、先方も撤退したいみたいですし。じゃぁ僕らも待避しますか」
「待って、ナッツはどこよ」
おお、そういえば奴の姿が見えない。トラップに引っかかるほど間抜けな奴じゃないからな、きっとどこかで……。
「おーい」
「げッ!」
顔を上げたオービットが、ぎょっとした顔をしたのが見える。
何事かと頭上を見上げると……ウワサのナッツだ。
レッドが最初にぶちあけた床の穴の上で、ナッツが何かを掲げて手を振っている。
「扉、ゲットー」
おぅッ、流石は後方支援諜報部員!
さり気なく目的のブツをゲットしてましたか。抜け目無いぜ。
しかし、扉ってそんなに小さなものなんだな。
ナッツの片手に収まる、それは黄金色に輝く丸い宝玉だった。
「間違いないんだな?」
テリーの疑問はもっともだろう。だが、怪しいものを根拠無くそうだと言う程ナッツは浅はかじゃないぞ。
「うん、生き残っていたヘッドはこれを通じてログアウトしたから、間違いないよ」
そう言って背中の翼を広げ、ナッツは堂々と下の階に降りて来る。
「あちゃー、負けちゃった」
しかし敵であるオービットは苦笑して、額を抑えて割りとさばさばしてやがる。
イエロー権限のログインキャラは現実世界の事情を持ち込めないのに……なんだこの楽天的なキャラクターは。
お前ら、わかってんのか?
扉は俺達が閉じる、お前らは負けだぞ?
消滅だぞ?
……ってちょっと待て。
俺はナッツの言った言葉をふいと思い出す。
『これ』を通じてログアウトしたからって、どういうこった?
「はい」
「えーッ!」
驚いて喚いたのは俺である。
先方ではない。
ナッツから『扉』を手渡されたオービットは苦笑して頭を掻いた。
「ナッツさん、何相手に渡してるんですか!」
「いやぁ僕らの勝利は間違いないんだから、多少お情けを掛けても問題は無いだろう?」
それは……。
俺は呆れつつも、黄金旗の連中に向けた同情を禁じ得ない。
ナッツ、お前も割りとフツーな顔して酷い事を言うよな?
はっきり言って、それはとても残酷な事だと思わないのか?
「いいのかなぁ、逃がしたら俺達、もう一度『侵略』に来るんだけど」
オービットは苦笑したまま扉を手に持ち、俺達を伺った。
「雑魚も多かったがな、俺達相手にここまで粘ったんだ、正直褒めてやるぜ」
割と今回の『戦い』に満足してるらしいな、テリーは。
あの盾役の怪力男が相当強かったに違いない。
「しかし……一つ疑問が残りますね。よろしければご回答いただけませんか?」
「何さ」
「……貴方達は他の人達よりずば抜けて強かった。この短期間にどうやって他との差を?」
レッドが一歩前に出て眼鏡フレームを押し上げた。
「どうしよっか」
オービットはルイ、という男を伺う。
「いいんじゃね?こっちは負けてんだ、答えてやれよ」
やっぱりあの男がヘッドか?
「うーん、まぁ負けた手前隠し事は出来ないよなぁ」
「ふん、そんなの少し考えれば分かる事だろ。わかっている癖に聞くのか?」
中性的な顔立ちの魔導師は不機嫌な顔で言った。
……すいません、俺には少し考えても良く分からないのですが。
「まー、無秩序に群れてたってしょうがないんだよね、俺達。だから淘汰したんだよ」
オービットは苦笑した。
淘汰。
その響きにどこか残酷な雰囲気を感じる。
人当たりの良さそうな顔のまま、恐ろしい事をさらりと言う。
こいつは、こいつはアレだな。
レッドやナッツと同じ分類だ。
感情を排他し、合理的に物事を進めるタイプ、そう……言動に見合わずこいつが軍師だ。
ヘッドはルイじゃないんだ。
オービットがこいつら4人のヘッドなのだと俺は今、気が付いた。
「こっちに来てすぐにバトルロワイヤルをやったのさ、味方を喰って先に力を溜めて他の連中を従えたんだよ。見せつけ的にも一石二鳥だし」
本来もっと多くの参加者がこの城にはいたのだろう。
このオービットのレギオンは、それを淘汰という形で攻撃し経験値を稼いだのだ。ほかの連中もすぐに同じことを始めたに違いないが、オービットは元々他の連中を従える事も頭に入れていた。
実力を見せつけ、抵抗しないヘッドを従えて、あっという間に城の黄金旗を統率したのだろう。
その支配から、逃げ出そうとした奴がいる。
あの、桟橋で死んでいたヘッドは……多分それで殺されたのか。
ようやくあの死体の意味が判明した。
なるほど、そういう事情だったのか……。
「でもダメだったね、もうちょっと時間があればなんとか形になったんだけど……簡単に侵略ってのはいかないもんだねぇ」
俺達の進行速度が速すぎて形になら無かったって訳か。
しかし恐ろしい、相手だ……!
一般プレイヤーがこいつらに勝てたかどうかはかなり際どい、時間を許せば許すだけこっちが不利になっていたに違いない。
本当にこんなプレイヤーを放っておいていいのか?ナッツ。
「感銘した、成る程、そんなやり方があるとは……」
しかしナッツ、本気で関心している様だ。
「今度僕らと会う時はその時も完全に敵だから。そのつもりで次の侵略を待ってるよ」
「はは、今度はあんたらと当たらない事を祈ってる」
名前をそれぞれに告げた。
ヘッドがオービット、魔法使い双璧がルインとハイドローで、戦士二人がダークとブレイズ。
こっちも全員、名前を相手に教えてやった。強敵だった事に対するサービスだ。
オービット達は俺達の名前を強敵として、この世界に刻むだろう。でもそれでいい、俺達はそうやって『敵』であってもかまわない。
今後、俺達が再びパーティーを組んでこの世界を訪れる事はほとんど無いだろう。組んだとしても必ずオービット率いる黄金旗連中に当たるとは限らない。
『この世界』は広い、広すぎる。
この世界にいる限り全ては現実で、上限などなく、どこまでも広く果てしないのだから。
今、多くの『扉』が開かれて世界は新しい形を迎える。
トビラ元年、だが物語は終わらない、システム管理者としても。
この世界の俺、ヤトとしてもな。
楽しかった。
やっぱりゲームは楽しくあるべきだと思う。
目が覚めて楽しかったと、β版プレイヤー達がそういう朝を迎える事を俺は願っているぜ。
終
0
あなたにおすすめの小説
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
まず、後宮に入れませんっ! ~悪役令嬢として他の国に嫁がされましたが、何故か荷物から勇者の剣が出てきたので、魔王を倒しに行くことになりました
菱沼あゆ
ファンタジー
妹の婚約者を狙う悪女だと罵られ、国を追い出された王女フェリシア。
残忍で好色だと評判のトレラント王のもとに嫁ぐことになるが。
何故か、輿入れの荷物の中には、勇者の剣が入っていた。
後宮にも入れず、魔王を倒しに行くことになったフェリシアは――。
(小説家になろうでも掲載しています)
蒼炎の公爵令嬢 〜追放された私は、最強冒険者と共に真実の力に目覚める〜
雛月 らん
ファンタジー
「お前は出来損ないだ」——家族に見捨てられた令嬢が、最強の冒険者と出会い、真の力に目覚める異世界ファンタジー!
公爵家に生まれたエリアナは、幼い頃から魔法の制御ができず、家族から冷遇されてきた。
唯一の味方は執事のポールだけ。
人前で魔法を使わなくなった彼女に、いつしか「出来損ない」の烙印が押される。
そして運命の夜会——
婚約者レオンハルトから、容赦ない言葉を告げられる。
「魔法も使えないお前とは、婚約を続けられない」
婚約破棄され、家からも追放されたエリアナ。
だが彼女に未練はなかった。
「ようやく、自由になれる」
新天地を求め隣国へ向かう途中、魔物に襲われた乗り合い馬車。
人々を守るため、封印していた魔法を解き放つ——!
だが放たれた炎は、常識を超えた威力で魔物を一掃。
その光景を目撃していたのは、フードの男。
彼の正体は、孤高のS級冒険者・レイヴン。
「お前は出来損ないなんかじゃない。ただ、正しい指導を受けなかっただけだ」
レイヴンに才能を見出されたエリアナは、彼とパーティーを組むことに。
冒険者ギルドでの魔力測定で判明した驚愕の事実。
そして迎えた、古代竜との死闘。
母の形見「蒼氷の涙」が覚醒を促し、エリアナは真の力を解放する。
隠された出生の秘密、母の遺した力、そして待ち受ける新たな試練。
追放された令嬢の、真の冒険が今、始まる!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
異世界スローライフ希望なのに、女神の過保護が止まらない
葉泪秋
ファンタジー
HOTランキング1位感謝です!(2/3)
「小説家になろう」日間ランキング最高11位!(ハイファンタジー)
ブラック企業で過労死した俺、佐久間遼。
神様に願ったのは、ただ「異世界で、畑でも耕しながらのんびり暮らしたい」ということだけ。
そうして手に入れた、辺境の村での穏やかな日々。現状に満足し、今度こそは平穏なスローライフを……と思っていたのだが、俺の妙なスキルと前世の社畜根性が、そうはさせない。
ふとした善意で枯れた井戸を直したことから、堅物の騎士団長やら、過保護な女神やらに目をつけられることになる。
早く穏やかに暮らしたい。
俺は今日も、規格外に育った野菜を手に、皆の姿を眺めている。
【毎日18:00更新】
※表紙画像はAIを使用しています
異世界転移物語
月夜
ファンタジー
このところ、日本各地で謎の地震が頻発していた。そんなある日、都内の大学に通う僕(田所健太)は、地震が起こったときのために、部屋で非常持出袋を整理していた。すると、突然、めまいに襲われ、次に気づいたときは、深い森の中に迷い込んでいたのだ……
迷惑異世界のんびり道中記~ちびっ子勇者とともに~
沢野 りお
ファンタジー
なんということもない普通の家族が「勇者召喚」で異世界に召喚されてしまった。
兄、橘葵二十八歳。一流商社のバリバリエリートのちメンタルに負担を受け退職後、一家の主夫として家事に精を出す独身。
姉、橘桜二十五歳。出版社に勤める美女。儚げで庇護欲をそそる美女。芸能人並みの美貌を持つオタク。あと家事が苦手で手料理は食べたら危険なレベル。
私、橘菊華二十一歳。どこにでいもいる普通の女子大生。趣味は手芸。
そして……最近、橘一家に加わった男の子、右近小次郎七歳。両親が事故に亡くなったあと、親戚をたらい回しにされ虐げられていた不憫な子。
我が家の末っ子として引き取った血の繋がらないこの子が、「勇者」らしい。
逃げました。
姉が「これはダメな勇者召喚」と断じたため、俗物丸出しのおっさん(国王)と吊り上がった細目のおばさん(王妃)の手から逃げ……られないよねぇ?
お城の中で武器を持った騎士に追い詰められて万事休すの橘一家を助けたのは、この世界の神さまだった!
神さまは自分の落ち度で異世界召喚が行われたことは謝ってくれたけど、チート能力はくれなかった。ケチ。
兄には「生活魔法」が、姉には「治癒魔法」が、小次郎は「勇者」としてのチート能力が備わっているけど子どもだから鍛えないと使えない。
私には……「手芸創作」って、なにこれ?
ダ神さまにもわからない能力をもらい、安住の地を求めて異世界を旅することになった橘一家。
兄の料理の腕におばさん軍団から優しくしてもらったり、姉の外見でおっさんたちから優遇してもらったり、小次郎がうっかりワイバーン討伐しちゃったり。
え? 私の「手芸創作」ってそんなことができちゃうの?
そんな橘一家のドタバタ異世界道中記です。
※更新は不定期です
※「小説家になろう」様、「カクヨム」様にも掲載しています
※ゆるい設定でなんちゃって世界観で書いております。
人生初めての旅先が異世界でした!? ~ 元の世界へ帰る方法探して異世界めぐり、家に帰るまでが旅行です。~(仮)
葵セナ
ファンタジー
主人公 39歳フリーターが、初めての旅行に行こうと家を出たら何故か森の中?
管理神(神様)のミスで、異世界転移し見知らぬ森の中に…
不思議と持っていた一枚の紙を読み、元の世界に帰る方法を探して、異世界での冒険の始まり。
曖昧で、都合の良い魔法とスキルでを使い、異世界での冒険旅行? いったいどうなる!
ありがちな異世界物語と思いますが、暖かい目で見てやってください。
初めての作品なので誤字 脱字などおかしな所が出て来るかと思いますが、御容赦ください。(気が付けば修正していきます。)
ステータスも何処かで見たことあるような、似たり寄ったりの表示になっているかと思いますがどうか御容赦ください。よろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる