異世界創造NOSYUYO トビラ

RHone

文字の大きさ
365 / 366
番外編・後日談 A SEQUEL

名前の楔

しおりを挟む
 自分の名前って、何だろうなって事を考えた事あるか?

 うん、変な事聞いてるって自覚はある。というか、質問の仕方が悪かったか……?
 ようするに俺が聞きたいのは…自分の名前の由来とか、どういう意味だとか、どうしてそうなったかとか。どこかをピックアップしたいわけじゃない。そういう事ひっくるめて全部について問い掛けている。

 自分を形容する名前とは何だろう。
 それがあると便利だから付いているのか、どういう理由があったのか。名前に左右された運命はあったか…他人にとってはどうなのか。
 そして、俺にとってはどういうものか。

 俺は自分の名前に興味があるかというと、割とそうでもないと言える。
 自分の名前にそんなに愛着は持ってなかった方だと思う。誰から名付けられたのかもわからん状況だしな……ましてや自分で決めた名前でもない。そんなもんに執着はできねぇだろ?俺には両親と呼べる者が記憶になくて、一体誰から『ヤト』なんて名前を貰ったのかさっぱりわからんのだ。
 で、今さらそれを知りたくっても、知っていただろう俺の育ての親はすでに亡い訳で。
 確かな答えと云うべきものが絶対に知れないと解っている、追い求めたって無駄だ。
 別に何かしら答えを求める訳ではない、だからこそ、極めてどうでもいいと云う結論が俺の中で出てしまう。

 長らくその名前を忘れていた経緯もある。いや、ホントマジで忘れてたんだってば。
 名前を変えて、以前の俺をやめて……別の『何者か』になった気でいたんだ。そうではないとは言い切れない。
 だからふっと、そういう幼稚な事は止めようと思った時にだな。
 忘れていたかつての自分の名前ってのは……忘れていても、ふいと思い出せるもんなのかもしれない。

 そう言う意味ではやっぱり俺は『ヤト・ガザミ』。それ以外の何者でもない。
 誰から与えられた名だとかそんなんは関係なく、さ。
 一番古い記憶で認識されていた『名前』はソレだから、俺の名前はヤトでいいのかもしれない。

  で、今さらそれをどうしたかって?
 

 じゃぁ……改めて聞こう。

 自分の名前って、何だろうなって事を考えた事あるか?

 普通はそんな事さほど悩むものじゃぁないだろう。所が今、俺にとってはそれが一番の悩みの種になりつつある。
 名前というのは何故当然のように存在し、時に俺という存在以上に『俺』を語るのか。
 

*** *** ***


 世界のどこかで誰かが死ぬと、その死んだ奴の記憶が誰かに統合されるとしよう。
 ふつーはない事だがな、ある、と仮定してくれ。
 というかその前に確認しておくが……
 普通、死ねば記憶なんて脳内幻想はそこでジ、エンドだ。記憶は、脳という外部ネットワークを接続しないオフライン物件に閉じ込められているもんだからな。オフライン物件が物理的にお陀仏すればそこに格納されていた電子情報もクラッシュアウトする。
 ところが……だ。そこに何かしらの外部ネットワークが形成されてしまったとしよう。しかも有線じゃなくて割と最新型で無線式に。
 その為、普通持ち主の死で消えるはずの記憶だけが外部ネットワークを通じて外に出て、誰かの生きている記憶媒体すなわち脳へと持ち越されてしまう……。

 そう言う事が起きる、としよう。

 こういう事は普通起こらないものと想定するべきであり、起きたとするなら怪奇現象もいい所で、ホラーを通り越してただの『電波』と捉えられていまうべき事だと云う事は俺も解っている。

 理解したうえで、起きてしまう、という事をまずガッテンしてくれ。

 ガッテンしたうえで次に進む。

 そのように死んだ者の記憶が次々と持ちこされ一か所に集まってくる仕様になったらその、集まって来られてしまった人の記憶ってものはどうなるのか。

 極めてカオスだよな。

 自分が誰で何処の何であるのかという記憶が入り乱れ、自分が何者であるのかも見失う事だろう。
 すなわち、そんな事が起きたらまず自我崩壊が起きてしまっているからマトモであるはずがない。

 うん、マトモであるはずがない。

 俺は、いつものマッタリモードで珈琲を啜った。
 実に長閑な昼だ、一仕事終えて昼寝越しの珈琲はたまらん。もう少し陽が傾いたら一仕事して、夕餉の支度にとりかかる。んで、あと少し細かい仕事をやったらあとは寝るだけだ。
 そして、再び太陽が昇ったら起きあがって朝一番の雑務をこなし、朝飯食って野良仕事して、昼寝して3時の珈琲堪能してから仕事して夜喰ってそしてまた寝る。

 そんな単調な繰り返しの日々を送っている俺であるが、実はその極めてマトモではない精神状態がこの森でこの生活を始めてからずっと続いていたりする。
 べ、別に精神安定の為に珈琲入れてんじゃねぇぞ!?珈琲は元から好きなんだからな!?
 精神的にマトモじゃない事は十も承知だ。だから……普段は自分の事はあんまり考えない事にしている。
 自分の事を覗き込むと訳が分からなくなるんだよ。意識しない様にしていても、ふいとそうやって自分の事を考えてしまう事があって困ったなぁ、となっているわけですよ。

 つまり、それが名前の事だ。

 自分の名前って、何だろうなって考えてしまう。

 俺は……自分がヤト・ガザミである事を多分、忘れつつある。
 忘れてるというよりは……埋もれている、かもしれない。自分の事を考えない云う事は、自分が何であるかという事を意識しないと云う事だ。自分の過去も、それに向ける思いやらも無に帰し、ただ今だけを生きている。
 本当の事を言えば生きていたい訳ではないんだけどな。けどま、生きる事になってしまったのだからしょうがない。

 というよりは、こういう混沌とした生はもはや、生きているとは言い難いような気もしないでもない。

 ちなみに、そう言う事には悩まない事にしてる。
 考え出して悩みそうになったら畑の事を考える事にして、鬱憤が溜まったら木を切って切株を引き抜く為に土を掘って力仕事に没頭し、ひたすら畑を開墾する事にしている。
 なぁに、一面どこまでも森で、開拓しても一年ほおっておいたらすぐ緑に呑まれてしまうような所だ。
 珈琲を飲む事だけを楽しみに野良仕事に明け暮れ、その糧で生きて行く事に夢中になれてしまえばもう永遠とこの繰り返しだけで何も疑問なく生きていける。

 ……というのは、ちょっと嘘かな。

 永遠と繰り返すのは良いが実は俺もそれなりに歳を取る。ずっと若いように言われるがそんな事は無い、ちゃんと歳を取って最終的には病気やら老衰やらで死ぬんだ。

 そして、その記憶は次の体に引き継がれる。

 単調な生活を続けていたいが為に、俺は一定の年齢の肉体だけで生きる事にしている。幼すぎてもダメ、歳取りすぎてもダメ。畑耕せねぇんじゃやってらんねぇからな。
 多数存在する『俺』の体に、例の無線ネットワークで任意乗り換えが可能だ。
 ただしそこに一つだけリスクがあって……。

 体を変える時、どうしても俺は深い眠りに落ちなければいけない。深い眠りの癖に夢を見てるな、多分。
 今まで経験した全ての俺を追体験するように、嫌が応にも過去全てを思い出す夢を見ている気がする。
 新しい体で目を覚ました時、大抵気分がよくないのは多分、その所為だろう。普段は忘却の彼方に仕舞い込んだ沢山の自分という記憶を一通り眺めなければいけないんだ。で、自分って何だっけとか考えるきっかけが出来てんだよ。大抵、真っ先に一つ疑問が浮かぶからな。

 それが自分の名前って何だろうなって事だよ。

 仕方が無く一番古い記憶を辿っていくわけだ。自分の名前がナニなのか解らないから、どうしても自分の事を考えなくちゃいけない。自分が何者であるのかを理解するに、俺は一番古い俺の名前、ヤト・ガサミというものまでたどり着く必要がある。
 フツーの人はそんな事しなくてもいいし、そもそも自分が多数あってそれを渡り歩けるとか、そんな芸当はしないわけだけどさ……とかいうのに。

 在る日ふっと気が付いて思った。

 俺は、ヤト・ガザミで在る必要性はあるのか?ってな。

 大事な事、例えば俺がこの森に引きこもっている理由とか、フツーの人はしない生態系を成している事とか、そういう事を理解するんであればヤト・ガザミまで記憶を戻す必要はないよな、って今さらだが気が付いてしまった。

 もはや何回目だから分からない、そのうちに統合された俺の記憶は莫大なものになっていて、体を変える度に極めて深い眠りに落ちてしまう。システムリブートすんのに手間取ってんだろうな。

 3日間くらいならまぁ、畑ほおっておいてもなんとかリカバー出来る場合もあるが1週間とか超え始めたらさすがに困る。
 ようするに、混沌極まりない俺がマトモであるはずが無い精神状態を脱してマトモであればいいんだろう。
 よし、決めた。

 ヤト・ガザミはもうやめよう。

 名前の事で悩むのはもうやめだ。記憶は、適当に思い出したらもうそこで終わりにしよう。
 俺の名前なんて、もうなんだっていいじゃないか。

*** *** ***

 そう決心して色々試したが、いやぁこれが上手くいかない。
 ダメなんだ、どうしても今の自分の状況ってのを上手く辻褄合わせが出来ない。自分の存在について納得がいくのはいつだって……自分がヤト・ガザミである事を思い出してからだ。
 おいおい俺、ヤトまで遡らないと『マトモ』になれないってどういう事だ?

 そんで、何時も世話になってるあの魔導師の人に相談して別の方法を取る事になった。
 曰く、ヤトという記憶を別に取り出し、都度経過記憶をスキップしてヤトという記憶だけ取り出せばいいのでは?と言われた。
 よくわからん、具体的には?
 すると魔導師は 例えばこの剣です、と……俺が愛用していた銘のない剣を指さして言った。

 本当はこれも誰かにくれてしまおうと思ったんだが、なんか愛着があって手元に残っている。
 鎧や、槍などはランドールっていう奴にくれちまったみたいだ。もはやどういう理由でそいつに譲ったのか等の記憶は曖昧で、今さらそれを掘り起こす気にはなれない。

 サガラ工房のリメイク作、というちょっと変な曰くのある剣だったはず。
 サガラ工房の正式な剣であれば銘が入っているのだが、これは正式な工房作品ではないらしい。そもそも作ったのはサガラ工房なのだが、その時点で正規の剣ではなかったそうだ。そういう曰くでめったに手に入るものではないサガラの剣を『ヤト』は手に入れたのだが……都合、一度壊してしまった事もあった。との事。
 かなり、もう色々と思い出すのが大変である。大体は魔導師が俺から聞いた話の逆輸入。
 で、とにかくだ。そういう経緯の剣を、もう一度鍛えなおしたものが今の剣なんだってさ。
 それらの経緯を俺は、俺自身で上手く思い出せなくなりつつあるのだ。


 それであぁ、そうかと思い出す。
 そういや……こいつには銘がない。名前がないんだ。
 それなりの名剣には名前はついてしかるべきだと云う。だがこの剣には名前が無い。
 どうしてこいつは無銘のままなんだっけ?

 自分が愛用していたとは知るけれど、何故そうなったかを忘れてしまった俺には勿論、その理由など探り当てられる訳もない。

*** *** ***

 そうして、無銘の剣を久しぶりに両手に収め、茫然と見やっていたら魔導師の人が言ったのだ。

「それに、名を与えてみてはいかがですか」
「俺が?」
「他に誰が付けますが。貴方の剣ですよ?」
 「…ふむ」

 なるほど、魔導師の言っている意味がなんとなくわかってきたな。

「こいつに……俺の名前をくれてやれと言いたいわけだな」

 名前は、時に人の都合で与えられる。この剣に俺の都合で名を与え、名のある意味を与える。名前を付けると云う行為は意味を付加する事なのかもしれない。俺が、ヤト・ガザミである事を思い出す時、なぜ俺がヤトであるのかという事も自然と思いだせるように。

「ええ。他に、縁の在るモノが無さそうですし」

 俺の剣に、俺の一番古い記憶を埋め込んでおく。そうして俺は……この剣を手にするたびに思いだすだろう。

 自分が何者であったのかを極めて……観客的に。

「じゃ、あとで刻んでおいてくれ」

 魔導師に事を伝え、俺は何度目かの深い眠りにつく。
 大丈夫、次はそんなに長く眠らない。覚えておく事は……この剣を手にする事だけでいい。

 慣れた手つきで剣を返し、サガラ工房の技術で極めて頑丈で錆びつきもしないその剣を自らの胸へと刺し入れる。

「俺の名前をくれてやろう、八界に戸を開き続ける者の名前だ、」

 肺を突き抜けた剣は名を与えられても変った事もなく……冷たく、俺の血を浴びるだけ。そっけないもんだ、いくら俺に近くてもそれは俺ではない。俺の魂が宿るはずもないし、モノである剣が生物的な記憶を留めるはずもない。
 それでも強引にバイパスを繋ぐ。一方通行の扉。

 そうだ、トビラを開く者にはそういう関係の方が性に在っている。

 痛みの記憶なんてとっくの昔に解らなくなった。薄れゆく意識の中で俺は多分、笑っている。
 解っている、俺はとっくにマトモじゃぁないんだ。

 お前は自分の名が何である事を考えるか?って、剣がモノを考えるはずもないか。

 それでも覚えておいてくれ、全部思いだす事を放棄した俺の為に。
 一つ網から外れたオフラインに永久と、俺の名を。

*** 終 ***




 *** *** ***

 このような結果、この後の話、として『Garden Manage 8 narathibu』通称、GM8が短編集として存在しています。どっちに編するか、迷っていてどっちにも上がっていなかったのですが、あちらの彼はもはや剣を手放していて、自分の名前を名乗らない都合、こちらの一番最後に置く事にします。

 以下、ブログ掲載だったので 余計な話。

 *** *** ***

 名もなき剣に銘が刻まれましたと言う話ですが、あんまりこの剣は世に出回った形跡もない都合……その銘といい剣といい、そんなに知られている訳ではないと。

 はちのへでもいいが。それだとギャグだ。

 『八刀』ですな。
 もともとヤトはハヤト、から来ているけれど八精霊大陸で、トビラ、だから八つの戸、すなわちはちのへ(青森県)
 というような意味合いもあったような。
 一応読み的にはヤトノカミあたりも噛んでいるような。

 別に鬱終わりというわけではないです。多数自分が居る都合、いらないものは畑の肥やしにするように自分へと還元しているので魔王八逆星はタブー『自分殺し』を犯しまくりです。そうすることで世界のより深みにはまる事は重々承知していて、むしろわざとそうしている所もあったりします。
 役職の都合、というのもあるし他には……?どうかな。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

喪女だった私が異世界転生した途端に地味枠を脱却して逆転恋愛

タマ マコト
ファンタジー
喪女として誰にも選ばれない人生を終えた佐倉真凛は、異世界の伯爵家三女リーナとして転生する。 しかしそこでも彼女は、美しい姉妹に埋もれた「地味枠」の令嬢だった。 前世の経験から派手さを捨て、魔法地雷や罠といったトラップ魔法を選んだリーナは、目立たず確実に力を磨いていく。 魔法学園で騎士カイにその才能を見抜かれたことで、彼女の止まっていた人生は静かに動き出す。

あざとしの副軍師オデット 〜脳筋2メートル義姉に溺愛され、婚外子から逆転成り上がる〜

水戸直樹
ファンタジー
母が伯爵の後妻になったその日から、 私は“伯爵家の次女”になった。 貴族の愛人の娘として育った私、オデットはずっと準備してきた。 義姉を陥れ、この家でのし上がるために。 ――その計画は、初日で狂った。 義姉ジャイアナが、想定の百倍、規格外だったからだ。 ◆ 身長二メートル超 ◆ 全身が岩のような筋肉 ◆ 天真爛漫で甘えん坊 ◆ しかも前世で“筋肉を極めた転生者” 圧倒的に強いのに、驚くほど無防備。 気づけば私は、この“脳筋大型犬”を 陥れるどころか、守りたくなっていた。 しかも当の本人は―― 「オデットは私が守るのだ!」 と、全力で溺愛してくる始末。 あざとい悪知恵 × 脳筋パワー。 正反対の義姉妹が、互いを守るために手を組む。 婚外子から始まる成り上がりファンタジー。

龍王の番〜双子の運命の分かれ道・人生が狂った者たちの結末〜

クラゲ散歩
ファンタジー
ある小さな村に、双子の女の子が生まれた。 生まれて間もない時に、いきなり家に誰かが入ってきた。高貴なオーラを身にまとった、龍国の王ザナが側近二人を連れ現れた。 母親の横で、お湯に入りスヤスヤと眠っている子に「この娘は、私の○○の番だ。名をアリサと名付けよ。 そして18歳になったら、私の妻として迎えよう。それまでは、不自由のないようにこちらで準備をする。」と言い残し去って行った。 それから〜18年後 約束通り。贈られてきた豪華な花嫁衣装に身を包み。 アリサと両親は、龍の背中に乗りこみ。 いざ〜龍国へ出発した。 あれれ?アリサと両親だけだと数が合わないよね?? 確か双子だったよね? もう一人の女の子は〜どうしたのよ〜! 物語に登場する人物達の視点です。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます

腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった! 私が死ぬまでには完結させます。 追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。 追記2:ひとまず完結しました!

婚約破棄したら食べられました(物理)

かぜかおる
恋愛
人族のリサは竜種のアレンに出会った時からいい匂いがするから食べたいと言われ続けている。 婚約者もいるから無理と言い続けるも、アレンもしつこく食べたいと言ってくる。 そんな日々が日常と化していたある日 リサは婚約者から婚約破棄を突きつけられる グロは無し

【完結】6人目の娘として生まれました。目立たない伯爵令嬢なのに、なぜかイケメン公爵が離れない

朝日みらい
恋愛
エリーナは、伯爵家の6人目の娘として生まれましたが、幸せではありませんでした。彼女は両親からも兄姉からも無視されていました。それに才能も兄姉と比べると特に特別なところがなかったのです。そんな孤独な彼女の前に現れたのが、公爵家のヴィクトールでした。彼女のそばに支えて励ましてくれるのです。エリーナはヴィクトールに何かとほめられながら、自分の力を信じて幸せをつかむ物語です。

老聖女の政略結婚

那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。 六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。 しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。 相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。 子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。 穏やかな余生か、嵐の老後か―― 四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。

処理中です...