異世界転生。異世界行ってゆるふわ投資を始めるぞー!

Uアルジュナ

文字の大きさ
11 / 41

ヒロセ、米を優待で手に入れるパート1

しおりを挟む
 「おー、ここがニア大学かー」
 「わー、すごーい」
 「スラ、スラー((´∀`))」

 俺たちは米の研究者がいるというニア大学にやってきた。立派な門があって結構立派な石造りの建物だった。

 「ここに米の研究者がいるのか。楽しみだな」
 「ヒロセー、わたち大学初めて入ったよー。すごい建物だねー。いっぱいかくれんぼできそー」
 「スラー⤴」
 
 米の研究者に会えるかもと俺はテンションが上がっている。
 
 けど、スラちゃんとちみっこ妖精はそんなことはどうでもいいとばかりに、きょろきょろきょろきょろいろんなところを興味深そうに見まわしている。

 まあ分からないでもない。いつもはあのボロアパート周辺が主な遊びのスポットなので、こんな石造りの建物は珍しいんだろう。
 
 「こらこら、ここはかくれんぼする場所じゃあないぞ。頭のいいひとがいろんなことを勉強している場所だぞ」
 「へー」
 「スラー」

 こいつらを連れてきたのは失敗だったようだ。おとなしくボロアパートで留守番させとくんだった。

 う~~~ん。どうするかな。

 そうだ。。

 「よし、分かった。俺が鬼をやるから。かくれんぼしよう。ちみっこ妖精とスラちゃんは大学の中でどこでもいいから、隠れたらいい」
 「え、ほんとー。やったー。かくれんぼだー」
 「スラー。ス・ス・スラー♪♪♪」

 かくれんぼするぞーと言ったら、ちみっこ妖精はパタパタと俺のまわりをまわりだした。
 同時にスラちゃんはふにふにぷにぷにと俺の足をさすさすしだした。

 「よーし。始めるぞー。1、2、3」
 「わっ、よ~~~し。スラちゃん、隠れるよー」
 「スラー」
 
 俺は目を隠して数を数え始めた。ちみっこ妖精とスラちゃんはあわてて隠れ始めたようだ。

 よし、これでいい。

 これで、ふたりと遊びながら、米の研究者に会える。
 一石二鳥だ。

 ◇

 「それにしても、すごく立派な大学だなー」
 
 きょろきょろと俺は大学の中をふらふらと歩いていると、

 「どうしたんですか? 大学の人ではないですよね?」
 
 結構な年のおばちゃんが俺に声をかけてきた。

 「ええ、ちょっと人を探してて」 
 「誰を探しているのですか?」
 「誰というか……、米の研究者を探してて」
 「ああ、コメット教授に会いに来たのですね。案内しますから、ついてきてください」
 「頼む」
 
 おばちゃんについて俺は大学構内をあっちに曲がり、こっちに曲がりした。ちみっこ妖精ではないけど、これはかくれんぼに向いていそうだな。

 そんなことを考えていると、

 「はい、つきましたよ。ここがコメット教授の研究室です。コメット教授ー。お客様ですよー」

 俺を案内してきてくれたおばちゃんがコメット教授の部屋のドアをノックした。

 「は、はい~~~。ちょっと、わわわ、ちょっと待ってください~」
 
 ドタン、バサン、ガサ、ガサ。何やら、すごい音がする。研究者と言えばその道以外はぜんぜんできない人もいるが、コメット教授もそのたぐいだろうか?

 「コメット教授大丈夫ですか? 入りますよー」
 「わわわ、入らないでください~」

 コメット教授は静止したが、おばちゃんは躊躇なくドアを開けた。

 その瞬間、俺は目を疑った。

 部屋の中は所狭しと書類の山やら段ボールなどが積まれていて、文字通り足の踏み場もない状態だった。

 「……、(/ω\)イヤン」

 「「……」」

 イヤンと言われても、俺とおばちゃんはその場に立ち尽くすしかなかった。

 スラちゃん、ちゃんと隠れたかなー。

 ~しばらくして~

 「えっ? 米が食べたいから、米栽培実用化の費用を出したい? 本当でありますか?」

 
 おばちゃんの用意してくれた部屋で、そう尋ねてきたのはコメット教授。コメット教授は、典型的な研究以外何もできない派の研究者っぽい。
 
 茶色のぼさぼさ髪が肩甲骨くらいまで伸びていて、ビン底眼鏡をかけていて、白衣を着ている。俺が目を見ると、視線を外してきょどきょどしている。

 きっと、人見知りだろうな。人見知りっ子だ。

 「そうだ。米をモーレツに食いたくなった時にコメット教授のうわさを小耳にはさんで、会いに来たんだ。米の研究を実用化したいんだろ」

 「! そうであります。長年米を研究してきたものの、研究費用が下りなくてなかなか実用化できなかったでありますよー」

 「だったら、俺が金を出すから実用化したらどうだ? その代わり、できた米の中から一部を俺に毎年分けてくれたらいい。どうだ?」

 金を出す代わりに俺はコメット教授に、毎年米をちょっと分けてもらう。

 日本では金を出して株を買うと、その企業の製品などを優待でもらうことができる制度があった。

 それを異世界でもちょっと試してみようと俺は思ったのだ。

 「う~、魅力的でありますが、ひとつ問題がありますよー」
 
 俺の提案にコメット教授は難しそうな顔をしてそう答えた。

 「何か問題あるか? コメット教授は米の実用化ができてうれしい。俺は米が毎年食えてうれしい。Win-Winじゃないか?」

 「そうでありますが……、米を毎年払うには商売にしなくてはいけないであります。初期投資だけでなく、毎年費用も掛かるでありますからな。そういったことも含めて実用化でありますからなー」

 「そうか。じゃあ、商売化すればいいだろう?」

 「簡単に言ってくれるであります。私を見てくれであります」

 コメット教授がそんなことを言うので、俺は穴があくほどコメット教授を見た。けど、何も分からなかった。

 「見たぞ」

 「はあ~であります。ヒロセは私に商売ができるように見えるでありますか?」

 ……、コメット教授が商売? う~~~ん。破産する未来しか見えない。

 「すまん。見えない」

 「そうでありますよねー。(´Д⊂グスン」

 さて、どうしたものか?

 ◇

 ~そんなころ、スラちゃんとちみっこ妖精は~

 「ヒロセ、遅いねー。スラちゃん。やっぱり、ヒロセにはこの場所は難しすぎたのかなー」
 「スラ~~~」

 かくれんぼを楽しんでいた。
 
 
 
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。

秋田ノ介
ファンタジー
  88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。  異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。  その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。  飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。  完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。  

異世界転生おじさんは最強とハーレムを極める

自ら
ファンタジー
定年を半年後に控えた凡庸なサラリーマン、佐藤健一(50歳)は、不慮の交通事故で人生を終える。目覚めた先で出会ったのは、自分の魂をトラックの前に落としたというミスをした女神リナリア。 その「お詫び」として、健一は剣と魔法の異世界へと30代後半の肉体で転生することになる。チート能力の選択を迫られ、彼はあらゆる経験から無限に成長できる**【無限成長(アンリミテッド・グロース)】**を選び取る。 異世界で早速遭遇したゴブリンを一撃で倒し、チート能力を実感した健一は、くたびれた人生を捨て、最強のセカンドライフを謳歌することを決意する。 定年間際のおじさんが、女神の気まぐれチートで異世界最強への道を歩み始める、転生ファンタジーの開幕。

異世界に転生したので幸せに暮らします、多分

かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。 前世の分も幸せに暮らします! 平成30年3月26日完結しました。 番外編、書くかもです。 5月9日、番外編追加しました。 小説家になろう様でも公開してます。 エブリスタ様でも公開してます。

高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません

下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。 横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。 偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。 すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。 兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。 この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。 しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。

セーブポイント転生 ~寿命が無い石なので千年修行したらレベル上限突破してしまった~

空色蜻蛉
ファンタジー
枢は目覚めるとクリスタルの中で魂だけの状態になっていた。どうやらダンジョンのセーブポイントに転生してしまったらしい。身動きできない状態に悲嘆に暮れた枢だが、やがて開き直ってレベルアップ作業に明け暮れることにした。百年経ち、二百年経ち……やがて国の礎である「聖なるクリスタル」として崇められるまでになる。 もう元の世界に戻れないと腹をくくって自分の国を見守る枢だが、千年経った時、衝撃のどんでん返しが待ち受けていて……。 【お知らせ】6/22 完結しました!

転生貴族の領地経営〜現代日本の知識で異世界を豊かにする

ファンタジー
ローラシア王国の北のエルラント辺境伯家には天才的な少年、リーゼンしかしその少年は現代日本から転生してきた転生者だった。 リーゼンが洗礼をしたさい、圧倒的な量の加護やスキルが与えられた。その力を見込んだ父の辺境伯は12歳のリーゼンを辺境伯家の領地の北を治める代官とした。 これはそんなリーゼンが異世界の領地を経営し、豊かにしていく物語である。

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。

黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。 この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~

宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。 転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。 良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。 例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。 けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。 同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。 彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!? ※小説家になろう様にも掲載しています。

処理中です...