ゴールドマイン(後編)

無邪気な棘

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ゴールドマイン(後編)

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黄金の太陽が天頂を征服する時、厚い雲が空を封鎖し、真昼の眩い光は島の大地に届かなかった。

反体制派武装勢力「अमिदा बुद्धस्य सेना(アミダ・ブッダシャ・セーナ)」は最後の攻勢に出る。

ヤハン共和国の首都トクヨには、連日昼夜を問わず、榴弾砲の砲弾が着弾し、汎ゆる道、汎ゆる建物を、火の海に沈めた。

政府高官達は、続々と首都脱出を試みるが、殆どの者はアミダ・ブッダシャ・セーナに捕らえられ、その命を絶たれた。

激しい砲撃の後、アミダ・ブッダシャ・セーナの民兵達の部隊が、民間のピックアップトラックに乗り、首都に侵入した。

首都は完全に反体制派の手に陥ちた。

最高指導者バリヤバ氏とその側近達が、首都にある、陸上競技場のスタジアムに連行される。あのサカミ経済相の姿もある。

大勢の民衆がスタジアムに駆け付け、かつての抑圧者達の最後をその目に焼き付け様としている。

その様子を、武装勢力の一部隊のリーダーの一人となったいたマコトが、冷たい視線を光らせて、そっと見下ろしていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「マコトの心の声」

リイサは俺の全てだった。

俺はデモの最中にリイサの亡骸を抱いて、いつまでも泣いていた。

それから彼女を抱き上げて、まだ、デモの熱気が冷めやらぬ内に寺にリイサを連れていった。

その日の内にリイサの亡骸は埋葬された。

俺は後日、寺に足を運び、寺の力を借りて、彼女の葬儀を行った。

他にも大勢の人々が、同じ運命を辿っていた。

そこに一人の男がいた。彼は雷の如く、激しく、荒く訴えた。

「悪しき政権を打倒し、民衆の手に国家を取り戻そう!御仏の教えに従い、闘争に参加する者には、極楽往生が約束される!」

そう男は訴えた。

その時は俺は特段心を動かされる事はなかった。ただただ、俺の中にリイサの面影だけが映り、俺は涙を流すだけだった。

俺は眠れなかった。夢の中でリイサが苦しんでいた。それを助ける事が出来ない俺は、無力で哀れな存在だった。

俺は暫く考えた。すると、再び朝がやって来た。俺は夢の中のリイサを救う為に覚悟を決めた。

寺に行き、昨日の男を探した。男はその日も牙を剥く狼の様に獰猛に訴えた。

大勢の男達がその言葉に耳を傾けた。スピーチが終ると、聖なる戦いに参加を希望する者達が、続々と名乗り出た。

俺も皆に続き、自身の身を闘争に捧げたい旨を伝えた。俺は戦士となった。

全てはリイサを成仏させる為に。そして、子供の霊魂を鎮める為に。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

スタジアムで元政府高官らが処刑されたその日、新しく暫定政権が樹立された。

ヤリエカが動き始めた。暫定政権はヤリエカと経済協定を結び、金鉱山の採掘権をヤリエカ企業に与えた。

それまで金鉱山はアミダ・ブッダシャ・セーナが押えていたが、ヤリエカ側に管理のバトンを渡した。

金鉱山を新たに管理する事となったヤリエカ企業は、土地のヤハン人を雇い入れた。

これにより、雇用は確保される事となった。ようやく民衆に安定の日々が訪れるであろう事が期待された。

しかし、期待は脆くも崩れ去った。

ヤリエカの金採掘はヤハンの安い労働力に支えられていた。

ヤハン人労働者の手には、僅かな報酬しか、零れ落ちない。

ヤリエカはほぼ無制限に金を採掘し、ヤハン人を搾取する事で、莫大な利益を上げた。

民衆の憤りと怒りは、再び頂点を迎えようとしていた。

暫定政権はヤリエカと交渉するが決裂する。そこで、政権側は強硬策に打って出た。

金鉱山に配下の民兵を送り込み、再び武力でこれを押さえたのだ。

ただでは済まない事は用意に想像が付く。

マコトは自分の部隊を率いて、要所の警備に当たった。

ヤリエカの全面攻撃が、今にも始まろうとしていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「マコトの心の声」

警備に付きながら、俺は過去を振り返った。

民兵に志願した俺は、彼らが支配する地域へと足を踏み入れた。

そこで俺は、毎日毎日、過酷なトレーニングに明け暮れた。

銃撃の訓練、爆薬の扱い方、要人の暗殺の手順、などだ。

初めての実戦は、一年間のトレーニングが修了してからだった。

主に、ヤハンの北部を中心にして俺達は展開した。

俺は常に先陣を切って、政府軍に戦いを挑んだ。心には、常にリイサがいた。

何人の政府軍兵士を殺っだろうか?そして、何故、俺はまだ、生き残っているのか?

俺はそんな事を考えながら、来る日も、来る日も、カラシニコフを撃ち続けた。

ある日、その戦闘の様子を見ていた幹部の一人が、俺に小さな分隊の指揮を任せた。

俺は分隊を率いて、北部の街である、カタマラの政府軍の検問所を襲撃した。

配下の戦闘員の一人がPK汎用機関銃を発射し、その隙に、俺が先頭になり、他の配下を連れて、カラシニコフを乱射しながら、検問所に突入した。

そうした経験を一つずつ重ねた俺は、分隊から小隊、小隊から中隊、そして、中隊から大隊へと、次々と大きな隊の指揮を任される様になっていた。

北部がおおよそ手中に落ち始めた頃、仕上げとして、金鉱山の制圧に俺は乗り出した。

警備は比較的手薄であり、政府軍の抵抗もゆるかった。

どれぐらいの時間だったかは、正確には分からないが、おそらく、半日程度だったと思う。

俺の大隊は金鉱山を制圧した。

「頭(かしら)、捕虜にした国軍の兵士達はどうしますか?」

若い戦闘員が、俺に尋ねた。

俺は静かに手を自分の首に当てて、斬る様な仕草を見せた。

金鉱山を守備していた政府軍の兵士を処刑する事にした。

外に引き摺り出される兵士達。

やがて、遠くからカラシニコフの銃声が、何発もこだました。

俺は兵士達を黄泉へと強制的に旅立たせた。

黄金の太陽が天頂を征服する時はまだ来ない。

真昼の眩い光は島の大地に届かず、厚い雲が空を封鎖していた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

各部隊を率いる指揮官隊が司令部に集められた。その中にマコトの姿もあった。

作戦会議が開かれたのだ。

「敵は先ず、大規模な空爆を仕掛けてくるだろう。場合によっては、それは数日間続くと考えられる。」

参謀のカタマヤが指揮官達にそう話した。

「大規模空爆は主要都市や要所を狙い、ピンポイントで行われるだろう。例えば、ここと、ここ。或いは、ここ。」

マコトの同僚の指揮官である、サトヤが地図を指しながら発言した。

「空爆後に頃合いを見計らって、敵は地上部隊を送り込んでくる。上陸地点は、北部ならサマリ、南部ならサルハマ、東部ならアタナ、そして西部ならばオカタナのそれぞれの海岸だろう。」

古株の指揮官であるヤマオヤが話した。

すると、参謀のカタマヤがマコトに発言を求めた。

「同志マコト、君はどう思う?」

するとマコトは、一呼吸考えた後に口を開いた。

「ヤリエカの軍事力は世界最強だ。まともに立ち向かっても勝ち目はない。我々は部隊を地下に隠すべきだ。」

その場にいる指揮官達は、顔を見合わせた。

「地下に隠すとは?」

ヤマオヤが尋ねた。マコトは答える。

「敵の最終的な狙いは金鉱山だ。金鉱山に部隊を隠す。各地の金鉱山は、坑道で繋がれているから、移動しながら、敵を待ち伏せたり、奇襲を掛ける事も可能だ。」

するとサトヤが口を開いた。

「なるほど。敵が欲しがっているのは鉱山だ。迂闊に攻撃出来まい。考えたな、マコト。」

「我々には既に地下基地が準備されている。これを利用してヤリエカを迎え撃つ。時間は掛かるが、我々にはコレしかない。」

マコトが言うと、参謀のカタマヤは、他の指揮官達に、この作戦に賛同するか否かを尋ねた。

異議を唱えるものは誰もおらず、全会一致で可決された。

かくして、アミダ・ブッダシャ・セーナは部隊を地下に移した。

ヤリエカの攻撃が間近に迫っていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ヤリエカ合衆国大統領のハワードマンは、執務室で、統合参謀本部議長のマケイン中将から、ヤハンのアミダ・ブッダシャ・セーナ政権転覆作戦の概要の説明を受けていた。

「航空兵力に関しては、F-15イーグル及びストライクイーグル 、F-16ファイティングファルコンを主体とします。また。F-117 ナイトホークステルス攻撃機及びB-52ストラトフォートレスなどの爆撃機を投入します。」

マケインが話す。

「海上からの攻撃は?」

そうハワードマンが静かに質問を投げ掛けた。
   
「イージス巡洋艦、駆逐艦などが防空、対地攻撃、海上警戒に従事します。また、潜水艦を巡航ミサイルの発射プラットフォームとして投入します。」

マケインのその回答に対して大統領は答えた。

「我々の精密誘導兵器やレーザー誘導爆弾、各種空対地ミサイルなどで敵を粉砕したまえ。いずれにせよ、危険なテロリスト達を野放しにする訳にはいかない。」

それに対してマケインが答えた。

「陸軍及び海兵隊、合わせて総勢13万人から15万人規模の地上部隊が加わります。空爆を1週間から2週間実施し、敵の政府施設や軍事拠点を破壊した後に上陸します。」

と。

こうしてヤリエカ側の作戦が整った。

ハワードマン大統領はヤハン共和国を支配するテロ組織である「アミダ・ブッダシャ・セーナ」を討伐する為の大統領令に署名した。

一方、アミダ・ブッダシャ・セーナ側の行動は素早かった。

大隊指揮官マコトの立案した作戦に従い、民兵部隊が大規模に移動して、各地の金鉱山に姿を消した。

鉱山同士は地下の坑道で繋がれており、敵に姿を見せる事なく、自由に移動出来た。

突然政権を担う存在が姿を消した為に、一時的に無政府状態となり、民衆は混乱に陥った。

ヤリエカの総攻撃の三日前の事だった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

地下の秘密のアジトでサトヤはマコトに尋ねた。

「君はまだ夢を見るか?」

と。マコトは答えた。

「あぁ、見るとも。彼女は、リイサは苦しんでいる。だが、じきに苦しみは消えるはずだ。」

と。

数日ぶりに太陽が厚い雲の中から姿を現した。

しかし、地下に潜った彼らが、真昼の眩い光を知る由もない。

やがて太陽が空の支配を月に委ねた。夜が訪れる。

ヤハンの主要な都市で、激しい爆音と轟音が響き渡り、業火が街を飲み込んでいった。

ヤリエカ軍の攻撃が開始された。

各種戦闘機が、精密誘導爆弾や空対地ミサイルで地上にある目標を破壊していく。

海上の巡洋艦や駆逐艦、及び、潜水艦から巡航ミサイルが発射され、ヤハンの政府関連施設を破壊した。

空を飛ぶ黒く巨大な翼の爆撃機からも巡航ミサイルが発射された。

これらの攻撃は、目標をピンポイントで破壊していった。

ヤハンの民衆は、なるべく安全な場所、この場合、例えば、公的な施設への避難は避けて、皆がそれぞれの自宅に身を潜めた。

自宅に地下室がある住民は、そこに隠れた。

子供達は怯えて泣き喚き、年寄りは、身体を壊していった。

泣く赤ん坊を必死で慰める母親の姿もあった。

激しい空爆は、有りと汎ゆる建物、有りと汎ゆる橋、有りと汎ゆる道を容赦なく破壊していった。

空爆は一週間半続いた。

地獄の一週間半が過ぎた。ヤハンは静まり返った。

しかし、まだ終りではない。マコト達が睨んだ通り、ヤリエカ軍は、東西南北の上陸地点に姿を現した。

ヤリエカのM1エイブラムスやチャレンジャーなどの戦車が、海兵隊と共に上陸し、首都を目指して侵攻した。

マコト達は、まだ地下に隠れ、動かないでいた。

敵を十分に引き付ける必要がある。

「諸君、まだだ、絶対にまだ動くな。」

マコト達指揮官は配下に指示を出した。

ヤリエカ軍はアミダ・ブッダシャ・セーナ側の攻撃を受ける事なく、あっさりと、首都を制圧した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ヤハン攻略から暫くして、ヤリエカ主導で「民主的」な選挙が実施された。

その結果、ヤリエカの息が掛かった人物である、カトゥーという、ヤリエカで政治教育を受けた企業家がヤハン共和国の大統領となった。

戦後復興は急務であった。

同時にヤリエカは、早速、目当ての金鉱山を押え始めた。

金鉱山を占領する為に移動するヤリエカ軍の車列が、ガタガタになった道路を進んで行く。

そのヤリエカ軍の部隊の軍用車両は二十台程度。

突如、最も先頭の車両が、木っ端微塵に吹き飛び、宙を舞った。

激しい爆音と火柱が上がる。

道路に仕掛けられた高性能爆薬が爆発したのだ。

車列が急ブレーキを踏んで停車する。

すると今度は、最も後ろの車両が爆音と共に吹き飛んだ。

後方の地中にも高性能爆薬が仕掛けられていたのだ。

「Uターンだ!戻れ!」

ヤリエカ軍の指揮官が部下に命令した。

すると、道路脇の崩れた建物の影から、何かが恐ろしい早さで飛んで来ると、車両の側面に当たり、激しい炎を吐き出した。

RPG-7だ。アミダ・ブッダシャ・セーナは、遂に行動を開始した。

次々とRPG-7の弾頭が飛んで来ては、ヤリエカの軍用車両に襲い掛かった。

ヤリエカ兵は車両から降りると、建物とは反対側の道路の脇の一段低い場所に伏せると、携えたM16A2やM4カービンなどの小銃で、敵の方角へ銃撃を開始した。

アミダ・ブッダシャ・セーナの民兵達は、AK47やAKMといった古い自動小銃で応戦した。

この民兵を指揮したのがマコトであった。

民兵の一人が叫んだ。

「侵略者に死を!御仏に光を!」

と。

一時間に渡り銃撃戦が行なわれた。ヤリエカ側は、この戦闘で21人の戦死者を出した。

マコトの民兵部隊は3人が死亡した。

マコトは頃合いを見計らって、撤退を命じた。

戦闘の傷跡は生々しく、粉々になった車両とヤリエカ兵の遺体が道路に横たわり、ひび割れて、ガタガタのアスファルトには、真っ赤な血が点々と落ちていた。

ヤリエカの戦争終結宣言と金鉱山の支配計画は暗礁に乗り上げた。

アミダ・ブッダシャ・セーナ側のこうした 待ち伏せ攻撃が、各地で発生したが、ヤリエカ軍は有効な策を見出せないでいた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

こうした光景が、何日も、何ヶ月も続き、やがて、数年が経過しようとしていた。

一向に進まない復興。果てしなく続く、餓えと渇き。

民衆の怒りは頂点に達し、その矛先は、無能な新政権とヤリエカに向けられていった。

この頃、アミダ・ブッダシャ・セーナは、いくつかのグループに分かれていた。

グループを細分化する事で、個々の集団が迅速に判断し、かつ、行動出来る様にする為だ。

この方法は効果覿面であった。

ヤリエカ軍は神出鬼没な武装集団の襲撃に怯え警戒した。

マコトは自らが頭目を務める「स्वर्गराजदूत(スヴァルガラジドゥト)」を率いて戦った。

「極楽の使者」という名のこの集団は、あの坑道を移動して、瞬時に戦闘態勢を整えると、ヤリエカ軍の車列や補給部隊のトラックを襲撃した。

民衆も自発的に戦闘に参加し始める。

彼らの中には兵役経験者がいる為、そうした人々が中心になり、民兵組織を結成した。

ヤリエカ軍のラムジー少佐の部隊は、街をパトロールし、過激派を見つけ、掃討する任務を帯びていた。

このラムジー隊にマコト率いるスヴァルガラジドゥトが牙を剥いた。

ラムジー隊の車列が、ゆっくりと道を進む。

それは突然やってくる。

道路が盛り上がり、火柱と爆風が、車両を吹き飛ばす。

脇の建物からRPG-7が襲い掛かり、上層階からはカラシニコフの銃弾がヤリエカ兵達を苦しめた。

ラムジー少佐の部隊は、速やかに車両から降りると、建物の扉を蹴破り、内部へ突入した。

一部屋ずつ、順番に制圧して行くが、敵は既に姿を消していた。

この戦闘で13人の部下を少佐は失った。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ある日の事だった。マコト率いるスヴァルガラジドゥトはヤリエカ兵を5人捕虜にした。

マコトは配下にビデオカメラを回すように命じた。

覆面姿のマコトはカメラに向かい話した。

「邪悪なる者よ、魔羅よ。お前達は、生きては帰れない。この地で死ぬのだ。侵略者に御仏の鉄槌を!」

そういうと、彼の部下は、捕虜を一人ずつ大きな刀で斬首し始めた。

もはやマコトに昔の面影はなかった。

彼の中からリイサは消えていたのだ。

マコトは民兵達を率いて戦い続けた。

敵であるヤリエカ兵を次々と襲い、次々と殺害していった。

彼はいつしか、ヤリエカ軍の最重要指名手配者となっていた。

あるマコトの配下が、ワゴン車に乗り、ヤリエカ軍が待機している建物に突入した。

すさまじい炎と爆風と共に建物は倒壊し、23人のヤリエカ兵が命を落とした。

自爆攻撃であった。

これを立案したのはマコト本人であった。彼の純粋さは、完全に闇に閉ざされ、汚染されていたのだ。

この悪夢の様な世界は、まだ十年以上続く事になる。

金鉱山は錆つき、富を生まないままになった。

ヤハンの空は厚く黒い雲に支配されていた。太陽の行方は、誰も知らない。

(終)
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