71 / 123
再会編
71 あいつと俺の距離
しおりを挟む
いつまでもサンドイッチ状態で、静弥を抱きしめているヴェインとアグローヴェを無理やり引き離した俺は、これだけは言っておかなければならないと、口を開いていた。
「しず、俺は誰とも付き合ってなんかない。それは、千歌子の妄想だ」
俺がそう言うと、静弥は目を丸くして驚いていた。
「えっ?だって、千歌子ちゃんが、かっちゃんから告白されて付き合うようになったって……。だから、今までみたいにかっちゃんに付いて歩いたら駄目だって……」
「は?!何だそれ……」
まさか、静弥が俺に余所余所しい態度を取っていたのは、俺のキツイ物言いだけが原因じゃなかったのか?!
千歌子の野郎……。
ぶっ殺す……。
そんな事を考えていると、静弥は何を思ったのか納得したような表情で言ったのだ。
「あっ、そっか。千歌子ちゃん、かっちゃんの事好きだったんだね……。それで、私とかっちゃんの事何か誤解して、そんなこと言ったんだね……。はぁ。かっちゃんと付き合うなんて絶対にあり得ないのに。千歌子ちゃんは、心配性だなぁ」
「はえ?俺と付き合うのがあり得ない?」
まさかの静弥の言葉に、またしても俺は変な声を出していたが、今はそんな事をかまっている余裕なんて俺にはなかった。
しずの口から、俺が恋愛対象としてあり得ないと言われたのも同然だったからだ。
動揺しきっている俺に気が付いていない静弥は、のほほんとした口調で言ったのだ。
「だって、かっちゃんは……。弟みたいな感じだし?」
「おとうと……」
「だって、生まれた時からのお隣さんで、小さい時は、かっちゃんの方が私に甘えてたくらいだし?今じゃ、かっちゃんの方が大きいけど、ふとした時に、小さい頃の甘えん坊さんだったかっちゃんに見えるっていうか?」
静弥の言葉に、後ろでソウが吹き出していたが今はそれどころではなかった。
まぁ、後で絞めるが。
まさかの弟……。それに、俺は別に静弥に甘えた記憶なんて……。
動揺していた俺は、震える声で否定の言葉を吐いていた。
「ありえないだろう……。それに、しずに甘えた記憶なんてないぞ……」
俺が、狼狽えながらそう言うと、昔を思い出すような、懐かしそうに微笑みながら静弥はとんでもないことを口走っていたのだ。
「くふふ。かっちゃん、忘れちゃったの?昔、私に言ったじゃない。「ぼく、大きくなったら静弥ちゃんのお嫁さんになる~」って。大泣きしたじゃない?それで、慰めるために、引っ付いてはなれなかったかっちゃんと一緒にお風呂に入ったり、お布団で眠ったり。あの時は、3日くらい、甘えて私から離れなかったよね~。くふふ。かっちゃん、私が父さんと結婚するから、無理って言ったら、火が付いたように泣いちゃって。可愛かったなぁ。実は、あの時のホームビデオが家に残ってるんだよね~」
まさかの、俺が忘れていた黒歴史をここで暴露されてしまった俺は、頭を抱えて床を転げ回る羽目になっていた。
そう言われれば、昔、静弥と結婚したいと言ったら、「父さんのお嫁さんになるから無理」って、断られて、大泣きしたような気もする……。
段々と、あの時の恥ずかしい黒歴史が脳裏に蘇ってきた俺は、恥ずかしさで死にそうだった。
と言うか、映像として残ってるとか聞いてないぞ!!
俺が転げ回っていると、静弥は可笑しそうに続けて言ったのだ。
「そう言えば、あの時一緒にお風呂に入った私のむ―――」
これ以上恥ずかしい事を暴露されてはたまらないと、俺は転げ回るのを止めて、急いで静弥の口を塞いでいた。
勢いの付き過ぎた俺は、思わず静弥を押し倒していた。
思いの外近い距離にある静弥の瞳と目が合った俺は、心臓が口から飛び出しそうだった。
もし、手で静弥の口を塞いでなければ、唇同士が……。
って、そんな事を考えている場合じゃないと、俺は急いで静弥の上から退いていた。
「悪い……。でもな、しずが悪い。俺の恥ずかしい過去をバラすから……。それに、俺は弟なんかじゃない……。それだけは覚えておけ」
絶対赤くなってしまっている顔を見られたくなかった俺は、静弥に背を向けてそう言い放っていた。
「ご、ごめん。懐かしくてつい……。それに、千歌子ちゃんの言うこと鵜呑みにして、かっちゃんのこと避けてたこと……。ごめんね。千歌子ちゃん、私のこと嫌いだったみたいで……、きっとだから私に……」
「俺こそごめん。色々意地になって、しずにキツイこと言った……。謝って許されることじゃないけどな……。でも、ごめん」
「ううん。私も……、ちゃんとかっちゃんに確かめればよかったのに、確かめるのが怖くて、見ないふりしてた……。だから、私もごめんね」
赤くなった顔を見られたくはなかったが、しずの顔がどうしても見たくなった俺は、背後を振り返っていた。
そこには、俺と同じくらい顔を赤くさせた静弥がいた。
その大きな瞳を見つめると、涙の膜が張っていて、今にも零れてしまいそうだった。
なんとなく、静弥の頬に片手を添えて、親指で頬を撫でていた。
すると、静弥は少しだけくすぐったそうにしていたが、昔のように笑ってくれた。
すると、その拍子に目尻から一滴涙が零れていた。
俺は、その涙がとても美しいと思った。
それと同時に、目の前の愛おしいこの子を絶対に、何があっても守ろうと心に強く思ったのだ。
「ふふふ。それじゃ、仲直りだね?」
「ああ。そうだな」
「えへへ。うれしいなぁ。かっちゃんと昔みたいにお話できて」
「ああ。俺も、もっと早くこうしたかった」
そう言って、数年ぶりに何の蟠りもなく話せたことが心から嬉しかった。
それに、なんだかんだで、俺としずのやり取りに入ってこずに、仲直りを見守っているヴェインには、一応心の中で感謝した。
だけど、それとこれとは別の話で、静弥を渡すつもりはない。
お互いの誤解も解けたことで、これからは俺が……。
いや、今は静弥との間にあった蟠りがなくなった事をまずは喜ぼう。
急いては事を仕損じるとも言うしな。
これからゆっくりと、距離を縮めていけばいい。
邪魔者はいるものの、静弥の側に居られることが重要なんだ。
「しず、俺は誰とも付き合ってなんかない。それは、千歌子の妄想だ」
俺がそう言うと、静弥は目を丸くして驚いていた。
「えっ?だって、千歌子ちゃんが、かっちゃんから告白されて付き合うようになったって……。だから、今までみたいにかっちゃんに付いて歩いたら駄目だって……」
「は?!何だそれ……」
まさか、静弥が俺に余所余所しい態度を取っていたのは、俺のキツイ物言いだけが原因じゃなかったのか?!
千歌子の野郎……。
ぶっ殺す……。
そんな事を考えていると、静弥は何を思ったのか納得したような表情で言ったのだ。
「あっ、そっか。千歌子ちゃん、かっちゃんの事好きだったんだね……。それで、私とかっちゃんの事何か誤解して、そんなこと言ったんだね……。はぁ。かっちゃんと付き合うなんて絶対にあり得ないのに。千歌子ちゃんは、心配性だなぁ」
「はえ?俺と付き合うのがあり得ない?」
まさかの静弥の言葉に、またしても俺は変な声を出していたが、今はそんな事をかまっている余裕なんて俺にはなかった。
しずの口から、俺が恋愛対象としてあり得ないと言われたのも同然だったからだ。
動揺しきっている俺に気が付いていない静弥は、のほほんとした口調で言ったのだ。
「だって、かっちゃんは……。弟みたいな感じだし?」
「おとうと……」
「だって、生まれた時からのお隣さんで、小さい時は、かっちゃんの方が私に甘えてたくらいだし?今じゃ、かっちゃんの方が大きいけど、ふとした時に、小さい頃の甘えん坊さんだったかっちゃんに見えるっていうか?」
静弥の言葉に、後ろでソウが吹き出していたが今はそれどころではなかった。
まぁ、後で絞めるが。
まさかの弟……。それに、俺は別に静弥に甘えた記憶なんて……。
動揺していた俺は、震える声で否定の言葉を吐いていた。
「ありえないだろう……。それに、しずに甘えた記憶なんてないぞ……」
俺が、狼狽えながらそう言うと、昔を思い出すような、懐かしそうに微笑みながら静弥はとんでもないことを口走っていたのだ。
「くふふ。かっちゃん、忘れちゃったの?昔、私に言ったじゃない。「ぼく、大きくなったら静弥ちゃんのお嫁さんになる~」って。大泣きしたじゃない?それで、慰めるために、引っ付いてはなれなかったかっちゃんと一緒にお風呂に入ったり、お布団で眠ったり。あの時は、3日くらい、甘えて私から離れなかったよね~。くふふ。かっちゃん、私が父さんと結婚するから、無理って言ったら、火が付いたように泣いちゃって。可愛かったなぁ。実は、あの時のホームビデオが家に残ってるんだよね~」
まさかの、俺が忘れていた黒歴史をここで暴露されてしまった俺は、頭を抱えて床を転げ回る羽目になっていた。
そう言われれば、昔、静弥と結婚したいと言ったら、「父さんのお嫁さんになるから無理」って、断られて、大泣きしたような気もする……。
段々と、あの時の恥ずかしい黒歴史が脳裏に蘇ってきた俺は、恥ずかしさで死にそうだった。
と言うか、映像として残ってるとか聞いてないぞ!!
俺が転げ回っていると、静弥は可笑しそうに続けて言ったのだ。
「そう言えば、あの時一緒にお風呂に入った私のむ―――」
これ以上恥ずかしい事を暴露されてはたまらないと、俺は転げ回るのを止めて、急いで静弥の口を塞いでいた。
勢いの付き過ぎた俺は、思わず静弥を押し倒していた。
思いの外近い距離にある静弥の瞳と目が合った俺は、心臓が口から飛び出しそうだった。
もし、手で静弥の口を塞いでなければ、唇同士が……。
って、そんな事を考えている場合じゃないと、俺は急いで静弥の上から退いていた。
「悪い……。でもな、しずが悪い。俺の恥ずかしい過去をバラすから……。それに、俺は弟なんかじゃない……。それだけは覚えておけ」
絶対赤くなってしまっている顔を見られたくなかった俺は、静弥に背を向けてそう言い放っていた。
「ご、ごめん。懐かしくてつい……。それに、千歌子ちゃんの言うこと鵜呑みにして、かっちゃんのこと避けてたこと……。ごめんね。千歌子ちゃん、私のこと嫌いだったみたいで……、きっとだから私に……」
「俺こそごめん。色々意地になって、しずにキツイこと言った……。謝って許されることじゃないけどな……。でも、ごめん」
「ううん。私も……、ちゃんとかっちゃんに確かめればよかったのに、確かめるのが怖くて、見ないふりしてた……。だから、私もごめんね」
赤くなった顔を見られたくはなかったが、しずの顔がどうしても見たくなった俺は、背後を振り返っていた。
そこには、俺と同じくらい顔を赤くさせた静弥がいた。
その大きな瞳を見つめると、涙の膜が張っていて、今にも零れてしまいそうだった。
なんとなく、静弥の頬に片手を添えて、親指で頬を撫でていた。
すると、静弥は少しだけくすぐったそうにしていたが、昔のように笑ってくれた。
すると、その拍子に目尻から一滴涙が零れていた。
俺は、その涙がとても美しいと思った。
それと同時に、目の前の愛おしいこの子を絶対に、何があっても守ろうと心に強く思ったのだ。
「ふふふ。それじゃ、仲直りだね?」
「ああ。そうだな」
「えへへ。うれしいなぁ。かっちゃんと昔みたいにお話できて」
「ああ。俺も、もっと早くこうしたかった」
そう言って、数年ぶりに何の蟠りもなく話せたことが心から嬉しかった。
それに、なんだかんだで、俺としずのやり取りに入ってこずに、仲直りを見守っているヴェインには、一応心の中で感謝した。
だけど、それとこれとは別の話で、静弥を渡すつもりはない。
お互いの誤解も解けたことで、これからは俺が……。
いや、今は静弥との間にあった蟠りがなくなった事をまずは喜ぼう。
急いては事を仕損じるとも言うしな。
これからゆっくりと、距離を縮めていけばいい。
邪魔者はいるものの、静弥の側に居られることが重要なんだ。
146
あなたにおすすめの小説
美人同僚のおまけとして異世界召喚された私、無能扱いされ王城から追い出される。私の才能を見出してくれた辺境伯様と一緒に田舎でのんびりスローライ
さら
恋愛
美人な同僚の“おまけ”として異世界に召喚された私。けれど、無能だと笑われ王城から追い出されてしまう――。
絶望していた私を拾ってくれたのは、冷徹と噂される辺境伯様でした。
荒れ果てた村で彼の隣に立ちながら、料理を作り、子供たちに針仕事を教え、少しずつ居場所を見つけていく私。
優しい言葉をかけてくれる領民たち、そして、時折見せる辺境伯様の微笑みに、胸がときめいていく……。
華やかな王都で「無能」と追放された女が、辺境で自分の価値を見つけ、誰よりも大切に愛される――。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
悪役令嬢は調理場に左遷されましたが、激ウマご飯で氷の魔公爵様を餌付けしてしまったようです~「もう離さない」って、胃袋の話ですか?~
咲月ねむと
恋愛
「君のような地味な女は、王太子妃にふさわしくない。辺境の『魔公爵』のもとへ嫁げ!」
卒業パーティーで婚約破棄を突きつけられた悪役令嬢レティシア。
しかし、前世で日本人調理師だった彼女にとって、堅苦しい王妃教育から解放されることはご褒美でしかなかった。
「これで好きな料理が作れる!」
ウキウキで辺境へ向かった彼女を待っていたのは、荒れ果てた別邸と「氷の魔公爵」と恐れられるジルベール公爵。
冷酷無慈悲と噂される彼だったが――その正体は、ただの「極度の偏食家で、常に空腹で不機嫌なだけ」だった!?
レティシアが作る『肉汁溢れるハンバーグ』『とろとろオムライス』『伝説のプリン』に公爵の胃袋は即陥落。
「君の料理なしでは生きられない」
「一生そばにいてくれ」
と求愛されるが、色気より食い気のレティシアは「最高の就職先ゲット!」と勘違いして……?
一方、レティシアを追放した王太子たちは、王宮の食事が不味くなりすぎて絶望の淵に。今さら「戻ってきてくれ」と言われても、もう遅いです!
美味しいご飯で幸せを掴む、空腹厳禁の異世界クッキング・ファンタジー!
我儘令嬢なんて無理だったので小心者令嬢になったらみんなに甘やかされました。
たぬきち25番
恋愛
「ここはどこですか?私はだれですか?」目を覚ましたら全く知らない場所にいました。
しかも以前の私は、かなり我儘令嬢だったそうです。
そんなマイナスからのスタートですが、文句はいえません。
ずっと冷たかった周りの目が、なんだか最近優しい気がします。
というか、甘やかされてません?
これって、どういうことでしょう?
※後日談は激甘です。
激甘が苦手な方は後日談以外をお楽しみ下さい。
※小説家になろう様にも公開させて頂いております。
ただあちらは、マルチエンディングではございませんので、その関係でこちらとは、内容が大幅に異なります。ご了承下さい。
タイトルも違います。タイトル:異世界、訳アリ令嬢の恋の行方は?!~あの時、もしあなたを選ばなければ~
【完結】 異世界に転生したと思ったら公爵令息の4番目の婚約者にされてしまいました。……はあ?
はくら(仮名)
恋愛
ある日、リーゼロッテは前世の記憶と女神によって転生させられたことを思い出す。当初は困惑していた彼女だったが、とにかく普段通りの生活と学園への登校のために外に出ると、その通学路の途中で貴族のヴォクス家の令息に見初められてしまい婚約させられてしまう。そしてヴォクス家に連れられていってしまった彼女が聞かされたのは、自分が4番目の婚約者であるという事実だった。
※本作は別ペンネームで『小説家になろう』にも掲載しています。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
実は家事万能な伯爵令嬢、婚約破棄されても全く問題ありません ~追放された先で洗濯した男は、伝説の天使様でした~
空色蜻蛉
恋愛
「令嬢であるお前は、身の周りのことは従者なしに何もできまい」
氷薔薇姫の異名で知られるネーヴェは、王子に婚約破棄され、辺境の地モンタルチーノに追放された。
「私が何も出来ない箱入り娘だと、勘違いしているのね。私から見れば、聖女様の方がよっぽど箱入りだけど」
ネーヴェは自分で屋敷を掃除したり美味しい料理を作ったり、自由な生活を満喫する。
成り行きで、葡萄畑作りで泥だらけになっている男と仲良くなるが、実は彼の正体は伝説の・・であった。
偽聖女と追放された私は、辺境で定食屋をはじめます~こっそり生活魔法で味付けしていたら、氷の騎士団長様が毎日通ってくるんですけど!?~
咲月ねむと
恋愛
【アルファポリス女性向けHOTランキング1位達成作品!!】
あらすじ
「役立たずの偽聖女め、この国から出て行け!」
聖女として召喚されたものの、地味な【生活魔法】しか使えず「ハズレ」の烙印を押されたエリーナ。
彼女は婚約者である王太子に婚約破棄され、真の聖女と呼ばれる義妹の陰謀によって国外追放されてしまう。
しかし、エリーナはめげなかった。
実は彼女の【生活魔法】は、一瞬で廃墟を新築に変え、どんな食材も極上の味に変えるチートスキルだったのだ!
北の辺境の地へ辿り着いたエリーナは、念願だった自分の定食屋『陽だまり亭』をオープンする。
すると、そこへ「氷の騎士団長」と恐れられる冷徹な美形騎士・クラウスがやってきて――。
「……味がする。お前の料理だけが、俺の呪いを解いてくれるんだ」
とある呪いで味覚を失っていた彼は、エリーナの料理にだけ味を感じると判明。
以来、彼は毎日のように店に通い詰め、高額な代金を置いていったり、邪魔する敵を排除したりと、エリーナを過保護なまでに溺愛し始める。
最強の騎士団長と騎士たちに胃袋を掴んで守られながら、エリーナは辺境で幸せなスローライフを満喫中?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる