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浄化編
118 あいつを見ていることしかできなかった
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覚悟を決めた静弥を俺は、止めることが出来なかった。
植物を壊すたびに、表情を歪めて、顔色を悪くさせるあいつをただ見ていることしかできなかった。
巨大植物が残り二つになったとき、静弥の体に異変が起こっていた。
瞳が虚ろになり、光が消えてしまっていた。
そして、綺麗な黒髪の所々が白くなっていたのだ。
俺は思わず静弥を止めようとしたけど、ソウとエロ犬によって止められてしまって、身動きが取れないでいた。
そうしている内に、アグローヴェが植物の中から出てきた。
アグローヴェは、死人のような顔色だったが、辛うじて息をしていた。
それを見たソウは、半泣きで介抱していたが、それよりも静弥の様子がさっきよりも変だった。
よろよろとした足取りで、最後の植物に向かっていったのだ。
俺が声をかけても何の反応もなく、緩慢な動きで植物の茎を壊しだしたのだ。
茎が壊れて、ヴェインのやつが見えた時、静弥は真っ白な顔色で鼻血を流していた。
それだけじゃなく、目や口からも血が出ていたのを見た俺は、もう我慢の限界だった。
静弥に駆け寄ったが、何かに邪魔されて近づくことが出来なかった。
ソウの仕業かと思い、睨みつけると、ソウは全力で首を振っていた。
俺は、イライラしながら見えない壁を殴りつけていると、ヴェインを植物から引きずり出した静弥が倒れるのが見えたのだ。
そして、静弥に覆いかぶさるように、死人のような顔色のヴェインが倒れていた。
ヴェインは、ピクリともしていないことで、最悪な事態が頭を過っていた。
そう、ヴェインの死を。
そんなことを考えていると、静弥が手を小さく動かしたのが見えた。
何をしたのかはわからなかったが、次の瞬間、静弥とヴェインが強い光に包まれていた。
俺たちは、あまりの眩しさに目を開けていることは出来なかった。
光が収まって、何とか周囲が見えるようになった時、ぐったりとした静弥を腕に抱いて泣き崩れるヴェインの姿が目に入ってきた。
「シズ……、シズ……。目を、目を開けてくれ……。頼む、お願いだ……」
「おい、ヴェイン……。静弥は?おい、静弥はどうなっているんだ!!」
「シズ……、シズ……」
ヴェインは、何も答えない。
目の前の見えない壁も消えない。
静弥がどうなったのかも分からない。
イライラと見えない壁を殴っていると、ソウが唖然とした様子で、何かを指さした。
「おい……。あれ、不味くないか……?」
そう言った、ソウの指さした方を見た俺は、状況が全く把握できず、ただそれを見ていることしかできなかった。
それは、大きな黒い靄だった。いや、よく見ると、黒い靄を纏った大きな黒い獣だったように思う。
それが、血を舐めたような真っ赤な口を開けて、静弥を腕に抱くヴェインごと飲み込んだのだ。
植物を壊すたびに、表情を歪めて、顔色を悪くさせるあいつをただ見ていることしかできなかった。
巨大植物が残り二つになったとき、静弥の体に異変が起こっていた。
瞳が虚ろになり、光が消えてしまっていた。
そして、綺麗な黒髪の所々が白くなっていたのだ。
俺は思わず静弥を止めようとしたけど、ソウとエロ犬によって止められてしまって、身動きが取れないでいた。
そうしている内に、アグローヴェが植物の中から出てきた。
アグローヴェは、死人のような顔色だったが、辛うじて息をしていた。
それを見たソウは、半泣きで介抱していたが、それよりも静弥の様子がさっきよりも変だった。
よろよろとした足取りで、最後の植物に向かっていったのだ。
俺が声をかけても何の反応もなく、緩慢な動きで植物の茎を壊しだしたのだ。
茎が壊れて、ヴェインのやつが見えた時、静弥は真っ白な顔色で鼻血を流していた。
それだけじゃなく、目や口からも血が出ていたのを見た俺は、もう我慢の限界だった。
静弥に駆け寄ったが、何かに邪魔されて近づくことが出来なかった。
ソウの仕業かと思い、睨みつけると、ソウは全力で首を振っていた。
俺は、イライラしながら見えない壁を殴りつけていると、ヴェインを植物から引きずり出した静弥が倒れるのが見えたのだ。
そして、静弥に覆いかぶさるように、死人のような顔色のヴェインが倒れていた。
ヴェインは、ピクリともしていないことで、最悪な事態が頭を過っていた。
そう、ヴェインの死を。
そんなことを考えていると、静弥が手を小さく動かしたのが見えた。
何をしたのかはわからなかったが、次の瞬間、静弥とヴェインが強い光に包まれていた。
俺たちは、あまりの眩しさに目を開けていることは出来なかった。
光が収まって、何とか周囲が見えるようになった時、ぐったりとした静弥を腕に抱いて泣き崩れるヴェインの姿が目に入ってきた。
「シズ……、シズ……。目を、目を開けてくれ……。頼む、お願いだ……」
「おい、ヴェイン……。静弥は?おい、静弥はどうなっているんだ!!」
「シズ……、シズ……」
ヴェインは、何も答えない。
目の前の見えない壁も消えない。
静弥がどうなったのかも分からない。
イライラと見えない壁を殴っていると、ソウが唖然とした様子で、何かを指さした。
「おい……。あれ、不味くないか……?」
そう言った、ソウの指さした方を見た俺は、状況が全く把握できず、ただそれを見ていることしかできなかった。
それは、大きな黒い靄だった。いや、よく見ると、黒い靄を纏った大きな黒い獣だったように思う。
それが、血を舐めたような真っ赤な口を開けて、静弥を腕に抱くヴェインごと飲み込んだのだ。
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