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本編
第五章 欠陥姫と暗殺者(7)
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ミリアリアの元にたどり着いたジークフリートは、すぐに医者を手配させた。
その一方でテンス大公とそれに連なる貴族連中の捕縛を命じたのだ。
最初は抗っていたテンス大公と貴族連中だったが、セドルがあらかじめ準備していたとしか思えない密談の内容を事細かに記した報告書と今回兵士に紛れ込んでいたネズミ共に渡った金の流れ、テンス大公と貴族たち残したと思われる計画書の走り書きと各領地の裏帳簿を取り出したのだ。
それを見たテンス大公たちは、言い逃れは出来ないと悟り、深く項垂れたのだった。
テンス大公たちの処罰は早々に下された。
テンス大公は、その地位を退き離宮の地下牢に幽閉となり、他の貴族たちは爵位剥奪となり、それぞれの領地は王家で没収することとなったのだ。
ジークフリートは、それらの決定を下した後に、セドルと向かい合っていた。
セドルは、胸を張って言ったのだ。
「どのような処罰も受ける所存です。ですが、私は何も後悔などしておりません。帝国に巣食う害悪を一斉に排除できたのですから」
「そうか」
「はい。そのための手段として、王女殿下を餌にしたことも一切後悔しておりません。私の判断は間違っていたとは決して思っておりません。ですが、禍根を残さないために私は罰を進んで受ける所存です」
そう言ったセドルは、膝を付いて頭を深く下げたのだ。
もともとセドルを始め、ジークフリートに仕える者たちは、他国の、しかも弱小国のメローズ王国のミリアリアを皇妃にすることに反対していたのだ。
それを押し切ってジークフリートが妻に迎えることを宣言をしたのだ。
セドルとしては、正式に花嫁となる前であれば、ミリアリアに何かあっても今度は国内の有力な貴族家の令嬢を迎えればいいという考えがあったのだ。
ジークフリートは、もし同じ立場であったならセドルと同じことをしなかったとは断言できなかった。それでも愛しい少女を危険な目に合させたセドルを見る紫の瞳に怒りの炎を燃やしたジークフリートは、セドルの襟首を掴んで言ったのだ。
「貴様のやったことは決して許さん!! だが……、お前のしたことは帝国のためということも理解している!! 手段がどうあれ、お前が国を…俺を考えての行動だったと。だが、それでもだ!!」
そう言って怒りをセドルに向かってぶつけたジークフリートは、拳を振り上げてセドルの顔面を渾身の力で殴りつけたのだった。
そして、床に転がるセドルに向かって言ったのだ。
「これでチャラにした訳ではない……。向こう五年間の減俸を命じる。他の罰は追って命じる……。お前には、これからも身を粉にして働いてもらい、一生を掛けてミリアリアに償ってもらうからな。覚悟しろ」
まさか、その身に受ける罰が実質拳一つだということに驚いていたセドルだったが、口の中に広がる鉄の味を感じながら、これからどれほど身を粉にして償わなければならないのかと思うと、死んだほうがましなのではと思えなくもなかったりしたのだった。
そして、口の中に広がる違和感からもごもごとさせていたセドルは、口の中にある硬いものを吐き出して乾いた笑いを立てていた。
セドルは、吐き出したものを見て心の中でこの奇跡に感謝をしたのだった。。
(はは……。歯一本で済んだのが奇跡だな……。なんだかんだで、ジークフリートも私のことを友達だと思ってくれてい―――。ないな。同年代で、過ごした時間はそれなりに長いが、そんなことで手加減するような男ではない。はぁ、後でミリアリア姫に全力で謝って、仲良くなる以外に生き残る道はないかな? いや、仲良くなりすぎるのも駄目だな。適度に……)
そんなことをセドルが考えている間に、ジークフリートは、部屋から去っていたが、それにセドルが気が付くのはだいぶ後になってからだった。
その一方でテンス大公とそれに連なる貴族連中の捕縛を命じたのだ。
最初は抗っていたテンス大公と貴族連中だったが、セドルがあらかじめ準備していたとしか思えない密談の内容を事細かに記した報告書と今回兵士に紛れ込んでいたネズミ共に渡った金の流れ、テンス大公と貴族たち残したと思われる計画書の走り書きと各領地の裏帳簿を取り出したのだ。
それを見たテンス大公たちは、言い逃れは出来ないと悟り、深く項垂れたのだった。
テンス大公たちの処罰は早々に下された。
テンス大公は、その地位を退き離宮の地下牢に幽閉となり、他の貴族たちは爵位剥奪となり、それぞれの領地は王家で没収することとなったのだ。
ジークフリートは、それらの決定を下した後に、セドルと向かい合っていた。
セドルは、胸を張って言ったのだ。
「どのような処罰も受ける所存です。ですが、私は何も後悔などしておりません。帝国に巣食う害悪を一斉に排除できたのですから」
「そうか」
「はい。そのための手段として、王女殿下を餌にしたことも一切後悔しておりません。私の判断は間違っていたとは決して思っておりません。ですが、禍根を残さないために私は罰を進んで受ける所存です」
そう言ったセドルは、膝を付いて頭を深く下げたのだ。
もともとセドルを始め、ジークフリートに仕える者たちは、他国の、しかも弱小国のメローズ王国のミリアリアを皇妃にすることに反対していたのだ。
それを押し切ってジークフリートが妻に迎えることを宣言をしたのだ。
セドルとしては、正式に花嫁となる前であれば、ミリアリアに何かあっても今度は国内の有力な貴族家の令嬢を迎えればいいという考えがあったのだ。
ジークフリートは、もし同じ立場であったならセドルと同じことをしなかったとは断言できなかった。それでも愛しい少女を危険な目に合させたセドルを見る紫の瞳に怒りの炎を燃やしたジークフリートは、セドルの襟首を掴んで言ったのだ。
「貴様のやったことは決して許さん!! だが……、お前のしたことは帝国のためということも理解している!! 手段がどうあれ、お前が国を…俺を考えての行動だったと。だが、それでもだ!!」
そう言って怒りをセドルに向かってぶつけたジークフリートは、拳を振り上げてセドルの顔面を渾身の力で殴りつけたのだった。
そして、床に転がるセドルに向かって言ったのだ。
「これでチャラにした訳ではない……。向こう五年間の減俸を命じる。他の罰は追って命じる……。お前には、これからも身を粉にして働いてもらい、一生を掛けてミリアリアに償ってもらうからな。覚悟しろ」
まさか、その身に受ける罰が実質拳一つだということに驚いていたセドルだったが、口の中に広がる鉄の味を感じながら、これからどれほど身を粉にして償わなければならないのかと思うと、死んだほうがましなのではと思えなくもなかったりしたのだった。
そして、口の中に広がる違和感からもごもごとさせていたセドルは、口の中にある硬いものを吐き出して乾いた笑いを立てていた。
セドルは、吐き出したものを見て心の中でこの奇跡に感謝をしたのだった。。
(はは……。歯一本で済んだのが奇跡だな……。なんだかんだで、ジークフリートも私のことを友達だと思ってくれてい―――。ないな。同年代で、過ごした時間はそれなりに長いが、そんなことで手加減するような男ではない。はぁ、後でミリアリア姫に全力で謝って、仲良くなる以外に生き残る道はないかな? いや、仲良くなりすぎるのも駄目だな。適度に……)
そんなことをセドルが考えている間に、ジークフリートは、部屋から去っていたが、それにセドルが気が付くのはだいぶ後になってからだった。
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