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第一部
第5話 私はあなたのおかぁちゃんではない!!
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これといった荷物はないものの、転移してきたときに鞄も一緒に転移していたのでそれを持ってお城を出た。
それと、いろいろ教えてくれたお城の人にお店兼住居を借りたので今日からそこで暮らすことと、いままでお世話になったことにお礼を言ってお城を出た。
ここでも、問題発生です。
「なんで、ついてくるかな?」
異世界に来ても、東堂駆は私にちょっかいを掛けることをやめてくれない。本当に迷惑すぎる。
「清水と一緒にいたいからついて行きたいだけだよ」
そう言ってついてくるのをやめない。
「どうしてそこまで……」
いつも、一緒にいたいと言うけど、何がしたいのか本当に謎だわ。
決して自分を卑下したいわけじゃないけど、地味眼鏡な私のどこが気に入って一緒にいたいと言うのか本当に分からない。
本当に自慢じゃないけど、やぼったい眼鏡に、顔に掛かる長い前髪。
それに、二つのお下げが更にやぼったさを倍増させていると思う。
まぁ、顔を隠したくてしている格好ではあるんだけどね。
「本当に、ただ一緒にいたいだけなんだ。君が、・・と・の・・・」
ん、何か言った?小声すぎて良く聞こえなかった。
しかし、どうしよう。
このままじゃ、本当に東堂駆とお店をやることになっちゃうよ。
何とかして回避しなければ。
そんなことを考えているうちにお店についてしまった。
お店に入ると、東堂駆も当然のように一緒に入ってきた。
半分諦めつつも、もう一度東堂駆に問いかける。
「はぁ、もう一度聞くけど何が楽しくてついてくるわけ?」
「あぁ~、真面目な話、自由に生きることに憧れてるってところかな?」
「何よ、疑問形なんだけど」
「君だから言うけどさ。俺、昔事故に遭ってさ。それから身内が過剰なくらい過保護になって。心配してくれることは嬉しいんだけど、重いっつうかさ。だから、ただ自由に生きたいってところが本音かな?」
苦しそうな表情で東堂駆はそう話してくれた。
「っていうのもあるけど、本当は、君があ・・・・ひとか・し・・たいだけなんだけどね」
また、小さな声で何か言っていたように思うけど、東堂駆の苦しそうな表情を見ていたら、仕方ないかなって思ってしまった。
そう思ったが最後。もう、一緒にお店をする覚悟が出来上がってしまった。
私って、チョロすぎ?そんなことないよね?
でも、一緒にお店をするにも東堂駆は何をするんだろう?まさか、私に養ってもらう気?ニートなの?私は、あなたのおかぁちゃんではないとだけ言いたい。
この年で子持ち気分だなんて最低よ。
「大丈夫、養ってとか言わないから」
そんなことを考えていると苦笑いの顔で言われてしまった。
私、顔に出てたかしら?これでも、考えてることが分からないとよく言われるんだけど。
「べっ、別にそんなこと考えてないわよ。それで、あなたはどうする気なの?」
「君は、錬金術で使う材料をどうやって揃える気?」
「えっ?お店で買う?」
「買えるものもあるけど、買えないものは?採取や狩りが必要な物もあると思うんだよね」
うっ。たしかに、お城で教えてもらった物の中には、魔物の部位がいるものや、珍しい植物が材料のものもあった。
それらが、街にあるお店で買えるようには到底思えない。
ならば、私がそれを採取ないし、狩りに行くのかと思うと私一人では無理な気がする。
いや、絶対無理だ。
「ねっ、俺が必要じゃない?」
ぐぬぬ。
勝ち誇った顔で言いますね。
確かに、彼の力を借りれば……。
ふとそこで、彼の職業が何だったのか知らないことに気が付いた。
職業によっては、役に立たない可能性もあるしね、別に東堂駆の職業が気になる訳ではないからね。
うん、断じてないから。
「コホン。所で、あなたの職業はなんだったの?」
「あぁ、言ってなかったっけ?」
「別に気にならないから知らなくても困らないけど、材料採取に適していない職業の場合は、材料調達について考えないといけないから、仕方なく聞いてるのよ」
「つまり、俺のことが知りたいってことだよね」
「ちっ、違うから!!」
「またまた~。隠さなくてもいいんだよ。もしかして、俺のこと気になる?えっ、好きになっちゃった?もう、照れ屋だなぁ。いいよ!いつでも、ウエルカムだよ!!」
なんか、一人で盛り上がっている。本当に面倒な男だ。
「はいはい。それで、職業は?」
「適当な返事をされると悲しい。俺泣いちゃうよ!」
「あぁ、はいはい。それで、職業は?」
「……」
なんでそこで無言になるのかな?えっ、人に言えないような職業なの?まさか、本当に職業がニートだったりするの?それとも、恥ずかしいような職業とか?恥ずかしい職業……何も思い浮かばないわ。
「えっと、もしかして俺の職業がヤバい系とか思ってる?」
「そそそそそ、そんなことにゃいわよ!!」
盛大にどもった上に、噛んだ。最悪だ。
「ぷっ、清水は可愛いなぁ。普通の職業だよ。清水のエッチ」
なっ、なんなのよ。顔を赤らめた上に、くねくね動くな!!普通の職業ならもったいぶらずにさっさと吐け!!
「あはは、俺の職業は騎士だったよ」
「騎士?それなら戦力として考えてよさそうね」
「うんうん。頼ってくれて全然良いよ、むしろ全力で頼っていいから!」
騎士か、適性があるとしても平和な日本から来たのに戦力として考えていいのか多少疑問はあるわね。
でも、体格はいいし、確か運動も出来たはず。
なら、簡単な採取とかなら頼ってもいいのかも。
これについては、一度一緒に街の外に採取に行ってみてから考えてもいいわね。
まずは、錬金術の錬度を上げるために何か作ってみよう。
何がいいかな?
それと、いろいろ教えてくれたお城の人にお店兼住居を借りたので今日からそこで暮らすことと、いままでお世話になったことにお礼を言ってお城を出た。
ここでも、問題発生です。
「なんで、ついてくるかな?」
異世界に来ても、東堂駆は私にちょっかいを掛けることをやめてくれない。本当に迷惑すぎる。
「清水と一緒にいたいからついて行きたいだけだよ」
そう言ってついてくるのをやめない。
「どうしてそこまで……」
いつも、一緒にいたいと言うけど、何がしたいのか本当に謎だわ。
決して自分を卑下したいわけじゃないけど、地味眼鏡な私のどこが気に入って一緒にいたいと言うのか本当に分からない。
本当に自慢じゃないけど、やぼったい眼鏡に、顔に掛かる長い前髪。
それに、二つのお下げが更にやぼったさを倍増させていると思う。
まぁ、顔を隠したくてしている格好ではあるんだけどね。
「本当に、ただ一緒にいたいだけなんだ。君が、・・と・の・・・」
ん、何か言った?小声すぎて良く聞こえなかった。
しかし、どうしよう。
このままじゃ、本当に東堂駆とお店をやることになっちゃうよ。
何とかして回避しなければ。
そんなことを考えているうちにお店についてしまった。
お店に入ると、東堂駆も当然のように一緒に入ってきた。
半分諦めつつも、もう一度東堂駆に問いかける。
「はぁ、もう一度聞くけど何が楽しくてついてくるわけ?」
「あぁ~、真面目な話、自由に生きることに憧れてるってところかな?」
「何よ、疑問形なんだけど」
「君だから言うけどさ。俺、昔事故に遭ってさ。それから身内が過剰なくらい過保護になって。心配してくれることは嬉しいんだけど、重いっつうかさ。だから、ただ自由に生きたいってところが本音かな?」
苦しそうな表情で東堂駆はそう話してくれた。
「っていうのもあるけど、本当は、君があ・・・・ひとか・し・・たいだけなんだけどね」
また、小さな声で何か言っていたように思うけど、東堂駆の苦しそうな表情を見ていたら、仕方ないかなって思ってしまった。
そう思ったが最後。もう、一緒にお店をする覚悟が出来上がってしまった。
私って、チョロすぎ?そんなことないよね?
でも、一緒にお店をするにも東堂駆は何をするんだろう?まさか、私に養ってもらう気?ニートなの?私は、あなたのおかぁちゃんではないとだけ言いたい。
この年で子持ち気分だなんて最低よ。
「大丈夫、養ってとか言わないから」
そんなことを考えていると苦笑いの顔で言われてしまった。
私、顔に出てたかしら?これでも、考えてることが分からないとよく言われるんだけど。
「べっ、別にそんなこと考えてないわよ。それで、あなたはどうする気なの?」
「君は、錬金術で使う材料をどうやって揃える気?」
「えっ?お店で買う?」
「買えるものもあるけど、買えないものは?採取や狩りが必要な物もあると思うんだよね」
うっ。たしかに、お城で教えてもらった物の中には、魔物の部位がいるものや、珍しい植物が材料のものもあった。
それらが、街にあるお店で買えるようには到底思えない。
ならば、私がそれを採取ないし、狩りに行くのかと思うと私一人では無理な気がする。
いや、絶対無理だ。
「ねっ、俺が必要じゃない?」
ぐぬぬ。
勝ち誇った顔で言いますね。
確かに、彼の力を借りれば……。
ふとそこで、彼の職業が何だったのか知らないことに気が付いた。
職業によっては、役に立たない可能性もあるしね、別に東堂駆の職業が気になる訳ではないからね。
うん、断じてないから。
「コホン。所で、あなたの職業はなんだったの?」
「あぁ、言ってなかったっけ?」
「別に気にならないから知らなくても困らないけど、材料採取に適していない職業の場合は、材料調達について考えないといけないから、仕方なく聞いてるのよ」
「つまり、俺のことが知りたいってことだよね」
「ちっ、違うから!!」
「またまた~。隠さなくてもいいんだよ。もしかして、俺のこと気になる?えっ、好きになっちゃった?もう、照れ屋だなぁ。いいよ!いつでも、ウエルカムだよ!!」
なんか、一人で盛り上がっている。本当に面倒な男だ。
「はいはい。それで、職業は?」
「適当な返事をされると悲しい。俺泣いちゃうよ!」
「あぁ、はいはい。それで、職業は?」
「……」
なんでそこで無言になるのかな?えっ、人に言えないような職業なの?まさか、本当に職業がニートだったりするの?それとも、恥ずかしいような職業とか?恥ずかしい職業……何も思い浮かばないわ。
「えっと、もしかして俺の職業がヤバい系とか思ってる?」
「そそそそそ、そんなことにゃいわよ!!」
盛大にどもった上に、噛んだ。最悪だ。
「ぷっ、清水は可愛いなぁ。普通の職業だよ。清水のエッチ」
なっ、なんなのよ。顔を赤らめた上に、くねくね動くな!!普通の職業ならもったいぶらずにさっさと吐け!!
「あはは、俺の職業は騎士だったよ」
「騎士?それなら戦力として考えてよさそうね」
「うんうん。頼ってくれて全然良いよ、むしろ全力で頼っていいから!」
騎士か、適性があるとしても平和な日本から来たのに戦力として考えていいのか多少疑問はあるわね。
でも、体格はいいし、確か運動も出来たはず。
なら、簡単な採取とかなら頼ってもいいのかも。
これについては、一度一緒に街の外に採取に行ってみてから考えてもいいわね。
まずは、錬金術の錬度を上げるために何か作ってみよう。
何がいいかな?
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