錬金術師の恋

バナナマヨネーズ

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第二部

第50話 亜空間にある家

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 五人のクラスメイトの今後の予定が決まった。男子達は、街を散策。女の子達は新しいお友達と遊んだりいろいろという感じみたい。

 夜ごはんを食べた後は、各々自由に過ごした。私と駆君とタイガ君は、夜ごはんを食べた後は、亜空間にある家で過ごしていた。
 向こうに行く前に、二人に鍵の使い方の説明をして、それぞれの指輪で向こうの家に行くことにした。

「指輪なんだけど、使い方はとても簡単なのよ。亜空間にある家を思い浮かべて目の前に向こうとこちらを繋ぐ扉をイメージして指輪に流し込む感じかな?最初はあの扉の向こうに家があるようにイメージするとやりやすいかも。そのうち、なれると何もない場所からでも行き来できるようになるからね」

 そう言って、今回は何もないところに向こうに行く入口を開いて見せた。
 二人とも最初は旨く行かないようだったけど、数回試すうちにコツを掴んできたのか、ダミーの扉を使えばスムーズに亜空間への移動が出来るようになった。
 それぞれの指輪で亜空間の家に移動した後に、改めて建物の案内をすることにした。
 改めて、今後二人に使ってもらう部屋について、希望があれば案内後に移動してもいいと前置きをしてから案内をした。

「まず、一階部分は、居間と昨日二人が泊った部屋と私が寝ていた部屋の他にも数部屋同じ作りの部屋があるの。その他に台所と洗面所とおトイレとお風呂。お風呂は内風呂と露天風呂があるのよ。昨日はうちのお風呂を使ったけど、今日はこっちのお風呂を堪能してね。力作なんだよ」

 そう言って、お風呂を紹介した。

「すごいな。旅館のお風呂みたいだ。男湯と女湯で分けれてるんだな」
「本当ですね。露天風呂もすごいです。外に湯船があるなんてすごいですね」
「最初は、内風呂も露天風呂も分かれていなかったんだけど、コンさんが一緒に入ろうとするから、分けたのよね」
「そっか、後で狐野郎をぶっ飛ばすな」
「そうですね。動物の躾って最初が肝心ですよね」
「えっと、手加減してあげてね?」

 一階の説明が終わったので、二階の案内と言っても二階には私の自室しかないので割愛することにした。

「あれ?昨日は一階に寝てませんでしたか?」
「昨日は、二人ともこっちが初めてだったから、同じ階にいた方がいいと思って。普段は二階の部屋にいるのよ。あそこは安全だから」
「安全ですか?」
「えっと、変態除けがされているので、変態や変質者は私の許可がないと入れないようになっているのよ」
「なるほど」

 結局、二人は最初に泊った部屋を使うことに決まった。すでに、日が暮れているので、庭や、家の周辺については明日日が昇ってからの案内となった。

 翌日、向こうに戻る前に簡単に庭と周辺の案内をした。
 といっても、庭の他は薬草や聖花、野菜を育てている畑が広がるだけなんだけどね。

「そう言えば、あの変態達は?」
「見ないですね」
「あの二人は、普段から周辺の調査をしてもらっているから、たぶん今回も遠出していると思うわ」
「そうなんですね。ただの変態じゃないんですね。ちゃんと役目を果たせる変態なんですね」
「何気に黒いなタイガは……」
「そんなことないですよ?」
「黒い?どちらかというと、タイガ君は色白だと思うんだけど?」
「はぁ。タイガはほどほどにな。小春はそのままでいいと思うぞ」

 そんなやり取りの後、向こうの家に戻った。朝食の準備をしていると、今日は声をかける前に五人が降りてきた。
 女の子達は準備を手伝うと言ってくれたので、お言葉に甘えてお皿の準備や盛り付けを手伝ってもらった。
 五人は、食後のお茶を飲んだ後にそれぞれ出掛けて行った。
 私達は、家のことを片づけた後にお店を開いた。今日は、三人でお店を開くことになった。
 その理由は、商品の入れ替えの準備をする為なのよね。今日お店に来てくれたお客さんに、商品についてアンケートを取ってそれによって入れ替えをして行こうと考えていた。

 お店を開くと、いつものようにタイガ君目当ての乙女達が入店してきた。その他にも、いつもの常連さん達もやってきた。
 私は、乙女達と常連さん達に、商品についての意見を聞くと、現在置いている商品に満足してもらえている事が分かった。
 何か、置いてあったらいい商品が無いかと聞くと、ケーキの取り扱いを希望する声が結構あった。
 ケーキについては、たまにお店で試食で提供する位で販売はしていなかった。やっぱり、生菓子は、持ち帰りには向いていないのよね。保冷剤とかあれば別だけど。なので、焼き菓子のみの販売だったけど、ケーキについて検討してみようかな。
 保冷剤っぽいものを作るか、店内で食べるようにお店を少し改装するか。う~ん、悩むなぁ。
 夜にでも、駆君とタイガ君に相談してみようかな。
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