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第七話 side-ベルナルドゥズ-
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料理長は、俺が小さい時から王宮に仕えてもらっている男だった。
その料理長は、フェルルカがマティウス兄上の婚約者として王宮にやってくるたびに彼女の好きな甘い菓子を用意していた。
そのため、彼女の好き嫌いを本人以上に知り尽くしていた。
そんな料理長に俺は、密かに菓子作りを習っていた過去があった。
菓子作りは、奥深く気が付けば相当な菓子作りの技量を持つようになっていた。
もともと、騎士団で野営などする際にある程度の料理をしていたこともあり、料理全般はそれなりに出来るようになっていた。
ゼルとお茶を飲むに至って、菓子を用意しようと思ったのも自然な流れだった。
ただし、誰かに用意させるのではなく、俺が自分で用意しようと思ったのだ。
ゼルの好物だろう甘い菓子を作っている間は、ゼルの顔が浮かんで心が弾んだ。
実際に、ゼルが美味しそうに菓子を食べている姿を見ると更に心が弾んだ。
顔がにやけそうになると、誤魔化すようにゼルの髪をぐちゃぐちゃに撫でて見られないようになんて、小賢しいこともしていた。
ゼルは、綺麗な所作で俺の作った菓子を食べる。
小さく可愛い口を開いて菓子を食べる姿は、とても可愛らしかった。
そんな二人の時間が大切で、愛おしかった。
それと同時に、心苦しかった。
手を伸ばせば届くというのに、手を伸ばしてはいけない存在。
側に居られるだけでいいと初めは思っていた。
だけど、それだけじゃ足りない。
俺は欲張りだから。手を伸ばしたくなるんだ。
その料理長は、フェルルカがマティウス兄上の婚約者として王宮にやってくるたびに彼女の好きな甘い菓子を用意していた。
そのため、彼女の好き嫌いを本人以上に知り尽くしていた。
そんな料理長に俺は、密かに菓子作りを習っていた過去があった。
菓子作りは、奥深く気が付けば相当な菓子作りの技量を持つようになっていた。
もともと、騎士団で野営などする際にある程度の料理をしていたこともあり、料理全般はそれなりに出来るようになっていた。
ゼルとお茶を飲むに至って、菓子を用意しようと思ったのも自然な流れだった。
ただし、誰かに用意させるのではなく、俺が自分で用意しようと思ったのだ。
ゼルの好物だろう甘い菓子を作っている間は、ゼルの顔が浮かんで心が弾んだ。
実際に、ゼルが美味しそうに菓子を食べている姿を見ると更に心が弾んだ。
顔がにやけそうになると、誤魔化すようにゼルの髪をぐちゃぐちゃに撫でて見られないようになんて、小賢しいこともしていた。
ゼルは、綺麗な所作で俺の作った菓子を食べる。
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そんな二人の時間が大切で、愛おしかった。
それと同時に、心苦しかった。
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だけど、それだけじゃ足りない。
俺は欲張りだから。手を伸ばしたくなるんだ。
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