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廃洋館
#16
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音のした方を、見ると、応接室の扉が、閉まっていた。確か、開けっ放しにして、出てきたはずだ…。窓や玄関のドアも、全て閉まり切っており、隙間風が入る様な、所も無い。それに、この屋敷にある扉は、どれも、かなりの重量がある。幾ら風といえ、簡単に閉まる様な、物でもなさそうだ…。
条件的に考えても、“誰か”が、あの応接室に入り、扉を閉めた。そう考えざるを得ない…。
「…。」
私たちは、もう一度、応接室の前に、戻り、寺井さんが、ドアノブを、掴んだ。
…なた…して、ここに…。
「待って下さい!」
私は、寺井さんの手を抑え、耳を澄ます様に、ジェスチャーした。
今確かに、女性の声の様な物が、聞こえた。
私は、呼吸も整え、もう一度、耳を澄ませた。
「……は、殺されたんだろ?」
今度は、男性の声が、幽かにだが聞こえてきた。
どうやら、この応接室からの様だ。それは、寺井さんと、大谷にも、分かったらしく、覚悟を決め、ドアをゆっくりと、開けた。
さっきまでは、薄暗かった室内は、シャンデリアや、間接照明が、灯っており、かなり明るくなっていた。それでも驚きなのだが、出窓の方と、バーカウンターの方に、人影が一つずつ、見えた。
「な、何を根拠に、そんな事…。」
焦ったような、女性の声が、更に、木霊した。
「証拠と言う証拠は、出せないが、俺、たまたま見たんだよね。母さんが、ナツミを森の中に、連れて行くところを。それ以降、行方不明…。関係ないって、言い張る方が、可笑しいと思うが。」
バーカウンターの人影が立ち上がり、もう一つの人影に歩み寄った。
その時それぞれの、人影の顔がはっきりと視認できた。バーカウンターの方の人影は、顔が整った、かなり若い男性だ。見た目の年齢は、20代前半と言った、ところだろう。
もう一人は、綺麗な身なりをしており、顔も、美人だった。年齢は、大体40代と言ったくらいだ。
「何が目的なの?」
女性が、怪訝そうな表情で、男性に訊ねた時、寺井さんが、大谷に、カメラを回す様に、指示を出した。
「酷いなぁ、俺は、うっかり口が滑らない様に、隠れてあげたのに…。
それより、不思議だと思わなかった?警察が、森の中も、捜索したのに、ナツミの遺体が、見つからなかった。」
男性が、不気味な笑みを浮かべ、女性に、更に近づいた。
「まさか…あなた…!」
「いやぁ、確かに、あの場所で、あの格好だと、足を滑らせて、転落死したと、警察も判断するだろうね…。でも、残念ながら、ナツミは、まだ意識がある状態で、俺が、拾って、匿っている。」
条件的に考えても、“誰か”が、あの応接室に入り、扉を閉めた。そう考えざるを得ない…。
「…。」
私たちは、もう一度、応接室の前に、戻り、寺井さんが、ドアノブを、掴んだ。
…なた…して、ここに…。
「待って下さい!」
私は、寺井さんの手を抑え、耳を澄ます様に、ジェスチャーした。
今確かに、女性の声の様な物が、聞こえた。
私は、呼吸も整え、もう一度、耳を澄ませた。
「……は、殺されたんだろ?」
今度は、男性の声が、幽かにだが聞こえてきた。
どうやら、この応接室からの様だ。それは、寺井さんと、大谷にも、分かったらしく、覚悟を決め、ドアをゆっくりと、開けた。
さっきまでは、薄暗かった室内は、シャンデリアや、間接照明が、灯っており、かなり明るくなっていた。それでも驚きなのだが、出窓の方と、バーカウンターの方に、人影が一つずつ、見えた。
「な、何を根拠に、そんな事…。」
焦ったような、女性の声が、更に、木霊した。
「証拠と言う証拠は、出せないが、俺、たまたま見たんだよね。母さんが、ナツミを森の中に、連れて行くところを。それ以降、行方不明…。関係ないって、言い張る方が、可笑しいと思うが。」
バーカウンターの人影が立ち上がり、もう一つの人影に歩み寄った。
その時それぞれの、人影の顔がはっきりと視認できた。バーカウンターの方の人影は、顔が整った、かなり若い男性だ。見た目の年齢は、20代前半と言った、ところだろう。
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「何が目的なの?」
女性が、怪訝そうな表情で、男性に訊ねた時、寺井さんが、大谷に、カメラを回す様に、指示を出した。
「酷いなぁ、俺は、うっかり口が滑らない様に、隠れてあげたのに…。
それより、不思議だと思わなかった?警察が、森の中も、捜索したのに、ナツミの遺体が、見つからなかった。」
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「まさか…あなた…!」
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