188 / 281
ファイルⅪ:先手必勝
#17
しおりを挟む
「よくやった、工藤!」
男性刑事2人が、非常階段の方から、現れた。
大の大人の男性、しかも刑事二人ともなれば、後は、怖いもの無だろう…。私の頭の中で、一瞬安堵の感覚が、過ぎった。ただそれは、ただの油断に過ぎなかった。
宍戸は、取り押さえようとしている男性刑事の前で、屈み、足を払った。男性刑事も、その咄嗟の動きには、流石に反応できなかった様で、簡単に、前のめりに、倒された。
「行ったぞ!」
非常階段から、もう一人の男性刑事が、立ちはだかった。今回は、それなりに間合いを取って、取り押さえに掛かった。
だが、その動きも読まれたのか、簡単に腕の関節を決められ、体制を崩した所を、交わして、非常階段を下りて行った。
その身のこなしと、格闘に関しての、センスは、常人のそれを、遥かに超えている。
「やっぱり、彼も、元自衛官か…。」
京子さんが、そう言った。
「なるほど、通りで…。」
そう言えば、確か、三嶋も元自衛官だったっけ…。って、そんな事を言っている場合ではない。宍戸に逃げられた…。
ここまで来て、折角の重要参考人を取り逃してしまった。
私は慌てて、非常階段の踊り場から、階下を除いた。足音からして、宍戸はまだ、階段を下りている途中らしい。
男の脚に追いつける自信は無いが、逃すわけにも行かず、復帰した男性刑事二人と、階段に足を向けたときだった。
「あまり急がなくても良いですよ?」
京子さんが、スマホを片手に、そう言った。
「それはどう言う…。」
私がそう訊ねようとした時、階下から、鈍い大きな音が、響いた。
「こんな日中に叩き起こされて、非情に気が立っていると思うから…。」
私たちは恐る恐る、階段を降りると、地上近くの踊り場で、俯せになっていた宍戸の背中に、秋山さんが座っていた。
「捕まえましたよ、刑事さんたち…。」
彼はそう言うと、立ち上がり、宍戸を、持ち上げた。
「ごめんね、こんな真っ昼間に呼び出して…。」
「給料がもらえるなら、それで良いですよ…。それより、警察が、犯人取り逃しちゃ、マズいでしょう。」
肩で、呼吸をしている宍戸を、男性刑事の方に、投げて寄越した。特に目立った怪我をしているわけでもなければ、関節を外されているわけでもない。さっきまでの、彼の威勢は、何処に行ったのか…。
「それよりアミさん、俺は何すれば良いっすか?」
「多分今、ツチヤさんが、この事件の真相を、暴いている途中だと思うから、立て籠もり犯を、捕まえて欲しい。」
京子さんが、そう言うと、秋山さんは、指の関節を、ポキポキと鳴らした。
「良い身体慣らしになるといいがな…。」
男性刑事2人が、非常階段の方から、現れた。
大の大人の男性、しかも刑事二人ともなれば、後は、怖いもの無だろう…。私の頭の中で、一瞬安堵の感覚が、過ぎった。ただそれは、ただの油断に過ぎなかった。
宍戸は、取り押さえようとしている男性刑事の前で、屈み、足を払った。男性刑事も、その咄嗟の動きには、流石に反応できなかった様で、簡単に、前のめりに、倒された。
「行ったぞ!」
非常階段から、もう一人の男性刑事が、立ちはだかった。今回は、それなりに間合いを取って、取り押さえに掛かった。
だが、その動きも読まれたのか、簡単に腕の関節を決められ、体制を崩した所を、交わして、非常階段を下りて行った。
その身のこなしと、格闘に関しての、センスは、常人のそれを、遥かに超えている。
「やっぱり、彼も、元自衛官か…。」
京子さんが、そう言った。
「なるほど、通りで…。」
そう言えば、確か、三嶋も元自衛官だったっけ…。って、そんな事を言っている場合ではない。宍戸に逃げられた…。
ここまで来て、折角の重要参考人を取り逃してしまった。
私は慌てて、非常階段の踊り場から、階下を除いた。足音からして、宍戸はまだ、階段を下りている途中らしい。
男の脚に追いつける自信は無いが、逃すわけにも行かず、復帰した男性刑事二人と、階段に足を向けたときだった。
「あまり急がなくても良いですよ?」
京子さんが、スマホを片手に、そう言った。
「それはどう言う…。」
私がそう訊ねようとした時、階下から、鈍い大きな音が、響いた。
「こんな日中に叩き起こされて、非情に気が立っていると思うから…。」
私たちは恐る恐る、階段を降りると、地上近くの踊り場で、俯せになっていた宍戸の背中に、秋山さんが座っていた。
「捕まえましたよ、刑事さんたち…。」
彼はそう言うと、立ち上がり、宍戸を、持ち上げた。
「ごめんね、こんな真っ昼間に呼び出して…。」
「給料がもらえるなら、それで良いですよ…。それより、警察が、犯人取り逃しちゃ、マズいでしょう。」
肩で、呼吸をしている宍戸を、男性刑事の方に、投げて寄越した。特に目立った怪我をしているわけでもなければ、関節を外されているわけでもない。さっきまでの、彼の威勢は、何処に行ったのか…。
「それよりアミさん、俺は何すれば良いっすか?」
「多分今、ツチヤさんが、この事件の真相を、暴いている途中だと思うから、立て籠もり犯を、捕まえて欲しい。」
京子さんが、そう言うと、秋山さんは、指の関節を、ポキポキと鳴らした。
「良い身体慣らしになるといいがな…。」
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
17歳男子高生と32歳主婦の境界線
MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。
カレンと晴人はその後、どうなる?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
改大和型戦艦一番艦「若狭」抜錨す
みにみ
歴史・時代
史実の第二次世界大戦が起きず、各国は技術力を誇示するための
「第二次海軍休日」崩壊後の無制限建艦競争に突入した
航空機技術も発達したが、それ以上に電子射撃装置が劇的に進化。
航空攻撃を無力化する防御陣形が確立されたことで、海戦の決定打は再び「巨大な砲」へと回帰した。
そんな中⑤計画で建造された改大和型戦艦「若狭」 彼女が歩む太平洋の航跡は
滝川家の人びと
卯花月影
歴史・時代
勝利のために走るのではない。
生きるために走る者は、
傷を負いながらも、歩みを止めない。
戦国という時代の只中で、
彼らは何を失い、
走り続けたのか。
滝川一益と、その郎党。
これは、勝者の物語ではない。
生き延びた者たちの記録である。
月弥総合病院
御月様(旧名 僕君☽☽︎)
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる