(完結)(続編)カトレーネ・トマス前々公爵夫人の事件簿 その1

青空一夏

文字の大きさ
8 / 22

8 夫の末路ーその2

しおりを挟む
「さてと、皆様、揃いましたね! では、まずシャンパンで乾杯しましょう。どうぞ、寛いでくださいな。料理も、たくさん出てきますので、楽しい時間をお過ごしくださいね。ちょっとした余興も用意してありますからね」

カトレーネ・トマス前公爵夫人が、颯爽とでてきて、挨拶をしていた。全く、凄いよ! あの貫禄!
それと、あの指にはめている宝石!あり得ないくらいまばゆく輝くダイヤ!

あぁ、ここは、天上人の住まいだ。雲の上の方が、お住まいになるんだな・・・・・・

なんだか、虚しいよ・・・・・・人間ってさ、産まれながらに、ほとんど決まっているじゃないか?

高位貴族の跡継ぎに産まれたら、もう一生、安泰だ。富める者はますます富み、そうでない者はますます貧乏さ。
こんな不条理って酷いよ・・・・・・

私は、周りを見回した。あちらこちらに、センス良く置いてある置物の中から、すごく高価そうな真珠が施してあるものに目を付けた。
それも、ついでに、そっとポケットにしまう。こんなところに、無造作に置いてあるなんて、不用心もいいとこさ。

これは、良い教訓になるよ。少しぐらい盗まれたほうがいいのさ。そうしたら、自分たちの迂闊さに気がつくだろう?

私は、豪華な料理に舌鼓をうち、シャンパンを良い気分で飲んでいた。すると、いきなり、照明が落ち
薄暗いなかで、スクリーンが降りてきて、私の顔が映し出された。

えぇーー? どういうことだ? まさか・・・・・・

スクリーンに映り出された私は、ナタリーと抱き合い・・・・・・

うわぁーー! なんでなのだ? 会話まで全て聞こえてきた。

あり得ない・・・・・・私は、逃げようとした。まずい、こんなところにはいられない・・・・・・

その部屋をで出ようとしたら、トマス公爵家の騎士に囲まれた。

「貴方は、ここにいてもらわなくてはなりませんよ?」

ドスの利いた声で言われて、そこからうごけなかった。スクリーンには全てが映し出されていた。

ナタリーもゾーイ・パラダイス夫人も、顔面蒼白になり、今にも倒れそうだった。


*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚



「王妃様がご到着です。すでに、王妃様にはその映像はご覧いただいてますよ」

全ての映像が映しだされた後に、クリストファー様が、おもむろにおっしゃったのだった。


「えぇ、わかりましたよ。その前に、この男のポケットを確認しておくれ。我が家の置物が二個足りませんよ!」

はぁ? このカトレーネ・トマス前公爵夫人は、小さな置物のひとつ、ひとつまで把握しているのか?

すごいよ・・・・・・瞬時に気がついたってことか? やっぱり、社交界の噂は本当だった。

『カトレーネ・トマス前公爵夫人は、なんでもお見通し』

しおりを挟む
感想 72

あなたにおすすめの小説

さようなら婚約者

あんど もあ
ファンタジー
アンジュは、五年間虐げられた婚約者から婚約破棄を告げられる。翌日、カバン一つを持って五年住んだ婚約者の家を去るアンジュ。一方、婚約者は…。

年下の婚約者から年上の婚約者に変わりました

チカフジ ユキ
恋愛
ヴィクトリアには年下の婚約者がいる。すでにお互い成人しているのにも関わらず、結婚する気配もなくずるずると曖昧な関係が引き延ばされていた。 そんなある日、婚約者と出かける約束をしていたヴィクトリアは、待ち合わせの場所に向かう。しかし、相手は来ておらず、当日に約束を反故されてしまった。 そんなヴィクトリアを見ていたのは、ひとりの男性。 彼もまた、婚約者に約束を当日に反故されていたのだ。 ヴィクトリアはなんとなく親近感がわき、彼とともにカフェでお茶をすることになった。 それがまさかの事態になるとは思いもよらずに。

夫と愛し合った翌朝、一方的に離縁されました【完結】

星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
美しい公爵夫人マルグリートは、冷徹な夫ディートリヒと共に、王国の裏で密かに任務をこなす“悪女”。 だがある日、突然夫から離婚を言い渡される。しかもその裏には、平民の愛人の存在が──。 失意の中、王命で新たな婚約者・エルンストと結ばれることに。 どうやら今回の離婚再婚は、王家の陰謀があるよう。 「悪女に、遠慮はいらない」 そう決意した彼女は、華やかな舞踏会で王に真っ向から言い放つ。 「わたくし、人の家庭を壊しておきながら悪びれない方に、下げる頭は持っていませんの。  王族であられる前に、人におなりくださいませ。……失礼」 愛も、誇りも奪われたなら── 今度はこの手で、すべてを取り戻すだけ。 裏切りに燃える、痛快リベンジ・ロマンス! ⚠️本作は AI の生成した文章を一部に使っています。タイトル変えました。コメディーです。主人公は悪女です。

私も処刑されたことですし、どうか皆さま地獄へ落ちてくださいね。

火野村志紀
恋愛
あなた方が訪れるその時をお待ちしております。 王宮医官長のエステルは、流行り病の特効薬を第四王子に服用させた。すると王子は高熱で苦しみ出し、エステルを含めた王宮医官たちは罪人として投獄されてしまう。 そしてエステルの婚約者であり大臣の息子のブノワは、エステルを口汚く罵り婚約破棄をすると、王女ナデージュとの婚約を果たす。ブノワにとって、優秀すぎるエステルは以前から邪魔な存在だったのだ。 エステルは貴族や平民からも悪女、魔女と罵られながら処刑された。 それがこの国の終わりの始まりだった。

この度娘が結婚する事になりました。女手一つ、なんとか親としての務めを果たし終えたと思っていたら騎士上がりの年下侯爵様に見初められました。

毒島かすみ
恋愛
真実の愛を見つけたと、夫に離婚を突きつけられた主人公エミリアは娘と共に貧しい生活を強いられながらも、自分達の幸せの為に道を切り開き、幸せを掴んでいく物語です。

世界の現実は、理不尽で残酷だ――平等など存在しない

鷹 綾
恋愛
「学園内は、身分に関係なく平等であるべきです」 その“正義”が、王国を崩しかけた。 王太子ルイスは、貴族学院で平民出身の聖女マリアがいじめられたと信じ、 婚約者である公爵令嬢アリエノール・ダキテーヌを断罪し、婚約破棄を宣言する。 だが―― たとえそれが事実であったとしても、 それは婚約破棄の正当な理由にはならなかった。 貴族社会において、婚約とは恋愛ではない。 それは契約であり、権力であり、国家の均衡そのものだ。 「世界は、残酷で不平等なのです」 その現実を理解しないまま振るわれた“善意の正義”は、 王太子の廃嫡、聖女の幽閉、王家と公爵家の決定的な断絶を招く。 婚約破棄は恋愛劇では終わらない。 それは、国家が牙を剥く瞬間だ。 本作は、 「いじめられたという事実があっても、それは免罪符にはならない」 「平等を信じた者が、最も残酷な結末に辿り着く」 そんな現実を、徹底して描く。 ――これは、ざまぁではない。 誰も救われない、残酷な現実の物語である。 ※本作は中世ヨーロッパをモデルにしたフィクションです。  学園制度・男女共学などは史実とは異なりますが、  権力構造と政治的判断の冷酷さを重視して描いています。 ---

彼は亡国の令嬢を愛せない

黒猫子猫
恋愛
セシリアの祖国が滅んだ。もはや妻としておく価値もないと、夫から離縁を言い渡されたセシリアは、五年ぶりに祖国の地を踏もうとしている。その先に待つのは、敵国による処刑だ。夫に愛されることも、子を産むことも、祖国で生きることもできなかったセシリアの願いはたった一つ。長年傍に仕えてくれていた人々を守る事だ。その願いは、一人の男の手によって叶えられた。 ただ、男が見返りに求めてきたものは、セシリアの想像をはるかに超えるものだった。 ※同一世界観の関連作がありますが、これのみで読めます。本シリーズ初の長編作品です。 ※ヒーローはスパダリ時々ポンコツです。口も悪いです。

もう何も信じられない

ミカン♬
恋愛
ウェンディは同じ学年の恋人がいる。彼は伯爵令息のエドアルト。1年生の時に学園の図書室で出会って二人は友達になり、仲を育んで恋人に発展し今は卒業後の婚約を待っていた。 ウェンディは平民なのでエドアルトの家からは反対されていたが、卒業して互いに気持ちが変わらなければ婚約を認めると約束されたのだ。 その彼が他の令嬢に恋をしてしまったようだ。彼女はソーニア様。ウェンディよりも遥かに可憐で天使のような男爵令嬢。 「すまないけど、今だけ自由にさせてくれないか」 あんなに愛を囁いてくれたのに、もう彼の全てが信じられなくなった。

処理中です...