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マリリン先生編
7 玉の輿には興味はなかった(マリリン先生視点)
私は、離婚して子供を抱えて、働かなければならなかった。
運良く、家庭教師の職を得て嬉しかった。
このセレニティー様に、なんとか、取り入って・・・・・・やめさせられないようにしなければ。
とにかく大事に、大事にセレニティー様を扱ってきた。
娘のイザベラが熱がある時でも、セレニティー様の授業を優先したわ。
だって、これは、仕事だから・・・・・・
その甲斐あって、セレニティー様はとても懐いてくれた。
お義母様になってと言われた時は嬉しかったけれど複雑だった。
私には、好きで付き合っている人がいたから。
その数日後に、
「申し訳ないけれど、愛しているのは亡くなった妻だけだ。それでも、良かったら・・・・・・セレニティーのために母親になってもらえないだろうか?」
と、コルト公爵から結婚を申し込まれた。
娘のイザベラに、この話をしたら『絶対に、このお話をお受けしてちょうだい! 私の未来がかかっているのだから!』と言われた。
そうよね・・・・・・公爵様と結婚すればイザベラの将来はバラ色だわ。
母親なのだから、我慢するべきだと思った。
そうして、再婚して・・・・・・愛はないけれど、贅沢な安定した生活が手に入った。
けれど、今でも、思い出すわ・・・・・・大好きだったあの人を・・・・・・
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
イザベラが、セレニティー様の婚約者のオースティン様に手を出しているのを知ったのは、つい最近だった。
何度も注意したわ。こんなことは、コルト公爵家への宣戦布告のようなものなのだから・・・・・・
「うふふ。大丈夫よ? お母様さえ、協力してくれたら、誰にもバレないわ」
イザベラはそう言った。この時ほど、イザベラに失望したことはない。
そんなに、オースティン様といたいのなら・・・・・・望みどおりにいさせてあげるわ・・・・・・
セレニティー様が、イザベラの部屋にストールを取りにいったことは知っていたけれど、イザベラ達には言わなかった。屋敷に入って来た時に、いつものように、イザベラが私に頼んだ。
「お母様、私の部屋でオースティン様と少しお話するから、セレニティーが来ないようにして!」
私は、にっこり微笑んで頷いただけだ。セレニティー様は、まだクローゼットにいるはずだけれど、構わない。
案の定、イザベラの部屋の前が騒がしくなって、ばかな恋のゲームごっこをしていた二人がへたり込んでいた。
私は、その愚かな二人を見つめながら、考えた。
あの私を愛していると言ってくれた男性は、今も、まだ独身だろうか・・・・・・
これから平民になるはずの私の横で、微笑む彼の姿を想像して思わず、にっこりした。
愛のない人生より、あった人生の方が、ずっといい! それが、もし、それほど裕福ではなくとも・・・・・・
そう思いながらこの愚かな二人の側に立っていた。
コルト公爵のこちらに向かってくる足音が聞こえて、その厳しい顔に思わず後ずさりしそうになったが、私は目を逸らさなかった。
これからの展開は、私の人生をまた違うものにするはずだが、後悔なんて少しもなかった。
運良く、家庭教師の職を得て嬉しかった。
このセレニティー様に、なんとか、取り入って・・・・・・やめさせられないようにしなければ。
とにかく大事に、大事にセレニティー様を扱ってきた。
娘のイザベラが熱がある時でも、セレニティー様の授業を優先したわ。
だって、これは、仕事だから・・・・・・
その甲斐あって、セレニティー様はとても懐いてくれた。
お義母様になってと言われた時は嬉しかったけれど複雑だった。
私には、好きで付き合っている人がいたから。
その数日後に、
「申し訳ないけれど、愛しているのは亡くなった妻だけだ。それでも、良かったら・・・・・・セレニティーのために母親になってもらえないだろうか?」
と、コルト公爵から結婚を申し込まれた。
娘のイザベラに、この話をしたら『絶対に、このお話をお受けしてちょうだい! 私の未来がかかっているのだから!』と言われた。
そうよね・・・・・・公爵様と結婚すればイザベラの将来はバラ色だわ。
母親なのだから、我慢するべきだと思った。
そうして、再婚して・・・・・・愛はないけれど、贅沢な安定した生活が手に入った。
けれど、今でも、思い出すわ・・・・・・大好きだったあの人を・・・・・・
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
イザベラが、セレニティー様の婚約者のオースティン様に手を出しているのを知ったのは、つい最近だった。
何度も注意したわ。こんなことは、コルト公爵家への宣戦布告のようなものなのだから・・・・・・
「うふふ。大丈夫よ? お母様さえ、協力してくれたら、誰にもバレないわ」
イザベラはそう言った。この時ほど、イザベラに失望したことはない。
そんなに、オースティン様といたいのなら・・・・・・望みどおりにいさせてあげるわ・・・・・・
セレニティー様が、イザベラの部屋にストールを取りにいったことは知っていたけれど、イザベラ達には言わなかった。屋敷に入って来た時に、いつものように、イザベラが私に頼んだ。
「お母様、私の部屋でオースティン様と少しお話するから、セレニティーが来ないようにして!」
私は、にっこり微笑んで頷いただけだ。セレニティー様は、まだクローゼットにいるはずだけれど、構わない。
案の定、イザベラの部屋の前が騒がしくなって、ばかな恋のゲームごっこをしていた二人がへたり込んでいた。
私は、その愚かな二人を見つめながら、考えた。
あの私を愛していると言ってくれた男性は、今も、まだ独身だろうか・・・・・・
これから平民になるはずの私の横で、微笑む彼の姿を想像して思わず、にっこりした。
愛のない人生より、あった人生の方が、ずっといい! それが、もし、それほど裕福ではなくとも・・・・・・
そう思いながらこの愚かな二人の側に立っていた。
コルト公爵のこちらに向かってくる足音が聞こえて、その厳しい顔に思わず後ずさりしそうになったが、私は目を逸らさなかった。
これからの展開は、私の人生をまた違うものにするはずだが、後悔なんて少しもなかった。
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