(完)婚約破棄ですね、従姉妹とどうかお幸せに

青空一夏

文字の大きさ
3 / 7

3 私が跡継ぎでしょう?(ジュリア視点)

母さんが公爵令嬢だったなんて両親が死ぬまで知らなかったあたしだ。母さんがハービィ女公爵の姉なら、実際は母さんが女公爵だったはずだよ。だって、この世界は親の遺産は長子が相続する慣習だもん。

ハービィ公爵家のお屋敷はすっごく立派でたくさんの使用人がいて敷地には湖や森まである別世界! あたしはここの跡取り娘の子供だったなんてびっくりだ。

「成人するまではハービィ公爵家で預かろう」
ハービィ女公爵はそう言った。かなりトゲのある言い方だったからあたしはピンときたわ。

ハービィ女公爵はあたしという存在が怖いんだ! あたしの母さんをきっと卑怯な手段を使って追い出したに違いないわ。だから、このままあたしがここにいたら地位を奪われるってわかっているんだわ。正統な跡継ぎの娘のあたしに公爵の地位がまわってくるのは当然だもんね。

だったら、味方を少しづつ増やしていかないといけない。マリアの婚約者のオスカー様は話しやすいしあの笑顔は素敵だわ。


「僕はね、ハービィ公爵家の跡継ぎの婿になるんだよ。女公爵になる女性のサポート役って両親には言われているんだ」

「まぁ、それならあたしのサポート役ってことでしょう? あたしがここの公爵家の長女の娘なんだもん」
確信に満ちた私の声にオスカー様はびっくりして考え込んだ。

「んーー。確かにジュリアのお母様はハービィ公爵家の長女だよね? この国は男女関係なく一番最初に生まれた子に相続権が全て引き渡されるから・・・・・・そういうことになるのかな」

「そうに決まっていますよ!」
あたしは力説してオスカー様を納得させた。

それ以来、オスカー様と私は話が弾み庭園を仲良く散歩しあう仲になった。でも、マリアがどうしても邪魔するのよね。

オスカー様は私に会いに来たのにしゃしゃり出るし、最近はダイエットなんかして少し顔の輪郭が細くなった。元々美人顔だったマリアだからあれ以上痩せるとあたしより目立ってしまうわ。

だから、マリアの紅茶に砂糖を山盛り3杯入れてダイエットは止めるように忠告してあげた。あたしっていいお姉ちゃんでしょう?

それにしても貴族学園にも行かせて貰えずに、家庭教師しかつけてくれないってどういうことなの? あたしだって貴族学園に行きたいよ、ずるいじゃない! 爵位泥棒めっ!

だからオスカー様に全部話したのに、腰抜けのオスカー様はマリアにだけしか正論を言ってくれない。

そうじゃないってば。マリアに言ってもなにも改善されるわけがない。だって、マリアはなんの力もない子供だから・・・・・・王族の方々に訴えたらどうかな? 皆の前で暴露したら困るかな? そうよ、夜会で一番飾り気のないドレスをマリアから拝借して涙を流しながら虐待されていることを叫べばいいんだ! 来週は王族も招待するハービィ女公爵の誕生日パーティがあるから、そこで私は王族の方々に訴えてやろう!

あたしこそはこのハービィ公爵家の正統な跡取り娘なのに、このマリアもあのいけ好かない女公爵もその夫も図々しくこの屋敷に我が物顔で居座るなんて厚かましいったらないわ。

今こそ正義が勝つのよ。きっと皆が味方してくれてあたしに可哀想にと言ってくれるに違いない。

感想 77

あなたにおすすめの小説

幼馴染の生徒会長にポンコツ扱いされてフラれたので生徒会活動を手伝うのをやめたら全てがうまくいかなくなり幼馴染も病んだ

猫カレーฅ^•ω•^ฅ
恋愛
ずっと付き合っていると思っていた、幼馴染にある日別れを告げられた。 そこで気づいた主人公の幼馴染への依存ぶり。 たった一つボタンを掛け違えてしまったために、 最終的に学校を巻き込む大事件に発展していく。 主人公は幼馴染を取り戻すことが出来るのか!?

妹に婚約者を取られてしまいましたが、あまりにも身勝手なのであなたに差し上げます

hikari
恋愛
ハワード王国の第二王子セレドニオと婚約をした聖女リディア。しかし、背が高く、魔法も使える妹のマルティナに婚約者を奪われてしまう。 セレドニオはこれまで許嫁の隣国の王女や幼馴染と婚約を破棄していたが、自分の母方祖母の腰痛を1発で治したリディアに惚れ込む。しかし、妹のマルティナにセレドニオを奪われてしまう。 その後、家族会議を得てリディアは家を追い出されてしまう。 そして、隣国ユカタン王国へ。 一部修正しました。

【完結】妹のせいで貧乏くじを引いてますが、幸せになります

恋愛
 妹が関わるとロクなことがないアリーシャ。そのため、学校生活も後ろ指をさされる生活。  せめて普通に許嫁と結婚を……と思っていたら、父の失態で祖父より年上の男爵と結婚させられることに。そして、許嫁はふわカワな妹を選ぶ始末。  普通に幸せになりたかっただけなのに、どうしてこんなことに……  唯一の味方は学友のシーナのみ。  アリーシャは幸せをつかめるのか。 ※小説家になろうにも投稿中

ざまぁの後~妹への復讐と私の幸せ~

ぴぴみ
恋愛
“妹への復讐と私の幸せ”のその後の話。

妹に婚約者を奪われたけど、婚約者の兄に拾われて幸せになる

ワールド
恋愛
妹のリリアナは私より可愛い。それに才色兼備で姉である私は公爵家の中で落ちこぼれだった。 でも、愛する婚約者マルナールがいるからリリアナや家族からの視線に耐えられた。 しかし、ある日リリアナに婚約者を奪われてしまう。 「すまん、別れてくれ」 「私の方が好きなんですって? お姉さま」 「お前はもういらない」 様々な人からの裏切りと告白で私は公爵家を追放された。 それは終わりであり始まりだった。 路頭に迷っていると、とても爽やかな顔立ちをした公爵に。 「なんだ? この可愛い……女性は?」 私は拾われた。そして、ここから逆襲が始まった。

姉の所為で全てを失いそうです。だから、その前に全て終わらせようと思います。もちろん断罪ショーで。

しげむろ ゆうき
恋愛
 姉の策略により、なんでも私の所為にされてしまう。そしてみんなからどんどんと信用を失っていくが、唯一、私が得意としてるもので信じてくれなかった人達と姉を断罪する話。 全12話

妹に婚約者を取られてしまい、家を追い出されました。しかしそれは幸せの始まりだったようです

hikari
恋愛
姉妹3人と弟1人の4人きょうだい。しかし、3番目の妹リサに婚約者である王太子を取られてしまう。二番目の妹アイーダだけは味方であるものの、次期公爵になる弟のヨハンがリサの味方。両親は無関心。ヨハンによってローサは追い出されてしまう。

婚約者に裏切られた私が幸せになってもいいのですか?

鈴元 香奈
恋愛
婚約者の王太子に裏切られ、彼の恋人の策略によって見ず知らずの男に誘拐されたリカルダは、修道院で一生を終えようと思っていた。 だが、父親である公爵はそれを許さず新しい結婚相手を見つけてくる。その男は子爵の次男で容姿も平凡だが、公爵が認めるくらいに有能であった。しかし、四年前婚約者に裏切られた彼は女性嫌いだと公言している。 仕事はできるが女性に全く慣れておらず、自分より更に傷ついているであろう若く美しい妻をどう扱えばいいのか戸惑うばかりの文官と、幸せを諦めているが貴族の義務として夫の子を産みたい若奥様の物語。 小説家になろうさんにも投稿しています。