7 / 7
7 後悔する姉(姉視点)
しおりを挟む
そうして、私はセオドアと暮らしはじめた。
ベッドの傍らに、若くて綺麗なセオドアがいるのは、見ていてとても楽しいわ。
私達は、小さな教会で二人だけの式を挙げて、私は彼の妻になった。なんて、嬉しいのかしら!
次に日の朝、セオドアが王宮に仕事に行く際、私は優しいキスをされながら手錠をかけられた。
え?これはなぁに?
「ちょっと、仕事に行ってくるね! 今日は、早く帰ってくるから、それをしていてね」
「ち、ちょっと、待って? これはなによ?」
私は、驚きの声をあげた。この手錠は、オモチャの手錠だけれど、頑丈でカギも掛けられて、とれやしない。
「え? 私の愛の鎖だよ? 慣れてきたら、足にもかけてあげるね」
「どういうことなの?これって・・・・・・」
「あぁ、僕が許可した用事の時は外してあげるから大丈夫だよ。それから、とても遅くなる時や、出張の時は手錠はかけないから、安心してね。妹に会いに行く時と、週に3回の3時間までは自由に外出していいよ。約束を破ったら、お仕置きだから、覚えておいて。愛してるよ。僕だけのメイヴ」
「まさか、私がポージを呼ぶと喜んで来たのも、外出できるのが、嬉しかっただけ?」
「うん。ポージは、もともとメイヴのことは好きじゃないけど、外出できて嬉しいって言ってたなぁ。仕事もしたがっていたけれど、他の男性と話す機会が増えるから禁止していたんだ。週に3回の女性だけがいる習い事だけは行かせていたけれど。でも、私がメイヴに夢中になってからは、仕事ができるって、とても喜んでいたよ」
嘘でしょう? ポージは、そんなこと一言も言わなかったじゃない。
私は、ポージの言葉を逐一、思い返してみた。
「はい! それはもう。いつでも、どこにいても、私のことを気にかけてくれますわ!」
そう言えば、そんなことを言っていた。いつでも、どこにいても、気にかけてくれるって、こういう意味だったの?
「あ、借金はこの前、メイヴが渡してくれた小切手で払ったよ。ありがとう」
「借金の話なんて知らないわよ? あの小切手は、青空広場にある物なら、なんでも買えば良いって意味だったのに・・・・・・文官の給料はとてもいいって言ったじゃない。自分で払えないの?」
「うん。お給料はいいけれど、掘り出し物を見つけると、すぐに買う癖があってね。でも、芸術を愛するメイヴは、わかってくれるでしょう? いい絵画はやっぱり欲しいよね? 見てよ? これ、昨日また買ってみたんだ」
嬉しそうに見せるはがき大の絵画は一枚、50万ダリヤだと言われた。冗談じゃないわよ。これは、どう見てもそのへんに売ってる模造品だ・・・・・一枚、500ダリヤもしないものよ・・・・・・泣きたい・・・・・・。
私は、セオドアに妹に会いに行きたいと言うとあっさり許可してくれた。
「いいよ。姉妹は仲良くしたほうがいいからね。だったら、今日は、外してあげるね。会いに行ったら、なにか証拠を用意するんだよ? ポージが作ったアクセサリーを買ってあげればいいんじゃないかな? 楽しんで、おいで」
そう言って微笑むセオドアは、全然異常に見えないのに・・・・・・でも、やってることは、まともな気はしない。
私は、走って妹の家に行った。だが、いるはずの妹はいない。もぬけの殻だった。
妹の引っ越し先も、教室やお店を出したはずの場所も、一切、知らされていなかった。
その二日後、妹からの手紙がメールボックスに入っていた。直接、メールボックスに入れに来たのね。そこには差出人の住所はなく、貴女の妹より、しか書いていなかった。文面は、
お姉様。奪い取ってくれてありがとう!ナマモノにつき、返品お断り!
私は、ガクンとうな垂れて、ため息をついた。私の手には、ちょっとした作業はできるように改良されたピンクの手錠が、かけられていた。そこには、「愛を込めて、僕の妻、メイヴへ」と刻まれた文字が見える。
こんな・・・・・・こんな愛ならいらない・・・・・・
夕方、満面の笑みで帰ってきたセオドアは、また、怪しげな複製絵画を抱えていた。
「見てよ! あの有名なゴッホンの名画が、たった、500万ダリヤだったんだ!」
完
▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃
※1円=1ダリヤ
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
※宣伝です。不快な方は、飛ばしてください(´,,•ω•,,`)◝
「子供も産めない役立たずと言われて」
「親友と浮気をする夫、私はどちらも要りません」
少しでも、読んでやるか・・・・・・と思われた方は大変、お手数ですが作者の名前のところをポチッとしていただき、作品をポチっとして、アクセスし、お読みいただけると嬉しいです。
ここまで、お読みいただき、ありがとうございました(🌸ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾⁾
ベッドの傍らに、若くて綺麗なセオドアがいるのは、見ていてとても楽しいわ。
私達は、小さな教会で二人だけの式を挙げて、私は彼の妻になった。なんて、嬉しいのかしら!
次に日の朝、セオドアが王宮に仕事に行く際、私は優しいキスをされながら手錠をかけられた。
え?これはなぁに?
「ちょっと、仕事に行ってくるね! 今日は、早く帰ってくるから、それをしていてね」
「ち、ちょっと、待って? これはなによ?」
私は、驚きの声をあげた。この手錠は、オモチャの手錠だけれど、頑丈でカギも掛けられて、とれやしない。
「え? 私の愛の鎖だよ? 慣れてきたら、足にもかけてあげるね」
「どういうことなの?これって・・・・・・」
「あぁ、僕が許可した用事の時は外してあげるから大丈夫だよ。それから、とても遅くなる時や、出張の時は手錠はかけないから、安心してね。妹に会いに行く時と、週に3回の3時間までは自由に外出していいよ。約束を破ったら、お仕置きだから、覚えておいて。愛してるよ。僕だけのメイヴ」
「まさか、私がポージを呼ぶと喜んで来たのも、外出できるのが、嬉しかっただけ?」
「うん。ポージは、もともとメイヴのことは好きじゃないけど、外出できて嬉しいって言ってたなぁ。仕事もしたがっていたけれど、他の男性と話す機会が増えるから禁止していたんだ。週に3回の女性だけがいる習い事だけは行かせていたけれど。でも、私がメイヴに夢中になってからは、仕事ができるって、とても喜んでいたよ」
嘘でしょう? ポージは、そんなこと一言も言わなかったじゃない。
私は、ポージの言葉を逐一、思い返してみた。
「はい! それはもう。いつでも、どこにいても、私のことを気にかけてくれますわ!」
そう言えば、そんなことを言っていた。いつでも、どこにいても、気にかけてくれるって、こういう意味だったの?
「あ、借金はこの前、メイヴが渡してくれた小切手で払ったよ。ありがとう」
「借金の話なんて知らないわよ? あの小切手は、青空広場にある物なら、なんでも買えば良いって意味だったのに・・・・・・文官の給料はとてもいいって言ったじゃない。自分で払えないの?」
「うん。お給料はいいけれど、掘り出し物を見つけると、すぐに買う癖があってね。でも、芸術を愛するメイヴは、わかってくれるでしょう? いい絵画はやっぱり欲しいよね? 見てよ? これ、昨日また買ってみたんだ」
嬉しそうに見せるはがき大の絵画は一枚、50万ダリヤだと言われた。冗談じゃないわよ。これは、どう見てもそのへんに売ってる模造品だ・・・・・一枚、500ダリヤもしないものよ・・・・・・泣きたい・・・・・・。
私は、セオドアに妹に会いに行きたいと言うとあっさり許可してくれた。
「いいよ。姉妹は仲良くしたほうがいいからね。だったら、今日は、外してあげるね。会いに行ったら、なにか証拠を用意するんだよ? ポージが作ったアクセサリーを買ってあげればいいんじゃないかな? 楽しんで、おいで」
そう言って微笑むセオドアは、全然異常に見えないのに・・・・・・でも、やってることは、まともな気はしない。
私は、走って妹の家に行った。だが、いるはずの妹はいない。もぬけの殻だった。
妹の引っ越し先も、教室やお店を出したはずの場所も、一切、知らされていなかった。
その二日後、妹からの手紙がメールボックスに入っていた。直接、メールボックスに入れに来たのね。そこには差出人の住所はなく、貴女の妹より、しか書いていなかった。文面は、
お姉様。奪い取ってくれてありがとう!ナマモノにつき、返品お断り!
私は、ガクンとうな垂れて、ため息をついた。私の手には、ちょっとした作業はできるように改良されたピンクの手錠が、かけられていた。そこには、「愛を込めて、僕の妻、メイヴへ」と刻まれた文字が見える。
こんな・・・・・・こんな愛ならいらない・・・・・・
夕方、満面の笑みで帰ってきたセオドアは、また、怪しげな複製絵画を抱えていた。
「見てよ! あの有名なゴッホンの名画が、たった、500万ダリヤだったんだ!」
完
▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃┄▸◂┄▹◃
※1円=1ダリヤ
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
※宣伝です。不快な方は、飛ばしてください(´,,•ω•,,`)◝
「子供も産めない役立たずと言われて」
「親友と浮気をする夫、私はどちらも要りません」
少しでも、読んでやるか・・・・・・と思われた方は大変、お手数ですが作者の名前のところをポチッとしていただき、作品をポチっとして、アクセスし、お読みいただけると嬉しいです。
ここまで、お読みいただき、ありがとうございました(🌸ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾⁾
118
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(22件)
あなたにおすすめの小説
隣の芝生は青いのか
夕鈴
恋愛
王子が妻を迎える日、ある貴婦人が花嫁を見て、絶望した。
「どうして、なんのために」
「子供は無知だから気付いていないなんて思い上がりですよ」
絶望する貴婦人に義息子が冷たく囁いた。
「自由な選択の権利を与えたいなら、公爵令嬢として迎えいれなければよかった。妹はずっと正当な待遇を望んでいた。自分の傍で育てたかった?復讐をしたかった?」
「なんで、どうして」
手に入らないものに憧れた貴婦人が仕掛けたパンドラの箱。
パンドラの箱として育てられた公爵令嬢の物語。
妹が処刑さる……あの、あれは全て妹にあげたんです。
MME
恋愛
妹が好きだ。妹が欲しい物はみんなあげる。それであの娘が喜ぶなら何だって。それが婚約者だって。どうして皆が怒っているんだろう。お願いです妹を処刑しないで下さい。あれはあげたんです。私が我慢すればいいのです。
【完結】遅いのですなにもかも
砂礫レキ
恋愛
昔森の奥でやさしい魔女は一人の王子さまを助けました。
王子さまは魔女に恋をして自分の城につれかえりました。
数年後、王子さまは隣国のお姫さまを好きになってしまいました。
【完結】私を裏切った最愛の婚約者の幸せを願って身を引く事にしました。
Rohdea
恋愛
和平の為に、長年争いを繰り返していた国の王子と愛のない政略結婚する事になった王女シャロン。
休戦中とはいえ、かつて敵国同士だった王子と王女。
てっきり酷い扱いを受けるとばかり思っていたのに婚約者となった王子、エミリオは予想とは違いシャロンを温かく迎えてくれた。
互いを大切に想いどんどん仲を深めていく二人。
仲睦まじい二人の様子に誰もがこのまま、平和が訪れると信じていた。
しかし、そんなシャロンに待っていたのは祖国の裏切りと、愛する婚約者、エミリオの裏切りだった───
※初投稿作『私を裏切った前世の婚約者と再会しました。』
の、主人公達の前世の物語となります。
こちらの話の中で語られていた二人の前世を掘り下げた話となります。
❋注意❋ 二人の迎える結末に変更はありません。ご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
お読みいただきありがとうございます(○^∇^)_🍵
(*¨)(*・・)(¨*)(・・*)ウンウン
いつも、コメントをお寄せくださって感謝💐😆です。
青空様~🌺
完結おめでとうございます💐
一気読みしました~
ざまぁの中のちょっとしたユーモアが青空様らしくピリリとしていて、とっても面白い💖
相変わらず、テンポが良くて最後まで楽しいお話でした(*´∇`*)
お読みいただきありがとうございます(○^∇^)_🍵
うわぁい❣️嬉しいです(ノ*>∀<)ノ
鍋様もゆず様も、褒めてくださるから大好き💕です
コメントをお寄せくださって感謝💐😆です。
お読みいただきありがとうございます(○^∇^)_🍵
(*¨)(*・・)(¨*)(・・*)ウンウン
長編を読んでくださろうとしているのですね?😆🎶
うわぁい❣️嬉しいです(ノ*>∀<)ノ
これからも、よろしくお願いします🍵🍡
コメントをお寄せくださって感謝💐😆です。