(完結)クリスマスに真実の愛と正気を取りもどす猫耳の王女様

青空一夏

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婚約破棄を宣言

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私は、クリスマスパーティも佳境というところで、リリアとメイソンがキスをしながら薔薇の庭園にやってくるのを眺めていた。

「あら、お姉様。こんなところで執事なんかとなにをしていらっしゃるの?」

「おいおい、まさか、執事と愛を語っていたんじゃないだろうね?君はやっぱり、体調が良くないのだろう?早く屋敷に戻り給え」

メイソンは呆れたように、ため息をついた。

「ベイトン伯爵家の次男様、私はあなたとの婚約はこの場で破棄します。早速、明日、王家に届け出をしますね。そこのリリアとどうぞお幸せに!」

二人は顔を青ざめさせて、追ってきたけれど私はさっさと馬車に乗り込み屋敷へと急いだ。

傍らにいた執事は、満足そうに顔をほころばせていた。

この背の高いハンサムな男は、どこか懐かしい気がする‥‥
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