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番外編
16 最終話 全年齢向け お母様は同級生!
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それからいろいろな変化があった。私は伯父様の養女になり私のなかのお母様はいつのまにかいない。
一度だけ「ママはあなたの心の中にいるわ」と声がしただけだ。
「アイビー! 寂しがることはないよ。いつだってイレーヌはお前に中にいるさ。妹の遺伝子をしっかり受け継いでいるんだから」
ーーそうだよね、お母様は私の中にいるわ!
お兄様が二人もできて新しいお母様は王妃様になった。
「第2のお母様にしてちょうだい。イレーヌ・エンジェル王女殿下は私の親友だったのよ」
優しくおっしゃるレイチェル王妃殿下は、私を優しく抱きしめた。
「やぁ! 僕はロドニーでこっちは弟のルーベンだ。僕達は従姉妹の君が妹になってとても嬉しいよ」
熱烈に歓迎してくれる王子殿下達。傍らにはもちろんお父様がいて、私はきっともう独りぼっちにはならない。
それは15歳の誕生日! お父様二人とレイチェルお母様に二人のお兄様、各国の王族や高位貴族の令嬢がたがお祝いのパーティに参加してくれた。
そのなかにひときわ目立つ遠い異国から来た王女様。とても神秘的な黒髪と黒曜石の瞳に引込まれた。その女の子は私と同じ歳で、これから私が通う貴族学園に留学しに来たという。
たくさんの侍女を連れて、豪奢なドレスをまとった異国の大国の高貴な王女殿下の風格に私は圧倒されていた。
「よ、ようこそ、エンジェル王国に! 歓迎いたしますわ。一緒にこれから勉学に励めることを大変喜ばしく・・・・・・」
「うふふ。固くならなくていいのよ。自然に話して? 私よ!」
「・・・・・・私? ・・・・・・えっと、おっしゃる意味が・・・・・・」
「ふっ。ロバちゃんとこのグラハム君とは、付き合っていないでしょうねぇ?」
「え! まさか・・・・・・お母様?」
「そう、そのまさかよ! 神様がね、もう一回下界で生を与えてくださったのよ。以前の記憶が残っているのは天界の神の力を受け継いだらしいけど・・・・・・細かいことはどうでもいいわ。さぁ、頑張りましょうね!」
「え? 頑張るって・・・・・・」
「それは決まっていますわ! これから、勉強に恋に一緒に学園生活を楽しみますわよっ!!」
「え! お母様! 恋するのですかぁーー? だって、お父様は?」
「ちっちっち! おばかさんねぇーー。私はアイビーと同じ年齢よ? エリックはもうおじさんすぎるわ! うっふふふ」
「もぉーー! お母様ってば!」
「その呼び方はこれが最後よ。私はローズマリーよ! ローズと呼んでちょうだい!」
それから、ハチャメチャだけれどとっても楽しい学園生活が始まった。二人のお兄様とグラハム、そしてなんと中身がお母様のローズと一緒の学園!
「さぁーー! キラキラに輝いて青春を謳歌するわよーー」
ローズの言葉に思わず笑みがこぼれた。
お母様が同級生! これってとても素敵なことよ!
神様、ありがとう!
完
ꕤ୭*おまけ
ーー天界での出来事ーー
「よし、光を集めよう! 転生させるにしてもどうしようか? アイビーの子供として転生か? 同じような年頃の娘にか、どっちがいいかなぁ・・・・・・」
「あぁ、ちょっと待って! ニホンガイチバン国の妖艶な美少女が死にそうだよ。これ、天界の神が仕組んだやつだな。まだ影響を受けてた案件があったんだな。だったら、そこに魂をおさめてあげよう」
「うん、タイプは違うが身分も王女だし美女だから条件としては似通っているしね。」
「賛成、今回天界の神の力を発動するからイレーヌ・エンジェル王女の記憶残っちゃうけどいいよね?」
「いいんじゃね?」
「うん、妥当だよ。前世の記憶がなければアイビーと一緒にいたかった願いが叶えられないもんな」
「いや、それは認められぬぞ! あんまりにも人間に寄り添いすぎる。お前達はなにを考えとるか!」
「大神様、あなたにまだ発言権ないでぇす。いいから、この書類をファイルにまとめて天使倉庫に持っていってください。ついでに倉庫の整理整頓もしてくださいね!」
「お前ら! 日頃の恨みをここぞとばかりに晴らそうとしておるな?」
「まさか、そんなわけはありません。気のせいでしょう? それより、ほらアイビー達をみてください。素晴らしいですな。青春ですねぇーー」
真新しい制服をまとい貴族学園に行こうとするアイビーとローズマリーの様子を見てはしゃぐ神達。
「天使より美しいとは! この二人は寿命を終えたら天界に引き取りましょう! というか、ローズマリーはなにになるんだ? ひゃぁーー、女帝か」
「うわぁーー女帝か。やっぱりね・・・・・・ならば寿命を全うしたら天界の神になるって案はどうかな?」
「え、今の天界王は? どうなるの?」
「ぷっ、部下にされるに決まってるだろ?」
「あぁ王女が部下ね」
「違うよ! 逆! 天界の神ってそろそろ女神がやってもいい時代だよね――」
おしまい
୨୧ ⑅ ୨୧ ⑅ ୨୧ ⑅ ୨୧ ⑅ ୨୧ ⑅ ୨୧ ⑅ ୨୧ ⑅ ୨୧ ⑅ ୨୧
これで本編、続編終わりとなります。
なお、続編部分の残酷さは充分注意書きにありますので。読んでから残酷すぎるとの感想には返信しません。
一度だけ「ママはあなたの心の中にいるわ」と声がしただけだ。
「アイビー! 寂しがることはないよ。いつだってイレーヌはお前に中にいるさ。妹の遺伝子をしっかり受け継いでいるんだから」
ーーそうだよね、お母様は私の中にいるわ!
お兄様が二人もできて新しいお母様は王妃様になった。
「第2のお母様にしてちょうだい。イレーヌ・エンジェル王女殿下は私の親友だったのよ」
優しくおっしゃるレイチェル王妃殿下は、私を優しく抱きしめた。
「やぁ! 僕はロドニーでこっちは弟のルーベンだ。僕達は従姉妹の君が妹になってとても嬉しいよ」
熱烈に歓迎してくれる王子殿下達。傍らにはもちろんお父様がいて、私はきっともう独りぼっちにはならない。
それは15歳の誕生日! お父様二人とレイチェルお母様に二人のお兄様、各国の王族や高位貴族の令嬢がたがお祝いのパーティに参加してくれた。
そのなかにひときわ目立つ遠い異国から来た王女様。とても神秘的な黒髪と黒曜石の瞳に引込まれた。その女の子は私と同じ歳で、これから私が通う貴族学園に留学しに来たという。
たくさんの侍女を連れて、豪奢なドレスをまとった異国の大国の高貴な王女殿下の風格に私は圧倒されていた。
「よ、ようこそ、エンジェル王国に! 歓迎いたしますわ。一緒にこれから勉学に励めることを大変喜ばしく・・・・・・」
「うふふ。固くならなくていいのよ。自然に話して? 私よ!」
「・・・・・・私? ・・・・・・えっと、おっしゃる意味が・・・・・・」
「ふっ。ロバちゃんとこのグラハム君とは、付き合っていないでしょうねぇ?」
「え! まさか・・・・・・お母様?」
「そう、そのまさかよ! 神様がね、もう一回下界で生を与えてくださったのよ。以前の記憶が残っているのは天界の神の力を受け継いだらしいけど・・・・・・細かいことはどうでもいいわ。さぁ、頑張りましょうね!」
「え? 頑張るって・・・・・・」
「それは決まっていますわ! これから、勉強に恋に一緒に学園生活を楽しみますわよっ!!」
「え! お母様! 恋するのですかぁーー? だって、お父様は?」
「ちっちっち! おばかさんねぇーー。私はアイビーと同じ年齢よ? エリックはもうおじさんすぎるわ! うっふふふ」
「もぉーー! お母様ってば!」
「その呼び方はこれが最後よ。私はローズマリーよ! ローズと呼んでちょうだい!」
それから、ハチャメチャだけれどとっても楽しい学園生活が始まった。二人のお兄様とグラハム、そしてなんと中身がお母様のローズと一緒の学園!
「さぁーー! キラキラに輝いて青春を謳歌するわよーー」
ローズの言葉に思わず笑みがこぼれた。
お母様が同級生! これってとても素敵なことよ!
神様、ありがとう!
完
ꕤ୭*おまけ
ーー天界での出来事ーー
「よし、光を集めよう! 転生させるにしてもどうしようか? アイビーの子供として転生か? 同じような年頃の娘にか、どっちがいいかなぁ・・・・・・」
「あぁ、ちょっと待って! ニホンガイチバン国の妖艶な美少女が死にそうだよ。これ、天界の神が仕組んだやつだな。まだ影響を受けてた案件があったんだな。だったら、そこに魂をおさめてあげよう」
「うん、タイプは違うが身分も王女だし美女だから条件としては似通っているしね。」
「賛成、今回天界の神の力を発動するからイレーヌ・エンジェル王女の記憶残っちゃうけどいいよね?」
「いいんじゃね?」
「うん、妥当だよ。前世の記憶がなければアイビーと一緒にいたかった願いが叶えられないもんな」
「いや、それは認められぬぞ! あんまりにも人間に寄り添いすぎる。お前達はなにを考えとるか!」
「大神様、あなたにまだ発言権ないでぇす。いいから、この書類をファイルにまとめて天使倉庫に持っていってください。ついでに倉庫の整理整頓もしてくださいね!」
「お前ら! 日頃の恨みをここぞとばかりに晴らそうとしておるな?」
「まさか、そんなわけはありません。気のせいでしょう? それより、ほらアイビー達をみてください。素晴らしいですな。青春ですねぇーー」
真新しい制服をまとい貴族学園に行こうとするアイビーとローズマリーの様子を見てはしゃぐ神達。
「天使より美しいとは! この二人は寿命を終えたら天界に引き取りましょう! というか、ローズマリーはなにになるんだ? ひゃぁーー、女帝か」
「うわぁーー女帝か。やっぱりね・・・・・・ならば寿命を全うしたら天界の神になるって案はどうかな?」
「え、今の天界王は? どうなるの?」
「ぷっ、部下にされるに決まってるだろ?」
「あぁ王女が部下ね」
「違うよ! 逆! 天界の神ってそろそろ女神がやってもいい時代だよね――」
おしまい
୨୧ ⑅ ୨୧ ⑅ ୨୧ ⑅ ୨୧ ⑅ ୨୧ ⑅ ୨୧ ⑅ ୨୧ ⑅ ୨୧ ⑅ ୨୧
これで本編、続編終わりとなります。
なお、続編部分の残酷さは充分注意書きにありますので。読んでから残酷すぎるとの感想には返信しません。
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👏👏👏👏👏
バランスが素晴らしかったです!
残酷な刑は
小さな子であるアイビーへの仕打ちを
考えれば、足りないくらいでした
そして、反省せず恨み事を吐きながら
肉体は滅びたミランダや隣国王の魂は
地獄行き?その後はどうなるのだろう?
なんてついつい考えました
それにしてもイヌ(イレーヌ王女)は
最高ですね😆
女帝も頷けます
兄である王と夫のエリックは
ヘタレ過ぎて(苦笑)
ある意味、いい人ですが
苦いお茶とヒマシユは軽い刑ですよね( ̄▽ ̄)
とても面白かったです
ありがとうございました
感想ありがとうございます!
>肉体は滅びたミランダや隣国王の魂は
地獄行き?その後はどうなるのだろう?
多分ね、永遠に地獄の炎で焼かれるとか、そんな感じかも(#^.^#)←さらっと残酷なことを言う青空(笑)
>それにしてもイヌ(イレーヌ王女)は
最高ですね😆
女帝も頷けます
うんうん
ありがとうございます!
>苦いお茶とヒマシユは軽い刑ですよね( ̄▽ ̄)
んだ
しかも刑とは言っても、結果は健康になるという特典付きですじゃ
>とても面白かったです
ありがとうございました
とんでもないです!
こちらこそ、こちらもお読みくださり
ありがとうございます🙇🏻♀️✨
嬉しぴー♫
残虐ばっちこい!!!
これぐらいじゃないとやっぱりね!!
で、反省した人はちゃんとする。これが一番!!
スカッとしたー!
♬ ɢοοפ ́ ☀ ʍοɾɴíɴɢ ♬
∧_∧∩ミ
(`・ω・´)つ
┳―┳∪┳―┳―┳―┳
あっはꉂꉂ(ᵔᗜᵔ*)
残虐
青空の作品わりと多いです
楽しんでいただきなによりです(๑¯◡¯๑)੭ु⁾⁾
最後までお読みいただきありがとうございます
今日も良い1日になりますように‥(*˘˘*).。.:*
💕🌼˚*•.¸✨¸.•*”💕🌼˚*•.¸✨¸.•*”💕🌼˚*•.¸✨¸.•*”
感想(๑ ˊ͈- ᴗ - ˋ͈)ᵃʳⁱᵍᵃᵗᵒ〜* ॰ॱ
🐙🐋🐬
٭❀* Have a ηice ϑay ٭❀*