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因果応報が始まる
14(王妃様視点)私は、アイリスを王家の犠牲にしようとした
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この国の王様は、代々、気が荒く戦が好きで貴族や平民達の生活などお構いなしに、戦争を仕掛けては国費を使い国力を衰退させた。これではいけないと先々王の王妃様は側近達と相談をし王様を政治から遠のかせて自ら実権を握った。
賢妃として名高い正妃様の政治的手腕は、素晴らしく、国力は回復し、機密文書として必ず守るように書き残したものがあった。それは、
この国の王は代々”お飾り王様”とする。それを支える王妃となる者は、英知に富み、思慮深く、忍耐強い者でなければならない。なぜなら、王は代々男色を好む傾向にあり、跡継ぎを産むには様々な困難を乗り越えなければならぬからだ。愛国心に燃え、国の犠牲となるべき王妃でなければならない。しかし、これは、王家の秘密で外に漏らしてはならない。
ただし、優秀な王女が産まれた時には、その者を女王とせよ。
と、あった。
先代の王様には、優秀なクリスタル王女様がいたが、どういうわけか、宰相に急に恋をして政治に興味をなくし、降嫁した。私は、おかしいなとは思っていたのよ。けれど、王太子の婚約者だった私はこの王家の実態をまだ知らなくて、つい、それに加担してしまった。当時の王妃様(クリスタルの母親)が、宰相とクリスタルの恋仲を疑った時に、嘘の証言をしたのだ。
「あの二人が夜会のあとで二人っきりでいる姿は、よく見かけましたよ」
そんなのは嘘で、本当は、ジュイス辺境伯と一緒にいたのを何度も見たのだった。私は、当時の王太子を愛していたし、王妃になれば大事にされて幸せになれると思い込んでいた。しかし・・・現実は違った・・・
「やぁ、早速だけれど、私はこれから専属執事と遊びに行ってくるから、先に寝ていていいよ。でも、必ず二人の寝室で寝ていてね? 使用人達には仲がいいと思わせないとね?」
婚姻の後の、王太子様のその言葉に王妃様を見つめると、王妃様は私を申し訳なさそうに見返してきた。
そうして暴露されたのが、あの王家の秘密だった。これを聞いたからには、もうこの立場から逃れることはできない、と言われた。私は、この時にどれほど後悔したことか!
夜遅くに、専属執事とお戻りになった王太子様は、早速、一緒のベッドで寝て・・・この二人の朝まで続く・・・に寝不足になりながらも、翌日は王太子妃の仕事をした。
最も辛かったのは、夜の特訓だった。王太子様は、なさる側だということなので、タイミングを見て、身体をストレートスライディングする練習をしたのよ。
でも、それは失敗して、今度は執事をお尻で突き飛ばす技を覚えなければならなかったわ・・・
ここは戦場なのよ?・・・なかなか子宝に恵まれないと事情を知らない周りの貴族達から責められ、国民からも落胆されて、私はやるしかなかった。
あの美男子の執事のお尻を狙う王太子のその瞬間を狙って、執事をお尻で吹っ飛ばす技術を日々、磨き、やっと授かったのが今の王太子だった。
あぁ、あれは、本当に辛かったわぁーー。まぁ、王様の代わりのお仕事は、才女で有名だった私には、さほど大変ではなかったけれどね。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
私はアイリスが、忍耐強いことを知っていたのよ・・・宰相がアイリスをかわいがっていないことに気がついていたし、クリスタル様が幸せでないことも想像できた。けれど、狡い私は、今更昔の不審点を言っても墓穴をほるだけだから黙っていた。
私はアイリスを救うことではなく、アイリスを王太子妃にすることをずっと望んでいた。アイリスとなら協力して王家を支えていけると思ったから。
あのサミールの妨害で台無しになったわね。サミールは全てを把握していたに違いない・・・サミールに逆らったら、多分この王家は滅びるわ・・・・・・だって、多分あの子は・・・・・・
この国の王様は、代々、気が荒く戦が好きで貴族や平民達の生活などお構いなしに、戦争を仕掛けては国費を使い国力を衰退させた。これではいけないと先々王の王妃様は側近達と相談をし王様を政治から遠のかせて自ら実権を握った。
賢妃として名高い正妃様の政治的手腕は、素晴らしく、国力は回復し、機密文書として必ず守るように書き残したものがあった。それは、
この国の王は代々”お飾り王様”とする。それを支える王妃となる者は、英知に富み、思慮深く、忍耐強い者でなければならない。なぜなら、王は代々男色を好む傾向にあり、跡継ぎを産むには様々な困難を乗り越えなければならぬからだ。愛国心に燃え、国の犠牲となるべき王妃でなければならない。しかし、これは、王家の秘密で外に漏らしてはならない。
ただし、優秀な王女が産まれた時には、その者を女王とせよ。
と、あった。
先代の王様には、優秀なクリスタル王女様がいたが、どういうわけか、宰相に急に恋をして政治に興味をなくし、降嫁した。私は、おかしいなとは思っていたのよ。けれど、王太子の婚約者だった私はこの王家の実態をまだ知らなくて、つい、それに加担してしまった。当時の王妃様(クリスタルの母親)が、宰相とクリスタルの恋仲を疑った時に、嘘の証言をしたのだ。
「あの二人が夜会のあとで二人っきりでいる姿は、よく見かけましたよ」
そんなのは嘘で、本当は、ジュイス辺境伯と一緒にいたのを何度も見たのだった。私は、当時の王太子を愛していたし、王妃になれば大事にされて幸せになれると思い込んでいた。しかし・・・現実は違った・・・
「やぁ、早速だけれど、私はこれから専属執事と遊びに行ってくるから、先に寝ていていいよ。でも、必ず二人の寝室で寝ていてね? 使用人達には仲がいいと思わせないとね?」
婚姻の後の、王太子様のその言葉に王妃様を見つめると、王妃様は私を申し訳なさそうに見返してきた。
そうして暴露されたのが、あの王家の秘密だった。これを聞いたからには、もうこの立場から逃れることはできない、と言われた。私は、この時にどれほど後悔したことか!
夜遅くに、専属執事とお戻りになった王太子様は、早速、一緒のベッドで寝て・・・この二人の朝まで続く・・・に寝不足になりながらも、翌日は王太子妃の仕事をした。
最も辛かったのは、夜の特訓だった。王太子様は、なさる側だということなので、タイミングを見て、身体をストレートスライディングする練習をしたのよ。
でも、それは失敗して、今度は執事をお尻で突き飛ばす技を覚えなければならなかったわ・・・
ここは戦場なのよ?・・・なかなか子宝に恵まれないと事情を知らない周りの貴族達から責められ、国民からも落胆されて、私はやるしかなかった。
あの美男子の執事のお尻を狙う王太子のその瞬間を狙って、執事をお尻で吹っ飛ばす技術を日々、磨き、やっと授かったのが今の王太子だった。
あぁ、あれは、本当に辛かったわぁーー。まぁ、王様の代わりのお仕事は、才女で有名だった私には、さほど大変ではなかったけれどね。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
私はアイリスが、忍耐強いことを知っていたのよ・・・宰相がアイリスをかわいがっていないことに気がついていたし、クリスタル様が幸せでないことも想像できた。けれど、狡い私は、今更昔の不審点を言っても墓穴をほるだけだから黙っていた。
私はアイリスを救うことではなく、アイリスを王太子妃にすることをずっと望んでいた。アイリスとなら協力して王家を支えていけると思ったから。
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