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前レイラ男爵夫人(グレイスの元姑)の処分その3(前レイラ男爵夫人side)
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「やれ、やれ。さきほどの質問に少しでも、反省の色が見られたら解放してほしいとグレイス・アティカス公爵夫人はおっしゃったが、これでは無理だな」
「グレイス・アティカス公爵夫人? 誰・・・・・・まさか、あのグレイス・・・・・・? そうか! あのアレクサンダーと結婚したのか! 畜生! 自分だけ幸せになりやがって! そうさ、あいつのせいさ。あんな奴を嫁に迎えさえしなければ、私は幸せでいられたんだ!」
「あぁ、あんたはもう生かしておいてはいけない人間のようだ。その曲がった根性で、生かしておけばきっとまた悪いことを企むだろう? ここからは、王命に従った③の処分がなされるよ」
「なんだよ! それは、どういうことだい!」
女主人は、面倒くさそうに私に書面を広げた。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
① 前レイラ男爵夫人は、グレイスと同じ境遇に半年間、置くこととする。
② そこで、罪を認めグレイス・アティカス公爵夫人への謝罪の気持ちが見られれば解放し平民として慎ましく生きていくことを許可する。
③ それがなく、新たにグレイス・アティカス侯爵夫人へ危害を加える危険性があった場合は、最初に自らした発言通りに魔物へのプレゼントにせよ。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
なんだ、このふざけた文面は! 私を魔物へのプレゼントだと?
私が、理解できない様子でいると女主人は笑った。
「こんなプレゼントは、魔物もいらないと返却されそうだわ」
私は、王家の騎士の馬に乗せられ、何日もかけて辺境地の魔物の森の前に着いた。
「じゃぁな」
王家の兵士は、私の方を振りかえることもなく去っていく。
「待っとくれよ! お願いだよ! こんなところに捨てていくなんて人間のすることじゃぁないよっ!」
「だって、お前が言ったんだろ?」
その男は、大笑いしながら鼻歌を歌って去っていった。
なんてことだ! 王め! グレイスめ! リリィめ!・・・・・・
恨み言をいいながら、森を振り返ると醜悪な魔物が群れをなして私に近づいてきた。
私は髪をつかまれて森の奥へと引きずられる。助けて・・・・・・助けておくれよぉ
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
次回はリリィの断罪です。
※宣伝です。不快な方は飛ばしてください。
新作 「悪役令嬢は惚れ薬を使って婚約破棄させました」も併せてお読み頂けると嬉しいです。
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「あぁ、あんたはもう生かしておいてはいけない人間のようだ。その曲がった根性で、生かしておけばきっとまた悪いことを企むだろう? ここからは、王命に従った③の処分がなされるよ」
「なんだよ! それは、どういうことだい!」
女主人は、面倒くさそうに私に書面を広げた。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
① 前レイラ男爵夫人は、グレイスと同じ境遇に半年間、置くこととする。
② そこで、罪を認めグレイス・アティカス公爵夫人への謝罪の気持ちが見られれば解放し平民として慎ましく生きていくことを許可する。
③ それがなく、新たにグレイス・アティカス侯爵夫人へ危害を加える危険性があった場合は、最初に自らした発言通りに魔物へのプレゼントにせよ。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
なんだ、このふざけた文面は! 私を魔物へのプレゼントだと?
私が、理解できない様子でいると女主人は笑った。
「こんなプレゼントは、魔物もいらないと返却されそうだわ」
私は、王家の騎士の馬に乗せられ、何日もかけて辺境地の魔物の森の前に着いた。
「じゃぁな」
王家の兵士は、私の方を振りかえることもなく去っていく。
「待っとくれよ! お願いだよ! こんなところに捨てていくなんて人間のすることじゃぁないよっ!」
「だって、お前が言ったんだろ?」
その男は、大笑いしながら鼻歌を歌って去っていった。
なんてことだ! 王め! グレイスめ! リリィめ!・・・・・・
恨み言をいいながら、森を振り返ると醜悪な魔物が群れをなして私に近づいてきた。
私は髪をつかまれて森の奥へと引きずられる。助けて・・・・・・助けておくれよぉ
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