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妊娠中のグレイスにはいろいろあったーリリィへの救い(グレイスsaide)その1
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私は、アレクサンダー様に抱かれて、たっぷりと甘やかされている。甘くて冷たい『アイス』は、最近新発売で市井では、とても流行っているという。
それをスプーンですくって、私の口元に持ってくるから、私は笑いながらそのアイスをパクッと食べる。
その度に、アレクサンダー様は蕩けそうに微笑んで、私の髪に口づけた。
侍女達は、もう私達の、そんな様子は慣れっこだったけれど、必ず賞賛のため息が聞こえた。
「アティカス候爵夫妻のこの光景は眼福ですわぁーー。なんて、美しいご夫婦でしょうねぇ」
「全くですわ。天上の神々達でも、これほど優雅で美しくはないでしょう。はぁー、お生れになるお子様は、きっと光り輝くようなお子様でしょうね」
まだ見ぬ我が子に、期待が膨らむ一方で、リリィの子供のベルツィーニを見る。お昼寝中のぷくぷくのほっぺは、可愛らしくて男の子とは思えない。
「このベッツィ(ベルツィーニの愛称)は、鍛えてこの侯爵家の騎士にしよう。教育を受けさせて、愛してあげればきっと、まっすぐ育ってくれるよ」
私は、もちろん、笑顔で頷いた。まだ、お腹も膨らまない頃に、アレクサンダー様の叔母様の侍従が一通の手紙を持ってきたのだった。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
リリィは、改心したようだ。
このまま、私の屋敷で雑用女として働かせることにした。
なにか、リリィに望むことはあるだろうか?
謝罪がほしければ、そちらに行かせることも可能だ。
この女は、もう別人のように勤勉で嘘はつかず、同僚にも大変信頼されている。
それから、このリリィの過去は・・・・・・
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
改心したと書いてあった手紙を読んで、私はとても嬉しかった。リリィの過去の話も、あわせて書いてあったものを見た時は、涙がこぼれた。悲惨な過去には、同情しかないし、なんとかリリィの力になりたいと思った。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
謝りに来させる必要は全くありません。ですが、当家ではたまに人手が足りなくなるようです。特に、午前中のベッツィのベビーカーを引いてお散歩させる者が必要です。週に1回、リリィを寄越していただけませんか?
加えて、リリィには、侍女になるためにお勉強をする機会を与えてくださいますようお願いいたします。
侍女になり、もし望むのであれば、当家で雇いたいと思います。
可哀想なリリィに、少しでもチャンスを与えてほしいと思います。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
私は、手紙を丁寧にしたため、侍従に持たせたのだった。
それをスプーンですくって、私の口元に持ってくるから、私は笑いながらそのアイスをパクッと食べる。
その度に、アレクサンダー様は蕩けそうに微笑んで、私の髪に口づけた。
侍女達は、もう私達の、そんな様子は慣れっこだったけれど、必ず賞賛のため息が聞こえた。
「アティカス候爵夫妻のこの光景は眼福ですわぁーー。なんて、美しいご夫婦でしょうねぇ」
「全くですわ。天上の神々達でも、これほど優雅で美しくはないでしょう。はぁー、お生れになるお子様は、きっと光り輝くようなお子様でしょうね」
まだ見ぬ我が子に、期待が膨らむ一方で、リリィの子供のベルツィーニを見る。お昼寝中のぷくぷくのほっぺは、可愛らしくて男の子とは思えない。
「このベッツィ(ベルツィーニの愛称)は、鍛えてこの侯爵家の騎士にしよう。教育を受けさせて、愛してあげればきっと、まっすぐ育ってくれるよ」
私は、もちろん、笑顔で頷いた。まだ、お腹も膨らまない頃に、アレクサンダー様の叔母様の侍従が一通の手紙を持ってきたのだった。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
リリィは、改心したようだ。
このまま、私の屋敷で雑用女として働かせることにした。
なにか、リリィに望むことはあるだろうか?
謝罪がほしければ、そちらに行かせることも可能だ。
この女は、もう別人のように勤勉で嘘はつかず、同僚にも大変信頼されている。
それから、このリリィの過去は・・・・・・
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
改心したと書いてあった手紙を読んで、私はとても嬉しかった。リリィの過去の話も、あわせて書いてあったものを見た時は、涙がこぼれた。悲惨な過去には、同情しかないし、なんとかリリィの力になりたいと思った。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
謝りに来させる必要は全くありません。ですが、当家ではたまに人手が足りなくなるようです。特に、午前中のベッツィのベビーカーを引いてお散歩させる者が必要です。週に1回、リリィを寄越していただけませんか?
加えて、リリィには、侍女になるためにお勉強をする機会を与えてくださいますようお願いいたします。
侍女になり、もし望むのであれば、当家で雇いたいと思います。
可哀想なリリィに、少しでもチャンスを与えてほしいと思います。
*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚
私は、手紙を丁寧にしたため、侍従に持たせたのだった。
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