(完)子供も産めない役立たずと言われて・・・・・・

青空一夏

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王になったアレクサンダー(リリィ視点)

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龍神様が、満面の笑みでお戻りになった。
私が、王妃様のことを聞いたら、愉快そうに、

「大丈夫! 心配しなくていいよ。彼女は、もうどこに行っても相手にはされない」

そうおっしゃって、私を抱きしめた。

王様は、この事件が落ち着くと、退位すると宣言された。

「儂は、この事件で王妃と王子の責任をとって退くことにした。ついては、アレクサンダーを王にマイケルは宰相の地位につけるものとする。そして、この龍神様にはこの国の守護神として、この王宮の隣に神殿を作らせていただきます。そこにお住まいください」

王様は私の夫のミカエル様に、恭しく跪いた。

「神殿なんていらないです。ねぇ、ミカエル様! グレイス様達が王宮にお住まいになるのなら、私達はその王宮の一室で充分ですよね? だって、私達は、、いつでも大空を飛び回れるんですもの」

「あぁ、そうだな・・・・・・神殿など、お金の無駄だ。私が、いる場所こそが神殿であり神の住まいだ。人間がわざわざ作るものでもあるまい。その建設費があれば、民のために使えばよい」

ミカエル様は、ニコニコしておっしゃったのだった。



*:゚+。.☆.+*✩⡱:



アレクサンダー様が王になり、グレイス様が王妃になって、三ヶ月ほどするとグレイス様がご懐妊なさった。

マイケル様の奥様のセリーヌ王女様も同時にご懐妊となり、おめでたい事が続いた。

けれど、セリーヌ王女様は最近、どこか浮かない様子でいらっしゃった。

「リリィ、セリーヌ王女様が最近、悲しそうなのはなんでかしら?」

グレイス様が首を傾げておっしゃった。

「さぁ、私も気にしておりました。少し、調べさせたほうがよろしいかもしれませんね? マイロ女公爵様のところにご相談に行ってまいりますわ」

私は、侍女の服を脱いで、ドレスに着替えようとしていた。私は、すっかり龍化して、みずからも、龍になれるけれど、それは真夜中にミカエル様と夜のデートを空で楽しむ時だけと決めていた。

「「「「リリィ侍女長様、どちらにお出かけでございますか?」」」

侍女達が、いそいそとやってきて、私の着替えを手伝おうとするが断った。

「私は侍女ですよ? 侍女の着替えを侍女が手伝うなど、おかしいでしょう?」

私は、クスクスと笑ったが 若い侍女達は首を横に振った。

「リリィ侍女長様は、ただの侍女ではございませんので・・・・・・」

「リリィ侍女長様と龍神様は王家の宝と言われておりますので・・・・・」

龍神様は、確かに宝には違いないけれど、私は違うわ。だって、私はリリィなのだから。外見が変ろうが、龍神様の妻になろうが、私はグレイス様の侍女だ。今の私があるのは、グレイス様のお陰なのだから。





*:゚+。.☆.+*✩⡱:゚





「・・・・・・というわけなのです。セリーヌ王女は、なにかを思い悩んでいるようでして・・・・・・」

私は、アレクサンダー様の母上様のマイロ女公爵様にご相談していた。

「ふむ。それがな・・・・・・私も気になって調べさせていた・・・・・・マイケルの様子がなぁ・・・・・・なんとも、困った・・・・・・」

その歯切れの悪さに、私は嫌な予感がしたのだった。




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