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3 なんて運の良い小娘なの!(エイシャ視点)
あれほど固く再婚を約束してくれたウンベルトが、なぜここにきて渋っているのだろう?
「私の愛娘が寂しがって泣くのでなぁ。無理に籍をいれる必要もあるまい。生活はできるようにお金は渡すし……」
はぁ? なにをいいだすのよ! 奥方にしてくれなきゃ、一生、日陰者で世間からバカにされるわよ。候爵夫人になって娘を候爵令嬢にするのが目的なのに……
「まぁーー。お母様を亡くして、きっと心細いのですわねぇ? 私が慰めに行ってさしあげますわ。えぇ、私はアーリア様を娘以上にかわいがりますとも」
なんとか、週末に訪問することを約束して、用意したのは転んでも痛くないようなクッション付のドレスよ。背中やお尻の部分の裏側にふわふわのスポンジを自分で縫い付けて、痣ができたようにみせかけるコスメも詰め込んだ。
なにをするかって? ふふふ。その娘を一気に悪女に仕立てあげてあげるわ!
☆彡★彡☆彡
初めて会ったアーリア・ヴァーノン侯爵令嬢は、プラチナブロンドの髪とスミレ色の可憐な瞳の美少女。我が娘より100倍も綺麗だ。忌々しいったら!
初めは和やかにお話をして、庭園を一緒に散歩しようと誘い出す。ヴァーノン侯爵家の庭園を、二人で連れ立って歩き、ゆるやかな階段に差し掛かった時、私は盛大な叫び声をあげて自ら転げ落ちようとしたその時だ。ニッっと笑ってアーリアが私の手をつかみ、私と一緒に転げ落ちた。
転げ落ちる途中、散々私の身体を盾に使ったのに、最後で私の下に身体を滑り込ませた。
その時になって、ヴァーノン侯爵や侍女が私達に駆けつけて……
「大丈夫でしたか?エイシャ様、私が庇って一緒に落ちてさしあげなければ大変なことになっておりましたわね?」
アーリアが涙を溜めて私の身体を気遣ったのだ! なんてこと!
「おぉ、それは大変だ! 二人とも急いで傷の手当てをしてもらいなさい!」
「あっ、私は大丈夫ですわ。たいした傷ではありません」
「いや、医務室に行きなさい。ドレスも泥だらけだ。着替えた方が良いな。そのドレスはこちらで……」
ウンベルトが余計なことを言ってくるので、イライラしてくる。怪我はしているけれどこのドレスの裏にはスポンジを縫い付けてあるから、それを見られるわけにはいかない。
「あっ、えっと、ごめんなさい。もう帰るわ。用事を思い出して……」
私は、そそくさとヴァーノン侯爵家を後にした。こんなはずじゃなかったのに……なによ? あの子? 絶対に落ちる前に笑ったわよね? あの上手な落ち方って偶然? まさか、貴族のご令嬢がそんなたくましいわけがない……偶然よね……
「私の愛娘が寂しがって泣くのでなぁ。無理に籍をいれる必要もあるまい。生活はできるようにお金は渡すし……」
はぁ? なにをいいだすのよ! 奥方にしてくれなきゃ、一生、日陰者で世間からバカにされるわよ。候爵夫人になって娘を候爵令嬢にするのが目的なのに……
「まぁーー。お母様を亡くして、きっと心細いのですわねぇ? 私が慰めに行ってさしあげますわ。えぇ、私はアーリア様を娘以上にかわいがりますとも」
なんとか、週末に訪問することを約束して、用意したのは転んでも痛くないようなクッション付のドレスよ。背中やお尻の部分の裏側にふわふわのスポンジを自分で縫い付けて、痣ができたようにみせかけるコスメも詰め込んだ。
なにをするかって? ふふふ。その娘を一気に悪女に仕立てあげてあげるわ!
☆彡★彡☆彡
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初めは和やかにお話をして、庭園を一緒に散歩しようと誘い出す。ヴァーノン侯爵家の庭園を、二人で連れ立って歩き、ゆるやかな階段に差し掛かった時、私は盛大な叫び声をあげて自ら転げ落ちようとしたその時だ。ニッっと笑ってアーリアが私の手をつかみ、私と一緒に転げ落ちた。
転げ落ちる途中、散々私の身体を盾に使ったのに、最後で私の下に身体を滑り込ませた。
その時になって、ヴァーノン侯爵や侍女が私達に駆けつけて……
「大丈夫でしたか?エイシャ様、私が庇って一緒に落ちてさしあげなければ大変なことになっておりましたわね?」
アーリアが涙を溜めて私の身体を気遣ったのだ! なんてこと!
「おぉ、それは大変だ! 二人とも急いで傷の手当てをしてもらいなさい!」
「あっ、私は大丈夫ですわ。たいした傷ではありません」
「いや、医務室に行きなさい。ドレスも泥だらけだ。着替えた方が良いな。そのドレスはこちらで……」
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「あっ、えっと、ごめんなさい。もう帰るわ。用事を思い出して……」
私は、そそくさとヴァーノン侯爵家を後にした。こんなはずじゃなかったのに……なによ? あの子? 絶対に落ちる前に笑ったわよね? あの上手な落ち方って偶然? まさか、貴族のご令嬢がそんなたくましいわけがない……偶然よね……
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