(完)妹の婚約者を誘惑したと言うけれど、その彼にそんな価値がありますか?

青空一夏

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ジョセフィーヌの恋の行方

狸は墓穴を掘っただけ(ジョセフィーヌ視点)

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「ほぉ? その子はろくな遺伝子ではないのか? 罪もない子供を街から追い出す。では、その子はどこで生きていけばいいのだ」

 王様は、穏やかな声でマヌエル男爵に尋ねました。少しも、怒っているようには見えませんでした。

「あぁ、それは、娼館しかないでしょう? あるいは、辺境地での戦いのストレスで、狂った兵士達を収容している病院があったでしょう? あそこで、そいつらの相手をさせればいいと思います。たまには、商売女を与えた方がいいのではないでしょうか。国を守るために命を賭けた、いわばこの国の宝ですよ」

 私は、そこまで言われなければならない存在なのですかね? 私とエラはまともに生きてはいけない存在なのでしょうか? はぁーー、やめましょう。この男爵の言葉は全てが毒に満ちています。相手にしてはいけない人のようです。

「面白いな! 確かに国の為に戦った者は大事にしなければならない。マヌエル男爵よ。お前は、とんでもない天才だ! 早速、たった今からその尊い職務につくことを命じる! さぁ、この忠義者を病院に連れていけ!」

「え? なんで私がそこに行くのですか? わぁーー、なんだよ! 放せよ! どういうことですか! 私は娼婦じゃないぞ!」

 マヌエル男爵が、短い手足をジタバタさせながら王家の騎士に引きずられていきますよ。

「大丈夫だ。相手は狂っている。お前が男か女か等、たいした問題ではないだろうよ?」

 王太子様が、男爵に冷たく言葉を放ったのでした。口は災いの元ですね。

「あのバカは、あれで良い。自ら、尊い仕事に志願したのだ。ルドレア女侯爵がこの場にいたら、こんなものでは済ませないであろうが。やはり、儂は、心根が優しいからのぅーー。ふっふっふ」

 いえ、王様。その処分、そこまで優しいですか? 私は微妙な顔つきで王太子様を見つめました。

「大丈夫だよ。ジョセ! 狂ってナイフを振り回す患者は3人しかいないから」

 
  その様子を見ていた狐目の男は、ガクガク震えて言い訳を始めました。

「たまたま、あそこに居合わせただけなのです。本当に、反省しています・・・・・・」
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