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4 誕生日の主役を奪われたアリッサ
(セリーナ様が通りから私を見かけたとしても、わざわざレストランまで入ってくるほど親しい間柄だったとは思えない。だとしたら、何のためにわざわざサミー様の隣に座って、私に話しかけてきたの?)
アリッサは困惑するばかりだった。セリーナは今や、サミーにばかり視線を向け、会話を続けている。アリッサがケーキを食べ終え、最後の紅茶の一滴を飲み干しても、その話は終わる気配がなかった。
やっと解放され、サミーと馬車に乗り込もうとするその瞬間、再びセリーナが割り込もうとしてきた。
「アリッサ様たちはタウンハウスに戻るのですよね? 私も同じ方向ですわ。あぁ、良かったわ。ここから歩くには、かなりの時間がかかりますものね」
「歩いても半刻とかかりませんわよ。まさか、馬車にまでご一緒するおつもり?」
アリッサは冷静に返したが、内心では少し苛立ちを覚えていた。セリーナはニッコリと笑みを浮かべたまま、穏やかな口調で続けた。
「アリッサ様はサミー卿の婚約者でしょう? こんなに美しい男性の未来の妻なのですから、優しくて寛大な心を持つべきですわ。私たちは友人同士ですもの、同じ馬車で送ってくれるのが常識だと思います。サミー卿も、思いやりのある女性が好きなはずですしね?」
その一言に、アリッサはセリーナの微かな悪意を感じ取った。まるで、自分が狭量で意地悪だと責められているかのように感じたのだ。
「アリッサ、まぁ、いいじゃないか」と、サミーは無邪気に口を挟んだ。
「私たちもタウンハウスに戻るのだし、他に立ち寄る予定もないだろう? ここで断るのは少し冷たいかもしれないよ」
アリッサはサミーの言葉に一瞬言葉を詰まらせたが、心の中で何かが引き裂かれるような気持ちを押し隠し、ただ無言でうなずいた。アリッサがうなずいた途端に、セリーナは嬉しそうにいそいそと馬車に乗り込み、すぐにサミーに話しかける。
「サミー様って本当にお優しいのですね。まさに私の理想の男性ですわ。もっと早くお会いできていれば、きっと素敵なことになっていたでしょうね」
「え? それはどういう意味ですの?」
アリッサは思わず動揺し、顔がこわばり唇が震えた。セリーナは一瞬、アリッサの顔をちらりと見て、微笑みながら言葉を続ける。
「まぁまぁ、そんなに怖いお顔をしないでくださいませ、アリッサ様。私はただ、サミー卿がアリッサ様の婚約者になる前のことを想像していただけですのよ。きっと幼少期のサミー様は、非常に愛らしかったことでしょうね。そして、少年時代にはその可愛らしさに凛々しさが加わって、ますます麗しくなったのでは? もしその頃に出会っていたら、いろいろな可能性が広がっていたかもしれない、そう思っただけですわ」
セリーナはわざとらしい笑顔を浮かべ、意味深な視線をアリッサにだけ送った。
「褒めてくれてありがとう、セリーナ嬢。確かに、幼少期の私は愛らしすぎて、よく女の子に間違えられたらしいよ。だからもし君がその頃の私に会っていたら、たぶん一緒に人形やぬいぐるみで遊んでいても、なんの違和感もなかっただろうね」
サミーはセリーナの「可能性」を、ただの友人としての意味だと捉えたようだが、アリッサはそうはいかなかった。セリーナの言葉と微笑みには、女同士だけが感じ取れる意図がはっきりと含まれていたからだ。
(私より先にサミー様に出会っていたら、今の婚約者は自分だったのに、って言いたいのよね? なんて無神経で失礼な発言なの……)
夕暮れの空は、柔らかな茜色から次第に濃い橙色、そして薄い紫がかった色へと移り変わっていった。アリッサは、サミーとセリーナの楽しげな会話を隣で聞きながら、外の景色に目をやるしかなかった。街路樹の葉がそよ風に揺れ、淡い夕焼けの残り香を感じさせた。アリッサの心には寂しさと疎外感が広がり、胸の奥に冷たい空洞ができたかのようだった。
タウンハウスが並ぶ貴族の居住区に差し掛かると、やっとセリーナが名残惜しそうに馬車から降りた。彼女の屋敷は、ギャロウェイ伯爵家やウィルコックス伯爵家のタウンハウスより手前にあったからだ。
「アリッサ様、サミー卿。今日はとても楽しかったです。私のお誕生日をお祝いしてくださって、ありがとう! 有意義な時間を過ごせて、きっと今日は素敵な夢が見られそうだわ」
「それは良かった。おやすみ、良い夢を!」
「・・・・・・おやすみなさい。楽しんでいただけたなら、私も嬉しいわ」
(なぜ、セリーナ様のお誕生日にすり替わっているの? 今日は私のお誕生日なのに・・・・・・)
セリーナが去ったあと、ようやくアリッサの存在を思い出したかのように、サミーはアリッサに声をかけた。
「セリーナ嬢は本当に可愛らしいね。笑顔が魅力的で、話していて楽しい女性だよ」
「そうですか。それは良かったですわ。ずいぶん会話が弾んでいたようで、まるで私の誕生日ではないかのようでしたけれど」
アリッサは悲しみを押し隠して呟いたつもりだったが、サミーはその言葉に眉をひそめ、まるで叱るように応じた。
「セリーナ嬢は君の大切な友人なのだろう? 彼女は婚約者の浮気で傷ついているんだ。それを気遣ってあげるのが本来の優しさだと思うよ。アリッサがあまり興味を持たなかったから、私が代わりに相談に乗ってあげたんだよ。君はそのことに感謝すべきだと思うけどね」
サミーの言葉に、アリッサは自分が冷たい人間のように感じ始めた。それどころか、もしかすると本当に自分が悪かったのかもしれない、とすら思えてきたのだ。サミーに嫌われることを恐れるあまり、その疑念が強くアリッサの胸に迫る。
「ごめんなさい・・・・・・そうですわね。もっと真剣にセリーナ様のお話を聞くべきだったかもしれません。彼女が苦しんでいるのに、冷たかったと思います。・・・・・・サミー様が彼女の相談に乗ってくださったこと、感謝しておりますわ」
アリッサは小さな声で謝罪を口にし、申し訳なさそうに微笑んだ。サミーは満足げにうなずき、その表情はまるで自分が正義の味方であると信じているかのようだった。実際、サミーは自らの行動が正しいと確信し、また自分が親切で善良な人物だと信じて疑わなかった。
「そうだよ、アリッサ。君も友人を大切にすることが大事だよ。これからは、もっと気をつけて行動しなさい。それに、セリーナ嬢の快活さと愛らしさを見習うべきだと思う。良いお手本が身近にいるのだから、学ぶ姿勢を忘れてはいけないよ」
アリッサは何も言わず、ただ静かにうなずいた。しかし、その瞳にはかすかな涙がにじんでおり、唇は明らかに震えていた。心の中で膨れ上がる悲しみと屈辱を押し殺すために、彼女は必死に微笑もうとしたが、その微笑みは痛々しく、かえって彼女の苦しみを露わにしていた。
アリッサの表情は、恋人と幸せな時間を過ごした女性のものではなく、むしろ大切にされるべき場所で居場所を失った人のものだった。セリーナの存在によって誕生日がかき乱され、惨めさが胸に広がっていく。
一方、サミーはすっかり満足した様子で微笑むと、続けて言った。
「さて、それじゃあ、大事なアリッサ。君のお誕生日のお祝いに何か特別なことをしてあげたいな。君が望むなら、まっすぐ屋敷に戻らず、月明かりの下で少し散歩でもしてから帰ろうか?」
アリッサは一瞬、胸が高鳴った。しかし、セリーナの挑発的な視線と思わせぶりな言葉が脳裏をよぎり、不安が心の中に影を落とす。さきほどのサミーの発言もショックだった。
(サミー様は本当に私を大切に思ってくれているのかしら?)
アリッサは無理に微笑んだが、その笑顔はどこかぎこちなく、沈んだものだった。
「それは、素敵ですわね・・・・・・でも、今日は少し疲れてしまいましたので、屋敷に戻りたいと思います。お誘いいただいてありがとうございます」
アリッサの声は小さくどこか影を帯びていたが、サミーはそれに気づきもしなかった。彼の視線はアリッサではなく、馬車に備え付けられた鏡に釘付けだったからだ。その鏡に映るのは、完璧な美貌を誇る貴公子の姿。彼は自分の端正な顔立ちに酔いしれ、微かに笑みを浮かべながら、髪の乱れをさりげなく整えた。
(完璧だ・・・・・・これだけ麗しい男はそうはいない)
サミーはアリッサの返事などそっちのけで、鏡の中の自分にだけ心を奪われていた。婚約者の表情を確かめるよりも、どれだけ自分が完璧であるかが、彼にとっては重要だった。そして、そのナルシズムは、彼に周囲の空気を感じ取らせる余裕を与えなかったのだった。
アリッサは困惑するばかりだった。セリーナは今や、サミーにばかり視線を向け、会話を続けている。アリッサがケーキを食べ終え、最後の紅茶の一滴を飲み干しても、その話は終わる気配がなかった。
やっと解放され、サミーと馬車に乗り込もうとするその瞬間、再びセリーナが割り込もうとしてきた。
「アリッサ様たちはタウンハウスに戻るのですよね? 私も同じ方向ですわ。あぁ、良かったわ。ここから歩くには、かなりの時間がかかりますものね」
「歩いても半刻とかかりませんわよ。まさか、馬車にまでご一緒するおつもり?」
アリッサは冷静に返したが、内心では少し苛立ちを覚えていた。セリーナはニッコリと笑みを浮かべたまま、穏やかな口調で続けた。
「アリッサ様はサミー卿の婚約者でしょう? こんなに美しい男性の未来の妻なのですから、優しくて寛大な心を持つべきですわ。私たちは友人同士ですもの、同じ馬車で送ってくれるのが常識だと思います。サミー卿も、思いやりのある女性が好きなはずですしね?」
その一言に、アリッサはセリーナの微かな悪意を感じ取った。まるで、自分が狭量で意地悪だと責められているかのように感じたのだ。
「アリッサ、まぁ、いいじゃないか」と、サミーは無邪気に口を挟んだ。
「私たちもタウンハウスに戻るのだし、他に立ち寄る予定もないだろう? ここで断るのは少し冷たいかもしれないよ」
アリッサはサミーの言葉に一瞬言葉を詰まらせたが、心の中で何かが引き裂かれるような気持ちを押し隠し、ただ無言でうなずいた。アリッサがうなずいた途端に、セリーナは嬉しそうにいそいそと馬車に乗り込み、すぐにサミーに話しかける。
「サミー様って本当にお優しいのですね。まさに私の理想の男性ですわ。もっと早くお会いできていれば、きっと素敵なことになっていたでしょうね」
「え? それはどういう意味ですの?」
アリッサは思わず動揺し、顔がこわばり唇が震えた。セリーナは一瞬、アリッサの顔をちらりと見て、微笑みながら言葉を続ける。
「まぁまぁ、そんなに怖いお顔をしないでくださいませ、アリッサ様。私はただ、サミー卿がアリッサ様の婚約者になる前のことを想像していただけですのよ。きっと幼少期のサミー様は、非常に愛らしかったことでしょうね。そして、少年時代にはその可愛らしさに凛々しさが加わって、ますます麗しくなったのでは? もしその頃に出会っていたら、いろいろな可能性が広がっていたかもしれない、そう思っただけですわ」
セリーナはわざとらしい笑顔を浮かべ、意味深な視線をアリッサにだけ送った。
「褒めてくれてありがとう、セリーナ嬢。確かに、幼少期の私は愛らしすぎて、よく女の子に間違えられたらしいよ。だからもし君がその頃の私に会っていたら、たぶん一緒に人形やぬいぐるみで遊んでいても、なんの違和感もなかっただろうね」
サミーはセリーナの「可能性」を、ただの友人としての意味だと捉えたようだが、アリッサはそうはいかなかった。セリーナの言葉と微笑みには、女同士だけが感じ取れる意図がはっきりと含まれていたからだ。
(私より先にサミー様に出会っていたら、今の婚約者は自分だったのに、って言いたいのよね? なんて無神経で失礼な発言なの……)
夕暮れの空は、柔らかな茜色から次第に濃い橙色、そして薄い紫がかった色へと移り変わっていった。アリッサは、サミーとセリーナの楽しげな会話を隣で聞きながら、外の景色に目をやるしかなかった。街路樹の葉がそよ風に揺れ、淡い夕焼けの残り香を感じさせた。アリッサの心には寂しさと疎外感が広がり、胸の奥に冷たい空洞ができたかのようだった。
タウンハウスが並ぶ貴族の居住区に差し掛かると、やっとセリーナが名残惜しそうに馬車から降りた。彼女の屋敷は、ギャロウェイ伯爵家やウィルコックス伯爵家のタウンハウスより手前にあったからだ。
「アリッサ様、サミー卿。今日はとても楽しかったです。私のお誕生日をお祝いしてくださって、ありがとう! 有意義な時間を過ごせて、きっと今日は素敵な夢が見られそうだわ」
「それは良かった。おやすみ、良い夢を!」
「・・・・・・おやすみなさい。楽しんでいただけたなら、私も嬉しいわ」
(なぜ、セリーナ様のお誕生日にすり替わっているの? 今日は私のお誕生日なのに・・・・・・)
セリーナが去ったあと、ようやくアリッサの存在を思い出したかのように、サミーはアリッサに声をかけた。
「セリーナ嬢は本当に可愛らしいね。笑顔が魅力的で、話していて楽しい女性だよ」
「そうですか。それは良かったですわ。ずいぶん会話が弾んでいたようで、まるで私の誕生日ではないかのようでしたけれど」
アリッサは悲しみを押し隠して呟いたつもりだったが、サミーはその言葉に眉をひそめ、まるで叱るように応じた。
「セリーナ嬢は君の大切な友人なのだろう? 彼女は婚約者の浮気で傷ついているんだ。それを気遣ってあげるのが本来の優しさだと思うよ。アリッサがあまり興味を持たなかったから、私が代わりに相談に乗ってあげたんだよ。君はそのことに感謝すべきだと思うけどね」
サミーの言葉に、アリッサは自分が冷たい人間のように感じ始めた。それどころか、もしかすると本当に自分が悪かったのかもしれない、とすら思えてきたのだ。サミーに嫌われることを恐れるあまり、その疑念が強くアリッサの胸に迫る。
「ごめんなさい・・・・・・そうですわね。もっと真剣にセリーナ様のお話を聞くべきだったかもしれません。彼女が苦しんでいるのに、冷たかったと思います。・・・・・・サミー様が彼女の相談に乗ってくださったこと、感謝しておりますわ」
アリッサは小さな声で謝罪を口にし、申し訳なさそうに微笑んだ。サミーは満足げにうなずき、その表情はまるで自分が正義の味方であると信じているかのようだった。実際、サミーは自らの行動が正しいと確信し、また自分が親切で善良な人物だと信じて疑わなかった。
「そうだよ、アリッサ。君も友人を大切にすることが大事だよ。これからは、もっと気をつけて行動しなさい。それに、セリーナ嬢の快活さと愛らしさを見習うべきだと思う。良いお手本が身近にいるのだから、学ぶ姿勢を忘れてはいけないよ」
アリッサは何も言わず、ただ静かにうなずいた。しかし、その瞳にはかすかな涙がにじんでおり、唇は明らかに震えていた。心の中で膨れ上がる悲しみと屈辱を押し殺すために、彼女は必死に微笑もうとしたが、その微笑みは痛々しく、かえって彼女の苦しみを露わにしていた。
アリッサの表情は、恋人と幸せな時間を過ごした女性のものではなく、むしろ大切にされるべき場所で居場所を失った人のものだった。セリーナの存在によって誕生日がかき乱され、惨めさが胸に広がっていく。
一方、サミーはすっかり満足した様子で微笑むと、続けて言った。
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アリッサは一瞬、胸が高鳴った。しかし、セリーナの挑発的な視線と思わせぶりな言葉が脳裏をよぎり、不安が心の中に影を落とす。さきほどのサミーの発言もショックだった。
(サミー様は本当に私を大切に思ってくれているのかしら?)
アリッサは無理に微笑んだが、その笑顔はどこかぎこちなく、沈んだものだった。
「それは、素敵ですわね・・・・・・でも、今日は少し疲れてしまいましたので、屋敷に戻りたいと思います。お誘いいただいてありがとうございます」
アリッサの声は小さくどこか影を帯びていたが、サミーはそれに気づきもしなかった。彼の視線はアリッサではなく、馬車に備え付けられた鏡に釘付けだったからだ。その鏡に映るのは、完璧な美貌を誇る貴公子の姿。彼は自分の端正な顔立ちに酔いしれ、微かに笑みを浮かべながら、髪の乱れをさりげなく整えた。
(完璧だ・・・・・・これだけ麗しい男はそうはいない)
サミーはアリッサの返事などそっちのけで、鏡の中の自分にだけ心を奪われていた。婚約者の表情を確かめるよりも、どれだけ自分が完璧であるかが、彼にとっては重要だった。そして、そのナルシズムは、彼に周囲の空気を感じ取らせる余裕を与えなかったのだった。
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