(R18) 麗しの公爵様は戦姫をご所望です

青空一夏

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仕組んだのは‥‥?

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「大変です!ソフィア様たちが男たちにさらわれました!」

マリは急いでアルフォンソと二人の兄に知らせに帰った。

「なんだと!よくも、大聖堂の前でそんなことができたものだな。罰当たりが!」

「うむ、まぁ、こんな場合は多分、海に面した倉庫あたりに連れ込むか、もう使われていない教会あたりに連れ込むかだなぁ。」

「すぐに、捜索しよう。人を集めて‥‥それはまずいな。なにかあったときに噂になってしまう」


「なにかって?」マリは訝しげに聞くと兄二人は言いにくそうにこう言った。

「なにかは、なにかさ。女を誘拐するのは身代金か凌辱目当てだ。マリは屋敷にいなさい。アルフォンソも自分の屋敷に戻れ。あまりおおごとに騒ぐとかえって、二人の評判が落ちる」










ソフィアとカテリーヌが誘拐されて、馬車に乗せられようとしたときにソフィアが叫んだ。
「私を誰だと思っているのです?こんなことをしてただで済むと思っているのですか!」

「あんたか、そっちの女がマリだろう?マリ・アントン伯爵令嬢をキズモノにしろって、どっかの貴族のお嬢ちゃんに頼まれたんだ!マリはどっちだ?」

ソフィアは、迷わず叫んだ。

「私がマリです。その女性は関係ありません!」

「あぁ、なら、そっちの女は帰っていい。俺らは言われたことをするだけだ」

ソフィアは馬車に乗せられカテリーヌは解放された。


解放されたカテリーヌはアントン伯爵家に駆けつけた。

武勇に優れているあの二人の兄弟しか思いうかぶ者はいなかったからだ。








事の顛末を聞いたローガンとウルフは鬼の形相になった。

「本当はマリを狙ったというのか?」

「許さん!そいつらも、それを依頼した令嬢とやらも、まとめて地獄におくってやろう。」

ローガンとウルフは夜中のあいだ探し回った末、やっと明け方に教会の廃墟でぞうきんのように転がされていたソフィアを見つけた。

ドレスはズタズタに切り裂かれ、ところどころアザもあった。ローガンは上着を脱いでソフィアに被せると抱きかかえて連れ帰った。

マリは、自分の代わりに誘拐されたソフィアになんて言っていいものかわからなかった。

ソフィアはメイドたちに綺麗に洗われ、着替えをし、お化粧も施されたが目は一点をみつめたままだ。

カテリーヌはマリに向かって叫んだ。

「あんたのせいよ!あんたに間違われてお姉様はこんなことになったのよ?あんたなんかが弟の婚約者になったからいけないんだわ!!あんたに散々、似合わないドレスを勧めて虐めてやったのに、なかなか婚約を解消しないから!なんでバザーにピンクのドレスを着なかったのよ!!」


カテリーヌがアントン伯爵家にいることも忘れてそうわめき散らすと、今まで同情していたメイド達やローガンとウルフも、微妙な顔つきになっていった。

「カテリーヌ、まさか、これを指示した令嬢に心当たりがあるわけじゃぁないよねぇ?」
ウルフがぞっとするほど冷たい声で問いかけるとカテリーヌは真っ青になって俯いた。

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