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閑話 真夏の一日(みんなでかき氷)
しおりを挟むトリスタン王国は、かつて俺が住んでいた前世のように四季がある。
今は真夏の猛暑日が続く。
連日の暑さで、ベルセビュートもその妻アシャも屋敷の人口湖をプールにしてノアと遊んでいる。
湖の水も炎天下で温泉のようになっているから、移動魔法で氷の固まりを北の辺境地から持ってきた。
大きな岩のような固まりの氷を湖に放り込み、屋敷のまわりにもずらりと巨大な氷を並べた。
この氷は食べても衛生的には問題ないから、厨房にも大量の氷を持ち込む。
かき氷を作らせて、屋敷の使用人全員に配り、俺もエリーゼもメロンシロップをかけて食べる。
ベルセビュートとアシャはストロベリーシロップだ。ノアは練乳とストロベリーを両方かけてご満悦だ。
ノアの傷は、いまではすっかり治って、俺の薬草の調合実験の手伝いをしている。
ちょっとびっくりしたのは魔石ってドラゴン王が気まぐれで吐く炎を浴びて作られることがわかったことだ。
屋敷の庭園に置かれている庭石が全部魔石になっているのを見て、ベルセビュートに尋ねたところこんな答えが返ってきたからだ。
「すまん!つい夕食のあと腹ごなしに炎を吐いてしまった」
だから、ベルセビュートには大量の岩を用意して、食後に気ままに炎を吐いてもらっている。
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