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だ、誰だよ? こいつら? (アーロン視点)※ 殴るシーンありです。ご自衛ください
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私は、病院の院長室で昼寝をしていた。最近は、めっきり患者も減って閑古鳥が鳴いていた。
それでも、イザベラとあの下半身がだらしない母親をピンクな店で働かせておけば、まぁ、私は遊んで暮らせるはずだ。この病院も、もう売ってしまえばいいんじゃないかな。
綺麗な若い女の患者ばかり、来れば楽しいけれど、中年以上のくたびれた女や、男達の身体を診るのはうんざりだ。
「あ、ちょっと、困ります。勝手に院長室に入っては・・・・・・」
廊下で、どたどたと騒がしい音がして、ノックもなしに、いきなり男達が入ってきた。
「失礼な奴らだな! いったい、ここをどこだと・・・・・・」
言いかけて、その男達の異常な殺気に、体が震えた。3人の男達は、大きい。背も高く、筋肉も隆々だった。
一番、温厚そうな顔つきの男の目は、なんの感情も表していない。私の向こう側を見ているかんじで、心はここになく、違う世界にいるように見えた。
「あんたが、アーロンさんかい? あんたの借金は、俺が全部、払ってやったよ。今から、この俺があんたの債権者ってわけさ。さぁ、行こうか?」
私をいきなり、引きずって行こうとする男達に私は叫んだ。
「やめろ! なにをする? 放せ! おい、そこの看護婦! 保安庁の役人に連絡しろ! 違う、裁判所? 警察だ! 誰でもいいから、こいつらを止めろぉーー」
声の限りに、咳き込むまで叫んでも、誰も何もしようとしない。
「こんなことは、許されないぞ! ここは、法治国家だ!」
その、温厚そうな男は、顔色一つ変えずに私の顔を殴り、鼻の骨が砕けるような嫌な音がした。じんじんと激しい痛みで気絶しそうだ。血が、どんどん流れだすなかで、私は泣きながら懇願した。
「ちょっと、手当をさせてくれ! 病院に行きたい! これじゃぁ、死ぬかもしれない! 私の美貌が台なしだ」
その男は、今度は私の鳩尾にパンチを繰り出し、ズルズルと大きな車に引きずり込まれた。
血を、止めるのに布が欲しい。車の中に落ちている布きれを鼻にあてると、妙なニオイがした。
「あ? それは、俺の愛犬のセロリたんが、昨日具合が悪くて吐いたのを拭いたタオルじゃねーか? まぁ、いいか。汚れてたからお前にやるよ」
愉快そうに、あの男が笑うと、他の二人も、乾いた声で笑った。
海に着くと、船に乗せられた、これって、まさか・・・・・・
「気をつけて、行ってこいよーー。まぁ、もう、二度と睦にはあがれねぇーけどなぁ」
男達は、笑いながら去っていった。案内された船室?は船室なんてもんじゃない。座った状態でいることもできない。ただ、寝るだけの長さが180センチ、幅60センチ、高さ80センチのスペースが、私の居場所だった。寝るだけで、起きている間はずっと、舟のデッキにいる。
船は恐ろしく揺れて、船酔いで寝てる時以外は吐いていた。マグロを6時間もかけて釣り、人食い鮫を間違えてつりあげて片足を食いちぎられる者もいた。
エイをつり上げ、うっかり刺されて神経毒で命を落とす者も・・・・・・ここは、地獄だ。
この悪夢は終わるのか? 来る日も、来る日もマグロを命がけで釣り、寝返りも打てないほど狭い空間で寝る。吐く・・・・・・エンドレス・・・・・・
43日で陸にあがって去って行く者達に混じって私も降りようとするが、羽交い締めにされた。
「あぁ、あんたは降りちゃだめだよ。この仕事は、43日ごとの交代制だが、あんただけは365日フル稼働だ。この船の備品として買われたんだから。ほら? 備品は壊れるまで使わないとなぁ」
「いや、それ、言葉が間違ってないか? 壊れるまで使うなら、消耗品だよなぁーー」
「あっはは。違いない。さぁて、交代の船長が来たぜ。俺らも降りよう。今日は、いい酒が陸の上でたっぷり飲めるなぁ」
୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧
それほど、残酷ではないようにしました。多分・・・・・・ 普通路線かと(´,,•ω•,,`)◝
次回、イザベラさんをピンクな職場から救い出す?編です。
それでも、イザベラとあの下半身がだらしない母親をピンクな店で働かせておけば、まぁ、私は遊んで暮らせるはずだ。この病院も、もう売ってしまえばいいんじゃないかな。
綺麗な若い女の患者ばかり、来れば楽しいけれど、中年以上のくたびれた女や、男達の身体を診るのはうんざりだ。
「あ、ちょっと、困ります。勝手に院長室に入っては・・・・・・」
廊下で、どたどたと騒がしい音がして、ノックもなしに、いきなり男達が入ってきた。
「失礼な奴らだな! いったい、ここをどこだと・・・・・・」
言いかけて、その男達の異常な殺気に、体が震えた。3人の男達は、大きい。背も高く、筋肉も隆々だった。
一番、温厚そうな顔つきの男の目は、なんの感情も表していない。私の向こう側を見ているかんじで、心はここになく、違う世界にいるように見えた。
「あんたが、アーロンさんかい? あんたの借金は、俺が全部、払ってやったよ。今から、この俺があんたの債権者ってわけさ。さぁ、行こうか?」
私をいきなり、引きずって行こうとする男達に私は叫んだ。
「やめろ! なにをする? 放せ! おい、そこの看護婦! 保安庁の役人に連絡しろ! 違う、裁判所? 警察だ! 誰でもいいから、こいつらを止めろぉーー」
声の限りに、咳き込むまで叫んでも、誰も何もしようとしない。
「こんなことは、許されないぞ! ここは、法治国家だ!」
その、温厚そうな男は、顔色一つ変えずに私の顔を殴り、鼻の骨が砕けるような嫌な音がした。じんじんと激しい痛みで気絶しそうだ。血が、どんどん流れだすなかで、私は泣きながら懇願した。
「ちょっと、手当をさせてくれ! 病院に行きたい! これじゃぁ、死ぬかもしれない! 私の美貌が台なしだ」
その男は、今度は私の鳩尾にパンチを繰り出し、ズルズルと大きな車に引きずり込まれた。
血を、止めるのに布が欲しい。車の中に落ちている布きれを鼻にあてると、妙なニオイがした。
「あ? それは、俺の愛犬のセロリたんが、昨日具合が悪くて吐いたのを拭いたタオルじゃねーか? まぁ、いいか。汚れてたからお前にやるよ」
愉快そうに、あの男が笑うと、他の二人も、乾いた声で笑った。
海に着くと、船に乗せられた、これって、まさか・・・・・・
「気をつけて、行ってこいよーー。まぁ、もう、二度と睦にはあがれねぇーけどなぁ」
男達は、笑いながら去っていった。案内された船室?は船室なんてもんじゃない。座った状態でいることもできない。ただ、寝るだけの長さが180センチ、幅60センチ、高さ80センチのスペースが、私の居場所だった。寝るだけで、起きている間はずっと、舟のデッキにいる。
船は恐ろしく揺れて、船酔いで寝てる時以外は吐いていた。マグロを6時間もかけて釣り、人食い鮫を間違えてつりあげて片足を食いちぎられる者もいた。
エイをつり上げ、うっかり刺されて神経毒で命を落とす者も・・・・・・ここは、地獄だ。
この悪夢は終わるのか? 来る日も、来る日もマグロを命がけで釣り、寝返りも打てないほど狭い空間で寝る。吐く・・・・・・エンドレス・・・・・・
43日で陸にあがって去って行く者達に混じって私も降りようとするが、羽交い締めにされた。
「あぁ、あんたは降りちゃだめだよ。この仕事は、43日ごとの交代制だが、あんただけは365日フル稼働だ。この船の備品として買われたんだから。ほら? 備品は壊れるまで使わないとなぁ」
「いや、それ、言葉が間違ってないか? 壊れるまで使うなら、消耗品だよなぁーー」
「あっはは。違いない。さぁて、交代の船長が来たぜ。俺らも降りよう。今日は、いい酒が陸の上でたっぷり飲めるなぁ」
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それほど、残酷ではないようにしました。多分・・・・・・ 普通路線かと(´,,•ω•,,`)◝
次回、イザベラさんをピンクな職場から救い出す?編です。
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