天使(仮)の少年と、人間の俺で異世界戦争に参加することに

天使のような

記憶が無い子供

「そもそも、お前はどうしてここに来たんだ？というか、どこから来たんだ？」

俺は霊感もないし、今までそういうものが見えた経験もない。
今日、こいつが現れるまでは。

「おれは、そらからきた」
「空？」
「そうだ。そらにはもうひとつ、せかいがある。にんげんはいないし、せかいせんもずれているけど」
「それって…」
「このせかいとはちがうせかいってことになる」

異世界？！
おかしいおかしい。
なんだ？この話は。
これはもうすべて夢だったらいいのに。

「ゆめじゃない。ざんねんながら」
「…まさか心も読めるのかお前」
「あんたがわかりやすいだけだよ」

腹立つなこのガキ…。

「まぁ、信じる信じないは後にして」
「これだけみてもまだしんじないのか」
「うるせぇな、非科学的すぎるんだよお前」
「そうか？」
「そうだよ。で、何か用があってきたんだろ？」

まさかこの世界を滅ぼしにとかだったら笑えねぇぞ。

「ようがあった、はずなんだ」
「はず？」
「めざめてからきおくがあいまいで」
「は？ってことはお前、記憶喪失なのか？」

人間じゃなくても記憶喪失になるのか…。