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本編
俺が前世を思い出すキッカケになった話
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あれよあれよという間に宿の主人と女将さんにも話がいき、俺は彼らと宿を出ることになった。
退職金は出なかった。悲しい。
しかし、女将さんからこっそりと心付けをいただいた。女将さん最高!
料理長もこっそりと弁当を作ってくれた。料理長尊敬してます!
神々しい美形はエル、背が高く無口な美形はジークと名乗った。
エルは魔法を使い、ジークは剣で道中の魔物を倒す。
俺はエルの結界が張られた幌馬車で見守るだけ。
一緒に戦うって、無理だから。
平民だけど、王都生まれの王都育ちなんだから!
箱入りではないけど、魔物を知らない生活を送ってきたんだから!
魔物も怖いけど、ばったばったと倒す2人も怖いから!
俺は馬車の中で、ガクブルと震えてるだけだった。
血塗れ(魔物の返り血)で戻ってきたジークを見て俺は卒倒した。
これは思い出しても恥ずかしい。
料理人見習いだったから血には慣れているはずだけど、流石に全身血塗れを見れば、誰でも倒れるって!
俺は王都から出て3日経って、町の宿で宿泊となった時にやっとこの旅の目的を聞いた。
久しぶりのベッドに座った時に思い出したかのように聞いた。
「おまえ、今頃になって聞く?」
「エル、話していなかったのか?」
「だって、聞ける雰囲気でなかったし。」
野宿で、魔物に注意を払う中、雑談なんてできる雰囲気でもなかった。
俺は足手纏いなりに簡単な料理しか出来なかったし。
しかも俺だけ馬車でぐーすか寝て、2人は交代で見張りをしてくれたわけで、そんな状況下で聞けるわけはなかった。
「俺達は仲間を探して、魔王を倒しに行くんだ。」
「それはすごいな!魔王を倒すのかぁ……って魔王?!」
「魔王だな。」
「………。」
絶句とはこのことだろう。
開いた口が塞がらない。
「ユーリ?どうした?」
「はっ?魔王?!な、なぁ、それ、俺、要らなくない?いや、要らないでしょ!」
「要るから連れてきたんだよ。」
「要るな。」
「いや要らないって!俺邪魔じゃん!」
「ユーリ、落ち着け。ユーリが必要だから、誘ったんだから。」
「いや、俺は王都に戻る!無理だ!」
ベッドから立ち上がり、部屋を出ようとする俺をエルは止めようと手首を掴み、壁へと追い込む。
ジークは逃がさないとばかりに、ドアの前を陣取る。
2人の戦闘能力を見てきたから、2人相手では逃げられないのは分かっている。
しかし、怖い。今は魔王よりも確実に2人の方が怖い。
死ぬかもしれないって思ったら、色々な記憶が頭の中で蘇る。
宿の仕事、学校に通っていた頃、兄と姉でお使いに行ったこと、父さん達が高い食堂に連れて行ってくれたこと、母ちゃんがBLゲームを勧めてきたこと、母ちゃんがラノベかと思いきや、BL小説をリビングに仕掛けたこと、……母ちゃん?……母ちゃん!
退職金は出なかった。悲しい。
しかし、女将さんからこっそりと心付けをいただいた。女将さん最高!
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一緒に戦うって、無理だから。
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これは思い出しても恥ずかしい。
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久しぶりのベッドに座った時に思い出したかのように聞いた。
「おまえ、今頃になって聞く?」
「エル、話していなかったのか?」
「だって、聞ける雰囲気でなかったし。」
野宿で、魔物に注意を払う中、雑談なんてできる雰囲気でもなかった。
俺は足手纏いなりに簡単な料理しか出来なかったし。
しかも俺だけ馬車でぐーすか寝て、2人は交代で見張りをしてくれたわけで、そんな状況下で聞けるわけはなかった。
「俺達は仲間を探して、魔王を倒しに行くんだ。」
「それはすごいな!魔王を倒すのかぁ……って魔王?!」
「魔王だな。」
「………。」
絶句とはこのことだろう。
開いた口が塞がらない。
「ユーリ?どうした?」
「はっ?魔王?!な、なぁ、それ、俺、要らなくない?いや、要らないでしょ!」
「要るから連れてきたんだよ。」
「要るな。」
「いや要らないって!俺邪魔じゃん!」
「ユーリ、落ち着け。ユーリが必要だから、誘ったんだから。」
「いや、俺は王都に戻る!無理だ!」
ベッドから立ち上がり、部屋を出ようとする俺をエルは止めようと手首を掴み、壁へと追い込む。
ジークは逃がさないとばかりに、ドアの前を陣取る。
2人の戦闘能力を見てきたから、2人相手では逃げられないのは分かっている。
しかし、怖い。今は魔王よりも確実に2人の方が怖い。
死ぬかもしれないって思ったら、色々な記憶が頭の中で蘇る。
宿の仕事、学校に通っていた頃、兄と姉でお使いに行ったこと、父さん達が高い食堂に連れて行ってくれたこと、母ちゃんがBLゲームを勧めてきたこと、母ちゃんがラノベかと思いきや、BL小説をリビングに仕掛けたこと、……母ちゃん?……母ちゃん!
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