【完結】魔王を倒す前に俺が倒れます!

ゆい

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本編

俺が不機嫌な話2

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「ユ、ユーリ?僕のごはんって……。」

俺はギロリとエルを睨む。反論は許さないとばかりに。
エルが言いたいのもわかる。ハンバーグがジークには3つあるところ、エルには1つだけだから。俺は2つ。
デミグラスソースの香りで美味いのは間違いない。
量が少ないのも可哀想なので、パンは大量に目の前に置いてあげた。

「ジーク、どうしよう?ユーリ、まだ怒っているよぉ。」

「エルが悪い。俺は知らん。巻き込むな。」

とその後ジークは無言を貫き、エルにハンバーグを取られる前に食べ進めていく。
僕もエルに取られる前に食べ進める。
付け合わせのポテト。カリカリに焼いたけど、やっぱり揚げた方が上手いよな。大量の油ってどこで手に入るのかな?
この時、俺は唸りながら食べていたみたいで、ソースの味に不満があるのかと、中濃ソースを手伝ってくれた中堅料理人2人は落ち込んでいたそうだ。
エルは唸る俺に怯えながら、パンをもそもそ大量に食べていた。
俺とジークは部屋に戻り、エルは飲みに行くと、肩を落としながら宿を出て行った。



「まだ、怒っているのか?」

「いや、そこまで怒っていないよ。ただ、きちんと謝ってくれたなら、すぐに許すのに、謝ってこないんだもん。」

「…お前は俺には怒らないのか?」

「ジークに?なんで?」

「俺は、お前を…無理矢理抱いたんだぞ。」

「ん、でも、俺が受け入れたんだ。だから、ジークに対して怒る要素なんてないよ。」

「だからって、「ジークは俺に怒られたいの?俺を抱いたことを後悔しているの?後悔しているなら、流石に俺でも怒るよ!」……後悔はしていない。ただ、ユーリを気遣えなくて…。」

「それを後悔って言うの。終わったことを後から悩んでも仕方ないでしょ。俺の覚悟をなかったことにしないでよ。もう寝よ。このまま話を続けても、また悩むだけだっ、むぐっ!」

ジークが俺に噛み付くようにキスをしてきた。
唇が離れ、ペロッとジークの舌が俺の唇を舐める。

「な、何すんだ!いきなり!」

「あの時覚悟してくれたんだな。」

と、嬉しそうにニヤニヤしながらジークが言う。

「~~っ、俺寝る!」

俺は顔を真っ赤にして、さっさと寝室に入り、ベッドに潜り込んだ。
心臓がドキドキ煩くて寝れそうもないが、いつまでも起きていたら襲われると思い、無理矢理目を閉じた。





「ただいまぁ。あれ、ユーリは?」

エルが帰ってきた時には、ユーリは夢の中で、ジークは1人で酒を呑んでいた。

「寝た。」

「まだ怒っていた?」

「怒ってはいない。ただエルが素直に謝ってこないから、機嫌が悪いだけだった。」

「そう、なら、明日謝るよ。…ジーク、機嫌良さそうだね?」

「まぁな。」

「も、もしかして、ユーリとまたしたの?」

「してない。」

「?なら、なんで?」

「さぁな。」

「何々、教えて?」

「やだ。もう寝ろ、酔っ払い。」

「ジークも呑んでいるじゃん。」

「俺は酔ってない。」

「酔っ払いはみんなそう言うんですぅ。」

「ったく、わかった、俺も寝る。」




『俺の覚悟をなかったことにしないでよ。』
ジークはユーリの言葉を反芻した。
初めてで怖くて痛かったと思う。
でも、乱暴をした俺をユーリは怒らなかった。
に覚悟を決めたことが嬉しかった。
俺の方が覚悟が足りなかったと、思い知らされた夜だった。




翌朝、2人の朝ごはんがパンのみだったので、2人でユーリに土下座で謝り倒した。








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