【完結】魔王を倒す前に俺が倒れます!

ゆい

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本編

俺が勘違いされる話3

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「こんなに美味しい料理は初めてです。料理人と侮っていました。ユーリさん、大変申し訳ございません。」

俺は慌てふためく。父親くらいの人に頭を下げられるのは心苦しい。

「いえ、俺は気にしていませんので。頭をあげてください。」

本当に気にしてないんだよ。料理人自体をバカにされたわけじゃないから。

「あの、できたらレシピを見せていただけませんか?俺が知っているのと作り方が違うようで、気になりまして。」

レシピがどんなかは知らんが、あれはハンバーグではないと断言できる。
会頭は使用人に伝え、料理長らしき人がレシピを持って来てくれた。
俺はレシピを受け取る。読むと本当に肉しか使っていなかった。ソースもない。しかもよくわからない商会が発行している。

「ジーク、あの宿とどんな契約したの?俺、タハル料理長から門外不出にするって聞いていたんだけど?」

「それは合っている。料理人達も支配人が情報を漏らさないように契約書を書かせてある。3年後には、契約が解除されるから、それからレシピが出回る予定になっている。ただ、レシピはきちんと作れる人限定にするから、今の中堅辺りから拡まる予定だ。」

「なら、これはあの宿の客だね。ただ食べただけだから、ミンチ肉としか材料がない。ソースなんて一朝一夕では作れないし。」

「しっかしひどいレシピだな。」

手伝ってくれたロドリーは作り方をわかっているから、レシピの酷さがわかるのだ。

「そんな違うんですか?」

と、料理長は驚く。

「全然違うんだよ。私の食べかけだが、食べてみなさい。」

と、会頭が料理長に薦める。
ナイフを入れた瞬間から違うことに驚き、一口食べてまた驚いていた。

「全く違います。これが本物のハンバーグですか。」

料理長は落胆してしまった。
って言うか、料理人ならこんなレシピが美味い料理になるって本気で思っていたのに、俺の方が驚きだよ。

「ユーリ、後であの宿に手紙を出しておくから。この商会を潰してあげるから。」

と、良い笑顔で言うエル。相変わらず物騒だな。まぁ、こんなレシピで荒稼ぎして、これがハンバーグと思われるのもムカつきはするし、妥当なところかな。

「あの、私にこれを教えてはいただけませんか?」

と、料理長がおずおずと言う。

「えっ、無理です。」

俺は即答で答える。
だって、俺がハンバーグを作るのはいいが、教えるのはあの宿以外ダメと契約しているし。
第一、知りたかったら、俺が作っている時に間近で見ながら、色々質問してきただろうし。
『料理人は見て作り方を盗め。下げられた皿のソースを舐め、味を覚えろ。』って教えられた世代なんだから。意欲がないような奴に俺は教えたくない。

料理長はまた落胆していた。
会頭はそんな料理長を気の毒気に見ていた。
豪華?な晩餐はなんとも言えない雰囲気で終わった。
デセールもなかったしな。



「やっぱりロドリーさん、筋肉がすごいよね。」

「そうか?」

「あっという間にミンチ肉にしてくれたし。俺ももう少しつけたいな。」

「ユーリも別にない訳じゃないじゃん。」

「そりゃなければ寸胴持てないからね。でも、やっぱり男なら筋肉は憧れじゃん。エルも何気にマッチョだし。」

「魔物倒せないと困るからねぇ。」

4人で今風呂に入っている。大浴場になっているので、楽々と4人で入れた。

「ユーリ、俺は?」

「ジークもいい筋肉だよね?」

ぱあぁと喜ぶジーク。あれ?今日は可愛く見えるぞ?

「この三角筋から上腕二頭筋が綺麗なのがロドリーさんだよな。やっぱり騎士だから、職業筋肉だよな。その筋肉あったら、ソース簡単にできるかなぁ。」

「なら手伝うぞ。今日初めて手伝ってみたが、面白かった。」

「本当?!ありがとう!助かるぅ!」

「「……。」」

ソース作りの大変さを知っているエルとジークは口を挟むことはなかった。




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