【完結】魔王を倒す前に俺が倒れます!

ゆい

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番外編

俺のある1日の話

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番外編 再開します。
のんびりいく予定です。

ーーーーーーーーーー

俺は大体朝5時には起きる。
部屋の半分を占めるベッドから抜け出す。
寝ているジークの頬にキスをして、次はエル……いた、足しかベッドに乗っていないし。床に転がっているエルの頬にキスをして、部屋を出る。
エルとジークのお弁当を作りつつ、朝ごはんも作る。
ジークは今週夜勤がないから、弁当は1個ずつ。量は多いけど。夜勤の時はジークに3個持たせている。途中で食べるからと。

大体出来上がるのが6時半頃で、それからみんなを起こしに行く。
まずはリリー。女性は身だしなみを整えるのに時間がかかるからね。

「ママおはよ。」

「おはよ。さあ、顔洗ってから、着替えて、食堂に来て。」

「うん。」

リリーは俺たちが結婚した辺りから、少しずつだけど、大人びてきた。
多分だけど、きちんとジークの養女となり、俺がジークの妻になって、ママになったとわかったから。
書類を見るまで不安だったのだろう。いつか捨てられるかもって。
俺たちに万が一があっても、ジークパパやジークママがいるし、レオも助けてくれる。もうそんなことは起こり得ないと理解して、気持ちも落ち着いてきたらしい。

次はエルとジークを起こしに行く。
寝室のドアを開けて、

「エル、ジーク、朝だよ。起きて。」

と、声をかければ2人は起き出す。
2人は寝ぼけ眼でも、俺の頬にキスをしてから顔を洗いに行く。

3人が着替えいる間に食堂に朝ごはんを運ぶ。パンにスープ、オムレツ、ベーコン、サラダといつものラインナップ。
この家が出来てから、俺はパンも焼くようになった。
一時、店への嫌がらせで仕入れができない時があり、隣町まで魔馬で仕入れに出ていたことがあった。
ジークパパやエルパパのおかげでまた普通に仕入れができるようになったが、一度できた確執は簡単には拭いきれない。
それに小麦粉で酵母を作ってみたら思いの外上手くいき、売られているパンより美味しくできた。
売られているパンは発酵が足りないとかなのかな?
てか、嫌がらせする前に美味いものを作る努力をしろっての。


みんなが揃ったので、朝ごはんを食べだす。

「ユーリ、言い忘れていたけど、明日から5日ほど出張になる。」

「なんかあったの?」

「父上の隣国への同行。騎士団から団長含め十数名、魔法士団からは僕ともう1人だけ。」

「ジークは?」

「過剰戦力になるからと言われた。」

「まあ確かに。」

「で、お願いなんだけど、お弁当作ってくれないかな?」

「だから、そう言うことは早く言えっての!」

「リリーも明日からおばあちゃま達と旅行なの!」

「ああ、公爵領を見に行くんだったな。母上の言うことをよく聞くんだぞ。」

「はい!」

リリーは今日のうちにジークの実家に泊まるからと、ジークと先に家を出て行った。

「エル?そろっと出ないと。」

「行きたくない。」

「稼がない旦那様は捨てるよ?」

「ううっ、…ユーリ。」

と、朝から濃厚なキスをされてしまった。
あの蜜月(と言っても一週間だけど)から、2人に抱かれているので、すぐに反応してしまう。

「はあ、このまま寝室に戻りたい。」

「もう、仕事に行かないと、本当に捨てるよ。」

「それは困るから、行ってきます。」

と、エルは軽くキスをしてやっと家を出た。困った旦那様だ。

俺は朝ごはんの片付けが終わったら、店の掃除をして、今日の予約の確認をする。
今日は男性2名、女性2名のご家族だ。
予約の際に、お客様の要望などをきいておいている。今日は女性、娘さんの誕生日のお祝いと書かれてあった。
誕生日なら、ホールケーキを用意しなきゃだな。あとは、息子さんは豆類を食べると身体が痒くなると書かれていた。
大豆アレルギーかな?

今日の献立が決まったら、買い出しに行く。
ラインハルトからもらった魔馬は、今俺たちと一緒だ。
ロドリーが騎乗していた魔馬もうちに来た。ロドリーにはロドリーの愛馬がいるし、3頭離すのも可哀想だと言って俺たちに託してくれた。
俺も乗り方を教わったので、今ではすっかり乗れるようになった。


昼前に戻り、少し摘んでから、晩餐の準備を始めていく。
夕方前に給仕係がやってくる。
昔ジークの側付きをしていたアルスとエレナ夫婦だ。
ジークが旅に出てから2人は結婚したそうだ。今でも公爵邸で働いているけど、俺が店を出すのを知って店で働きたいと言ってくれた。
ジークが無事に戻って来た時には泣いて喜んだ2人。ジークは本当に大事にされていたんだな。
パパ達もそんな2人を知っているから、午後からこっちで働くことを許してくれたんだよね。

「今日のメニューです。娘さんの誕生日祝いだそうです。」

「ああ、あの伯爵家ですね。半年後に嫁ぐと聞いています。」

「まあ、最後の誕生日祝いですね。」

「そうなんですね。なら、思い出に残るようなものにしてあげたいですね。」

「「はい。」」


予約は6時。時間丁度にお客様が見えられた。
2人は名前を確認して、席に案内をする。
公爵邸で眠っていた家具をもらったけど、物はいいし、アンティークで気持ちが落ち着くと言われた。

まずは飲み物を聞く。ご夫妻、息子さんはワイン、娘さんはオレンジジュースと言われた。

「お酒は苦手でしょうか?」

エレナが聞いてくれる。

「いえ、お料理が楽しみで。私お酒に弱いから。」

「そうでしたか。なら、こちらのカクテルは如何でしょうか?お酒に弱い方でも、楽しめるようになっております。」

「あら、なら私もそちらがいいわ。オススメは何かしら?」

「甘いけどスッキリと飲めるものは如何でしょうか?」

「ならそちらをお願いするわ。」

「かしこまりました。」

厨房で聞き耳を立てていた俺は、お酒に弱いと聞き、ヴィヤンドのソースを別に作り出した。




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