真紅の殺戮者と魔術学校

蓮月

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第二章

第11話

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※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

「…そろそろかな。」

コルネリウスはポツリと呟いた。
そろそろ任務から部下である少女が、
帰ってくるからだ。

「殿下、今戻りました。」

アルトの声音が部屋に響く。
それと共に少女が姿を現した。
コルネリウスは、自分の首元を
指差し、少女に教える。

「…変声装置、つけたままだよ?」

「あっ…失礼しました。」

少女は首に付いていた装置を
カチリと外す。
少女の声は本来の声に戻る。

「…それで、どうだった?」

「……実は、対象人物にバレてしまいました。」

少女は地に膝を付き、
頭を垂れる。微かに手は震えていた。
少女の報告に、コルネリウスは
目を僅かに見開き、すぐに考え込む
ように目を伏せた。

「…ふーん?」

コルネリウスは椅子から
立ち上がり、机の上のADXを
手に取った。

「部下は気配を隠していたのですが、レウ・オールディスは気づきまして…慌てて私が間に入ったのですが…。」

少女は順を追って説明していく。
第二皇女がいたこと。
連れて帰ろうとしたが、レウ・オールディス
によって妨害され、部下が一人死亡
してしまったこと。
そして……

「その時の…レウ・オールディスは…報告書や調査の結果と違い、まるで別人のようでした。」

最も報告すべき案件を話す。
これまでの調査結果からは、
分からなかった事があったからだ。

「………。」

「それに、近くにいた人物がレウ・オールディスに戸惑った声を上げていたのが、気になりました。」

少女はレウ・オールディスの
あの冷たい瞳を思い出し、身震いする。
背中には冷や汗が流れていた。
コルネリウスは黙って報告を聞いていたが、
ポツリと言葉を漏らした。

「……そうか。」

「…すみません。」

少女は頭を深く下げ、謝罪する。
任務に失敗した己に、
激しい怒りが心に湧き上がり、
唇を噛む少女。
だが、謝罪に対して返ってきた言葉は、
罵声や呆れた声ではなかった。

は…今はアルヴィート王国にいるんだね。…元気そうだった?」

普段と違い、とても柔らかい声で
問いかけるコルネリウスに、
驚いた顔をして、少女は返答する。

「…はい。」

「…そう。なら、いいよ。レウ・オールディスの件については……これは私が直接会って話した方がいいかもね。」

「それはッ…危険です!!」

あんな恐ろしい男に会わせる訳には
いかないと、声を思わず荒げる少女。
だが、コルネリウスは少女を
安心させるように微笑を浮かべた。

「大丈夫だよ。」

コルネリウスは、少女が会った
レウ・オールディスについて、
一つ引っ掛かる点があった。
何故…少女を殺さなかったのか、だ。
少女を殺す事は彼にとって、
息をするように簡単に出来るはずなのに。

少女が言っていた「気分が良いから」だけ…
かもしれないが、少しその事が
コルネリウスに彼と会うという
興味を持たせた。

「問題は、どうやって接触するか…だね。」

コルネリウスは楽しげに、
少女の頭を優しく撫でた。
レウ・オールディスについての
新しい情報が手に入ったと同時に、
気になっていた人物の居場所が、
わかったからだ。

「…もう少し、待っててね。。」


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


「…取り敢えず、レウ君の様子を見に行くか。」

クラトはルチアがいる部屋から出た後、
レウの自室へと歩き出す。
自然と手は、首元を触っていた。

「…また、レウ君じゃなかったら?…ハハ。笑えないな。」

自嘲気味に溜息を零すクラト。
手は気づかないうちに、汗が滲んでいた。
レウの自室の前まで来たが、
ノックする手を躊躇う。

「はぁー……。よし。」

深呼吸し、早打つ心臓を落ち着かせつつ、
ノックする。

ー コンコンコンッ。

「…レウ君?クラトだけど…起きてるかな?」

暫し返事を待つ。
だが、返事は無い。

「…まだ、寝てる?」

クラトはゆっくりとドアノブを
回し、中へ入る。
そして、レウがいる筈のベッドへ近づいた。

「………え。」

だが、ベッドには…レウはいなかった。
辺りを見回すが、人の気配はない。
クラトは、ベッドのシーツに
手を当ててみる。

「……冷めている。」

シーツの温度は温かくなく、
かといって完全に
冷えてはいない温度だった。
その事実に戸惑った顔を浮かべるクラト。

「……うん?」

ふわりとクラトの前髪が揺れる。
ふと、窓を見ると窓は大きく開いていた。
それを見て、最悪のケースを考え、
青ざめるクラト。

最悪のケース……。
それは、レウのもう一人の人格が
レウを乗っ取り、ここから何処かへ
移動したケースだ。
そうなった場合、レウの行方は
もう辿れないし、それにもし
レウではない方の人格になっていたら、
戦闘になった場合、勝率はかなり低い。
…いや、ほぼ無いかもしれない。

「ッ!…急いで連絡しないと!!」

クラトは急いでレウの自室から
廊下に飛び出す。
そして勢い良く、キッカのいる部屋へ
向かい、扉を開ける。

ー バンッ!!

「キッカ様!!」

「!?…どうしたの?クラト君?」

突然入って来たクラトに、
驚いた声を上げるキッカ。
側にいた使用人は、入った来た人物が
クラトだとわかると、警戒を解いた。
クラトはまだディオンが来てない事を
確認し、焦った表情を浮かべる。

「レウ君が…いません。」

「…え?」

「レウ君が…この屋敷からいなくなりました。」

キッカはクラトの言葉を
理解した瞬間、ふらりと倒れかける。

「キッカ様!!」

側に控えていた使用人が、
慌てて支える。
キッカはぐったりと使用人に身体を預け、
ショックで気絶していた。

「ッ!!…キッカ様を部屋に。」

「はい。」

キッカを丁寧に素早く運んでいく使用人。

「予定というか計画がどんどん狂ってく…。」

クラトは重い溜息を吐く。
そして、ADXを取り出す。

(取り敢えず、国王陛下に報告を…。)

ー ピピピピピ。

『…どうした、クラト。』

「緊急事態です、国王陛下。」

『……聞こう。』

「レウ君が居なくなりました。」

『……ん?』

国王陛下の何故か戸惑った声が、
聞こえた。

『えー…んー?どういう事だ??』

「どうしたんですか?」

まさか、そんな事あるのかと
ボソボソと呟く声が続く。

『あー…レウ君なら、先程会ったんだけど。』

「……はっ!?」

まさかの場所にレウがいる事が
わかり、思わず声を上げてしまったクラト。

『いや、何か調べたい事があるらしくて、厳重保管室の入室許可を取りに来たんだけど…。クラトやディオンは、聞いてないのかい?』

「いえ。書き置きとかもなかったです。というか……ぁー…えーっと…色々説明することもあるので、すぐそちらに向かいます。」

説明するのは、王城に着いてからの
方がいいだろうと判断して、
連絡を切る。

取り敢えず、レウの居場所は
わかり、ほっと息を吐くクラト。
それに、国王陛下は人の本質を見抜ける。
そんな国王陛下が、レウの様子が
いつもと違う場合、気づかないわけがない。
なら、国王陛下が会ったレウは、
もう一人の人格の方ではない。

「…何故、レウ君は厳重保管室に?」

呟きつつ、玄関へと急ぐクラト。
もう一人の人格ではないのなら、
どうしてレウは厳重保管室に
行く必要があったのか、とクラトは
疑問に思った。

玄関へ着くと、ちょうどディオンと
ユリヤが屋敷に入って来た。

「ディオン様!!」

「クラト、レウは?」

「緊急事態なので、説明はあとでします。ユリヤさんは、キッカ様の側に居てください。僕とディオン様は、すぐに王城に向かいます。」

「王城?」

ユリヤは、すぐさま使用人の
後に付いて言った。
こういう時に冷静に行動できる
ユリヤに、尊敬の念を抱きつつ、
クラトは怪訝な顔で呟くディオンを、
無理矢理引っ張って屋敷を飛び出す。
そして、魔力車にディオンを押し込み、
自分は運転席に乗り込んだ。

「飛ばしますんで、しっかり掴まってて下さいね。」

「え、おい!!っていうか、お前運転資格持ってたのか!?」

緊急事態だと言っているのに、
わざわざ確認するディオンに
苦笑するクラト。

「ええ、持ってます、よ!!」

クラトは行き良いよく、
アクセルを踏んで、発進させた。
魔力車は凄いスピードで
道を進んでいく。

「おい!飛ばし過ぎだ!!」

ディオンが額に冷や汗を流しながら、
クラトに叫ぶ。

「わかってますッ!!」

意外とクラトの運転技術は高く、
衝突する事は無かった。
だが、荒い運転でディオンは
気分が悪くなっていた。

「ううっ…。」

クラトの運転で、目的地の王城まで
あっという間に着いてしまった。

ー キキーッ!!

「うっ!!」

急ブレーキに思わず、
舌を噛みそうになるディオン。
クラトは素早く魔力車から降り、
ディオンを容赦なく、外へ降りさせた。

「早く行きますよ!!」

「…一体、どうして王城なんだ。」

クラトのせいで気分が悪くなった
ディオンは額を押さえつつ言った。

「…ここに、レウ君がいるからですよ。」

だが、クラトからの情報に
気分の悪さは吹っ飛び、
ディオンは驚きの表情を浮かべる。

「は!?レウは、屋敷にいるんじゃないのか!?」

クラトは門兵に検査を急かし、
急いで国王陛下のいる間に向かう。
そして、扉の前に立つ憲兵に話しかける。

「緊急の要件がある。」

「伺っております。どうぞ、中へ。」

憲兵は素早く扉を開けた。
クラトとディオンが中へと入ると、
困惑顔の国王陛下がいた。

「急に連絡が途絶えたから、びっくりしたじゃないか。」

「すみません。…レウ君は?」

「レウ君は、まだ厳重保管室にいるみたいだよ。厳重保管室に設置されているセンサーは、反応しているから。」

クラトは少し考えるように
顎に手を当て、目を伏せた。

「何故、レウは厳重保管室に…?」

ディオンは強ばった顔で
クラトを見るが、クラトは
ディオンの視線を敢えて無視する。

「…厳重保管室の扉をここから鍵をかける事は、可能ですか?」

「閉じ込めるって事かい?…出来るが、どうして?」

「なら、取り敢えず鍵をかけて下さい。それから、話します。」

クラトは真剣な顔で国王陛下を見る。
クラトの瞳に決意が見える事に、
驚きつつも国王陛下は、頷いて
懐にあったADXを取り出し、操作した。

「…鍵をかけたよ。」

「ありがとうございます。」

「それで…説明してくれるかな?」

クラトは国王陛下の言葉に
頷き、今まであった事を話し始めた。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


クラトが二人に事を説明している時、
ヤード王国では…。

「ケリック様。住民の避難と食料の確保が終わりました。続いて、テントの設置、住民や兵士の怪我の様子の確認作業を行っています。」

避難場所の中心で、ケリック・ウォティラは
側近の部下より、報告を受けていた。

「うん、いいよー。そのまま続けて。あ、妊婦さんや小さな子供がいる家族は、優先的にテントの確保を。毛布、粉ミルクや果物とかあったら、運んであげて。」

視線は周囲の様子を注意深く
観察しながら、最善の手を尽くせるように
部下に指示を出す。

「わかりました。あと、怪我のない住民が、手伝うと申しているのですが。」

「なら、男性はテントの組み立てを。女性は子供がいる方や年配の方には、子供の様子を見てもらってて。他の若い女性とかは、炊き出しを。」

「了解です。」

「メイヒョルの目撃情報は?」

「…例の残党の処理を続けている所を、兵士がここから南の方角で見た、と。」

「ふむ…。ありがとう、作業を続けて。」

すぐさま部下が指示通り動くのを
横目で見つつ、ケリックはADXで
ある人物に連絡を試みる。

ー ピピピピピ。

「…………。」

暫く、呼び出し音が響くが、
諦めてADXを懐に仕舞う。
そして、とあるテントの一つに向かう。

「…ケリックだ。入るよ。」

ケリックはテントの入口の布を
払い、中へと入った。
そして、テントにあるベッドへ
歩を進め、立ち止まる。

「…様子はどうだい?」

ケリックは優しい口調で問いかける。
少しでも安心させられるように。

「…まだ、意識は戻りません。」

ケリックの問いかけに、
震える声で…ベッツィー・ダウランドは
答えた。ベッツィーの両手は、
ベッドで眠る人物の左手を
包み込んで握っている。

「…ベッツィー、大丈夫。君が一番わかっているだろう?彼は、こんな所で死ぬような男ではない、と。」

ケリックは包帯が沢山巻かれ、
苦しげに顔を歪ませて眠る人物を見る。

「…もうすぐ、アルヴィート王国の医療部隊がやって来る。ヤード王国は、私に任せてくれ。君が目覚めるまでには、面倒な事は終わらせとくから。」

ケリックは、再びテントの外へ
出る為に踵を返した。

「終わったら…また、四人で飲もうじゃないか。…。」

部下を庇い、重症を負った
ヤード王国国王、ログル・ヤードは
まるで、聞こえていたかのように
苦痛に歪む表情を少し和らげた。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


カッカッと入力ボードに
爪が当たる音が部屋に響く。
時折だが、パチッと記録保存用ADXを
取り替える音も響いていた。

「……ふーん。」

速いスピードで、閲覧用ADXに
情報が表示されていく。
本当に読んでいるのかと、
疑うほどのスピードで
手を動かしている人物は、
無表情で画面を見ていた。

だが、不意にピタリと手を止めた。
そして目を瞑り、考え込むように
指でトントンッと机を叩く。

「…そうだな。」

暫しの沈黙の後、呟きと共に立ち上がる。
そして何かを待ち構えるかのように、
身体を扉へと向けた。

「…………。」

ー ポンッ。

数分後、扉のロックが解除される音が
部屋に響いた。
そして、ゆっくりと扉が開く。

「………。」

扉の先には、警戒心を顕にした
クラトと困惑顔のディオンと国王陛下が
立っていた。

「…………。」

重い沈黙が流れるが、
不意に、くすりと微笑が漏れる。

「…首、大丈夫かな?クラト・ウォティラ。」

続いて発せられた声に、
ディオンと国王陛下は息を飲んだ。

「…まだ、お前に首を絞められている感じがするよ。」

クラトは目の前の人物を睨みつける。
その様子に、肩を竦め、やれやれと
言いながら微笑むのは…

「すまないね。でも、ありがとう。君のおかげでレウは。…本当は、君を殺す事によって記憶を取り戻そうとしていたんだが…。まあ、でも上手くいったから、良かったよ。…お礼に、僕の名前を教えてあげよう。」

黒髪で灰色の瞳。
いつもと変わらない姿。
だけど、纏う雰囲気は全く違う。

「僕の名前は…。」

レウ・オールディスではない…
レイモンドは、目を細める。
そして、口を歪め言葉を発する。



「…かの、と言った方がいいかな?」

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感想 11

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みんなの感想(11件)

まなごん200507
ネタバレ含む
解除
来夢♪
2018.04.15 来夢♪

更新ありがとうございます🎵ついにレウ君の身体の古傷が友達に知られってしまった!Σ(×_×;)!続きがすごく気になります。私事ですが、今、花粉症で😷声が男らしい声になってます(笑)

2018.04.15 蓮月

いつも、感想ありがとうございます!!遅くなってすみません…。次はもうちょっと、早く更新出来ると思います。引き続き、応援宜しくお願いします!!花粉症…辛いですよね…。私は花粉症ではない…(と思うけど、目が痒いなぁ…。)ですが、よくおっさんみたいな声がでます(笑)

解除
来夢♪
2018.02.11 来夢♪

更新ありがとうございます。次回プールと言うことは、レウ君の身体の傷がΣ( ̄ロ ̄lll)

2018.02.11 蓮月

お久しぶりです、来夢♪さん。
早速、読んで頂きありがとうございます!
今、季節は冬なのに
夏の話を書いているという矛盾…(笑)
次回も楽しみにしていて下さい!!

解除

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