一人になってしまった回復術師は世界を救う

新兎丸

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3話

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 テラは女将に促され部屋を後にする前にロック弟から今日の食事の待ち合わせについて話をしてから部屋を後にする。
カウンターの裏にある扉を開けると女将の一家が住んでいるであろう部屋があり、その奥にある一室の前に行く。

「アン!回復魔法を使える人を連れて来たよ!ドアを開けるよ」

女将はそう言ってドアを開けるとそこにはベッドに横たわった10歳ぐらいの子供が居た。
テラは女の子の部屋なので少し遠慮気味に女将に付いて部屋に入っていくが女の子は目を動かすだけで体は寝たままだった。

「テラさん…この子は凄く明るくて太陽みたいな子だったんです。
それが先日村の近くに食料を取りに行った時に倒れたみたいで、原因も何も分からないけど声も出してくれず、体を動かす事さえ出来ないみたいなの。
テラさんの力でどうにかならないかしら」

「どうにかなるか分からないですが、ちょっと色々と体を見せてもらいますね」

テラはそう言って女の子の足などを見始める。
 どうやら外傷などはないようだが、そうするとどうして起き上がったりしないのか?
足を置いて喉の辺りを見るがそちらも何ら異常はない。
口を開かせて奥を見てみるが異常はないようだ。
 するとテラは一つの可能性を考え始める。
魔法を使うために体内にある魔力を使うのだが、その体内にある魔力を通す回路が何らかの理由で壊れてしまった場合体に力を入れる事が出来なくなってしまうのだ。
この子の場合それが体全体に起きてしまっているのではないか?

「女将さん、この子が倒れていた時に近くに人は居ませんでしたか?」

「一緒に森に入ってた人が言うには見つけた時には一人で倒れていたみたいだから誰も居なかったと思うんだけど…それがどうしたんだい?
もしかして誰かがアンにこんな事をしたって言うのかい?」

「それは分かりませんが…多分アンさんは全身の魔力回路が壊れていると思うんです。
魔力回路は普通に生活してたら壊れる事はなくて、魔力回路より大きな魔法を使ったりして大きな魔力を流す事で壊れたりすると聞いたことがあります。
でもアンさんはそんな強力な魔法を使えるようには見えませんし、そうすると誰かが外から魔力を流したとしか…」

「確かにアンは魔法を使えないわ!そうするとアンをこんな風にした奴が居るって事ね!
そいつをとっ捕まえてくればいいの?」

「いえ、捕まえて来ても無駄だと思います。
これを治すには地道に毎日回復魔法をかけて治療することが必要になると思います。
とりあえず喉の魔力回路を治して声が出るか試してみますね」

 テラはアンの首に手を当て魔法の詠唱を始める。
魔法が発動したがなかなか魔力回路は治らない。
しばらくしてついにアンが声を出した。

「うっ………おか………」

「アン!あんた声が…」

 まだ声は満足に出ないがそれでも女将は涙を流しながらアンの手を取り喜んでいる。
テラももらい泣きしそうになるが堪えて女将にアンの病状について伝える。
魔力回路はそう簡単に治るものではなく地道に薬草と回復魔法で治していくしか道はないことを女将に告げる。
テラがこの村に居る間は回復魔法で治療を行うが、テラが居なくなった後に治療に聞く薬草について教えてあげる。

「テラ様本当にありがとうございます。
この子がこんな風になってから父親は飲んだくれて家には帰ってこないし、私も毎日が辛かったけどテラ様のおかげで光が見えました」

「テラ様だなんてやめて下さい。僕は僕の出来る事をやっただけですから…」

「いえ、私にとってテラ様は神様にも等しいのです。
大したお礼も出来ませんが私に出来る事なら何でも言ってください。
もちろん宿代なんかいりませんから、好きなだけこの宿にお泊り下さい」

「え…大変ありがたい話ですがいいんでしょうか?」

「勿論です、テラ様ならいくらお泊り頂いても構いません」

「はい…ありがとうございます」

 テラは真剣な女将に押し切られる形で宿の無料宿泊が決まってしまった。
それから女将と話をし、この宿に居る間は毎日寝る前にその日使わなかった魔力でアンの治療をすることになった。
本当はちょこちょこ治療をしたかったのだが、女将にそれはテラの手間になってしまうと断られたのだった。
その後もある程度魔力を残してアンの治療を行った後テラは部屋へと戻った。

「ふーなんかいきなり色々あったけどとりあえずお金の問題は大丈夫そうかな」

 ロック兄弟の治療で銀貨4枚と今晩の食事が得られ、アンの治療によりこれからの宿代は掛からない事になった。
銀貨4枚あればなんとかなるだろうと思いベッドに横になる。
色々あって疲れていたのかテラはそのまま眠ってしまう。


「おーい!兄ちゃん起きろよ!」

「ふぁっ!えっと…」

「おいおい治療のお礼に飯を食べに行く約束しただろ!忘れちまったのか?」

「えっ!もうそんな時間ですか?すいませんすぐに準備します」

「まあまあ、俺達の治療で疲れたんだろうからゆっくりでいいぞ」

テラは慌てて準備をする。
それをロック弟は見守りながら話し始める。

「それにしても兄ちゃんよ、寝たきりになったアンちゃんも治したんだって?
ありがとな、アンちゃんは俺達みたいな奴にも優しくしてくれるいい子なんだよ。
そんな子がさっきいきなり寝たきりになったって聞いて驚いていたら、旅の回復魔法を使える人が治したって言うじゃないか!
本当にありがとな」

「いえ、アンさんはまだ治ってませんよ…
ちょっと時間が掛かる治療になってしまいそうなんです」

「そうなのか?でも兄ちゃんに任せておけば大丈夫だろ?」

「アンさんが元気になるように頑張ります。
お待たせしました、もう準備が終わりました」

「よしっ!じゃあ行くか」

 テラ達は宿を出て酒場へと向かった。

「この村にはご飯を食べる所はこの店か向かいの定食屋か屋台しかねえんだ。
でもこの村の店はどれも美味しいから期待していいぞ。
特にこの村特産のキノコを使った料理はどれも美味しいから是非食べてみてくれ」

 ロック弟が案内したのはこの村唯一の酒場であり、村人の夜の憩いの場になっている所だ。
ロック弟が適当に料理を注文をしてそれが来るのを待つ間2人は乾杯をする。
ロック弟は酒を飲んでいるが、テラは酒ではなくジュースを飲んでいる。
この世界では飲酒をするのに年齢制限などないが、テラは酒に弱いのでジュースにしているのだ。
 2人がこの村について話をしている時、料理が運ばれてきて机に所狭しと並べられていく。

「さあ兄ちゃんどんどん食ってくれ!足りなければどんどん追加していいからな」

「いやあ、そんなに食べれませんよ…ここにあるだけでも2人分にしては多すぎです」

「そうか?いつも兄貴とはこれぐらいは食べてるけどな」

 テラは大食いのロック兄弟と同じ量を食べるだろうと大量の注文をされてしまい2人の前には軽く7~8人分の料理が所狭しと並んでいる。
頑張って食べるテラであったが流石に多すぎて2人前程度を食べた所でギブアップした。
ジュースを飲むのも辛いぐらいにお腹が一杯になったテラの前でロック弟は平然と残った料理を食べて行く。

「兄ちゃんは食が細いんだな、そんなんじゃ大きくならないぞ!」

「はい…頑張ります…」

「ねえねえロックさん、普通の人はそんなに食べないからね。
この店でそんなに食べるのは貴方達兄弟ぐらいよ」

 給仕をしているお姉さんが話しかけてきた。
どうやらこの量を食べるのは滅多にいないらしく大きくなるためにこんなに食べなくても良いと分かったテラはほっとしていた。

「そうか?このぐらい食べるのが普通じゃねえのか?」

「絶対に普通じゃないからね!もしこんなに食べる人ばかりだったらうちの料理人が過労でぶっ倒れちまうよ。
それで今日は珍しく兄弟じゃなく知らない子と一緒なんだね?」

「ああ、兄貴はジャイアントポアに襲われた怪我がまだ治ってないからな。
それで兄貴と俺の怪我を治してくれたこちらの兄ちゃんにお礼にこの店に連れて来たって訳だ」

「へーこちらのお兄さんは回復魔法を使えるんだね。
でもあんた達によくそんな金があったね!
この間もいくら稼いでも食事代で消えちまうって嘆いていたのに」

「ああそれはこちらの兄ちゃんが良い奴でな困っている俺達を格安で治療してくれたのさ。
俺もけっこう酷い怪我をしてたんだが、ここのご飯を御馳走する事で手を打ってもらったのさ」

 ロック弟はテラが格安で治してくれた事を給仕のお姉さんに自慢している。
その話を聞いていた周りの人もうちも格安で治してくれないかテラに話しかけてきた。

「うちにも腰を悪くしているオヤジが居るんだが治してくれないか?
金はあんまりないが頼む!」

「いやいや、うちにも足を悪くした…」

「こっちはこの間モンスターに襲われた…」

 いつの間にか酒場にいる者のほとんどが治療を格安でやって欲しいとテラの居るテーブルの周りに集まってしまった。
収集がつかなくなり始めた時

「はいはい、ここは治療所じゃないよ!
治してほしい奴は明日以降ロック弟に頼みな!」

 給仕のお姉さんが大きな声で勝手にその場を収めた。

「なんで俺なんだ?直接兄ちゃんに言ってもらえば…」

「こっちのお兄さんじゃ押し負けて無料で治療しちまうじゃないかと思ってね。
だからあんたが間に入って交渉してやればいいだろ?」

「しかし俺にも予定が…」

「兄貴が怪我で寝込んでいるのにかい?どうせやることもないんだろうからそのぐらいやってあげたら?」

「そうだな…どうせ兄貴が元気になるまでは動けないし…
仕方ないそのぐらいやってやるか」

「よしっ!そうと決まったら価格を決めようじゃないか」

「ああ、そうだな!」

 テラは一切口を開いていないのに明日から村人の治療をする事が決まってしまった。
治療の価格はロック弟が状態を見て判断することに決まった。

「それでお兄さん悪いんだけど、うちにも見て欲しい人が居るから明日見てくれないかい?」

「ええ、別に構いませんよ。
もしよければ今から見ましょうか?」

「本当かい?さっきの連中に明日って言っちまったからなんだか悪いねぇ」

「どうせ親父さんの事だろ?前に来た時も腕が痛いって言ってからな」

「ああ、今は親父の代わりにお袋が料理を頑張ってくれてるんだけどお袋も最近腕が痛いって言いだしてさ…
良かったらもうすぐで店が終わるからその後にいいかい?」

 テラは「分かりました」と返事をして店が終わるのをジュースを飲みながら待った。
そして店が終わり全ての客が帰った後給仕のお姉さんが両親を連れて来た。

「こんな坊主に本当に治せるのか?
治せるって言って金をむしり取られるんじゃねえのか?」

「お父さん!せっかく見てくれるって言ってるお兄さんに失礼でしょ!
こんな村に回復魔法を使える人なんか居ないんだからそんな事言わないの!
 お兄さんごめんなさいね、こんな親父だけど見てやってくれないか?」

「分かりました、ちょっと失礼しますね」

 男性の腕をまくり患部をみると赤く腫れあがっていた。
その症状を見てテラはこれならすぐに治せると安堵し魔法の詠唱を始める。

「おい!いきなり魔法を使って金をふんだくるんじゃねえだろうな!」

「お父さんいい加減にして!黙ってお兄さんのやる事を見てて!」

 親子喧嘩を見ながらテラは魔法の詠唱を終え回復魔法を使う。
するとみるみる内に赤く腫れあがっていた腕は治っていった。

「おぉぉぉぉーーー!すげえもう痛くないぞ!
これなら明日から料理が出来る!」

「はい、もう大丈夫だと思いますがこれはフライパン等を多く振るう人に起きやすい怪我ですので気を付けて下さいね」

「お兄さん本当にありがとうございます。
これでこの店もまだまだやっていけます」

「お前が早く料理を出来るようになればいいんだが…」

「お父さん?
私は料理が出来ないんじゃなくやらないだけだからね?
分かった?」

 給仕のお姉さんが妙なプレッシャーを発している中テラは怪我を予防できるものはないかと考えていた。
前に同じように腕を酷使する料理人が腕に何かを巻いていたのを思い出しそれが出来ないかと思い始めていた。

「お兄さん?聞いてる?あとお母さんの腕もお願いしたいんだけど…」

「あ!ごめんなさいすぐにやりますね」

 母親の方も同じように治療を行い治していく。
母親の方はそこまでひどい状態ではなくすぐに治療を終わった。

「それで治療費の方なんだけど幾らぐらい払えばいいかい?」

 給仕のお姉さんがテラに恐る恐る聞いてくる。
テラは明日からも多くの人の治療を行うし、特にお金に困っている訳ではないので悩んでいた。
そこにここまで黙って横に居たロック弟が口を開いた。

「そうゆう事は俺を挟んで貰わないと困るな」

「ロック…あんたの出番は明日からでいいの」

「まあまあそんな事言わずに、で料金なんだがこの村じゃ食べる所も少ないし、宿で出るのは朝食だけだからこの店で親父さんの上手い料理を兄ちゃんが滞在中毎日無料で食べさせて貰うってのはどうだい?」

「それは嬉しい提案なのですが良いんですか?」

「そんな事でいいのかい?親父とお袋の怪我を町で治して貰ったら下手したら金貨1枚ぐらい取られるのに…」

「はい!お母様が作られた今日の料理も美味しかったですし、僕はそうしてもらえるなら嬉しいです」

「本当か!でもこんな店の料理じゃどんなに食べても銀貨1枚程度なもんだぞ!
本当にいいのか?」

「僕はそれで大丈夫ですよ」

「なあ?言った通りお人好しな兄ちゃんだろ?
だから俺が間に入って交渉してやらなくちゃ」

「全くそれを言ったのは私だろ!」

 和気あいあいと過ごした後テラとロックは宿へと戻っていった。
部屋に戻りテラは物思いに耽る。

(色々あったけどメルとちゃんと話し合いたいな…
でも村から出ようにも街道はジャイアントポアが出るっていうし…
一体どうすればいいかな…)

 テラはメルの事を考えながらそのまま眠りについた。
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