宮殿で紡がれる愛と運命～王子と５人のメイド達とのハーレム生活～

第七章 エミリア

夜の火照り※

エレナは夜の静けさに包まれた自分の寝室で、心の奥底に灯る炎を感じながらも、ユウに対する複雑な感情に悩まされていた。まるで心のなかに秘めた炎が、彼女の体中を駆け巡るかのようだった。

部屋は柔らかい月明かりで照らされ、エレナが横たわるベッドも穏やかな光に包まれている。しかし、その穏やかな雰囲気とは裏腹に、エレナの体は熱くざわめいていた。

「貴方の事を考えると、何故こんなにも胸が高鳴るの。…体が熱い」 

自問自答しながら、エレナはベッドの中で体をくねらせる。
手が自然に胸元に伸び、指先が繊細な素肌に触れる。その触れた瞬間、心臓の鼓動が一層早まるような感覚が彼女を襲った。

「ユウ王子…」

 唇から零れる彼の名前。まるで呪文のように、その言葉がエレナの口を離れた瞬間、彼女の中に何かが揺れ動いた。しかし、エレナはそれが何であるかを理解できなかった。

「あっ…」

やがて手が下腹部に移動し、エレナは思わず吐息を漏らす。感情の混乱とは裏腹に、どこかでこの刹那を求めているような気がしてならなかった。自分でも驚くような背徳的な衝動に心が引き寄せられる。

「んっ…こんなこと…許されないはずなのに…」 

エレナは葛藤するが、手が自然に動き、ベッドの中で身体を撫で始める。指先が肌を滑り、彼女は胸を押し潰すように愛撫する。エレナはデートでのユウとのキスの瞬間、その他の情熱的な出来事も思い出していた。

「ああっ、ユウ王子…好きです…」 

彼の名前を呼びながら、エレナの手は欲望の先にある未知の領域へと進む。彼女は抗いがたい興奮と恍惚に身を委ね、体中に広がる愉悦に溺れていく。

エレナの指が繊細な感覚を追求し、彼女の体は次第に強烈な興奮に包まれていく。その刹那、抑制できない情熱が心を支配し、エレナは自らの快楽に身を任せていく。

「んぁあ…どうして…こんなにも…貴方を思うと…溢れてくる…」

エレナの吐息は荒くなり、寝室には淫らな音が響き渡る。彼女は快楽の波に身を委ね、心の底から湧き上がる感情に抗うことなく溺れていく。

一方で、エレナの内心は喜びと罪悪感の渦巻きだった。エレナは皇女として、常に厳粛で清楚であることを心掛けていた。しかし、この夜の寂寥せきりょうな中で感じる興奮や快楽は、その枠を越えてしまっていた。

「こんなこと…いけないこと、だと分かっているのに…んっあっ」 

呟きながらも、エレナは禁断の行為を止めることができなかった。彼女の指先は、情熱の高まりとともにさらに勇み足を増していく。

熱い快楽が全身を支配し、エレナは絶頂へと近づいていく。この瞬間だけは自分を解放し、禁じられた愉悦に身を浸すことで、少しでも心の葛藤を和らげようとしていた。

「…あっ…ユウさまぁ…んんっあぁーー！！」 

最後の一声が漏れると同時に、エレナは激しい快感に包まれていく。身体が痙攣し、心地よい疲労感が押し寄せる中、彼女は深い眠りに落ちていくのだった。

朝が訪れる頃、エレナは昨夜の情熱による余韻を抱えながら目を覚ました。