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63話 じゃれあい
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ドラゴンと悪魔王。
この場における戦力の要を2体をあっという間に失ってしまった和也。
口では威勢よく悪態をつきつつも、心の内では逃げ出したい恐怖と闘っていた。
「まあ! クソババアだなんて汚い言葉ね」
拗ねた風にロリエルが指を振った。
「……! 」
慌てて身構え、傷付いた月を見る者達の前に立つ。
しかし、何も起こらない。
「ぷっ、ふふ。怯えちゃって可愛い」
「この、おちょくりやがって」
幼くも、妖艶に笑うロリエル。
無邪気で頼り甲斐のあった以前の様子と外見は全く変わりないはずなのに、まるで悪の大王のような威圧感を放っていた。
「……お兄様」
「なんだ愛歌ちゃん、妙案か? 」
乱れた前髪を直しながら、愛歌が和也の袖をちょいちょいと引く。
「多分ですが、この聖剣ならロリエル様の防護を貫通して攻撃出来ると思うんです」
「さっき普通に防がれてなかった? 」
少し離れた所で、暇を持て余したロリエルがエルヴィンとドロシー、そして既にボロボロのベルライトを虐めて遊んでいる。
帝国兵士組の3人からしたら必死になって時間稼ぎをしているつもりなのだが、傍から見れば弱い者虐めだ。
嬲って追い立て、ダラダラと時間稼ぎに付き合ってやる。
「さっき止められたのは私の腕の方でした。その直前に1度、聖剣で何か魔法を切り裂いた感覚があったので……聖剣を感知する魔法と、それを握る手を止める魔法を用意していると思います」
「なんだそりゃ、それはそれで凄くないか」
「ええ、全くです。それよりも、多分ロリエル様は」
愛歌の声を、少し苛立った声が遮る。
「ねー! 作戦会議はもういいかしらー! 」
痺れを切らしたロリエルの声と共に、ボロボロのエルヴィンが吹き飛んで来た。
転がって、和也の足元でようやく止まる。
「か、カズヤさん……どうすか? いい作戦思い付いたっすか」
「ちょっと待っててくれ。で、愛歌ちゃん、どうする? 」
和也とエルヴィンの視線に、愛歌はむん、と可愛らしい力こぶを作って答える。
「我に策有り、です。お任せ下さい、皆さんは見ていてください」
いや、答えになってなくね?
と和也が問を口にするより早く、外套を脱いだ愛歌がロリエルの前に躍り出た。
「ふーん」
不用意に姿を表した愛歌にロリエルは身構えた。
視線は常に聖剣に向けられている。
「それで、逃げる算段はついたかしら」
ロリエルは一切の油断を見せず、目に見えない防御手段を幾つも用意しているのだろう。
実力差は相当にあるが愛歌は、ずずい、と距離を詰める……そりゃあもう、遠慮無く。
鼻息荒く。
「愛歌ちゃん? 」
「元帝国十二勇士ロリエル! 進藤流鎮め手、進藤愛歌が今から貴方をぶっ飛ばす! 」
「愛歌ちゃん!? 」
何の工夫も無く、愛歌は更に歩みを進める。
「へえ、私を相手に真っ向から挑むって? 」
浮遊していた光の玉が矢のような形状に変化する。
和也の目が捉えれていたのはそこまで、次の瞬間には光の矢は放たれていた。
ほぼ同時に愛歌も剣を振り、何かを薙ぎ払う。
乾いた破裂音が響き、キラキラ輝く光の欠片が愛歌の周りを舞散っていた。
「やるじゃん」
「……え、なに? 」
感心してにやりと笑うロリエルと、目付きを鋭くする愛歌。
戦況が分からず、和也は2人を交互に見るも何が起こったのかまるで分からない。
「……愛歌ちゃん、結局なにをするつもりなんだ? 」
「真っ直ぐ行ってぶっ飛ばす! 」
「愛歌ちゃ! 」
しまった! 愛歌の本質はこっちだった。
思い出した和也が顔を真っ青にし、止めようと手を伸ばす。
「任せて下さい。お兄様は魔王の為に体力を温存しておいて下さいね」
「むむ……無理そうなら言うんだぞ」
愛しい妹が任せてと言うなら仕方ない。
腕を下ろし、和也は適当な岩に腰を下ろした。
「ちょっと、ねえカズヤ君? 妹ちゃんを止めてあげなきゃ……」
「ロリエル様、何処見てるんですか」
気付けば、ロリエルは愛歌の間合いの中に居た。
1歩踏み込み、剣を振るえば届く距離。
「この一足一刀の間合いは、貴方にとっては大した脅威ではありませんか? 」
「アイカちゃん、あのね」
煌めく剣閃。
強烈な踏み込みによって巻き上げられた土煙を引き連れて、愛歌の聖剣が振るわれる。
狙いはドンピシャ。
最も運動エネルギーが高まるタイミングで命中する様に調整された剣は、またしても直前で静止する。
聖剣では無く、予想通り愛歌の腕が魔法によって固定されてしまった。
「何度やっても同じ……っ! 」
「ふん! 」
固定されたなら、いっそ支点にしてやればいい。
魔法によって固定されてしまった腕を支えに、本来なら有り得ない挙動で愛歌は上段蹴りを放つ。
つま先が微かに掠り、ロリエルの額から一筋の血が流れ落ちた。
「足癖の悪い子ね! ……おわ! 」
自由になった手に聖剣を握り直し、愛歌は何度も切り込んでいく。
それらは全て腕を固定され止められるが、そこから派生した体術にロリエルは舌を巻いた。
「やっぱり、今からでも、おっと、弟子に、ほっ、ならない!? 」
「うるせー! 」
愛歌が聖剣を振るう。
凄まじい勢い、かつ変則的な剣術と体術の融合は……
しかし、ロリエルを追い詰めるには及ばなかった。
暫く攻防に付き合っていたロリエルは、奥の手が無い事を確信したのか空へと浮かび上がる。
剣も拳も届かない、数メートル上方で勝利を確信し愛歌を見下ろした。
「愛歌ちゃんごめんね、長々と付き合ってあげる事は出来ないから……」
祈る様に両手を広げて、マナを取り込み始め。
「……宙に満ちる無よ」
厳かに、歌うかの如く詠唱を開始した。
「お、おいおい愛歌ちゃん大丈夫か……? 」
怯えたように震える大気。
和也の脳裏には、先程ルーリエが放った大魔法がフラッシュバックする。
あれはルーリエが不殺を前提に魔法を調整したから大惨事は免れたものの、ロリエル程の魔法使いが殺す為の魔法なんて使おうものなら……
「……むん」
剣を振っても届かない。
ならば、と愛歌は剣を担いだ。
剣としてでは無く、まるで投槍を投擲するかの如く肩に担いで、ステップを踏みながら狙いを定める。
「……魔の先導が命ずる」
「だおりゃー! 隙あり! 」
まさかのまさか。
愛歌は思いっきり聖剣を投げつけた。
「燃……んんん!? 」
聖剣は投擲に適した形状とは言い難い。
愛歌の手を離れた聖剣は暫くは真っ直ぐ飛んでいたものの、直ぐにバランスを崩して回転し始めた。
クルクルと回りながら、猛烈な勢いでロリエルの元へと飛んでいく。
黙って見ているだけではない。
何度も攻撃を防いできたように手を翳すも、見えない壁は聖剣の刃によって切り裂かれた。
「うそ! やば。しまっ……」
一瞬の判断の遅れが命取り。
唯一の防御のタイミングを逃したロリエルの元に、とうとう聖剣が到達する。
回転していた聖剣は、独りでに速度を緩めると……柄頭でもってロリエルのおでこを強打した。
「あいたー!! 」
「シャァ! 」
頭を抑えてふらついたロリエルが、浮遊制御を乱して着地する。
脳が少し揺れたのか、腫れたおでこを摩りながら目を瞬かせていた。
「っくぅー」
愛歌は聖剣を拾い上げて土を払う。
「まさか聖剣を投げるなんて思わなかったわ。確かに剣だけなら防げないけれど……それで? 」
少し涙目のロリエルが愛歌を見上げて尋ねた。
そうだ、まだ何も終わってはいない。
ロリエルはまだまだ元気で、指を振るだけで愛歌や和也を簡単に捻り潰す事が出来る事には変わりない。
「まさか何もしないの? 唯一にして絶好のチャンスだよ? 言っておくけど、何も仕掛けてないよ」
「……そんな事聞く時点で、もう戦う気が無いって分かっちゃうじゃないですか。ロリエル様、チャンスを逃し続けていたのは貴方の方ですよね」
ヨロヨロと、月を見る者と麗らかな日和が立ち上がる。
人間なら死んでしまうような怪我だったが、彼女ら上位の魔物にとっては大した怪我では無い。
時間こそかかってしまったが、元気になった二体はオロオロしている和也の元に飛び付いてきた。
この場における戦力の要を2体をあっという間に失ってしまった和也。
口では威勢よく悪態をつきつつも、心の内では逃げ出したい恐怖と闘っていた。
「まあ! クソババアだなんて汚い言葉ね」
拗ねた風にロリエルが指を振った。
「……! 」
慌てて身構え、傷付いた月を見る者達の前に立つ。
しかし、何も起こらない。
「ぷっ、ふふ。怯えちゃって可愛い」
「この、おちょくりやがって」
幼くも、妖艶に笑うロリエル。
無邪気で頼り甲斐のあった以前の様子と外見は全く変わりないはずなのに、まるで悪の大王のような威圧感を放っていた。
「……お兄様」
「なんだ愛歌ちゃん、妙案か? 」
乱れた前髪を直しながら、愛歌が和也の袖をちょいちょいと引く。
「多分ですが、この聖剣ならロリエル様の防護を貫通して攻撃出来ると思うんです」
「さっき普通に防がれてなかった? 」
少し離れた所で、暇を持て余したロリエルがエルヴィンとドロシー、そして既にボロボロのベルライトを虐めて遊んでいる。
帝国兵士組の3人からしたら必死になって時間稼ぎをしているつもりなのだが、傍から見れば弱い者虐めだ。
嬲って追い立て、ダラダラと時間稼ぎに付き合ってやる。
「さっき止められたのは私の腕の方でした。その直前に1度、聖剣で何か魔法を切り裂いた感覚があったので……聖剣を感知する魔法と、それを握る手を止める魔法を用意していると思います」
「なんだそりゃ、それはそれで凄くないか」
「ええ、全くです。それよりも、多分ロリエル様は」
愛歌の声を、少し苛立った声が遮る。
「ねー! 作戦会議はもういいかしらー! 」
痺れを切らしたロリエルの声と共に、ボロボロのエルヴィンが吹き飛んで来た。
転がって、和也の足元でようやく止まる。
「か、カズヤさん……どうすか? いい作戦思い付いたっすか」
「ちょっと待っててくれ。で、愛歌ちゃん、どうする? 」
和也とエルヴィンの視線に、愛歌はむん、と可愛らしい力こぶを作って答える。
「我に策有り、です。お任せ下さい、皆さんは見ていてください」
いや、答えになってなくね?
と和也が問を口にするより早く、外套を脱いだ愛歌がロリエルの前に躍り出た。
「ふーん」
不用意に姿を表した愛歌にロリエルは身構えた。
視線は常に聖剣に向けられている。
「それで、逃げる算段はついたかしら」
ロリエルは一切の油断を見せず、目に見えない防御手段を幾つも用意しているのだろう。
実力差は相当にあるが愛歌は、ずずい、と距離を詰める……そりゃあもう、遠慮無く。
鼻息荒く。
「愛歌ちゃん? 」
「元帝国十二勇士ロリエル! 進藤流鎮め手、進藤愛歌が今から貴方をぶっ飛ばす! 」
「愛歌ちゃん!? 」
何の工夫も無く、愛歌は更に歩みを進める。
「へえ、私を相手に真っ向から挑むって? 」
浮遊していた光の玉が矢のような形状に変化する。
和也の目が捉えれていたのはそこまで、次の瞬間には光の矢は放たれていた。
ほぼ同時に愛歌も剣を振り、何かを薙ぎ払う。
乾いた破裂音が響き、キラキラ輝く光の欠片が愛歌の周りを舞散っていた。
「やるじゃん」
「……え、なに? 」
感心してにやりと笑うロリエルと、目付きを鋭くする愛歌。
戦況が分からず、和也は2人を交互に見るも何が起こったのかまるで分からない。
「……愛歌ちゃん、結局なにをするつもりなんだ? 」
「真っ直ぐ行ってぶっ飛ばす! 」
「愛歌ちゃ! 」
しまった! 愛歌の本質はこっちだった。
思い出した和也が顔を真っ青にし、止めようと手を伸ばす。
「任せて下さい。お兄様は魔王の為に体力を温存しておいて下さいね」
「むむ……無理そうなら言うんだぞ」
愛しい妹が任せてと言うなら仕方ない。
腕を下ろし、和也は適当な岩に腰を下ろした。
「ちょっと、ねえカズヤ君? 妹ちゃんを止めてあげなきゃ……」
「ロリエル様、何処見てるんですか」
気付けば、ロリエルは愛歌の間合いの中に居た。
1歩踏み込み、剣を振るえば届く距離。
「この一足一刀の間合いは、貴方にとっては大した脅威ではありませんか? 」
「アイカちゃん、あのね」
煌めく剣閃。
強烈な踏み込みによって巻き上げられた土煙を引き連れて、愛歌の聖剣が振るわれる。
狙いはドンピシャ。
最も運動エネルギーが高まるタイミングで命中する様に調整された剣は、またしても直前で静止する。
聖剣では無く、予想通り愛歌の腕が魔法によって固定されてしまった。
「何度やっても同じ……っ! 」
「ふん! 」
固定されたなら、いっそ支点にしてやればいい。
魔法によって固定されてしまった腕を支えに、本来なら有り得ない挙動で愛歌は上段蹴りを放つ。
つま先が微かに掠り、ロリエルの額から一筋の血が流れ落ちた。
「足癖の悪い子ね! ……おわ! 」
自由になった手に聖剣を握り直し、愛歌は何度も切り込んでいく。
それらは全て腕を固定され止められるが、そこから派生した体術にロリエルは舌を巻いた。
「やっぱり、今からでも、おっと、弟子に、ほっ、ならない!? 」
「うるせー! 」
愛歌が聖剣を振るう。
凄まじい勢い、かつ変則的な剣術と体術の融合は……
しかし、ロリエルを追い詰めるには及ばなかった。
暫く攻防に付き合っていたロリエルは、奥の手が無い事を確信したのか空へと浮かび上がる。
剣も拳も届かない、数メートル上方で勝利を確信し愛歌を見下ろした。
「愛歌ちゃんごめんね、長々と付き合ってあげる事は出来ないから……」
祈る様に両手を広げて、マナを取り込み始め。
「……宙に満ちる無よ」
厳かに、歌うかの如く詠唱を開始した。
「お、おいおい愛歌ちゃん大丈夫か……? 」
怯えたように震える大気。
和也の脳裏には、先程ルーリエが放った大魔法がフラッシュバックする。
あれはルーリエが不殺を前提に魔法を調整したから大惨事は免れたものの、ロリエル程の魔法使いが殺す為の魔法なんて使おうものなら……
「……むん」
剣を振っても届かない。
ならば、と愛歌は剣を担いだ。
剣としてでは無く、まるで投槍を投擲するかの如く肩に担いで、ステップを踏みながら狙いを定める。
「……魔の先導が命ずる」
「だおりゃー! 隙あり! 」
まさかのまさか。
愛歌は思いっきり聖剣を投げつけた。
「燃……んんん!? 」
聖剣は投擲に適した形状とは言い難い。
愛歌の手を離れた聖剣は暫くは真っ直ぐ飛んでいたものの、直ぐにバランスを崩して回転し始めた。
クルクルと回りながら、猛烈な勢いでロリエルの元へと飛んでいく。
黙って見ているだけではない。
何度も攻撃を防いできたように手を翳すも、見えない壁は聖剣の刃によって切り裂かれた。
「うそ! やば。しまっ……」
一瞬の判断の遅れが命取り。
唯一の防御のタイミングを逃したロリエルの元に、とうとう聖剣が到達する。
回転していた聖剣は、独りでに速度を緩めると……柄頭でもってロリエルのおでこを強打した。
「あいたー!! 」
「シャァ! 」
頭を抑えてふらついたロリエルが、浮遊制御を乱して着地する。
脳が少し揺れたのか、腫れたおでこを摩りながら目を瞬かせていた。
「っくぅー」
愛歌は聖剣を拾い上げて土を払う。
「まさか聖剣を投げるなんて思わなかったわ。確かに剣だけなら防げないけれど……それで? 」
少し涙目のロリエルが愛歌を見上げて尋ねた。
そうだ、まだ何も終わってはいない。
ロリエルはまだまだ元気で、指を振るだけで愛歌や和也を簡単に捻り潰す事が出来る事には変わりない。
「まさか何もしないの? 唯一にして絶好のチャンスだよ? 言っておくけど、何も仕掛けてないよ」
「……そんな事聞く時点で、もう戦う気が無いって分かっちゃうじゃないですか。ロリエル様、チャンスを逃し続けていたのは貴方の方ですよね」
ヨロヨロと、月を見る者と麗らかな日和が立ち上がる。
人間なら死んでしまうような怪我だったが、彼女ら上位の魔物にとっては大した怪我では無い。
時間こそかかってしまったが、元気になった二体はオロオロしている和也の元に飛び付いてきた。
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