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秘密基地
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「秘密基地」
子供の頃はこの言葉が魔法の様な言葉で、多くの人が秘密基地を作った経験を持っていると思う。
私もその秘密基地を作ってよく遊んでいた1人だ。
小学4年生になった私は当時住んでいたマンションの友達数人と自転車置き場の裏に秘密基地を作ってよく放課後ランドセルを家に置いてお菓子を持ってすぐ秘密基地に集まっていた。
集まってお菓子を食べたり、鬼ごっこやおままごと、近所の探検…いろんなことをした。
そんなある日、秘密基地がある所に中学生の男3人組がいた。
どうやら自転車置き場の裏の塀を乗り越えた先にある一軒家の庭になっていた不知火を取りたいらしい。
男子3人組は順番に塀を乗り越えて不知火をみっつもぎ取り、こちらに投げてきた。
友達のひとりが「これ何するの?」とキョトンとした顔で聞く。
「誰にもチクるなよ!お前らも見てたから犯人だからな!」
と3人組のひとりが言うと、不知火をひとつ、私に渡して2つは3人組が走って持って帰った。
私と友達はその場から動けず、渡された不知火はどうしたらいいのだろうか。
数分も経たないうちに隣の家の住人のおじさんが出てきて、不知火を持っていた私達を見て「コラァ!」と怒鳴りつけた。
「お前らか!うちに勝手に入ってそいつを盗ったのは!そこで待っとらんか!」
おじさんは家から出てきて私達の所へやってきた。
「おじさん!盗ったのは私達じゃないよ!盗った人達走っていったの!」
「嘘をつくな!じゃあなんでそれを持ってるんだ!」
「渡されたの!」
「嘘ついてもバレバレだ!お前ら〇〇小学校の奴らだな!通報してやる!」
おじさんは持っていた携帯電話を取り出し、私達の通っている小学校に電話をかけた。
服に名札をつけたまま遊んでいた私達はあっという間に名前も学年もバレてしまい、学校に報告された。
そしてこの情報はすぐ親にも連絡がいった。
連絡があった日、父は早く仕事から帰ってきた。
どうやら父は母から事情を聞いていたらしい。
「嘘をついたら必ずバレるに決まってるだろうがこのドアホが!」父は帰ってすぐに私に怒鳴りつけた。
圧倒されてしまった私は何も言えなくなり、黙り込んでしまった。
「泥棒野郎!死んでしまえ!」父は私の首を思い切り締め上げた。
息がヒュッと止まり、次第に何かが込み上げてきた。胃の中のものだ。
「く、苦しい…」首を締められている私は声を出すことができず、ただジダバタと身体を動かす事しかできない。
「ああもうこのまま死ぬのか」と死を覚悟した瞬間だった。この瞬間は鮮明に覚えている。
意識がぼやあとし始めた所で父がやばいと思ったのか手を離した。
と、同時に私は床に倒れ込み、その場で胃の中のものをぶちまけ、そして息を吸いすぎたが為に過呼吸を起こしたのだ。
そしてここからの記憶は断片的。
父がその場に座り込み、母は止める事が出来なかったと倒れている私を見て泣いていた。
弟達はお風呂から出てこれない状態。
次の日は学校を休んだのを覚えている。
子供の頃はこの言葉が魔法の様な言葉で、多くの人が秘密基地を作った経験を持っていると思う。
私もその秘密基地を作ってよく遊んでいた1人だ。
小学4年生になった私は当時住んでいたマンションの友達数人と自転車置き場の裏に秘密基地を作ってよく放課後ランドセルを家に置いてお菓子を持ってすぐ秘密基地に集まっていた。
集まってお菓子を食べたり、鬼ごっこやおままごと、近所の探検…いろんなことをした。
そんなある日、秘密基地がある所に中学生の男3人組がいた。
どうやら自転車置き場の裏の塀を乗り越えた先にある一軒家の庭になっていた不知火を取りたいらしい。
男子3人組は順番に塀を乗り越えて不知火をみっつもぎ取り、こちらに投げてきた。
友達のひとりが「これ何するの?」とキョトンとした顔で聞く。
「誰にもチクるなよ!お前らも見てたから犯人だからな!」
と3人組のひとりが言うと、不知火をひとつ、私に渡して2つは3人組が走って持って帰った。
私と友達はその場から動けず、渡された不知火はどうしたらいいのだろうか。
数分も経たないうちに隣の家の住人のおじさんが出てきて、不知火を持っていた私達を見て「コラァ!」と怒鳴りつけた。
「お前らか!うちに勝手に入ってそいつを盗ったのは!そこで待っとらんか!」
おじさんは家から出てきて私達の所へやってきた。
「おじさん!盗ったのは私達じゃないよ!盗った人達走っていったの!」
「嘘をつくな!じゃあなんでそれを持ってるんだ!」
「渡されたの!」
「嘘ついてもバレバレだ!お前ら〇〇小学校の奴らだな!通報してやる!」
おじさんは持っていた携帯電話を取り出し、私達の通っている小学校に電話をかけた。
服に名札をつけたまま遊んでいた私達はあっという間に名前も学年もバレてしまい、学校に報告された。
そしてこの情報はすぐ親にも連絡がいった。
連絡があった日、父は早く仕事から帰ってきた。
どうやら父は母から事情を聞いていたらしい。
「嘘をついたら必ずバレるに決まってるだろうがこのドアホが!」父は帰ってすぐに私に怒鳴りつけた。
圧倒されてしまった私は何も言えなくなり、黙り込んでしまった。
「泥棒野郎!死んでしまえ!」父は私の首を思い切り締め上げた。
息がヒュッと止まり、次第に何かが込み上げてきた。胃の中のものだ。
「く、苦しい…」首を締められている私は声を出すことができず、ただジダバタと身体を動かす事しかできない。
「ああもうこのまま死ぬのか」と死を覚悟した瞬間だった。この瞬間は鮮明に覚えている。
意識がぼやあとし始めた所で父がやばいと思ったのか手を離した。
と、同時に私は床に倒れ込み、その場で胃の中のものをぶちまけ、そして息を吸いすぎたが為に過呼吸を起こしたのだ。
そしてここからの記憶は断片的。
父がその場に座り込み、母は止める事が出来なかったと倒れている私を見て泣いていた。
弟達はお風呂から出てこれない状態。
次の日は学校を休んだのを覚えている。
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