学校の空き教室へ仕掛けた防犯カメラにマズい映像が映っていた

したらき

文字の大きさ
86 / 252

第86話

しおりを挟む
二之宮凪沙にのみやなぎさ 視点◆

「なんでそんな事を言われないといけないの!
 二之宮にのみやさんなんか自分が冬樹ふゆきと付き合いたいからって、鷺ノ宮さぎのみやくんを騙して言う事を聞かせるようにしたんでしょ!」


「あら?どうしてそんな事を思ったんですか?」


岸元きしもとさんと一緒に勉強を行うことにして2日目の今日は、冬樹の双子の妹である春華はるかさんが学校へ行くということで岸元さんとふたりきりだった。

昼食まではこれと言ったやり取りもなく、時折わからないところを質問し合って・・・と言っても、岸元さんから質問をされるばかりで私からはしていないけど・・・昼食を摂りながら行った会話で冬樹との関係性でマウントを取られている感じが不快だったので思わず言ってしまってからの流れで核心に触れてこられて冷静さを取り戻せた。

しかし、岸元さんは思慮が足りない印象ではあったけどなかなか鋭いのかも知れない。とりあえず、今は慎重にならないといけないわね。


「さ、鷺ノ宮くんがそんな事を言っていた」


「そう、隆史たかしが言ってたの・・・
 それで、隆史が言っていることが事実だという確証はあるのかしら?」


「それはないけど・・・」


やっぱり思慮が足りない人みたいね。証拠もなしにここで言ったところで何にもならないというのに。

むしろ、そういう話を岸元さんが知っているということを私は織り込んで考えることができる。

岸元さんから神坂かみさか姉妹に伝わるだろうし、更には姉の美晴みはるさんやその先にいる冬樹にだって伝わるかも知れないと想定して私は考えることができる。いや、逆に夏菜かなさんが疑っていて、その話を聞いた受け売りかもしれないですね。


「なら、軽々しくそういう事を言わないでもらいたいですね」


「それは・・・ごめん・・・」


「わかってもらえたならそれ以上は言いませんよ。
 私としては岸元さんと仲良くしたいと思っているんですから」


このタイミングで岸元さんのスマホが電話の着信をした。


「どうぞ、私のことは気になさらず出てください」


「ありがとう。じゃあ、出させてもらうね。
 もしもし、岸元です・・・

 すみません。金曜日は寝ちゃってました。

 え・・・そんな・・・

 検査結果を連絡ですね・・・」


この様子だと、隆史達の誰かが梅毒だった件についてだろう。

電話で話をしている岸元さんの表情は冴えない感じだ。


「わかりました、よろしくお願いします。

 はい、それでは失礼します・・・

 二之宮さん、おまたせ」


「大丈夫ですよ、待たされたなんて思っていませんから」


「ところで、今の電話はわたしを集団で襲ってきてたサッカー部の何人かが梅毒だったという話なのだけど、二之宮さんには連絡が来てる?」


「ええ、金曜日にありましたよ」


「検査しに行ったの?」


「いいえ、まだですね。匿名かつ無料で検査してくれる都の施設が新宿にあるので予約しようと思ったのですけど、予約枠がいっぱいでかなり先になるみたいなのでどうしようか悩んでいます」


「そうなんだ。電話でその施設について教えてもらったけど、検査してもらうのに時間がかかるのなら病院とかで検査した方が良さそうだね」


岸元さんは本当にですね。心理的に不安になったからなのか、電話の前に言い合っていたことをもう忘れている。その方が私にとっては都合が良いわけですけど、うちの高校に入れるくらい勉強ができるのに頭はあまり良くない様ですね。神坂姉弟妹きょうだいのおかげなのかも知れないと思わされます。


「ええ、その方が良いかと思っています。
 本当に罹ってしまっているのなら早く治療しないといけませんし・・・」


「そうだよね・・・でも、病院へ行くの怖くない?
 検査する内容が内容だから気不味いし・・・」


「なら一緒に行きますか?
 私ならまったく同じ条件ですし、注目されるにしてもふたりに分かれますよ」


「たしかに・・・二之宮さんが良いなら、一緒に行きたいかな・・・」


「ええ、ぜひそうしましょう」


本当にこの、大丈夫かしら?

まぁ、その方が私は助かるわけですけど・・・




岸元さんと相談し、明日の午後にふたりで病院へ行くことになった。


夕方戻ってきた神坂姉妹にその話をしたところ、春華さんは岸元さんへ対して露骨にどうして『二之宮との関係が深まっているのか?』と言いたげな表情を浮かべていたし、夏菜さんも表情があまり動かないながらも内心では春華さんに近い事を言いたげな表情を岸元さんへ向けていたので、私へ対しての考察が固まっているのか或いは情報を掴んでいるのかも知れない。

特に夏菜さんは色々と見通している様なところがあるので怖くもなる。


そして、春華さんは問題なさそうだから明日からも学校へ行くという事なので、しばらくは岸元さんとふたりで行動することが増えそうね。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について

沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。 かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。 しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。 現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。 その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。 「今日から私、あなたのメイドになります!」 なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!? 謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける! カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!

友達の妹が、入浴してる。

つきのはい
恋愛
 「交換してみない?」  冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。  それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。  鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。  冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。  そんなラブコメディです。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

恋人、はじめました。

桜庭かなめ
恋愛
 紙透明斗のクラスには、青山氷織という女子生徒がいる。才色兼備な氷織は男子中心にたくさん告白されているが、全て断っている。クールで笑顔を全然見せないことや銀髪であること。「氷織」という名前から『絶対零嬢』と呼ぶ人も。  明斗は半年ほど前に一目惚れしてから、氷織に恋心を抱き続けている。しかし、フラれるかもしれないと恐れ、告白できずにいた。  ある春の日の放課後。ゴミを散らしてしまう氷織を見つけ、明斗は彼女のことを助ける。その際、明斗は勇気を出して氷織に告白する。 「これまでの告白とは違い、胸がほんのり温かくなりました。好意からかは分かりませんが。断る気にはなれません」 「……それなら、俺とお試しで付き合ってみるのはどうだろう?」  明斗からのそんな提案を氷織が受け入れ、2人のお試しの恋人関係が始まった。  一緒にお昼ご飯を食べたり、放課後デートしたり、氷織が明斗のバイト先に来たり、お互いの家に行ったり。そんな日々を重ねるうちに、距離が縮み、氷織の表情も少しずつ豊かになっていく。告白、そして、お試しの恋人関係から始まる甘くて爽やかな学園青春ラブコメディ!  ※夏休み小話編2が完結しました!(2025.10.16)  ※小説家になろう(N6867GW)、カクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想などお待ちしています。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが

akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。 毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。 そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。 数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。 平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、 幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。 笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。 気づけば心を奪われる―― 幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!

イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について

のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。 だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。 「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」 ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。 だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。 その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!? 仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、 「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」 「中の人、彼氏か?」 視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!? しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して―― 同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!? 「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」 代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!

処理中です...