学校の空き教室へ仕掛けた防犯カメラにマズい映像が映っていた

したらき

文字の大きさ
202 / 252

第202話

しおりを挟む
松本明良まつもとあきら 視点◆

玲香れいかから話があるから時間を作って欲しいという要望があったので時間を作り、いつもの通りで指定した時間に私のアパートへ玲香がやってきた。

いつもと違うのは玲香の雰囲気で、神妙な面持ちで何か悪いことを言われる様な気がして不安になる。


「それで、日曜にわざわざうちに来てまでする玲香の話って何?」


「うん・・・佐々木ささき先輩とみはるんを偶然を装って鉢合わせさせるってやったじゃない」


「そうだね。なんでか佐々木先輩は出てこなかったけど」


「それには理由があってね。あの時、美女なアキラくんを見た佐々木先輩が一目惚れしたんだっていうの」


っ!?
 なにそれっ!?」


「言葉の通りで、アキラくんが気になってしょうがなくなってみはるんがどうでもよくなったから・・・というかアキラくんの前に出るのに緊張しちゃって出てこれなくなったんだって」


「多少装ったところで、ぼくはだよ?」


「そんなことない!
 今までの男同士みたいな付き合いがあるから軽口叩いている男子は多いけど、本心ではアキラくんと付き合いたいって思ってる男子はいるよ」


「またまたぁ、そうやって持ち上げても・・・」


「持ち上げてないよ。アキラくんは美形だからちゃんとおめかししたらちゃんと美人なんだよ。それこそ、みはるんのカレシの冬樹君が言ってたじゃん『モデルみたい』だって」


玲香の表情は茶化す気配がない真剣な眼差しだし嘘を言っていないのはわかるけど、小学校時代からずっと『女の子の服装が似合わない』と思ってきていた固定観念と衝突して受け付けられない。それと、ずっと考えないようにしていた美晴みはるさんの彼氏である冬樹ふゆき君の事を思い出させられ切なくなった。

数回しか会ったことがないのに、謝罪に行った時に見せてくれた笑顔に心を掴まれて、今でも時々反芻しては胸が苦しくなる・・・美晴さんも悪ふざけをしたぼくを許してくれた温厚な人で、ぼくとも良い友人になりつつあると思うから、邪魔をしたいとか奪ってやりたいなんて気持ちは微塵もないけど羨ましいと思う気持ちは拭いきれない。


「まぁ、男子たちが今までぼくを男扱いしてたから素直になれなくて、先入観がなかった佐々木先輩が好意的というのは百歩譲って理解してもさ、玲香が佐々木先輩は女性関係に問題があるみたいなことを言ってたんだよね?」


「うん、それなんだけどさ、佐々木先輩の上司というか、会社の社長の景子けいこ先輩に会って話を聞いたんだけど、逆恨みや未練で付き纏う女性も多くてそれらの女の人たちが噂を流しているのではないかということみたいで、景子先輩が言うには女好きっていうのはあっても不誠実な感じではないみたい」


「なるほどね・・・それで、玲香はぼくに佐々木先輩と付き合えっていうの?」


「さすがにそこまでは言わないけど、1回くらいちゃんと話をしてもらえないかなぁ・・・って」


「まぁ、話を聞くくらいは良いよ。でもふたりきりは緊張するし、絶対間がもたなくなるから玲香も一緒に付き合ってよ」


「ありがとう。それと・・・ごめん」


「別に謝ることはないよ。ぼく自身、彼氏というものに興味がないわけではないし、佐々木先輩は噂の女性関係を除けば身長が高くてかっこよくて仕事もできる人なのだからむしろ光栄かもしれないよ」


「ええ?アキラくん、カレシに興味あったの?」


「まぁ、興味を持ったのは最近・・・美晴さんと付き合うようになってからかな?」


「ああ・・・そうだね。みはるんは冬樹君カレシとラブラブで何かあればすーぐ『冬樹くんがー』とか『冬樹くんにー』とか嬉しそうにしてるし、あれを見てたら興味が湧いてくるのもわかるね」


「そんなところかな」


玲香は美晴さんと学科が同じで単位も重複が多いから最近はよく一緒に行動していて惚気に対して慣れている感じがするし、玲香は冬樹君のことを友達の彼氏くらいでしか考えていないだろうから平然としているのだろうけど、ぼくには少し気が重い話だ・・・

このモヤモヤした気持ちも佐々木先輩と・・・そうでなくても誰か男の人と付き合ったら晴れるのかな?



津島つしま玲香 視点◆

アキラくんに佐々木先輩の事をお願いにきたら思いの外あっさりと受けてくれた。

みはるんと付き合うようになってからカレシに興味を持ったというのだからわからなくもない。ひとたび男女交際を意識し始めたらクリスマス目前のこの時期は焦り出すものらしいし、かく言うアタシもみはるんに当てられて興味が湧いている。

なんなら先日までナシと思っていた佐々木先輩でもいいくらいだ。一昨日会社へ行って景子先輩を交えて話した時の様子は元々持っていたイメージの軽薄な感じとは違って純な少年って感じだったし、そんな一面が有ったのかというギャップにドキッとしたのもある。

まぁ、当の佐々木先輩はアキラくんにゾッコンだし向こうからお断りだろうけど・・・


とりあえず、フラットに話し合いの場をセッティングできたのは義理を果たせたと思うし、その上親友のアキラくんを大事にしてくれそうな佐々木先輩には期待したいと思う。


あと、もしアキラくんが本当に佐々木先輩と付き合う様になったとしたらもっと色々な人に話を聞いておいた方が良いかなとも思う・・・景子先輩を疑うわけではないけど、広い意味では佐々木先輩の身内だし完全な第三者の客観的な声も聞いておきたい。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について

沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。 かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。 しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。 現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。 その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。 「今日から私、あなたのメイドになります!」 なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!? 謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける! カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!

友達の妹が、入浴してる。

つきのはい
恋愛
 「交換してみない?」  冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。  それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。  鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。  冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。  そんなラブコメディです。

俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。

true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。 それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。 これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。 日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。 彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。 ※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。 ※内部進行完結済みです。毎日連載です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

恋人、はじめました。

桜庭かなめ
恋愛
 紙透明斗のクラスには、青山氷織という女子生徒がいる。才色兼備な氷織は男子中心にたくさん告白されているが、全て断っている。クールで笑顔を全然見せないことや銀髪であること。「氷織」という名前から『絶対零嬢』と呼ぶ人も。  明斗は半年ほど前に一目惚れしてから、氷織に恋心を抱き続けている。しかし、フラれるかもしれないと恐れ、告白できずにいた。  ある春の日の放課後。ゴミを散らしてしまう氷織を見つけ、明斗は彼女のことを助ける。その際、明斗は勇気を出して氷織に告白する。 「これまでの告白とは違い、胸がほんのり温かくなりました。好意からかは分かりませんが。断る気にはなれません」 「……それなら、俺とお試しで付き合ってみるのはどうだろう?」  明斗からのそんな提案を氷織が受け入れ、2人のお試しの恋人関係が始まった。  一緒にお昼ご飯を食べたり、放課後デートしたり、氷織が明斗のバイト先に来たり、お互いの家に行ったり。そんな日々を重ねるうちに、距離が縮み、氷織の表情も少しずつ豊かになっていく。告白、そして、お試しの恋人関係から始まる甘くて爽やかな学園青春ラブコメディ!  ※夏休み小話編2が完結しました!(2025.10.16)  ※小説家になろう(N6867GW)、カクヨムでも公開しています。  ※お気に入り登録、感想などお待ちしています。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが

akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。 毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。 そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。 数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。 平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、 幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。 笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。 気づけば心を奪われる―― 幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!

イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について

のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。 だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。 「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」 ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。 だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。 その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!? 仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、 「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」 「中の人、彼氏か?」 視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!? しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して―― 同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!? 「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」 代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!

処理中です...