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8話 武力集団
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人は機械の歯車のように組織として生きている。
彼らは元々生きる場所がありませんでした。
彼らは仕事がありませんでした。
彼らは…人を殺すことが仕事になりました。
「シン君はこんな話を知らないかい?」
アカは眠たそうなシンに話しかけた。
「…どうしたんですか…急に…。」
アカは車を止めてとあるビルを眺めている。
何が物陰からこちらを見ている。
「…一定以上の学習能力を持たない者は仕事もできず、社会から必要とされない存在として処分される…。」
シンは…最善の答えを考えた。
「つまり、殺されるってことですか?」
アカはエンジンを切る。
街を歩く人々の中に車を見ている人間がいた。
「…噂だね。国でこんなことが起きていたなら大問題だけど…さて、あのビルが今回の武力集団だ。化け物との関係性があるかもしれない。気をつけ……」
街を歩く人々が一斉に車に発砲する。静かだった街に大きな発砲音が響き渡る。車内には赤い血が飛び散りながら二人の人間は動かなくなる。
その後も何十秒と銃弾が飛び交う。
窓ガラスは割れて粉々になる。車体も大きく穴が空く。
男は無線で状況を報告した。
「こちら、政府の組織と思われる人間二人を始末しました。」
中を確認しようと男が車内を覗く。
車内は黒い血が飛び散っている。
「やけに出血が多いな…。」
男は死んだことを確認し、ビルに戻ろうとしていた。
「…勝手に死んだと…思わないでほしいね。」
男は反射で声のする方に発砲する。
頭を撃ち抜かれアカは勢いよく後ろに倒れる。
すぐに起き上がると首を鳴らした。
「……お前…何をした?」
男は現実ではないこの状況に恐怖を抱いていた。
「私は色を操ることができる。私は赤色を操れる。どれだけ撃ち抜かれようと…体内が赤色でできているのだから修復することも血で部下を守ることもできると言うわけです。ちなみに他人も治せるんですよ。」
アカは指を指した。
「せっかくですから教えてあげますよ。あなたにも赤い血が…流れていることを…。」
男は鼻から黒い血が出る。
口からも少しずつ黒い血が出てくる。
「ちょ……っと待ってくれ!どういうことだ!」
男は後退りする。
「触らないと赤くは見えないかもしれないですね。」
アカは手を握る。
色々なところから血が吹き出した。
「ちょっと…待って……………。うわあぁぁぁぁあ!」
男は肉片となってバラバラになる。
鈍い音でグチャッと潰れた。
そして拳銃を持っている人間にも同じように…肉片に作り変えた。あたりは血の海となり、通行人はあまりの惨状に吐いている。
アカはため息をついた。そして、車の中に入る。
「ごめんね。…痛かったよね。無理やり細胞に銃弾を押し出してもらったから痛いとは思うけど…すぐに傷を塞いで治すからちょっと待ってね。」
能力を使ってシンを治療する。
シンは穏やかな顔で眠りについた。
「これではっきりした。ここは掃除しないといけないね。」
アカは携帯を取り出した。
「作戦変更。今から武力行使にでます。すぐに戦闘準備。」
携帯からはアオの声が聞こえた。
「やはり、あいつの仕業か?」
「…まだわからないよ。アオくん。ただ敵意があるのは確かだよ。こんな危険な集団を野放しにはできないでしょ?私はこのまま下から制圧します。二人は上からお願いね。」
「了解。」
電話を切ると車から出てきた。
「汚れ仕事もやらなければいけませんね。」
血で汚れたYシャツを着替えて、薄い赤色のYシャツに着替えてから、赤いネクタイをつける。
アカは堂々とビルに入っていく。
中に入ると男が鉄パイプで殴りかかる。
すぐにかわして赤いナイフで首を斬る。
そして、飛び散った血は薔薇へと変わる。
ビルの中は少し、広かった。一階には他にも多くの武装した人間がこちらを見ている。
「うーん。これだけいると流石に能力も使いすぎてしまうね。私はあと少しで力の制御が難しくなるからあまり戦いたくないなー。」
武装した人間は一斉に拳銃を発砲する。
アカの手から消火器が現れる。
「重っ…。」
アカは消火器を勢いよく斬ると煙幕でアカの姿が消える。
「とりあえず撃ちまくれ!」
煙幕に向かって撃ちまくる。耳が痛くなるくらいの騒音が連射でビルの中をこだまする。
煙幕から現れたアカは飛ぶ。空中を移動して敵の肩に触れる。
すると身体が発火する。激しく燃え上がり、火だるまになって地面に転がる。
ダッシュをして何人もの肩に触れて発火させる。
赤い炎が燃え上がる。
「一階は制圧かな。アオくん達はどこまで進んだかな?」
「ミロ…アカさんから連絡が入った。武力行使だそうだ。」
アオは…ヘリから屋上に降りた。
「そんだけヤバい連中だろ…さっさと終わらせたほうがいいんじゃなねーの?」
ミロもヘリから降りる。
ミロは指で合図しヘリはビルから離れる。
ヘリは空高く飛び上がる。
屋上に大人数の武装した人間が上がってきた。
ロケットランチャーを持っている。
「おいおい。何するつもりだ??」
ロケットランチャーはヘリに向けられている。
発射されたロケットランチャーはヘリに命中し、激しい爆発音と共に墜落していく。
「ご挨拶が丁寧だなぁおいゴラァ!」
ミロの喧嘩腰の口調がいつもよりひどそうだ。
「撃てぇ!」
武装集団はアオ達めがけて発砲する。
「仕方ないな。使うとするか。」
アオは…目が青くなる。
すると弾丸はこちらに進むにつれて遅くなっていく。
「何ぃ!撃ちまくれ!」
更に撃つが全く彼らに近づいていかない。
最初は速く進む弾丸も最後の方は亀より遅い。
「俺は元々の色のイメージを使って力を発揮する。これは水の力だ。水中では弾丸に物凄い圧力がかかる為ほんの数メートルで勢いを失う。俺の半径10メートル以内に入るとこれが使える。だから銃撃なんて意味ないぞ。」
アオの言葉を信じていないのか。全く攻撃を止める雰囲気がない。
「ミロ…頼む。」
ミロは力を込めた。
すると拳銃が金色に光りだした。そしてその重さで持っていられなくなった。
「これが黄色の力か。案外使えるなこの力。別に殺さなくてもいいだろ?」
ミロはアオに聞いた。
「ああ。捕まえるだけでもいいだろう。」
ミロは植物の種を投げた。
そして、手元に植物が伸びて拘束した。
「よし、次だ。」
アオ達は屋上から6階へ移動し、2階まで制圧していく。
「やっと会えたね。アオくんとミロちゃん。」
アカはゆっくりとこちらに向かっていた。
「お疲れ様。アカさんは…どうだった?」
「一階は全滅させてしまったから少し、やり過ぎてしまったかもしれない。それだけ酷い攻撃を受けてしまったからつい怒ってしまったよ。」
確かにアカさんの後ろからは酷い焦げた臭いがしていた。
とにかく、ここは一旦離れたほうがいいかもしれない。
「一度戻ろう。あとは他の人がやってくれるだろう。」
アオは…一階に降りていく。
「……ここは下っ端だけか…。」
アカはアオのあとに続いて一階に降りていく。ミロもアカについていく。
彼らは元々生きる場所がありませんでした。
彼らは仕事がありませんでした。
彼らは…人を殺すことが仕事になりました。
「シン君はこんな話を知らないかい?」
アカは眠たそうなシンに話しかけた。
「…どうしたんですか…急に…。」
アカは車を止めてとあるビルを眺めている。
何が物陰からこちらを見ている。
「…一定以上の学習能力を持たない者は仕事もできず、社会から必要とされない存在として処分される…。」
シンは…最善の答えを考えた。
「つまり、殺されるってことですか?」
アカはエンジンを切る。
街を歩く人々の中に車を見ている人間がいた。
「…噂だね。国でこんなことが起きていたなら大問題だけど…さて、あのビルが今回の武力集団だ。化け物との関係性があるかもしれない。気をつけ……」
街を歩く人々が一斉に車に発砲する。静かだった街に大きな発砲音が響き渡る。車内には赤い血が飛び散りながら二人の人間は動かなくなる。
その後も何十秒と銃弾が飛び交う。
窓ガラスは割れて粉々になる。車体も大きく穴が空く。
男は無線で状況を報告した。
「こちら、政府の組織と思われる人間二人を始末しました。」
中を確認しようと男が車内を覗く。
車内は黒い血が飛び散っている。
「やけに出血が多いな…。」
男は死んだことを確認し、ビルに戻ろうとしていた。
「…勝手に死んだと…思わないでほしいね。」
男は反射で声のする方に発砲する。
頭を撃ち抜かれアカは勢いよく後ろに倒れる。
すぐに起き上がると首を鳴らした。
「……お前…何をした?」
男は現実ではないこの状況に恐怖を抱いていた。
「私は色を操ることができる。私は赤色を操れる。どれだけ撃ち抜かれようと…体内が赤色でできているのだから修復することも血で部下を守ることもできると言うわけです。ちなみに他人も治せるんですよ。」
アカは指を指した。
「せっかくですから教えてあげますよ。あなたにも赤い血が…流れていることを…。」
男は鼻から黒い血が出る。
口からも少しずつ黒い血が出てくる。
「ちょ……っと待ってくれ!どういうことだ!」
男は後退りする。
「触らないと赤くは見えないかもしれないですね。」
アカは手を握る。
色々なところから血が吹き出した。
「ちょっと…待って……………。うわあぁぁぁぁあ!」
男は肉片となってバラバラになる。
鈍い音でグチャッと潰れた。
そして拳銃を持っている人間にも同じように…肉片に作り変えた。あたりは血の海となり、通行人はあまりの惨状に吐いている。
アカはため息をついた。そして、車の中に入る。
「ごめんね。…痛かったよね。無理やり細胞に銃弾を押し出してもらったから痛いとは思うけど…すぐに傷を塞いで治すからちょっと待ってね。」
能力を使ってシンを治療する。
シンは穏やかな顔で眠りについた。
「これではっきりした。ここは掃除しないといけないね。」
アカは携帯を取り出した。
「作戦変更。今から武力行使にでます。すぐに戦闘準備。」
携帯からはアオの声が聞こえた。
「やはり、あいつの仕業か?」
「…まだわからないよ。アオくん。ただ敵意があるのは確かだよ。こんな危険な集団を野放しにはできないでしょ?私はこのまま下から制圧します。二人は上からお願いね。」
「了解。」
電話を切ると車から出てきた。
「汚れ仕事もやらなければいけませんね。」
血で汚れたYシャツを着替えて、薄い赤色のYシャツに着替えてから、赤いネクタイをつける。
アカは堂々とビルに入っていく。
中に入ると男が鉄パイプで殴りかかる。
すぐにかわして赤いナイフで首を斬る。
そして、飛び散った血は薔薇へと変わる。
ビルの中は少し、広かった。一階には他にも多くの武装した人間がこちらを見ている。
「うーん。これだけいると流石に能力も使いすぎてしまうね。私はあと少しで力の制御が難しくなるからあまり戦いたくないなー。」
武装した人間は一斉に拳銃を発砲する。
アカの手から消火器が現れる。
「重っ…。」
アカは消火器を勢いよく斬ると煙幕でアカの姿が消える。
「とりあえず撃ちまくれ!」
煙幕に向かって撃ちまくる。耳が痛くなるくらいの騒音が連射でビルの中をこだまする。
煙幕から現れたアカは飛ぶ。空中を移動して敵の肩に触れる。
すると身体が発火する。激しく燃え上がり、火だるまになって地面に転がる。
ダッシュをして何人もの肩に触れて発火させる。
赤い炎が燃え上がる。
「一階は制圧かな。アオくん達はどこまで進んだかな?」
「ミロ…アカさんから連絡が入った。武力行使だそうだ。」
アオは…ヘリから屋上に降りた。
「そんだけヤバい連中だろ…さっさと終わらせたほうがいいんじゃなねーの?」
ミロもヘリから降りる。
ミロは指で合図しヘリはビルから離れる。
ヘリは空高く飛び上がる。
屋上に大人数の武装した人間が上がってきた。
ロケットランチャーを持っている。
「おいおい。何するつもりだ??」
ロケットランチャーはヘリに向けられている。
発射されたロケットランチャーはヘリに命中し、激しい爆発音と共に墜落していく。
「ご挨拶が丁寧だなぁおいゴラァ!」
ミロの喧嘩腰の口調がいつもよりひどそうだ。
「撃てぇ!」
武装集団はアオ達めがけて発砲する。
「仕方ないな。使うとするか。」
アオは…目が青くなる。
すると弾丸はこちらに進むにつれて遅くなっていく。
「何ぃ!撃ちまくれ!」
更に撃つが全く彼らに近づいていかない。
最初は速く進む弾丸も最後の方は亀より遅い。
「俺は元々の色のイメージを使って力を発揮する。これは水の力だ。水中では弾丸に物凄い圧力がかかる為ほんの数メートルで勢いを失う。俺の半径10メートル以内に入るとこれが使える。だから銃撃なんて意味ないぞ。」
アオの言葉を信じていないのか。全く攻撃を止める雰囲気がない。
「ミロ…頼む。」
ミロは力を込めた。
すると拳銃が金色に光りだした。そしてその重さで持っていられなくなった。
「これが黄色の力か。案外使えるなこの力。別に殺さなくてもいいだろ?」
ミロはアオに聞いた。
「ああ。捕まえるだけでもいいだろう。」
ミロは植物の種を投げた。
そして、手元に植物が伸びて拘束した。
「よし、次だ。」
アオ達は屋上から6階へ移動し、2階まで制圧していく。
「やっと会えたね。アオくんとミロちゃん。」
アカはゆっくりとこちらに向かっていた。
「お疲れ様。アカさんは…どうだった?」
「一階は全滅させてしまったから少し、やり過ぎてしまったかもしれない。それだけ酷い攻撃を受けてしまったからつい怒ってしまったよ。」
確かにアカさんの後ろからは酷い焦げた臭いがしていた。
とにかく、ここは一旦離れたほうがいいかもしれない。
「一度戻ろう。あとは他の人がやってくれるだろう。」
アオは…一階に降りていく。
「……ここは下っ端だけか…。」
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