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狼の王
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「ったく…面白いな。」
クロス・トランキルは少々見上げる形で模造品の刀を構えている。傷の痛みがアドレナリンの分泌により多少はましになった。だが…、もう一度ゼロシステムを使ったとしてもコイツには、効かないだろう。
ゼロシステム……元は剣の適合者の時にエネルギー100%で使用できる超高速で戦闘を可能にする力…クロスの奥の手だった。勿論、何回でも使えるわけではなく、一回の戦闘で、四回使えれば、いいほうだった。模造品のこいつだと、あと一回使える程度だろう。正直、この状況だと、他の技を使う方がいいだろう。しかし、あの頑丈な毛皮をどうやって斬ろうか?…やってみるとしようか。
「出力20%」
クロスは身体から刀へエネルギーを吸われていく。
「そして、還元しろ。脚力強化。」
クロスの足に光の筋が通る。そして、狼の王に向かって走る。スピードはシステムを使うよりは、遅いが、それでも、人が出せるスピードを遥かに超えている。狼の王は地面を削りながら前足の爪で攻撃する。ギリギリでスライディングしてかわす。
コイツの弱点を探さなければ、……腹を斬ってみるか。
スライディングした勢いで腹の下まで到着する。
その勢いを殺さずに、縦に斬りつける。狼の王の背後に回り込んだ。狼の王にダメージが、入っていない。
「クソ…」
やはり、こいつに刃物は通らない。それなら、物理的に骨を折るしかない。
スピードで翻弄しながら、刀に新たな力を込める。
「出力80%」
身体から一気にエネルギーを吸い取られる。身体が重い。肺から空気が無くなりそうだ。
「還元……………せよ。腕力強化。増幅と破壊」
その瞬間にスピードはなくなり、みなぎる力が溢れる。
最後の脚力の力で後ろ足に接近する。
「うおおおおッ!!」
そして、全力でフルスイングするように刀を振るう。当たった瞬間、斬れるのではなく、ドンと鈍い音でぶつかり、打撃が発生する。狼の王の後ろ足に衝撃が走る。周りにも衝撃波が発生する。その波で他のカゲは飛ばされたりしている。やっと、狼の王の足にボキッと折れたような音がした。すぐにその場から離れる。狼の王はその場で一度倒れた。
「これで…なんとか」
追撃するために頭に向かって刀を振るう。しかし、その時だった。身体から力が抜ける。
「な………にが…」
遂にエネルギー切れになってしまう。地面に崩れ落ちていく。目で狼の王を見つめる。狼の王は動き出してしまった。大きく口を開けて牙をむき出しにしている。クロスを食べるつもりなのだろうか。
「…………3…2…1…20分経過」
クロスは目を閉じる。すると、体が宙に浮く。
「おまたせしました。クロスさん!」
天姫の声が、聞こえた。
「火力20%黒縄」
大きな火炎が狼の王を包む。黒い縄が炎から現れる。そして炎が更に狼の王を焼き尽くす。
凄まじい雄叫びを上げる狼の王。黒の縄を無理やり引きちぎる。俊敏な動きで距離を取るとこちらを見ていた。そして森の方へと逃げていく。
「待ちやがれ!」
アルムが遅れて姿を見せる。
「クロスさん。大丈夫なのか?」
アルムは膝をついてクロスの様子を見る。
「多分、体内エネルギー欠乏症だと思われます。」
「すぐに運ぼう。ここは危険だ。」
アルムは、周りを見渡す。さっきまで多くいたカゲのケモノは、姿を消していたが、油断はできない。が、一応は危機は去ったようだ。
クロス・トランキルは少々見上げる形で模造品の刀を構えている。傷の痛みがアドレナリンの分泌により多少はましになった。だが…、もう一度ゼロシステムを使ったとしてもコイツには、効かないだろう。
ゼロシステム……元は剣の適合者の時にエネルギー100%で使用できる超高速で戦闘を可能にする力…クロスの奥の手だった。勿論、何回でも使えるわけではなく、一回の戦闘で、四回使えれば、いいほうだった。模造品のこいつだと、あと一回使える程度だろう。正直、この状況だと、他の技を使う方がいいだろう。しかし、あの頑丈な毛皮をどうやって斬ろうか?…やってみるとしようか。
「出力20%」
クロスは身体から刀へエネルギーを吸われていく。
「そして、還元しろ。脚力強化。」
クロスの足に光の筋が通る。そして、狼の王に向かって走る。スピードはシステムを使うよりは、遅いが、それでも、人が出せるスピードを遥かに超えている。狼の王は地面を削りながら前足の爪で攻撃する。ギリギリでスライディングしてかわす。
コイツの弱点を探さなければ、……腹を斬ってみるか。
スライディングした勢いで腹の下まで到着する。
その勢いを殺さずに、縦に斬りつける。狼の王の背後に回り込んだ。狼の王にダメージが、入っていない。
「クソ…」
やはり、こいつに刃物は通らない。それなら、物理的に骨を折るしかない。
スピードで翻弄しながら、刀に新たな力を込める。
「出力80%」
身体から一気にエネルギーを吸い取られる。身体が重い。肺から空気が無くなりそうだ。
「還元……………せよ。腕力強化。増幅と破壊」
その瞬間にスピードはなくなり、みなぎる力が溢れる。
最後の脚力の力で後ろ足に接近する。
「うおおおおッ!!」
そして、全力でフルスイングするように刀を振るう。当たった瞬間、斬れるのではなく、ドンと鈍い音でぶつかり、打撃が発生する。狼の王の後ろ足に衝撃が走る。周りにも衝撃波が発生する。その波で他のカゲは飛ばされたりしている。やっと、狼の王の足にボキッと折れたような音がした。すぐにその場から離れる。狼の王はその場で一度倒れた。
「これで…なんとか」
追撃するために頭に向かって刀を振るう。しかし、その時だった。身体から力が抜ける。
「な………にが…」
遂にエネルギー切れになってしまう。地面に崩れ落ちていく。目で狼の王を見つめる。狼の王は動き出してしまった。大きく口を開けて牙をむき出しにしている。クロスを食べるつもりなのだろうか。
「…………3…2…1…20分経過」
クロスは目を閉じる。すると、体が宙に浮く。
「おまたせしました。クロスさん!」
天姫の声が、聞こえた。
「火力20%黒縄」
大きな火炎が狼の王を包む。黒い縄が炎から現れる。そして炎が更に狼の王を焼き尽くす。
凄まじい雄叫びを上げる狼の王。黒の縄を無理やり引きちぎる。俊敏な動きで距離を取るとこちらを見ていた。そして森の方へと逃げていく。
「待ちやがれ!」
アルムが遅れて姿を見せる。
「クロスさん。大丈夫なのか?」
アルムは膝をついてクロスの様子を見る。
「多分、体内エネルギー欠乏症だと思われます。」
「すぐに運ぼう。ここは危険だ。」
アルムは、周りを見渡す。さっきまで多くいたカゲのケモノは、姿を消していたが、油断はできない。が、一応は危機は去ったようだ。
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