五人の適合者

アオヤカ

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反撃の前夜

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クロスは薬を飲み、数時間寝たあとに、ロビーにやってきた。日はだいぶ落ちて暗くなり、森なのでより暗くなった。クロスは灯りをつけたあとに全員いることを確認すると、席に座った。
「もう体調は大丈夫ですか?」
天姫は心配そうに聞いた。
「心配をかけたな。月姫の薬のおかげでなんとか回復したよ。」
クロスは、感謝を告げる。
「私が用意した薬ですから当然ですよ!」
自信満々に月姫は答える。
「……とりあえず、アルムはどうやら新しい力を使えていたらしいが…どうやった?」
クロスは月姫の自信ぶりに少し、反応を困らせたあとにアルムに話を切り替えた。
「クロスさんに教えてもらったあとに、力の使い方を考え直したんです。…ふと思い出したというか。まるで火で料理をするように…なんていうんですかね。単純に火を創るのではなく。どのように扱うのか…だと…」
アルムに宿る炎が燃え盛るだけでなく。調整することで様々な力に変わる。
人類が進化すると共に火も進化していった。火は使い方を間違えば、火災を引き起こし、全てを燃え尽くしてしまう。だからこそ、クロスはその雑念と火の理解をアルムに伝えたかった。そして、短い期間でこの心得を理解してくれていたのだ。アルムは、剣の適合者としてやっていけるとクロスは考えた。
「まだまだだが、成長を感じた。ここから歩き出せ。」

「はい!頑張ります!」
アルムは、力強く返事をする中、クロスは、喜びを感じていた。
「ところでクロスさんのそれは適合武器なんですか?」
天姫が疑問をぶつけた。
「これは模造品だ。素材自体が全く違うものだ。なにせ、人によって形も属性も変わる材質のものなんて見たことがないからな。それには劣るがその中でも、軍が開発した鉱石がある。それを使ったものだ。」
クロスは手に持った刀は刀身が輝いている。
「そういえば、クロスし……しょ…師匠はどのような能力を得たのですか?」
アルムは、少しモゴモゴした言い方をした。
「…突然…師匠とは…まぁ好きに呼ベ。…俺の能力は体内エネルギーを一度、刀に注ぎ込み、そして必要な力に変換する能力…と言えばわかりやすいか?…例えば、スピードが必要な時は脚力を上げたり、腕力を強化したり、ってところだ。まぁ適合者の時は体内エネルギーを使ってもすぐに回復するようになっていたが…それは出来なくなってしまったからな。」
刀を鞘にしまうと元の位置に置いた。
「やっぱり、適合者によってこんなにも能力が変わるんですね。」
天姫は驚いているようだ。
「師匠の力も分かったことだから、すぐに作戦を立てよう。」
アルムは、ずっと言いたかった事を言うことができてスッキリする。
「…そうだな。4人もいれば、あいつを倒すことはできるだろう。だが、その周りにいる無数のカゲをどうするつもりだ。アルム?」
クロスは問題点を挙げてアルムに問う。
「確かにそうですね。そこは自分と月姫でやります。広範囲で攻撃が出来ると思います。あの大きいカゲは天姫と師匠でなんとかしてもらいたいです。こんな感じでどうですか?」
アルムは作戦の出来を確認した。
「…悪くはない。だが、想定外の攻撃が来たらどうする?その二人体制で対応できるのか?」
確かにその通りだ。カゲはまだ未知数の能力を持っているかもしれない。それに対応出来なければ形勢は一気に逆転されるだろう。
「……どうすればいいでしょうか?」
アルムは…困り果てて助けを求めた。
「基本はアルムの作戦の二人体制で大丈夫だ。もし、狼の王が未知の攻撃を仕掛けてきた場合はアルムがこっちに加勢しろ。月姫は大変になるだろうが、一番多くの敵を相手にできるのはお前しかいない。頼むぞ。」
クロスの指示はとても頼もしい。流石は軍の部隊の指揮を取っていた人物だ。
「決行は明日の昼間に仕掛ける。今日は各自身体を休めろ。以上。」
クロスは言い切ると少し笑った。
「こんな感じか?」
「バッチリです!」
他の3人もにこやかに笑う。そして、日は完全に沈むのであった。
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