五人の適合者

アオヤカ

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神の仕返し

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アルムは剣を展開する。
機械仕掛けの剣は鋭い刃と光熱の炎を灯す。
暗い草原に輝かしい光が太陽のように現れる。
大きく成長した曇天神は大きな目玉でその光を捉える。
大きな武器を振り下ろす曇天神の攻撃をかわす。
攻撃による振動が発生してしまう。
地面の揺れがアルム達のバランスを崩す。
「クソッ!…クロ一旦下がれ!」
クロもかなり距離をとる。
しかし、大きく開けた草原は俺達の位置を把握させてしまう。
曇天神は腕を地面深く入れ込み地面にエネルギーを放った。
地面は眩しい光を放つ。
アルムは、何か悟った。
「…ッ!爆発する!もっと距離をとれ!!」
アルムは走り出す。
クロも急いで走る。
爆発の勢いは増していく。
一瞬のうちに広がる爆発は逃げることができないだろう。
多分だが、爆発の範囲は1キロ以上まで広がっていくだろう。
アルムは逃げる事を止めた。
そして、影の王の力を使う。
「全て……受け止める!」
異形の鬼の姿に変わった。
アルムは熱風と衝撃をバリアで防ぐ。爆発のエネルギーを完全に防ぐ。
両腕で受け止めるが、爆発の力が強すぎて後ろへ押されていく。
腕は熱で焼けていく。
熱い熱いと叫びたい気持ちをぐっと堪える。
バリアは段々とひびが入っていく。
ボロボロになるにつれて力も抜けていく。
「くッ!……まだだぁ!」
叫びのようにはならずに、アルムの意識はどんどん薄れていく。

(死ぬ…死んでしまう。)
でも…死んでも生きてても意味なんて…。
俺が死ねば、儀式は行われなくなる。 
しかし、カゲの暴走によって人類は滅亡する。
でも……生きていても…
「俺に任せろ。」
アルムは目を開ける。
アルムの前にバーナードが立っている。
「……バーナードさん!」
ボロボロのバリアをアルムの代わりに保っている。
手袋が焼けて機械の腕が見えるようになる。
アルムは突然の事に声が出ない。
そんなアルムを見てバーナードは不器用な笑顔を見せた。
「いいかい…アルムくんッ!君は最後まで戦い続けろ!これは君が始めた物語なんだろ?教えておこう…大人の覚悟と未来への願いをッ!!」
爆発のエネルギーを完全に受け止めている。
「うぉぉぉッ!!」



辺りは白く見えない……。
バーナードは機械仕掛けの腕が壊れていく。
この腕は力を持つ者への恨みそのものだった。
今まで支えてくれた人間達の顔が思い浮かぶ。
走馬灯のようなものを初めてみた。
場面は刹那に変わっていく。
後ろにいるアルム…クロは人類を未来まで連れて行く人間だ。こんなところで殺させない。
なんだが、死ぬというのに清々しいな。
「ふっ………こいつが俺の中での憎悪になるなんて……今は……すごく晴れやかな気分だ。」

アルムたちはバーナードが盾になることで爆発に巻き込まれなかった。
「バーナードさん…どうして…。」
アルムは曇天神に向かって走る。怒りと悲しみを込めて…左手で曇天神に触れる。
そして、全てのエネルギーを吸い取る。
暴れまわる曇天神をクロが斧で切り刻む。
激しい攻防を繰り返していく。
そして、アルムは全てのエネルギーを吸い取った。
「二度と復活するな…。」
アルムはクロに申し訳なかった。
クロの師匠であり、大事な人を盾にしてしまったことだ。
「クロ…本当に悪いことをした。」
クロはアルムの隣で座った。
「……バーナードさんは最後に託したんだ。僕達に……その行いを悪く言っちゃいけないよ。彼の死を悲しむよりも……彼の希望を受け取らなくちゃ…。」
クロは前を向いていた。
クロは強い。アルムよりも歳は下だが…精神的にすごく大人だ。
大切な人を失うことよりもその人の考えを尊重して前に進むのだ。
普通にできることではないのだろう。
アルム達は進む。
仲間の屍を乗り越えて…。
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