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カリストレート
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塔の屋上で風が強く吹いている。
髪が激しく乱れて前が時々見えなくなる。
手は鎖で繋がれていて動かせない。
同様に足も鎖で繋がれている。
月姫はカリストレートの方をじっと見た。
「ようやく…記憶がしっかりと戻ってきた。私はあんたと共に最前線で戦ってたわね……。」
月姫は手を動かしてみるがかなり頑丈に作られているようで簡単には壊せない。
「……俺は正直、容姿が変わっていたところと名前が違うことから別人だと思っていたよ。まさか…サキだったとはね。気が付かないわけだ。なんだったかな…君の能力。………この世界に干渉し続ける呪いの能力だったかな。永遠を生き続けてしまい、所々記憶が曖昧になってしまっているみたいなのが残念だ。」
カリストレートは遠くを見つめている。
「時期にアルム達がこの塔に来るだろう。……彼にもう一度復讐の火をつけてやったからな。アハハハ!………はぁ…………傑作だよ。カゲはどこまでも残酷になれる。なぜなら心が無いのだから…。だからこそ茶番だ。こんな悲しい世界を作り変えよう。この儀式はその為にある。お前も過去の仲間が生き返ることを望んでいるはずだ。違うか?そうだろ??」
月姫は失望した目をしていた。
「カリストレート……。彼らは生き返らない。そして、あなたがやったことは死んだ仲間に顔向けできることなの??大量に人間をカゲにして!!多くの仲間や関係ない人達があなたのせいで犠牲になったわ!!あなたの理想はどこまで行っても届かないだけよ!自ら地獄を作り上げただけだから!」
月姫は咳き込んでいた。月姫の叫びは数秒の余韻を作った。
「……今でも分からないな。何が正しいかなんてやってみなきゃ分からない。サキ…お前達はカゲに勝てなかった。だからこそ犠牲者が増えた。俺もその一人だ。だからこそ、新たな視点から物事を見なければならない。マレンは言っていたよ。カゲも人類も同じ苦しみを持っているはずだと……。だから俺はこの儀式を必ず成功させる。やってみればわかるはずだ。お前もあいつらも……。力は新たな憎しみを生む。適合者こそが悪の原型なんだよ。だからこそ俺は許さないッ。」
カリストレートは顔が歪んでいる。
月姫は拳を固く握る。
「いつなの??あなたがそんな変わってしまったのは……。」
カリストレートは空を見た。
「そうだな。あれは防衛戦線での出来事だ。」
三年前……
俺達は帝国に侵入するカゲの討伐を行っていた。
サキはすでに死んでいた。
俺とクロスの二人の適合者とマレン、バーナードが上級兵士として作戦に同行していた。
迫りくるカゲを薙ぎ倒していくが、数が多かった。
ちょうど二年前のカゲ殲滅作戦が決行された後だった為…兵士の数が非常に少なかった。俺とクロスは別々に行動することになった。クロスはバーナードと行動し、俺はマレンと行動した。
そこで事件が起こった。
俺は目の前のカゲに夢中になっていた。
まさか背後に第一特殊型がいるとは思わなかった。
背中に最大の一撃を食らった俺は意識が消えていく。
そして、知ったんだ。真実を……。
地面で倒れていた俺は黒い靄がかかっている事に気がついた。
長年武器を使い続けた俺はカゲになり始めていた。
足先から少しずつ汚染されていく。
じわりじわりとカゲが俺を蝕んでいく。
苦しみから逃れたい気持ちから地面を這いつくばった。
そんな姿を見ていたマレンは俺にこう言った。
「貴方にこの運命を変えてほしいの。適合者システムは最初から滅びるようにデザインされているのよ。私達はそれを救いたいの。」
俺は消えていく意識の中で考えた。
「何を言って……。」
「カゲは人間なのよ。でも心を失っているから大切な人も傷つけてしまうの。私はその呪縛から解放したい。適合者のあなたが必要なの。協力して…。」
俺はよく考える事ができなかった。
俺はマレンの手をとった。
しかし、そこからはよく覚えていない。
……だが…よくわからない。
それが正しいんだと思った。
マレンは正しい。
俺はマレンに命を救われた。
カゲの力を制御して、全てを手に入れる為に尽くした。
「さぁ…。こんなつまらない話はここで終わりだ。」
カリストレートは儀式の準備をまた始めたのだ。
髪が激しく乱れて前が時々見えなくなる。
手は鎖で繋がれていて動かせない。
同様に足も鎖で繋がれている。
月姫はカリストレートの方をじっと見た。
「ようやく…記憶がしっかりと戻ってきた。私はあんたと共に最前線で戦ってたわね……。」
月姫は手を動かしてみるがかなり頑丈に作られているようで簡単には壊せない。
「……俺は正直、容姿が変わっていたところと名前が違うことから別人だと思っていたよ。まさか…サキだったとはね。気が付かないわけだ。なんだったかな…君の能力。………この世界に干渉し続ける呪いの能力だったかな。永遠を生き続けてしまい、所々記憶が曖昧になってしまっているみたいなのが残念だ。」
カリストレートは遠くを見つめている。
「時期にアルム達がこの塔に来るだろう。……彼にもう一度復讐の火をつけてやったからな。アハハハ!………はぁ…………傑作だよ。カゲはどこまでも残酷になれる。なぜなら心が無いのだから…。だからこそ茶番だ。こんな悲しい世界を作り変えよう。この儀式はその為にある。お前も過去の仲間が生き返ることを望んでいるはずだ。違うか?そうだろ??」
月姫は失望した目をしていた。
「カリストレート……。彼らは生き返らない。そして、あなたがやったことは死んだ仲間に顔向けできることなの??大量に人間をカゲにして!!多くの仲間や関係ない人達があなたのせいで犠牲になったわ!!あなたの理想はどこまで行っても届かないだけよ!自ら地獄を作り上げただけだから!」
月姫は咳き込んでいた。月姫の叫びは数秒の余韻を作った。
「……今でも分からないな。何が正しいかなんてやってみなきゃ分からない。サキ…お前達はカゲに勝てなかった。だからこそ犠牲者が増えた。俺もその一人だ。だからこそ、新たな視点から物事を見なければならない。マレンは言っていたよ。カゲも人類も同じ苦しみを持っているはずだと……。だから俺はこの儀式を必ず成功させる。やってみればわかるはずだ。お前もあいつらも……。力は新たな憎しみを生む。適合者こそが悪の原型なんだよ。だからこそ俺は許さないッ。」
カリストレートは顔が歪んでいる。
月姫は拳を固く握る。
「いつなの??あなたがそんな変わってしまったのは……。」
カリストレートは空を見た。
「そうだな。あれは防衛戦線での出来事だ。」
三年前……
俺達は帝国に侵入するカゲの討伐を行っていた。
サキはすでに死んでいた。
俺とクロスの二人の適合者とマレン、バーナードが上級兵士として作戦に同行していた。
迫りくるカゲを薙ぎ倒していくが、数が多かった。
ちょうど二年前のカゲ殲滅作戦が決行された後だった為…兵士の数が非常に少なかった。俺とクロスは別々に行動することになった。クロスはバーナードと行動し、俺はマレンと行動した。
そこで事件が起こった。
俺は目の前のカゲに夢中になっていた。
まさか背後に第一特殊型がいるとは思わなかった。
背中に最大の一撃を食らった俺は意識が消えていく。
そして、知ったんだ。真実を……。
地面で倒れていた俺は黒い靄がかかっている事に気がついた。
長年武器を使い続けた俺はカゲになり始めていた。
足先から少しずつ汚染されていく。
じわりじわりとカゲが俺を蝕んでいく。
苦しみから逃れたい気持ちから地面を這いつくばった。
そんな姿を見ていたマレンは俺にこう言った。
「貴方にこの運命を変えてほしいの。適合者システムは最初から滅びるようにデザインされているのよ。私達はそれを救いたいの。」
俺は消えていく意識の中で考えた。
「何を言って……。」
「カゲは人間なのよ。でも心を失っているから大切な人も傷つけてしまうの。私はその呪縛から解放したい。適合者のあなたが必要なの。協力して…。」
俺はよく考える事ができなかった。
俺はマレンの手をとった。
しかし、そこからはよく覚えていない。
……だが…よくわからない。
それが正しいんだと思った。
マレンは正しい。
俺はマレンに命を救われた。
カゲの力を制御して、全てを手に入れる為に尽くした。
「さぁ…。こんなつまらない話はここで終わりだ。」
カリストレートは儀式の準備をまた始めたのだ。
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