幸せにするので俺の○○になってください!

田舎

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一章:性奴隷になりませんか?

後悔(レオルオ目線)

(レオルオ目線)



遡ること数時間前。



最初レオルオがバンリに連れてこられたのはベッドだけが置かれた簡素な小部屋だった。


(これからはここで性処理の相手をしろってことか…)

それを力なく鼻で笑う元気もなかった。
考えなしに提示された二年に期間につられてしまったが軽率な真似だったかもしれない。
店が長年磨き上げた男娼ならまだしも、レオルオはただの冒険者で素人。見た目も華やかとは程遠い。
しかもありふれた猫科の獣人だ。

何を考えてバンリは自分を選んだのか?

アジトに侵入しようとした身の程知らずへの陰湿な嫌がらせなのか?それともバンリになんらかの事情があってのことだったのか

(そんなわけない。ただの気まぐれだろ…)

なんにせよ助かった。
と、この時はまだ"奴隷"という身分をちゃんと理解していなかった。




「………」
「………」

さっきから突き刺すような視線がチクチクと痛い。
バンリは何も言わず無表情でレオルオを見ているだけだった。

(気まずい…)

プレッシャーを与え続ける眼圧に耐えかね視線を床に落とした時、バンリは「小汚い」のひと言でレオルオの防具ごと服を風魔法で引き裂き、さらに水魔法で身体を雑に洗ったのだ。


「これで少しは綺麗になったな」
「ーー???」

何が起こった??
引き裂かれ床に散らばった布と、びしょ濡れになった身体に体が崩れ落ちた。

「――――ぁ、…あ、」

わなわなと震える体。

身につけていたものは普段着などではない。レオルオの母親が誕生日にくれた思い入れある品だった。
グレーネズミの皮で作られた冒険者専用の服は軽くて丈夫で、ダンジョンや魔物の討伐依頼ではいつもレオルオの体を守ってくれた。
大事な、お守りでもあったのだ。


「ふっ、ふざけるな、このクソッタレ!」

あまりのショックと乱暴な扱いにカッとしてしまったが、それでもまだ怒りを抑えている方だった。
しかし拳を握り耐える、そんなレオルオの姿を男は鼻で笑う。

「吠えるな。武器を隠し持ってないか確認したまでだ」
「ハッ。用心深いんだな?さっきアンタの部下が確認したんじゃないの?」
「付け加えるなら泥だらけの体に触る気は起きん。不衛生だ」
「……っ!」
「それよりいつまで床に這いつくばっている気だ?」

さっさとこっちに来いとバンリが手を伸ばしたとき、パシッ、と乾いた音が響いた。


「おれに、触んな!!」
 

"この変態野郎!!"
バンリの手を思いっきり振り払い罵倒した瞬間、

ため息をついたバンリに頬を殴られ、頭を床に叩きつけられた。



「っ、あ゛っ、!」
「口の利き方がなっちゃいないな?」

バンリはレオルオを気に入ったから生かしただけだ。
主人に噛みつき従わないのならば、飼う必要もない。

「どんなに理不尽で不当な扱いを受けても文句を言えないのが奴隷だ。今この場で謝罪するなら、今回は軽い仕置きで許してやる」

ふざけんな!お前の許しなんて欲しいもんか!!
従っても屈したくないという強気な態度だ。ギリッと歯を食いしばり、レオルオは主人を激しく睨む。

「―――ッ」
「そうか。立場をわからせてやる」

バンリはレオルオの一切の反抗を許さなかった。
素っ裸になったレオルオの腕を引き、あろうことか部屋の外に出たのだ。


「~~~っ!?!?」


さすがに青ざめ、必死に腕を振り払おうにもバンリの腕はビクともせず引き摺られるだけだった。

ーい、嫌だっ!!離せ!やめろ!!

そんなレオルオの抵抗と叫び声も空く、皮肉なことに事態に気づいていなかった男達を集めてしまった。



「ちょうどいい見せ物ができたな?」










・ ・




薄暗い中、レオルオはひとり目を覚ました。



「うっ、…っ」

一体どれくらい寝ていたのか…
下腹部にはねっとりした液体が纏わりついていた。

(解散、したのか?…いや、もしかすると見張りがいるかもしれない)

床に転がったままぴくぴくと耳を動かし周囲の状況を探ったが人の気配はない。
完全に、気絶したあと置き去りにされてしまったらしい…。



『逃げないほうが賢明だぞ』


朦朧とした意識の中、バンリではない誰かの忠告の声を覚えているがこの体では逃げるのは無理だ。
あちこちの関節が痛い、腹の奥がつらい、瞼を動かすのですら体力を消耗していく。


(あんなの、っ、…俺じゃない!)

波のような快感にさらわれ、生まれてから一度もあげたことのない情けない声を上げ続けた自分を振り払う。

"もういやだ!許して!!
なんで、もう嫌なのに、痛いのに、苦しいのに…!"

無理やり叩き込まれる快楽はただの暴力だった。
このままじゃ殺される… 最後は頭の血管が焼き切れるんじゃないかと怯え必死で訴えた。

それでも、誰もレオルオの叫びなど聞き入れてはくれなかった。


「っ、…、っ、ぅ」


涙が流れない目で、嗚咽を漏らして泣く。

仮に逃げられたところでどこに行けばいい?
アジトの外は森の中だ。武器も防具のない素っ裸で外に出れば、間違いなくモンスターか野獣達に食い散らかされる。

だけど余計な死体を片付けなくていい。
バンリにはそんな無様な死を願われているかもしれない…。


「……っ」



(ウルカ…)


妹はレオルオ以上の、つらい思いをしているかもしれない。
このままモンスターに食い殺される未来より今からでもバンリに許しを乞う方が…


(わかってる、けど…だけどっ…)

さっきまでなにをされて、なにを言わされたか鮮明に思い出せる恐怖。
しかしバンリの機嫌が戻らなければレオルオは娼館に売られ、客に足を開いてはあの醜態を晒さなければならない。

屈辱よりも、恐ろしさから胃が吐き気を訴えた。



「ふっ、う、う……っ」

バンリが置いていった、やけに肌触りと毛艶のいい白毛皮の上で小さく震えた。
皮肉にもまるで母のぬくもりのようで、少しだけ慰められた気がした。





いつまでそうしていたのだろう
突如、ジャリッと小さく砂を噛む音がした。



「レオルオ」

その声に反射的に肩が震えた。

あぁ馬鹿、こんなの起きてるって返事をしたようなものだ…。
石床をコツコツと近づく足音。

身の危険を感じた瞬間、素早く脚を前に出したのだが、

「うっ、ぐ!?」

うまく床を蹴ることができずビタンッと無様に床へと体を打ち付けてしまった。

「なにをやっている?」
「ひ、っ…やぁ」

転んだ体を軽々しく抱き上げる男が怖くて身を震わせた。
まるで血のような赤髪、さらに猛獣ごとく鋭くじっとレオルオを見下ろす金色の瞳。

いやだ。怖い、逃げたい、助けて…。
叫びすぎて枯れた喉から、つい拒絶の声が出る。

「ぃ、や…っ」

弱々しくバンリの厚い胸板に手をついてしまったのをバンリは『まだ分からないのか?』と低い声で諭す。

「レオルオ?お前は利口ではないが馬鹿でもないよな?それとも今から拷問部屋にでも行くか?」

拷問部屋…
レオルオがまだ反抗しようものなら本当に拷問かける気なのだろう。
ここでようやく力無く手を降ろした。

「……ごめんな、さい」
「……」

身体を固くしたまま項垂れる。尻尾は完全に垂れ下がり、ぶらぶらと揺れるだけの存在だ。
バンリの顔を見たくなくて、じっと薄暗い床を見つめた。

しかし何故かバンリは黙ったまま動くことをせず、レオルオの顔を見ているのだ。
やがて意味深げに"はぁーっ"と長いため息を吐くものだから、心臓が大きく跳ねた。


「メシの前に風呂か」
「…え、?」
「お前はどうする?」

どうするなんて聞かれるとは思っちゃいなかった。
けど、風呂があるのなら…。


「あ、あの…っ、おれも、……はいり、たい…です」
「……、っ」

レオルオを抱えたまま、どこかに運ぼうとしていたバンリが足を滑らせたらしい。バコンッ!とむき出しになっていた柱に頭を打ち付けた。


「~~~~~~~!?」


あまりの衝撃にぶわっと毛を逆撫で目を丸くするレオルオ。
しかし何事もなかったかのように、「分かった」と返したバンリだった。



(上目遣い、かわいすぎか!)

絶対落とさないけど不意打ちは危険だからやめてほしい。

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