BL短編集②

田舎

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美形配信者×トラウマ持ちの根暗

*美形配信者×トラウマ持ちの根暗(前半)

攻め:モデル兼動画配信:成瀬 碧なるせ あおい、あおたん

受け:過去に自業自得で大炎上してしまい根暗になった:栗本くりもとくん


受けくんはひたすら可哀想です。
攻めの♡描写があります、苦手な方はご注意ください。

無理やりセックスです…ご注意ください。

====================









「ん゛んっ!う゛ぁ、あぁーー!!」

し、しぬ、死ぬッッ!!!

容赦なく激しくケツ穴から腸を押し上げられる激痛に不快感と吐き気。

ギシギシと軋む音を上げるベッド、その上で尻を丸出しにしての四つん這い。
それだけでも恥じて死にそうなのに、男のちんこが俺のケツ穴を容赦なくパンパンと激しく打ち付けるのだ。


「はー♡気持ちいいね、好きな子とセックスできて幸せだぁ」
「ンぐっ、あ、もう、やめっ、ッ…、あ゛、!」

いや、やだ!気持ち悪いのに…!
悪態すらまともにつけなくて、いやだ!が精一杯の声だった。だらだらと閉らない口は涎を垂れ流すし、強くシーツを握りしめる手は真っ白になっていた。

「ごめん、君は処女だもんね?痛いよね?けどさ、女の子もはじめては痛いもんだし、みーくんも我慢できるよな?」
「――――っ、ふ、ふざけん、な゛っ、ひ!?い゛、や、ああぁああ!!!」

誰が女の子だ!!と言ってやりたかったのに
ごりゅ♡とさらに奥を突き上げられ情けない声をあげてしまった。

最低だ!ふざけるな!!
俺のどこが、女の子だよ…っ、お前なんか男を強姦して喜んでる変態のクセに―――!!


「ふはっ!真っ赤な顔して可愛い、かわいいよぉ♡俺がずっと守ってあげるからなぁ?♡」


ぼやける視界の中、はっきりと映るのは天使のような造形の美しい男。

蕩けたように嬉しそうな笑顔を向けて、――― 俺に囁く。



「はやく彼女になって??」



これ以上の苦しいことがあるんなら、今すぐ楽しにしてもらいたかった。






――――――――――――――――





(なんでこんなことになったんだろ…)


頭を抱えたって何も変わらない。

高校1年の頃だった。1軍、2軍、3軍とクラスのカーストが形成されてきたころ、俺はたいした器量も度胸もない癖にイキり出し、口ばっかの嫌なキャラとして2軍に入った。

どう足掻いても平凡な顔。
根暗の癖に陽キャ気取り。

気が付くと俺の周りは、友達と呼ぶよりも上辺関係ばっかりのクズばっかが集まった。
けどさ、そんな中身のない集まりでも群れると自分が強くなったみたく勘違いしてしまうんだよな。

それで… ついやってしまったんだ。
誰が提案したかは覚えてないけど、『某コンビニで会計前の商品を食う』って悪ふざけを。
そして、”誰がやるか”って決めるじゃんけんで俺は負けた。


『うは~~!?マジかよぉ~、じゃんけん弱すぎでしょ俺~~!?』

だけど俺は思ってたんだ。
みんな遊び(暇つぶし)の延長だ、頭ん中じゃ悪いことだって分かってるんだって

くだらなくって、やめるはずだと…


「おい、いいから早くやれよ」
「お前の勇姿撮ってやるからさ」


ーーーえ??
ここで自分が乗った船が、とんでもない泥舟だったと気づいた。

「ま、マジでやるの……??」

焦った時点でやめとけばよかったのに、周りの「俺ら未成年だよ?」、「悪ふざけ程度にビビってんの?」
「コイツ急にノリ悪くなってんの草ぁ」って笑われて、怖かった。


…………そっからはあんまり覚えてない

警察呼ばれるって時になって、俺は仲間に連れて逃げた。
そして俺のやらかした行為は、LIMEのグループ内で動画としてアップされた。
もちろん身内だけが楽しむだけの動画で、全員が草を生やして笑ってただけ……

 それが俺の手元から離れたなんて知る由もなかった。


「なんだよ、これ…?」

鳴り止まない通知。
俺の愚行はSNSに晒されて、大炎上していたのだ。








(はやく、死にたい・………)

あれから5年、俺は隠れるように実家で生きてきた。
高校は中退。父親とは一切口を聞いていない、妹は家の中で俺を見るとゴキブリを見るような目で睨んでくる。
母さんは俺を腫れ物のように扱って… とにかく視界に入らないでくれたほうが安心するらしい。

俺はひっそりと自室に引きこもって… 
でもネットやテレビをみるのもつらくて、ちょっとでも普通の人間になりたくて…


「いってきます……」


誰もいない、返事もない玄関を閉めた。





俺は、1年前くらいからコンビニでバイトを始めた。
いくらネットを騒がせてもそれは一時的なもので、俺みたいな冴えない一般人の顔を誰も根強く覚えてはいなかった。


「おはようございます…」

未成年でも許されないことをした自覚はあるし、私刑の恐ろしさも散々味わった。
正直、いまだに人と目を合わせるのは苦手だ。
声が小さいって何度も先輩や客からも舌打ちされて、ミスも多い。
だけど…  まだ社会で生きていけると思えば少しだけ気持ちが楽になった。


「おはよう。栗本くん、今日もよろしくね!」
「…あ、店長。おはようございます」
「ん?元気ないなぁ?ここしばらく夜勤ばっかりだから疲れてる?」
「あ…大丈夫です、元気です。シフトはなるべく入れてもらいたいので…どこでも…」

店長(♂)相手でも、もごもごもごしてしまう。


俺のバイト先は、あの問題行動を起こしたコンビニだった。
全員で逃げた後、支払いをしてないと気付いた俺は―――本当にアホで馬鹿だったから、ノコノコとコンビニに戻って、会計をしようとした。
当然、速攻で親を呼ばれた。

全員に怒られた。なにやってんだ!?と、駆け付けた父親にはその場で殴られた。
自業自得だ。それでも一人だけ…… 温情を与えてくれたのが、被害側であるはずの店長だった。


そして、ここのコンビニがバイト募集してるのを知り、心臓をバクバクさせながら応募したところ、
『そういうの昔のドラマっぽくて好きだなぁ。君には是非、社会人の苦労を味わってもらわないとね!』、と即採用になった。
それから許される範囲で日勤でも夜勤でも喜んでシフトに入った。

「助かるけど無理はしないでね」

店長から優しい言葉をかけられると泣きたくなる。
頷いて俺はレジの前に立った。





「いらっしゃいませ」、「ありがとうございました」。

―――接客は苦手だ。
笑顔も愛想のない淡々とした接客しかできないけど、俺のせいで店のイメージを下げないように、なんとか言葉を絞り出す。

「いらっしゃ、」
「あ、今日はみーくんいた!こんにちはぁ!」

う、うわっ…  目がチカチカして痛ッ!!
綺麗に染め上げられた金髪。ヤケに軽いノリとテンション、俺の苗字にも名前にも、「み」なんて入ってないのに勝手に俺のことを”みーくん”と呼んでくる…常連客。
成瀬さん、だ(前に勝手に名乗られた)。


「なぁ、みーくん?次はいつ休みなんだ?」
「……」

いつもの事だ、お会計も終わったのに成瀬さんは帰ってくれない。
キラキラチカチカ、女子なら速攻で堕ちるルックス。年齢は…俺とそう変わらなさそうだけど、俺とは人種が違い過ぎる。
この人に懐かれた理由が、なにも見当たらない。

「ご飯奢るからデートしようよ?」
「………」

困る、本当に困る。
痛客といったモンスター客に絡まれてしまう店員の苦労が分かる。
だけど『出てけ!』なんて強く言えるはずもなく、早く帰ってくれよぉ…と情けない心の声をあげるだけだった。



 *  *  *



(はぁ…… あの人、今日もくるのかな)

嫌だけど常連さんは大事にしなきゃだ。
俺にとっての生き甲斐アンド気晴らしはコンビニでのバイト、それと口が裂けても言えないけど店長の笑顔だけなのだ。


「ねぇ、みー先輩?なんであんなに"あおたん"と仲いいんですか?」

成瀬さんが俺をみー、みー、みーと呼ぶものだから周りからも”みー”と呼ばれるようになっていた。
そして最近知ったことだけど、成瀬さんの職業はモデルで、最近はPomTubeという動画サイトで配信もやってるらしい。
成瀬さんは中々の人気配信者らしくて後輩の彼女もファンの一人だ。で、彼のチャンネル名が「碧」だから、あおたんの愛称で呼んでいる。
お客さんなのにそんな風に呼んでいいのか……?

「仲良くない…よ…」
「でもメチャクチャ懐かれてますよね?あおたんって必ずみー先輩のレジに並んでるし~羨ましすぎ~」

はぁ?羨ましい…??
あんな一方的なやりとりをみて、羨ましいとか仲良いとか思えるわけ??

(どうしよ……店長にも同じこと思われてたら、嫌だな)


「こ~~~ら、君たち?お客様を待たせてバックヤードで仲良くお喋りかな?」

「っ!?!?」
「店長!?ち、違います!ちょっとみー先輩に指導を受けてて」
「指導受けてる先輩をみーくん呼びしないの、早く行って」

え、いえ…お、俺は別にゴミ糞虫と呼ばれても平気なんですけど…!?店長に怒られてムスッとしてしまったのか後輩は俺を睨んでレジへと出ていった。

「すみませんでした…」
「いいのいいの、彼女はお喋りが好きみたいだからね。栗本くんも、困ったことがあったら俺を頼ってね」

「っ!ありがとうございます!」



(今日は嬉しかった…店長といつもより話せた…)

完全に人とのコミュニケーションに飢えている俺だ、そばに店長という大人がいてくれることは精神的な支えになっていた。


「みーくん」
「……え、」

帰り道バッタリ会ったのは成瀬さんだった。
じっと見つめてくる圧に押されるように、一歩下がってしまった。

「あは。警戒しなくても、みーくんをいきなり食べたりしないってば。いま帰りなの?」
「は、はい……」

な、なんで近寄ってくるんだよ!と慌てるも… 実は最大のチャンスなのでは?と考えた。

成瀬さんは根暗な俺をビビらすのが楽しい人なのだ。
もう夜遅いから人通りも少ない、なにより今の俺たちは客と店員じゃない。


「あの…っ、…PomTubeで観ました…!成瀬さん、あおたんさんですよね?めっちゃ有名人ですよねっ!?」


ピクッと成瀬さんの動きが止まった。
実のところチャンネルどころかPomTubeもイマイチなんなのか分かってない。だけどネットで活動してる人が街中(人前)で堂々と「●●さんですよね!」って言われるのは相当嫌なはずだ。
俺は、ウザいファンを演じきることにした。

「新しい配信も観ました…あの、猫カフェでねこちゃんに貢ぎまくるって企画の…、意外とあおたんさんって子供っぽいところありますよね」
「え、あー…活動のこと知ってたんだ。うん、嬉しいよ」

すごい効果だ!!一方的に後輩が語ってた動画の内容を伝えただけなのに、明らか成瀬さんのテンションが下がった。

写真とかサインは… コンビニに来てもらえなくなるのは困るから求めないけど……!
このまま俺のことを常識のない視聴者だって思ってくれ!!



「普段の撮影とかってどうやってるんですか?俺、一回…みてみたいなぁ」


どうだどうだ??
アンタがデートしたい~!って散々からかってきた根暗な陰キャ野郎が、有名人だって知った途端の掌返しだ。

すっげぇ嫌な気分に、



「見たいならうちにおいでよ、機材とか色々見せてあげる」



―――――――――あれ???
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