BL短編集②

田舎

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弟×兄のオメガバ

その後の地獄②

槐(兄)がβ→Ωになって番になるルート



「槐。何回同じ事をすれば気が済む?」
「…、っ!そんなの、何度だってするに決まっているだろ!?」

心底呆れる竜胆と、手を後ろで縛られた状態でも”お前に屈しない”と、強い意思表示をする槐。

何度目かの脱走だった。
しかし槐には山の土地勘などない。槐よりもずっと山の地形に詳しい土地の管理者達、そして放たれた猟犬たちにより、今回も槐の逃亡はあっさりと幕を引いた。


「兄さんは知らないだろうけど、過去にも身内を妾にしていた村長達はいたよ」

これも別に珍しい事ではない。と、竜胆は槐に言い聞かせた。

幸福なことだ。
今までの槐の仕事とは毎日畑で泥と汗にまみれるだけでなく、家畜の糞尿の世話が主だった。
自給自足の食事も質素なものばかり。槐が行商人から安く着物や獣肉や魚肉を買えていたのは、竜胆の根回しがあったおかげで。

こうして肉体労働から解放された槐は竜胆に磨かれ、肌艶が良くなっただけでなく色気まで備わった。まるで生まれ変わったと言っても過言ではない。

一体誰が”あのβ”だと思うだろうか?
なのに、槐は竜胆を受け入れようとはしない。


「兄さんは何が気に食わない?」
「…………」
「ねぇ槐?望むものは全部あげる、俺の命だって」
「違う、俺は欲しいモノなんてないんだ……」

なんて説明すればいいのか
最近体の様子がおかしいんだ。風邪のような倦怠感が治った時から、こうして竜胆に抱きしめられると…………怖いのに跪きたくなる。
お前が、そばにいないと寂しくてたまらない。

どれも弟のお前に抱く感情ではない。


そして毎晩のように繰り返される行為も。





「竜胆、お願いだ…気づいてくれっ!こんなのおかしいし、間違ってる」
「間違ってるかどうかは俺が決めることだ。そうやって兄さんも、今まで父さんの考えや掟に従ってきただろ?」
「りん……」
「兄さんは心配しなくていい。俺に身を任せて」

すべて順調に進んでいるのだ。
槐の項を労わるように口付けて繰り返す、”大丈夫”の言葉。

槐が自分の変化に戸惑うように
竜胆にも少しずつ変化が伝わっていた。



(もうすぐで、槐の全部が俺のモノになる)


少しずつ少しずつ
槐の頸を見て舌なめずりをした。



次のヒートで兄はひたすら抵抗して泣き叫ぶ。
いやだいやだと思うのに、関係なくΩ墜ちした体はα(竜胆)を受け入れたくて欲しくて矛盾を繰り返す。

そしてついに、実弟と番になるだけでなく出産という生き地獄を味わう。
子供に罪はないので一生懸命子育てするんだけど、やはりダメだ。と立ち上がり子供と(もしくは単身)で逃亡しようとして失敗。
子供とは引き離され、座敷牢に繋がれてここでやっと(?)精神的にも弟に堕ちる。
感想 1

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