4 / 5
Mind003_疑念
しおりを挟む
「相手の軍勢に対し、我が国はその三倍の人員を掻き集めて対処、魔王の討伐を試みました。しかし――」
アルアルバの言葉を耳にするクラスメイトたちは、彼の真剣な雰囲気に当てられ、生唾を飲み込んで聞き入る。
「動員した兵士……その全てが三日と持たず、全滅の憂き目に会ったのです」
「三倍の人員でも、三日と戦線を維持できなかった……ですか?」
「えぇ。また恐ろしいことに、大将である魔王自ら戦に参戦し、数ある魔族の中でも一番の功績をあげたのです……」
弘人の問いに軽く頷いて告げた言葉に、クラスメイトたちは皆その顔を青ざめたものに変えた。
「じょ、冗談だろ? そんな化け物みたいな存在に、まだ学生の俺たちが何かできるワケもないだろ」
「そ、そうよ。勇者だ何だと言っておいて、結局はそっちの都合で呼びつけただけじゃない! 私たちに何ができるって言うのよ……」
半ばパニックに陥るクラスメイトを弘人は必死に落ち着かせつつ、アルアルバに訊ねる。
「この国が置かれた現状は大まかには分かりました。ですが、彼らの言うことももっともです。私たちを呼びつけたのは貴方たちだ。呼びつけるからには、貴方たちには私たちに『何か』をさせる目的があるはず。しかし、私たちには貴方たちのその要求を拒否する権利があるし、また元の世界に帰るという権利もあるはずです」
弘人の「帰る」という言葉に、その周囲にいた生徒たちは口々に賛同の言葉を発した。弘人たちの意見に反論できず、アルアルバはただ唇を噛んで耐え忍ぶ。
何も言わない相手に、これ幸いとばかりに攻勢を強める弘人たち。やがて武力的な衝突になろうかと思えた矢先、壇上のドリュアスが声を上げた。
「鎮まれよ、勇者様方。確かに貴殿たちの言う通り、勝手に呼び出す真似をしたことは謝罪するほかあるまい。……だが、先ほどアルアルバが言ったこともまた事実なのだ。強大な力を持つ魔王に対し、我が国はあまりにも無力だ。もちろん、その差を埋めようと、日々我が国の兵士たちは必死に訓練に励んでいる。しかし、この国の窮状を打開すべく、古の魔法でもって貴殿らを召喚する選択しか我々には残されていなかった。私も貴殿らの置かれた身の上には同情する。ただ、この国の存続……ひいてはこの国に住まう民のことを慮ると、一国を預かる身としてはそちらを優先させざるを得ないのだ……」
苦渋の表情を見せながら語り終えたドリュアスは、徐にスッと席から立つと、弘人たちに向けて深々と頭を下げた。
「どうか我が国のために、その力を貸して欲しい。どうか……」
ドリュアスに倣い、そばに控えていたイルミナやアルアルバも同じように頭を下げる。
(さて、どうするかな。確かにこうして俺たちみたいな子どもに一国の主が頭を下げるんだ。何かしら切羽詰まった状況にはあるんだろう。だが……本当にそうなのか?)
ドリュアスの謝罪と要請に、クラスメイトたちの間には「これからどうすべきか?」と戸惑いの空気が漂う。しかし、その中で心弥はただ一人違う考えを抱いていた。
(俺たちには、今現在アルアルバという人から聞かされた情報しか持っていない。信頼できる人ならば、その情報は価値あるものとなるだろう。けれど……これをこのまま鵜呑みにするのは危ういな)
心弥は比較すべき情報がないことに、わずかばかりの懸念を抱いていた。国の中枢にいる人物からの情報は、ある一面から見れば確かに信用に値するものだろう。しかし、心弥は他の情報がない現状で、聞かされた話を頭から信じるのは時期尚早だと判断していた。
(魔王が誕生し、その強大な力の前に一国の兵士の多くが命を散らした。なら……何故、魔王はすぐにこの国を滅ぼさなかった? それだけの力があるなら、一国を落とすことなど造作もないことだ。それに……魔王の力が仮に真実ならば、それは敵対していた獣人族にとっても脅威なはずだ。しかし、共通の敵たる魔王に対して人族と獣人族が共同戦線を張ろうとしていることは聞いた話の中には出ていない)
疑念が胸中に渦巻く中、視線の先にいたイルミナがゆっくりとその頭を上げる。その瞬間、
――――――ゾクッ
不意に首の後ろを襲う、どこか予感めいた気持ち悪い感覚に、心弥の目がイルミナから外れた。
たかだか一瞬の出来事。しかも、直後に「気のせいか?」とその気味の悪い感覚が撫でるように走った首の後ろを摩りつつ、心弥は再びイルミナへと目を向ける。
しかし、彼はこの時はまだ知らなかった。この時自分を襲ったこの感覚が、後に彼の身を救うこととなろうなどとは。
「――なるほど。一国の王が頭を下げるほどに追い詰められた状況にあることは分かりました。ですが……私を含め、ここに呼び出された者には、元の世界に家族がいます。帰る手段はあるのでしょうか? また、私たちは未だ学生という身分にあります。実戦など経験したこともありません。そんな私たちが魔王を討伐できるとは思えませんが?」
クラスメイトの代表者たる弘人が、代弁するように疑問を呈する。それを受けたイルミナは、微笑を浮かべてながら口を開いた。
「えぇ、ヒロト様のお考えは痛いほどよく分かります。ですが、その点はご安心ください。我が国には召喚の魔法しか伝えられてはおりませんが、古文書によれば魔法に長けた種族たる魔族の国には、召喚魔法と対をなす送還魔法があると伝えられてはいます。ただ、確証があるわけではございませんので、魔王討伐後に詳細を調べることとなりますが……」
「いえ、希望が持てるだけでもありがたいです」
イルミナの発言に、クラスメイトたちの間に漂っていた重苦しい空気が幾分軽くなった。弘人はクラスメイトたちの方へと身体を向け、諭すように自らの意見を告げる。
「どうだろう。僕たちは意図せずこの世界に呼び出された訳だが、元の世界に帰れない訳ではないようだ。ただ、帰るためには彼らの言う魔王なる存在を討伐しなければならないらしい。ならば、ここは協力するのも選択肢の一つだとは思う。彼女たちの話は信用に値すると僕は思う」
代表者たる弘人の言葉を受け、心弥の周囲にいるクラスメイトたちは、一人また一人と首を縦に振って賛同の意思を示していく。
だが、賛同を示すクラスメイトの中で、心弥はただ一人、弘人の意見に疑念を抱いていた。
(本当にそうなのか……? あの国王や王女の言葉通りなら、俺たちは魔族を滅ぼそうとしている。仮に帰還の魔法があるとして、それが歴代の魔王のみに伝えられていたのなら……それは帰れないのと同じことじゃないのか? まだ確証も得られていなのに、魔王を討伐するってそれでいいのかよ。それに……魔王って、本当に話し合いにも応じられないヤツなのか? 何かさっきから妙な胸騒ぎがする……)
次々と弘人の意見に同調するクラスメイトたちに、たった一人で異を唱えることも出来ず、心弥は手のひらに浮かぶ汗をズボンで拭いながら黙って様子を見ていた。
アルアルバの言葉を耳にするクラスメイトたちは、彼の真剣な雰囲気に当てられ、生唾を飲み込んで聞き入る。
「動員した兵士……その全てが三日と持たず、全滅の憂き目に会ったのです」
「三倍の人員でも、三日と戦線を維持できなかった……ですか?」
「えぇ。また恐ろしいことに、大将である魔王自ら戦に参戦し、数ある魔族の中でも一番の功績をあげたのです……」
弘人の問いに軽く頷いて告げた言葉に、クラスメイトたちは皆その顔を青ざめたものに変えた。
「じょ、冗談だろ? そんな化け物みたいな存在に、まだ学生の俺たちが何かできるワケもないだろ」
「そ、そうよ。勇者だ何だと言っておいて、結局はそっちの都合で呼びつけただけじゃない! 私たちに何ができるって言うのよ……」
半ばパニックに陥るクラスメイトを弘人は必死に落ち着かせつつ、アルアルバに訊ねる。
「この国が置かれた現状は大まかには分かりました。ですが、彼らの言うことももっともです。私たちを呼びつけたのは貴方たちだ。呼びつけるからには、貴方たちには私たちに『何か』をさせる目的があるはず。しかし、私たちには貴方たちのその要求を拒否する権利があるし、また元の世界に帰るという権利もあるはずです」
弘人の「帰る」という言葉に、その周囲にいた生徒たちは口々に賛同の言葉を発した。弘人たちの意見に反論できず、アルアルバはただ唇を噛んで耐え忍ぶ。
何も言わない相手に、これ幸いとばかりに攻勢を強める弘人たち。やがて武力的な衝突になろうかと思えた矢先、壇上のドリュアスが声を上げた。
「鎮まれよ、勇者様方。確かに貴殿たちの言う通り、勝手に呼び出す真似をしたことは謝罪するほかあるまい。……だが、先ほどアルアルバが言ったこともまた事実なのだ。強大な力を持つ魔王に対し、我が国はあまりにも無力だ。もちろん、その差を埋めようと、日々我が国の兵士たちは必死に訓練に励んでいる。しかし、この国の窮状を打開すべく、古の魔法でもって貴殿らを召喚する選択しか我々には残されていなかった。私も貴殿らの置かれた身の上には同情する。ただ、この国の存続……ひいてはこの国に住まう民のことを慮ると、一国を預かる身としてはそちらを優先させざるを得ないのだ……」
苦渋の表情を見せながら語り終えたドリュアスは、徐にスッと席から立つと、弘人たちに向けて深々と頭を下げた。
「どうか我が国のために、その力を貸して欲しい。どうか……」
ドリュアスに倣い、そばに控えていたイルミナやアルアルバも同じように頭を下げる。
(さて、どうするかな。確かにこうして俺たちみたいな子どもに一国の主が頭を下げるんだ。何かしら切羽詰まった状況にはあるんだろう。だが……本当にそうなのか?)
ドリュアスの謝罪と要請に、クラスメイトたちの間には「これからどうすべきか?」と戸惑いの空気が漂う。しかし、その中で心弥はただ一人違う考えを抱いていた。
(俺たちには、今現在アルアルバという人から聞かされた情報しか持っていない。信頼できる人ならば、その情報は価値あるものとなるだろう。けれど……これをこのまま鵜呑みにするのは危ういな)
心弥は比較すべき情報がないことに、わずかばかりの懸念を抱いていた。国の中枢にいる人物からの情報は、ある一面から見れば確かに信用に値するものだろう。しかし、心弥は他の情報がない現状で、聞かされた話を頭から信じるのは時期尚早だと判断していた。
(魔王が誕生し、その強大な力の前に一国の兵士の多くが命を散らした。なら……何故、魔王はすぐにこの国を滅ぼさなかった? それだけの力があるなら、一国を落とすことなど造作もないことだ。それに……魔王の力が仮に真実ならば、それは敵対していた獣人族にとっても脅威なはずだ。しかし、共通の敵たる魔王に対して人族と獣人族が共同戦線を張ろうとしていることは聞いた話の中には出ていない)
疑念が胸中に渦巻く中、視線の先にいたイルミナがゆっくりとその頭を上げる。その瞬間、
――――――ゾクッ
不意に首の後ろを襲う、どこか予感めいた気持ち悪い感覚に、心弥の目がイルミナから外れた。
たかだか一瞬の出来事。しかも、直後に「気のせいか?」とその気味の悪い感覚が撫でるように走った首の後ろを摩りつつ、心弥は再びイルミナへと目を向ける。
しかし、彼はこの時はまだ知らなかった。この時自分を襲ったこの感覚が、後に彼の身を救うこととなろうなどとは。
「――なるほど。一国の王が頭を下げるほどに追い詰められた状況にあることは分かりました。ですが……私を含め、ここに呼び出された者には、元の世界に家族がいます。帰る手段はあるのでしょうか? また、私たちは未だ学生という身分にあります。実戦など経験したこともありません。そんな私たちが魔王を討伐できるとは思えませんが?」
クラスメイトの代表者たる弘人が、代弁するように疑問を呈する。それを受けたイルミナは、微笑を浮かべてながら口を開いた。
「えぇ、ヒロト様のお考えは痛いほどよく分かります。ですが、その点はご安心ください。我が国には召喚の魔法しか伝えられてはおりませんが、古文書によれば魔法に長けた種族たる魔族の国には、召喚魔法と対をなす送還魔法があると伝えられてはいます。ただ、確証があるわけではございませんので、魔王討伐後に詳細を調べることとなりますが……」
「いえ、希望が持てるだけでもありがたいです」
イルミナの発言に、クラスメイトたちの間に漂っていた重苦しい空気が幾分軽くなった。弘人はクラスメイトたちの方へと身体を向け、諭すように自らの意見を告げる。
「どうだろう。僕たちは意図せずこの世界に呼び出された訳だが、元の世界に帰れない訳ではないようだ。ただ、帰るためには彼らの言う魔王なる存在を討伐しなければならないらしい。ならば、ここは協力するのも選択肢の一つだとは思う。彼女たちの話は信用に値すると僕は思う」
代表者たる弘人の言葉を受け、心弥の周囲にいるクラスメイトたちは、一人また一人と首を縦に振って賛同の意思を示していく。
だが、賛同を示すクラスメイトの中で、心弥はただ一人、弘人の意見に疑念を抱いていた。
(本当にそうなのか……? あの国王や王女の言葉通りなら、俺たちは魔族を滅ぼそうとしている。仮に帰還の魔法があるとして、それが歴代の魔王のみに伝えられていたのなら……それは帰れないのと同じことじゃないのか? まだ確証も得られていなのに、魔王を討伐するってそれでいいのかよ。それに……魔王って、本当に話し合いにも応じられないヤツなのか? 何かさっきから妙な胸騒ぎがする……)
次々と弘人の意見に同調するクラスメイトたちに、たった一人で異を唱えることも出来ず、心弥は手のひらに浮かぶ汗をズボンで拭いながら黙って様子を見ていた。
0
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
慈愛と復讐の間
レクフル
ファンタジー
とある国に二人の赤子が生まれた。
一人は慈愛の女神の生まれ変わりとされ、一人は復讐の女神の生まれ変わりとされた。
慈愛の女神の生まれ変わりがこの世に生を得た時、必ず復讐の女神の生まれ変わりは生を得る。この二人は対となっているが、決して相容れるものではない。
これは古より語り継がれている伝承であり、慈愛の女神の加護を得た者は絶大なる力を手にするのだと言う。
だが慈愛の女神の生まれ変わりとして生を亨けた娘が、別の赤子と取り換えられてしまった。
大切に育てられる筈の慈愛の女神の生まれ変わりの娘は、母親から虐げられながらも懸命に生きようとしていた。
そんな中、森で出会った迷い人の王子と娘は、互いにそれと知らずに想い合い、数奇な運命を歩んで行くこととなる。
そして、変わりに育てられた赤子は大切に育てられていたが、その暴虐ぶりは日をまして酷くなっていく。
慈愛に満ちた娘と復讐に駆られた娘に翻弄されながら、王子はあの日出会った想い人を探し続ける。
想い合う二人の運命は絡み合うことができるのか。その存在に気づくことができるのか……
処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う
yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。
これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
義妹がピンク色の髪をしています
ゆーぞー
ファンタジー
彼女を見て思い出した。私には前世の記憶がある。そしてピンク色の髪の少女が妹としてやって来た。ヤバい、うちは男爵。でも貧乏だから王族も通うような学校には行けないよね。
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
繰り返しのその先は
みなせ
ファンタジー
婚約者がある女性をそばに置くようになってから、
私は悪女と呼ばれるようになった。
私が声を上げると、彼女は涙を流す。
そのたびに私の居場所はなくなっていく。
そして、とうとう命を落とした。
そう、死んでしまったはずだった。
なのに死んだと思ったのに、目を覚ます。
婚約が決まったあの日の朝に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる